エクセルではバージョンの違いによって使える機能や関数が異なるため、あらかじめどのバージョンを使っているのか確認しておくことが大切です。
本記事では、エクセルのバージョンを確認する方法について解説しています。また、買い切り版とサブスクリプション版の違いについても解説しているので、乗り換えを検討している方もぜひ参考にしてみてください。
エクセルでできること
エクセルは、Microsoft社が開発・提供している表計算ソフトです。Windows、macOS、iOS、Androidで利用できます。
そんなエクセルを使えば、以下のようなことができます。
- 表計算
- グラフ作成
- 書類作成
- フィルターを使ったデータ管理
これらのできることについて確認していきましょう。
できること①表計算
エクセルは、表を作成して合計を求めたり、平均を算出したりといった作業に強く、事務作業を行ううえでは欠かせないソフトです。
また、数百種類ある関数を使うことで、計算をすべて自動化してくれるため、作業効率の面だけでなく、作業の正確性を高められるのも魅力です。
表にデータをまとめて管理することで、売上の傾向や在庫の数を確認できたり、生徒の成績を集計できたりするなど、さまざまな場面で活躍します。
さらに、条件付き書式を使えば、特定の条件を満たすデータを強調表示できるため、視覚的にわかりやすい表が作成できるのも大きな利点です。
できること②グラフ作成
エクセルにはデータを視覚化するためのグラフ作成機能も充実しています。棒グラフ、円グラフ、折れ線グラフなど、さまざまな形式のグラフを簡単に作成可能です。
元データさえ用意していれば、数クリックで見やすいグラフができあがります。
また、グラフは色やレイアウトを自由にカスタマイズできるので、データの内容に合わせたわかりやすい資料が作成できるのが特徴です。
これにより、データの傾向や比較をひと目で確認できるため、会議資料やプレゼンテーション資料の作成に役立ちます。
さらに、グラフは元データに合わせて更新されるため、都度作り直す必要がないのも魅力です。
できること③書類作成
エクセルは、計算を含む書類作成にも適しています。特に、請求書や見積書、明細書など、数値の管理や計算が必要な書類には、エクセルの表計算機能が便利です。
テンプレートを活用すれば、デザインされた書類を簡単に作成でき、入力したデータをもとに自動的に合計や税額が計算されます。
また、エクセルは複数のシートを使ってデータを管理できるため、年度ごとの請求書や顧客ごとのデータをシンプルに整理することが可能です。
さらに、同じMicrosoftのソフトであるワードと比較して、表やグラフの挿入が簡単にできるので、会計書類だけでなく、報告書や業務資料としても幅広く利用されます。
できること④フィルターを使ったデータ管理
エクセルで作成した表には、フィルター機能を適用できます。フィルターを使えば、大量のデータから特定の条件に合った情報を絞り込んだり、並び替えたりといった操作が可能です。
フィルターを設定すると、各列の見出しにドロップダウンメニューが表示されます。
特定の値を含む行だけを表示したり、数値の大小に応じてデータを並べ替えるといった使い方をするのが基本です。
膨大なデータを効率的に管理したい場合、フィルターはとても便利な機能です。
また、フィルターの使い方について詳しく知りたい方は、以下の記事を確認してみてください。
フィルターで絞り込みをしたり、並び替えたりする方法について詳しく解説しています。
エクセルのバージョンを確認する方法
エクセルのバージョンは、何年度版のエクセルを使用しているかによって確認方法が異なります。それぞれの確認方法についてみていきましょう。
Excel 2013〜2021の場合
Excel 2013〜2021をお使いの方は、以下の手順でバージョンの確認ができます。
- ファイルタブの「その他」から「アカウント」をクリックする
- 画面右側の「ライセンス認証された製品」の箇所にバージョンが記されている
Excel 2010の場合
Excel 2010をお使いの方は、以下の手順でバージョンの確認ができます。
- ファイルタブから「ヘルプ」をクリックする
- 画面右側の「ライセンス認証された製品」の箇所にバージョンが記されている
Excel 2007の場合
Excel 2007をお使いの方は、以下の手順でバージョンの確認ができます。
- 画面左上のOfficeボタンをクリックする
- 「Excelのオプション」ボタンをクリックする
- 「リソース」の項目にバージョンが記されている
バージョンによって使える機能や関数が異なるため、自分がどのバージョンを使用しているのかはしっかり確認しておきましょう。
また、エクセルの基本的な操作方法について知りたい方は、以下の記事を確認してみてください。
エクセルのブックやセル、関数の使い方について詳しく解説しています。
エクセルのバージョンはいくつリリースされている?
