Photoshopは撮影した写真を加工するのにすぐれたソフトです。多機能なPhotoshopを使うことで、クオリティの高い画像編集を行えます。
本記事では、明るさ・色味の変更や、人物レタッチなど、Photoshopで一般的な写真加工の操作方法について解説します。これからPhotoshopの写真加工を学ぼうと思っている方は、ぜひ参考にしてみてください。
Photoshopの写真加工時に知っておきたい基本の操作方法
Photoshopで写真加工をする際は、以下の操作方法はしっかり押さえておくようにしましょう。
- レイヤーの追加・削除
- マスクの適用
- 描画モードの変更
これらの基本的な操作方法について見ていきます。
基本操作①レイヤーの追加・削除
レイヤーは、Photoshopで加工を重ねるうえで必要になる重要な要素です。各レイヤーにオブジェクトや文字を配置して、一枚の画像を作成します。
そんなレイヤーの追加や削除は、レイヤーパネルから行います。
レイヤーの追加は、レイヤーパネル下部にある「＋」のアイコンを、レイヤーの削除はレイヤーを選択した状態で、ゴミ箱のアイコンをクリックしましょう。
基本操作②マスクの適用
マスクは画像の一部を非表示にできる機能です。画像データを保持したまま領域の表示と非表示を切り替えられるため、後から再編集ができます。
マスクにはレイヤーマスクやクリッピングマスク、クイックマスクなどさまざまな種類がありますが、必ず覚えておきたいのはレイヤーマスクです。
レイヤーマスクは、対象のレイヤーを選択した状態でレイヤーパネル下部にある日の丸のようなのアイコンをクリックすることで適用できます。
適用したレイヤーマスクは、描画色を黒にしたブラシツールで塗りつぶすことで領域を非表示に、白の描画色で塗りつぶすことで表示に切り替えられます。
また、レイヤーマスクのより詳しい説明や、応用的な使い方について知りたい方は、以下の記事がおすすめです。
レイヤーマスクはPhotoshopを使ううえで必須の機能なので、ぜひこちらもあわせてご覧ください。
基本操作③描画モードの変更
描画モードは、上にあるレイヤーを下にあるレイヤーに合成できる機能です。
描画モードを変更することで、上下のレイヤーを比較して、暗い箇所や明るい箇所の色を抽出して適用できたり、上下のレイヤーで色を足したりできます。
描画モードは、レイヤーパネル上部にあるプルダウンメニューから変更可能です。
モードは26種類あるので、一つずつ試してみてどのような変化をするのか確認しておきましょう。
Photoshopで明るさ変更の操作方法
全体的に暗く見づらい画像は、Photoshopで明るさを調整しましょう。
Photoshopで明るさを変える方法は複数ありますが、今回は調整レイヤーの「明るさ・コントラスト」を使った操作方法について見ていきます。
1.明るさ・コントラストを開く
明るさを変えたい画像をPhotoshopで開いたら、レイヤーパネル下部にある「新規調整レイヤー」のアイコンから「明るさ・コントラスト」を選択しましょう。
明るさ・コントラストはイメージメニューの「色調補正」からも利用できますが、新規調整レイヤーから編集をかけることで、後から再編集ができるようになります。
2.明るさの数値を変更する
明るさ・コントラストのパネルが開いたら、「明るさ」のスライドを変更しましょう。このとき、「コントラスト」の数値を変更することで、より自然な明るさに調整できます。
編集を確定するにはOKボタンをクリックしてください。
Photoshopで色味変更の操作方法
写真内にあるオブジェクトの色は、新規調整レイヤーの「色相・彩度」から変更できます。
「色相・彩度」で写真の色味を変更する操作方法について見ていきましょう。
1.選択範囲を作成する
写真内の色を変更したい箇所に選択範囲を作成します。
今回は、女性が着ている服の色のみを変更したいので、ツールバーから「クイック選択ツール」を持ち、服の範囲をドラッグで塗りつぶしましょう。
2.色相・彩度を開く
選択範囲を作成できたら、レイヤーパネル下部にある「新規調整レイヤー」のアイコンをクリックして、「色相・彩度」を選択しましょう。
3.色相・彩度・明度を変更する
色相・彩度のパネルが開いたら、色相・彩度・明度を変更して、任意の色になるように調整しましょう。
色相・彩度・明度の説明は、以下の表のとおりです。
| 項目 | 説明 |
| 色相 | 「赤」「青」「黄」などの色合いや色味のこと。 |
| 彩度 | 色の鮮やかさの尺度のこと。 |
| 明度 | 色の明るさの度合いのこと。 |
リアルタイムでどのように色が変化しているか確認しながら作業を行いましょう。
Photoshopで人物レタッチの操作方法
Photoshopでは、さまざまなツールや機能を使うことで人物のレタッチができます。以下の人物レタッチの操作方法について確認していきましょう。
- 肌を綺麗にする
- シミやしわを削除する
- 顔の輪郭を変える
肌を綺麗にする
肌の毛穴を目立たないように編集したい場合は、ニューラルフィルターの「肌をスムーズに」から実現できます。
ニューラルフィルターで肌を綺麗にする方法は以下のとおりです。
- 画像レイヤーを右クリックして「スマートオブジェクトに変換」を選択する
