エクセルの基本操作を習得することは、効率的にデータを管理し、作業ミスを減らすためにも重要です。
本記事では、ブックやセルの扱い方を中心に、エクセルの操作方法について解説します。エクセル初心者や、スキルを再確認したい方は、ぜひ参考にしてください。
エクセルとは
Microsoftが提供するエクセルは、データの整理や計算、分析などを効率的にできる表計算ソフトです。
セルと呼ばれるマス目に入力された数値データを数式や関数に活用することで、複雑な計算も自動的に行えます。
これにより、手作業での計算ミスを防止できるため、業務効率を大幅に向上させられます。
さらに、表やグラフによってデータの視覚化も簡単に行えるため、ビジネスのあらゆる場面で活用されているのも特徴です。
エクセルのブックの操作方法
エクセルを効果的に活用するためには、ブックの操作方法を理解する必要があります。ブックとは、エクセルのファイルのことです。
エクセルのブックに関する、以下の操作方法について確認していきましょう。
- 新規ブックの作成
- ブックの保存
ブックの操作方法①新規ブックの作成
エクセルを立ち上げたら、まずはブックを新規で作成する必要があります。新規ブックを作成する手順は以下のとおりです。
- 画面左にある「新規」をクリックする
- 「空白のブック」をクリックする
また、ワークスペースで作業中に新しくブックを作成したい場合は、画面左上にあるファイルタブを選択することでエクセルのホーム画面に戻れるので、そこから上記の手順でブックを新規作成しましょう。
ブックの操作方法②ブックの保存
エクセルを終える際は、ブックを保存しておかなければ作成したデータがすべて消えてしまいます。
エクセルでブックを保存する方法は2種類あり、それぞれの違いは以下の表のとおりです。
種類 | 説明 |
名前を付けて保存 | 作成したブックを新しく保存する際に使用され、保存時にブックの前を付ける。 |
上書き保存 | 既存ブックの内容を書き換えて保存する際に使用される。 |
ここでは、ブックを新しく保存する際に使われる「名前を付けて保存」の操作方法について確認しましょう。
- 画面左上にあるファイルタブをクリックする
- 左側のメニューから「名前を付けて保存」をクリックする
- 「参照」をクリックして保存したいフォルダを選択する
- 「保存」ボタンをクリックする
上書き保存の場合は、手順2のクリックする場所を「名前を付けて保存」ではなく「上書き保存」にするか、ワークシート上でCtrl+Sキーのショートカットキーを使いましょう。
エクセルのセルの操作方法
セルはデータを入力するための小さなボックスのことで、エクセルで最も基本的な要素です。
続いては、セルの操作方法として以下の方法について見ていきましょう。
- セルの入力
- セルのコピー
セルの操作方法①セルの入力
セルに数値や文字を入力する方法です。
- セルをクリックする
- 数値や文字を入力してEnter キーもしくはTab キーを押す
また、セル内で改行したい場合は、Altキーを押しながらEnterキーを押してください。
Enterキーのみだと、セルの選択が解除されてしまうので注意しましょう。
セルの操作方法②セルのコピー
入力したセルをコピーしてほかのセルに貼り付けたい場合の方法です。
- コピーしたいセルを選択する
- Ctrl+Cキーでコピーする
- 貼り付けたいセルを選択して、Ctrl+Vキーで貼り付ける
セルのコピーは、ショートカットキーを使えば簡単に行えます。
また、以下の方法では、キーボードを使わずにドラッグ&ドロップでセルの移動ができます。
- セルを選択して、枠線にカーソルを合わせる
- ポインターが十字の矢印に変わったら、コピーして移動させたいセルの上までドラッグする
この方法では元のセルの入力内容が移動するので、セルを切り取って貼り付けたい場合に活用しましょう。
エクセルのシートの操作方法
エクセルの作業領域であるシートは、一つのブックで複数枚使用できます。シートを分けることで、データの管理がしやすくなります。
続いて、以下のシートの操作方法について見ていきましょう。
- シートの追加・削除
- シート名の変更
シートの操作方法①シートの追加・削除
シートは、画面下部に表示されているシートタブの右にある、プラスのアイコンをクリックすることで追加できます。
削除はシート名を右クリックして表示されるメニューから、「削除」を選択することで行えます。
また、シートをわかりやすく管理するために、削除はしたくないが、表示から消しておきたいシートがある場合は、同じく右クリックで表示されるメニューから「非表示」を選択することで、一時的に非表示にすることも可能です。