エクセルは、1989年から多くのバージョンがリリースされています。2000年以降にリリースされたバージョンを、以下の表にまとめてみました。
発表年 | 名称 | バージョン |
2001 | Excel 2002 | 10.0 |
2003 | Excel 2003 | 11.0 |
2007 | Excel 2007 | 12.0 |
2010 | Excel 2010 | 14.0 |
2013 | Excel 2013 | 15.0 |
2015 | Excel 2016 | 16.0 |
2018 | Excel 2019 | 16.0 |
2021 | Excel 2021 | 16.0 |
引用:Wikipedia
Excel 2000から2016までのバージョンは、リリース後5年間のメインストリームサポートと、5年間の延長サポートが付与されています。
Excel 2019にはリリース後5年間のメインストリームサポートと2年間の延長サポートがついており、Excel 2021には、リリースから5年間のメインストリームサポートのみがついています。
エクセルの製品版とサブスク版の違いは?
エクセルには製品版とサブスクリプション版の2つの購入方法があります。
製品版は、一度購入すれば追加料金を支払うことなく使用できる永久ライセンス形式です。
最新機能のサポートはありませんが、基本的なエクセルの機能は使用可能です。
一方で、サブスクリプション版は、月額または年額を支払い続けることで利用できる形式です。
この形式では、アップデートを行うことで常に最新の機能が使用できます。
また、エクセルだけでなく、ワードやパワーポイントなどほかのMicrosoft Office製品も利用できる点が大きな特徴です。
さらに、同一のアカウントでPCだけでなく、タブレットやスマートフォンにもインストールし、5台まで同時に使用できます。
エクセルの製品版とサブスク版はどっちがおすすめ?
エクセルの製品版とサブスクリプション版、どちらが自分に合っているかは、使用目的や環境によって異なります。
それぞれの形式が向いている人の特徴について確認していきましょう。
製品版がおすすめな人の特徴
製品版がおすすめな人は、長期的にエクセルを使用したい方です。
製品版は、一度購入すれば追加費用なしで使い続けられるため、特に最新機能のアップデートが不要な業務環境の場合や個人で使用する場合に向いています。
製品版を選ぶことでランニングコストを気にせず使用できるため、コストパフォーマンス良くエクセルを使えるでしょう。
また、サブスクリプション版では、Office製品がセットになっているのが魅力ですが、その分費用は割高になっています。
製品版ならエクセル単体で購入できるので、エクセルのみを使いたい場合にも製品版はおすすめです。
サブスクリプション版がおすすめな人の特徴
サブスクリプション版は、最新の機能を利用したい方に適しています。
エクセルはアップデートを行うごとに新たな機能や関数が追加されているため、サブスクリプション版でなければ最新の機能は使えません。
また、サブスクリプション版ならクラウドサービスを利用したデータの同期も簡単にできるため、外出先からも仕事がスムーズに進められます。
加えて、エクセル以外にも、ワードやパワーポイントといったほかのOffice製品を利用できるのも魅力です。
さらに、サブスクリプション版では複数のデバイスでエクセルを使えるため、PCだけでなく、スマートフォンやタブレットからも同時に作業を進めたい方に便利です。
最大5台のデバイスにインストールできるため、家庭内で複数の端末を使い分けている場合に重宝するでしょう。
エクセルを無料で使う方法
クラウド版のExcel Online(エクセル オンライン)は、Microsoftのアカウントさえあれば、ブラウザから無料で利用できます。
無料ではありますが、基本的な表計算やグラフ作成といった機能を不自由なく使えます。
しかし、マクロやVBAなどの高度な機能は使えないため、複雑な作業には不向きです。
また、保存容量が5GBに制限されており、大量のデータを管理するには限界があるので、最低限の機能で十分な方にのみ適した選択肢です。
エクセルを購入する費用がない方や、とりあえず無料で操作感を試してみたい方は、一度Excel Onlineを確認してみるとよいでしょう。
Excel Onlineについてより詳しく知りたい方は、以下の記事を確認してみてください。Excel Onlineの詳細や、利用を始める方法について解説しています。
エクセルの効率的な学習には講座がおすすめ
エクセルの学習を行うなら、Excel基礎セミナー講座を確認してみてください。Excel基礎セミナー講座の概要は以下の表のとおりです。
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費用 |
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会場 |
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日数 | 2日間 |
2日間のカリキュラムを終えると、エクセルに関する基礎的な知識と、そこから派生した応用スキルを身につけられます。
また、エクセルのマクロやVBAを使えるようになりたい方は、以下のExcelマクロ・VBAセミナーを確認してみてください。
運営 | ProSkilll |
費用 |
|
会場 |
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日数 | 2日間 |
マクロやVBAを扱えるようになると、業務の効率化を行えるでしょう。
エクセルのバージョンを確認する方法のまとめ
今回は、エクセルのバージョンを確認する方法について解説しました。
エクセルはバージョンによって使える機能や関数が異なるため、自分がどのバージョンを使っているのか確認しておくことが大切です。
また、最新バージョンのエクセルを使いたいなら、サブスクリプション版であるMicrosoft 365への乗り換えも検討してみてはいかがでしょうか。
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