エクセルでは、セルにリンクを設定することで、ファイルやWebページへのアクセスを簡単に行えるようになります。
しかし、不要になったり、誤って設定したりしたリンクを解除したい場合もあるでしょう。
本記事では、エクセルでリンクを解除する方法や、解除ができない場合の対処法について解説しています。
エクセルでリンクを挿入する方法
エクセルでは、同じシート内や別シートにリンクをつけたり、外部のURLをリンクしたりできます。さまざまななリンクの挿入方法について見ていきましょう。
方法①同じシートにリンクを挿入する方法
同じシートにリンクを挿入することで、シート内で簡単にセルの移動ができるようになります。以下の手順で、同じシートにリンクを挿入してみましょう。
- リンクを設定したいセルを右クリックする
- 表示されたメニューから「リンク」をクリックする

- 「リンク先」を「このドキュメント内」に変更する
- 「セル参照を入力してください」の項目にリンク先に設定したいセルを入力して「OK」ボタンをクリックする

特に、同じシートの見出しに飛ぶ目次などを作成する際に便利です。
方法②別のシートにリンクを挿入する方法
エクセルでは、異なるシートにもリンクの挿入ができます。別のシートにリンクを挿入する方法は以下のとおりです。
- リンクを設定したいセルを右クリックする
- 表示されたメニューから「リンク」をクリックする
- 「リンク先」を「このドキュメント内」に変更する
- 「セル参照を入力してください」の項目にリンク先に設定したいセルを入力する
- 「またはドキュメント内の場所を選択してください」でリンク先にしたいSheet名を選択して「OK」ボタンをクリックする

シートを複数管理していて、異なるシートに参照するデータがある場合に便利です。
また、エクセルでは別シートにリンクを飛ばす以外にも、別シートに入力したデータを参照してきて使用することもできます。
以下の記事では、セルを別シートに自動反映させる方法について解説しています。
複数シートを管理する機会の多い方は、ぜひこちらもあわせてチェックしてみてください。
方法③外部のリンクを挿入する方法
エクセルでは外部のリンクもセルに挿入できます。以下の手順で、入力した文字に外部のリンクを挿入してみましょう。
- リンクを貼りたい文字をセルに入力する
- セルを選択したら挿入タブの「リンク」アイコンをクリックして、「ハイパーリンクの挿入」ダイアログを開く

- ダイアログ左にある「リンク先」を「ファイル、Webページ」にして、「アドレス」にコピーしてきたURLを貼り付ける
- OKボタンで確定する
上記の手順を経ることで、文字をクリックしたら指定のURLに飛ぶようになります。
また、エクセルではYouTubeのリンクを挿入することも可能です。以下の記事では、エクセルにYouTubeを挿入する方法について解説しています。
エクセルでリンクを解除する方法
エクセルで挿入したリンクは、以下の方法で解除が可能です。
- 右クリックから
- リンクの編集から
これらの方法について見ていきましょう。
方法①右クリックから
右クリックからリンクを解除する手順は以下のとおりです。
- リンクのついているセルを右クリックする
- 開いたメニューから「ハイパーリンクの削除」を選択する

セルを選択する際に、ShiftキーやCtrlキーを押しながらクリックすれば、複数リンクも同時に解除可能です。
この方法では、リンクを解除したいセルをピンポイントで指定できるので、操作がわかりやすいのが特徴です。
方法②リンクの編集から
リンクの編集から外部リンクを解除する手順は以下のとおりです。
- データタブの「クエリと接続」グループから「ブックのリンク」アイコンをクリックする
- ワークシート右側に表示されたリストから、解除したいリンクを選択する

- 三点リーダーから「リンクの中断」をクリックする
- 警告のポップアップが開いたら「リンクの解除」をクリックする
また、「すべて中断」をクリックすれば、すべての外部リンクを一括で解除できます。
エクセルでリンクをつけずにURLを挿入する方法
リンクを解除するのではなく、そもそもリンクをつけずにURLを貼り付ける方法です。
- プレーンテキストで貼り付ける
- オプションを変更する
これらの方法について見ていきましょう。
方法①プレーンテキストで貼り付ける
URLをセルに貼り付ける際に、貼り付けの形式を「テキストのみ保持」にすることによってリンクをつけない方法です。
- URLを貼り付けたいセルを右クリックする
- 開いたメニューの「貼り付けのオプション」から「テキストのみ保持」のアイコンをクリックする