- フィルターメニューから「ニューラルフィルター」を選択する
- 画面中央に表示されているフィルターの項目から「肌をスムーズに」を選択する
- 「ぼかし」と「滑らかさ」のスライダーを調節する
- OKボタンで編集を確定する
画像をスマートオブジェクトに変換しておくことで、効果を適用した後からでも再編集ができます。
ぼかしの項目を強くすると毛穴がわかりづらくなり、滑らかさの項目を強くすると色味が均等になります。
シミやしわを削除する
顔の中で気になるシミやしわは、修復ブラシツールから修正ができます。
修復ブラシツールでシミやしわを削除する方法は以下のとおりです。
- レイヤーを追加する
- ツールバーから修復ブラシツールを選択する
- オプションバーのサンプルを「すべてのレイヤー」に変更する
- Alt（Option）キーを押しながら綺麗な肌のところをクリックしてサンプリングする
- 消したい箇所をドラッグする
自然にレタッチするには、サンプリングする肌を消したい箇所の近くから選ぶようにしましょう。
顔の輪郭を変える
顔の輪郭を変えたい場合は、ゆがみフィルターを使いましょう。
ゆがみフィルターではPhotoshopが自動的に顔を認識してくれるため、スライダーを調節するだけで顔の輪郭を変えられます。
ゆがみフィルターで顔の輪郭を変える方法は以下のとおりです。
- 画像レイヤーを右クリックして「スマートオブジェクトに変換」を選択する
- フィルターメニューから「ゆがみ」を選択する
- 顔立ちを調整の項目内の「顔の形状」から額や顎の輪郭、顔の幅などのスライダーを調節する
また、画面左側にあるツールバーから「前方ワープツール」を使うことで、感覚的に輪郭を整えることも可能です。
前方ワープツールを持った状態で画面上をドラッグすると、ドラッグした箇所にゆがみが適用されて形状が変更されます。
Photoshopでぼかしの操作方法
写真の一部分や全体的にぼかしの処理をかけたい場合は、Photoshopのフィルター機能から実現できます。
Photoshopのフィルター機能を使って、写真にぼかしをかける方法について確認していきましょう。
1.ぼかし（ガウス）を開く
ぼかしをかけたい画像を読み込んだら、フィルターメニューの「ぼかし」から「ぼかし（ガウス）」を選択しましょう。
2.ぼかしの数値を変更する
ぼかし（ガウス）では、ぼかしの半径を調節して、ぼかしの強さを決定できます。
プレビューにチェックを入れ、リアルタイムで変更を確認しながら、適当な半径でOKボタンを押しましょう。
また、写真の一部分にのみぼかしを適用させたい場合は、事前に選択範囲作成ツールで選択範囲を作っておくことで、ぼかしをかけられる範囲を制御できます。
Photoshopでイラスト風加工の操作方法
撮影した写真に特殊な効果を付与して、イラスト風に加工する方法です。
フィルターギャラリーの「カットアウト」を使用して、写真をイラスト風に加工する操作方法について確認していきましょう。
1.フィルターギャラリーを開く
対象の写真をPhotoshopに読み込んだら、フィルターメニューから「フィルターギャラリー」を開きましょう。
フィルターギャラリーには、写真に付与できるさまざまな効果がフォルダー分けされて用意されています。
2.カットアウトを適用させる
フィルターギャラリーのダイアログボックスが開いたら、アーティスティックフォルダーから「カットアウト」を選択しましょう。
カットアウトを選択すると、写真の形が崩れてイラストのような雰囲気に加工できます。
設定では「レベル数」「エッジの単純さ」「エッジの正確さ」の値を変更可能です。
プレビュー画面を確認しながら、バランスの取れた値を探してみてください。編集ができたら、OKボタンで確定しましょう。
Photoshopで写真をイラスト風に加工する方法は、カットアウト以外にもさまざまあります。
以下の記事では、写真をイラスト化できるPhotoshopの機能について紹介しています。
編集の幅を広げたい方は、ぜひこちらもあわせてご覧ください。
Photoshopの操作方法を学ぶなら
Photoshopの操作方法を学ぶなら、Photoshop基礎セミナー講習がおすすめです。
Photoshop基礎セミナー講習では、以下のカリキュラムを通じて基本から応用までの操作方法について学べます。
- Photoshopの基礎知識と環境設定
- タイポグラフィックの作成
- 神秘的な合成写真の作成
- カスタムブラシを使ったグラフィックの作成
- モックアップの作成
- 人物の修正
- GIF アニメーションの作成
- 幻想的なアート作品の合成
Photoshopの操作方法をマスターすることで、写真加工やグラフィックデザインの作成ができるようになります。
独学ではなくプロから学びたい方は、ぜひPhotoshop基礎セミナー講習をチェックしてみてください。
Photoshopの操作方法についてのまとめ
今回は、Photoshopで写真加工をするための操作方法について紹介しました。
Photoshopでは、さまざまなツールや機能を使うことで撮影した写真を魅力的な仕上がりに編集できます。
しかし、今回紹介した操作方法はどれも基本的な内容になるので、さらに高度なスキルを身につけたい方は、ぜひPhotoshop基礎セミナー講習をチェックしてみてください。