非表示にしたシートは右クリックのメニューから「再表示」をクリックすることで、いつでも表示できるので、積極的に活用しましょう。
シートの操作方法②シート名の変更
エクセルのシートは、デフォルトで「Sheet1」と名前がつけられますが、これではなにのデータを入れているシートなのかが一目でわかりません。
そのため、エクセルで作業をする際は、シート名もあわせて変更するようにしましょう。
シート名は、シートタブの上でダブルクリックをすることで自由に変更をかけられます。
特に、シート数が複数になる場合は、シート名を適宜変更して管理がしやすいようにしておきましょう。
エクセルの関数の操作方法
エクセルの関数は、データを効率的に計算・分析するための便利な機能です。関数を使いこなすことで、複雑な計算や条件付きの処理を簡単に行えるようになります。
続いては、以下のエクセルの基本的な関数の操作方法について見ていきましょう。
- SUM関数
- AVERAGE関数
- IF関数
- ROUND関数
- DATE関数
関数の操作方法①SUM関数
SUM関数は、指定した範囲の数値を合計するための基本的な関数です。大量のデータの中から合計を求めたい場合に便利です。
例えば、セルに「=SUM(A1:A5)」と入力すると、A1からA5までのセルに入力された数値の合計を求められます。
売上データや成績表など、数値の合計を求めたい場面で活用しましょう。
関数の操作方法②AVERAGE関数
AVERAGE関数は、指定した範囲の数値の平均値を求める関数です。膨大なデータの中から平均を割り出したい場合に、便利な関数です。
例えば、セルに「=AVERAGE(B1:B10)」と入力すると、B1からB10までのセルに入力されている数値の平均を求められます。
テストの平均点や売上の平均を計算する際に活用しましょう。
関数の操作方法③IF関数
IF関数は、指定した条件が「真(True)」か「偽(False)」かに基づいて異なる結果を返す条件付きの関数です。条件によって異なる値やメッセージを表示したい場合に便利です。
例えば、セルに「=IF(C1>80, “合格”, “不合格”)」と入力すると、セルC1の値が80より大きければ「合格」を、それ以外の場合は「不合格」の文字列を返します。
成績評価や在庫管理など、条件に応じて結果を変えたい場合に活用しましょう。
関数の操作方法④ROUND関数
ROUND関数は、指定した数値を指定した桁数で四捨五入する関数です。小数点以下の桁数を調整したい場合や、表示を簡潔にしたい場合に便利です。
例えば、セルに「=ROUND(D1, 0)」と入力すると、セルD1の数値を小数点以下第一位を四捨五入して整数で表示できます。
どの位で四捨五入するかは、桁数の引数に指定した数値によって異なります。
桁数 | 四捨五入後の位 |
-2 | 100の位 |
-1 | 10の位 |
0 | 1の位 |
1 | 小数点第一位 |
2 | 小数点第二位 |
資料の数値を見やすく整える場合などに活用しましょう。
また、ROUND関数のより詳しい使い方について知りたい方は、以下の記事を参考にしてみてください。
四捨五入ができるROUND関数だけでなく、切り上げができるROUNDUP関数や、切り捨てができるROUNDDOWN関数も解説しています。
エクセルでデータを扱う機会の多い方は、ぜひチェックしてください。
関数の操作方法⑤DATE関数
DATE関数は、年、月、日を指定して特定の日付を生成する関数です。日付を自動的に生成したり、計算したりしたい際に便利です。
例えば、セルに「=DATE(2024, 8, 31)」と入力すれば、2024年8月31日の日付を生成します。
管理シートで特定の日付を自動生成したり、ほかの関数と組み合わせてカレンダーを自作したりしたい場合に活用しましょう。
また、DATE関数を使って日付が自動で更新される万年カレンダーを作りたい場合は、以下の記事を参考にしてください。
作成の手順を一から解説しているので、関数の知識がなくても安心です。
DATE関数を実際に使ってみたい方は、ぜひ以下の記事から自作カレンダーの作成に挑戦してみてください。
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エクセルの操作方法についてのまとめ
今回は、エクセルで基本となる操作方法について紹介しました。
エクセルを使いこなすためには、まずは基本操作をしっかり押さえることが大切です。
基本がしっかりしていると、作業効率が高まるだけでなく、応用も効きやすくなります。しかし、独学ではなかなか学習が進まないという方も多いでしょう。
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