結婚式のペーパーアイテムを自分で作成できたら、と思う方もいるのではないでしょうか。結婚式のペーパーアイテムは、基本の形式はありますが、自由に自分たちらしさを出しやすいものです。
この記事ではこれから結婚式を予定されている方などに向けて、Photoshopを使った結婚式のペーパーアイテムやグッズの作り方についてご紹介していきます。
Photoshopで結婚式の招待状を作ろう
最初に、Photoshopで結婚式の招待状のキャンバスを作ります。
Photoshopの新規ドキュメントで結婚式の招待状サイズを作成
結婚式で代表的なペーパーアイテムといえば、やはり招待状でしょう。結婚式の招待状のサイズはA5サイズの半分を使う場合が多くあります。まずはPhotoshopを起動し、A5サイズを作成します。カラーモードはCMYKで、解像度は300ピクセルです。
今回はA5サイズを2つに折るタイプなので、表面と裏面が必要になります。新規作成で1枚アートボードができますが、もう1枚作成します。レイヤーの右端にあるマークをクリックすると「アートボードを新規作成」が出てきますので、クリックします。
「アートボードを新規作成」の表示が出るのでOKボタンをクリックします。
その後、アートボードのまわりに+マークが出るので、下の+マークをクリックすると、もう1つアートボードができます。
Photoshopの書式からガイドの作成
Photoshopで作る際、ガイドを入れておくと制作しやすいでしょう。Photoshopのメニューの「書式」から「新規ガイド」を選択します。
今回作成するガイドは、A5サイズを半分に折る形の招待状のため、半分に折る時の線になります。垂直方向で105㎜と入力します。(A5の長辺の210㎜の半分)下の2つ目のアートボードも同様に設定します。
結婚式の招待状の文字を入力
右側に新郎新婦の名前や招待状などの文字を入れます。PhotoshopのTが文字ツールですので、ここで入力します。画像の上で一度クリックすると、入力する場所を指定することができます。
文字サイズはTのタブから変更できるので、制作したいサイズにしましょう。
結婚式の招待状に写真をいれよう
今回は結婚式らしく表紙に花の写真を背景に入れてみます。この花の写真はフリー素材ですが、自分で撮影した作品や結婚式のイメージに合う写真を入れると良いでしょう。
写真をPhotoshopでひらきます。このすぐにひらいた状態のままだと、ロックされた状態で招待状に使うことができないので、レイヤーをクリックすると、「レイヤー0」と画面に表示されるので、「OK」を選択します。
これで作業できる状態になりました。このままレイヤーをコピーして、招待状へうつします。
このままでも良いですが、もし写真を調整したい場合は花の写真のレイヤーを選択します。
そして、上にあるPhotoshopメニューの「イメージ」から「色調補正」、「トーンカーブ」を選択します。他の「色相・彩度」や「明るさ・コントラスト」などからも調整ができますが、今回は「トーンカーブ」から調整します。
「トーンカーブ」を選択後、調整のBOXが出ますので、斜めにある線をクリックすると、色を変えることができます。自分のイメージに合わせて調整しましょう。「OK」をクリックすると、作品の色を変更できます。
もう一枚は、結婚式の日時や挨拶文などを入力します。入力後、Photoshopメニュー「ファイル」から「別名で保存」します。
Photoshopの写真加工について、詳しく知りたい方は以下の記事がおすすめです。今回のような結婚式のペーパーアイテムを作る際に、Photoshopの写真の加工についての知識があると、表現の幅が広がります。ぜひ合わせてお読みください。
Photoshopと連携して結婚式の招待状を作成できる
Adobe Expressを連携して結婚式の招待状などを作成できます。
Adobe Expressをひらこう
Photoshopを持っている方なら、Adobe Expressと連携して制作することも可能です。Web上でAdobe Expressで検索し、「今すぐ開始」のボタンをクリックします。
すると、上のような画面が出ます。左側がテンプレートですので、この中から結婚式向けのものを選んで制作できます。
テンプレートを選びました。もし元々入っている画像を変更する場合は、変更したい画像を選択して、deleteを押します。
写真をPhotoshopで制作したデータに入れ替える場合
例えば、結婚式のイメージや新郎新婦の写っている写真を代わりに入れたい場合は、そのまま入れることも可能ですが、ここではPhotoshopと連携して制作する方法をご紹介します。
招待状で使いたい写真をPhotoshopでひらきます。はじめは、背景になっていてロックされた状態なので、写真のレイヤーをクリックして「レイヤー」にします。
周りの風景を消して2人だけにします。今回は2人がまとまっているのでツールバーの「オブジェクト選択ツール」を使います。
カーソルを当てるとピンクになり、ピンクは選択しますという意味です。クリックすると選択されてしまうので、すぐにはクリックせず、shiftを押しながら新郎新婦と犬を選びます。
shiftを押しながら、選択すると1つにまとめて選択できます。周りが点線の状態になったら、選択されています。
この選択方法は細かいところは選択できないので、犬のひもはツールバーのもう1つ上にある「多角形選択ツール」でshiftを押しながら選択するとまとめて選択できます。
この後は、選択範囲を反転します。Photoshopメニューの「選択範囲」から「選択範囲の反転」をクリックすると、人物ではなく、周りを選択している状態になります。ここでdeleteをクリックしましょう。周りが消えて、新郎新婦・犬だけのデータになるので、保存します。この時、保存での注意がcloud上での保存にすることです。
クラウド上の保存にすると、Adobe ExpressからPhotoshopで制作したデータを開くことができます。
Photoshopで保存できたら、Adobe Expressに戻ります。「マイファイル」からPhotoshopで制作したデータをよびだします。
ファイルを選択して、クリックするとPhotoshopで作ったデータを入れることができました。
Adobe Expressのデータ保存
Adobe ExpressはPhotoshopとは違って、自動保存されます。
データの送付や印刷する場合は、右上の「ダウンロード」ボタンをクリックすると、ページやファイル形式を選べます。
Photoshopで結婚式の席札を作ろう
Photoshopの新規ドキュメントで席札のキャンバスを設定しよう
Photoshopを起動します。今回、席札はハガキサイズを選択し、CMYKで設定します。解像度は300ピクセルです。
席札のガイドの作成
実際の結婚式で半分に折って使うため、折るためのガイドを作成します。長辺は148㎜のため、今回は半分の74㎜・水平方向で入力しています。
結婚式のゲストの名前や装飾をいれよう
ガイドができたら、結婚式のゲストの名前を入れます。文字は文字ツールのTのタブをクリックして入力できます。Photoshopは種類も豊富で、フォントを変えると雰囲気も変わります。結婚式のイメージに合うものを選ぶと良いでしょう。
以下、結婚式など挨拶状でよく使われるフォントをご紹介します。
フォント名 | 特徴 |
明朝体 | 新聞などに使われる、きちんとした印象 |
ゴシック体 | はっきりしていてカジュアルな印象 |
楷書体 | 上品な印象や格式の高い印象 |
今回はフリー素材から、結婚式に合いそうな花を入れています。反対側にも入れても良いですね。名前と花がずれていた場合、2つのレイヤーを選択し、上の画像の赤丸にある「水平方向中央揃え」から縦列で揃えることもできます。
仕上がったら、Photoshopメニュー「ファイル」から「別名で保存」を選び、保存します。
Photoshopで結婚式のウェルカムボードを作ろう
新規ドキュメントで結婚式のウェルカムボードのキャンバスを設定
まずはPhotoshopの新規ドキュメントからA3サイズ、カラーモードをCMYK・解像度は300ピクセルに設定します。今回は縦向きで作成しますが、横向きで作りたい方は横を選択して下さい。
ウェルカムボードで使う写真をいれよう
A3サイズを設定できたら、次に使いたい写真を入れます。使用する写真データのサイズが小さいと、ウェルカムボードの画像が粗くなりますので、データサイズに注意しましょう。
写真で制作するメリットは、良い写真があれば比較的時間がかからずきれいで簡単に制作できることです。また、結婚式後に飾ることも可能です。
ウェルカムボードに言葉をいれよう
次に言葉を入れていきます。招待状や席札と同様、文字は文字ツールのTのタブをクリックして入力できます。
ウェルカムボードの写真の色調整
必要に応じて写真の色も調整しても良いですね。上の写真はPhotoshopメニュー「イメージ」から「色調補正」、「トーンカーブ」を選択して、青の色を濃くしています。
出来上がったら、Photoshopメニュー「ファイル」から「別名で保存」します。
写真加工について、知っておくと便利な内容が以下の記事に掲載されています。基本的な内容を分かりやすく解説しているので、おすすめです。
Photoshopで結婚式のペーパーアイテム作成時の注意点
結婚式のペーパーアイテムやグッズを自分達で制作する際に、注意点を3点ご紹介します。
- 結婚式場によっては、自作の招待状を使うと持ち込み料がかかる場合がある
- 素材の著作権に注意
- 結婚式のスケジュールを確認
①結婚式場によっては、自作の招待状に持ち込み料がかかる場合がある
結婚式や披露宴で使うものは、基本的に結婚式場や式場が提携の業者になります。それを使わずに、今回の記事のようにPhotoshopで制作した場合や他の業者に依頼した際に「持ち込み料」が発生することがあります。式場によっても異なりますので、結婚式の契約の前など、事前に確認しましょう。
②素材の著作権に注意
ペーパーアイテムを考える時に、自分達の好きなものを入れたくなるかもしれません。もし、好きなキャラクターのイラストを招待状やウェディングボードのデザインに入れてしまうと、著作権の違反になる可能性があります。どうしてもキャラクターを使いたい場合は、公式商品として発売されているものを使うと良いでしょう。
③結婚式のスケジュールを確認
結婚式の準備には多くの時間がかかります。結婚式全体で考えると、結婚式の約半年前からゲストリストの作成を始め、4・5ヶ月前にはゲストの住所を確認できると良いでしょう。例えば結婚式の招待状であれば、3ヶ月前に作成し、2・3ヶ月前にゲストを決めて発送できると良いですね。
Photoshopの基礎を学ぶなら
Photoshopの基礎を学ぶ際におすすめなのは「Photoshop基礎セミナー講習」です。Photoshopの基本となるバナーや写真のレタッチ・合成やポスターの作成を2日で学ぶことができます。今回の記事の結婚式のペーパーアイテムやグッズ作成にも役立てることができます。
受講形式は会場受講・ライブウェビナー・eラーニングから選べます。このPhotoshopのセミナーを受けることPhotoshopの操作や様々なスキルを身につけることができます。ぜひ検討してみてください。
Photoshopで結婚式のペーパーアイテムやグッズを作ろう
今回はPhotoshopで作る結婚式のペーパーアイテムなどの作成についてご紹介しました。Photoshopの様々な機能を使うことで、結婚式のペーパーアイテムやグッズの作成が可能になります。
結婚式のペーパーアイテムは今回紹介した以外にも、席次表やメニュー表、プロフィールブックなどがあります。結婚式のイメージに合わせ、Photoshopで自分たち専用のペーパーアイテムやグッズをぜひ作成してみてください。