上記の手順で貼り付けることで、URLがただの文字列としてセルに挿入されます。また、エクセルで使える貼り付けオプションは以下の表のとおりです。
| オプション | 説明 |
| 貼り付け | セルの内容すべてを貼り付ける。 |
| 元の列幅を保持 | セルの内容と列幅を貼り付ける。 |
| 入れ替え | 行と列を入れ替えて貼り付ける。 |
| 数式 | 書式設定やコメントのない数式を貼り付ける。 |
| 値 | 書式設定やコメントのない数式結果を貼り付ける。 |
| 書式設定 | 書式設定を貼り付ける。 |
| 値と元の書式 | 値と書式を貼り付ける。 |
| リンク貼り付け | ソースのセルの参照を貼り付ける。 |
| 図 | 画像を貼り付ける。 |
| リンクされた画像 | 画像とリンクを貼り付ける。 |
用途に合わせて最適なオプションで貼り付けをしましょう。
方法②オプションを変更する
エクセルでは、URLがリンクになる設定がされているので、オプションからその設定を変更する方法です。
- ファイルタブを開く
- 左側のメニューにある「その他」から「オプション」を開く
- 「Excelのオプション」ダイアログから「文章校正」タブを開く
- 「オートコレクトのオプション」ボタンを選択する

- 「オートコレクトのオプション」ダイアログが開くので、「入力オートフォーマット」タブをクリックする
- 「インターネットとネットワークのアドレスをハイパーリンクに変更する」の項目についているチェックを外す

- OKボタンで閉じる
上記の設定をすることで、自動でリンクがつかないようになります。
エクセルでリンクを解除した方がよいケースは?
意図しないページ遷移が頻発する場合は、リンクを解除した方が利便性が高まります。入力したいセルの近くにリンク付きのセルがあれば、誤操作でページ遷移が起こる場合があります。
また、リンクが古くなっていたり、無効なURLになっていたりした場合も、リンクは解除しておきましょう。
そのようなリンクを残しておくと、混乱を招く原因となります。
リンクは必要な場合にのみ使うことが大切です。
エクセルでリンクを解除できないときの対処法
対象のセルが見当たらず、リンクを解除できない場合があります。
次の手順を試すことで、リンク付きのセルを特定し、解除できるようになるので試してみてください。
- Ctrl+Fキーで「検索と置換」のダイアログを開く
- 検索タブから「オプション」ボタンをクリックする
- 「検索する文字列」に「[」を入力する
- 「検索場所」に「シート」もしくは「ブック」を指定して、「すべて検索」ボタンをクリックする

外部参照のセルには「[」が含まれているので、どこのセルにリンクがついているかわからない場合に有効です。ただし、外部リンク以外には機能しないので注意が必要です。
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エクセルのリンクが開かない原因は?
エクセルでリンクが開かない場合、以下の原因が考えられます。
- リンクが設定されていない
- リンクが切れている
- 改ページプレビューになっている
これらの原因について見ていきましょう。
原因①リンクが設定されていない
まず、そもそもリンクが設定されていない可能性が考えられます。
貼り付け方法や設定によっては、URLを貼り付けただけではハイパーリンクが自動で認識されない場合もあるため、リンクの設定が正しく行われているか確認することが大切です。
リンクが正しく設定されていれば、セルが青文字になり、かつ下線がつくため、見た目の変化がない場合は、リンクが設定されていない可能性が高いでしょう。
原因②リンクが切れている
もう一つのよくある原因として、リンク先の名前変更や移動、削除が挙げられます。
リンク先のWebページやファイルが移動、削除されていると、エクセルからリンクをクリックしても目的の場所にアクセスできません。
その場合は、リンク先のURLが現在も有効かどうか、手動で確認しましょう。
リンクが機能していなければ、「ハイパーリンクの編集」から新しいリンクを指定することで改善できます。
原因③改ページプレビューになっている

エクセルで改ページプレビューを使用している状況では、リンクは機能しません。
表示タブの「ブックの表示」グループから、「標準」を選択して、改ページプレビューを解除しましょう。
また、ワークシート右下にある「標準」のアイコンからも、改ページプレビューは解除できます。
エクセルでリンクを解除する方法のまとめ
今回は、エクセルでリンクを解除する方法について紹介しました。
エクセルでは、セルにリンクを挿入することで、簡単にページ遷移できるメリットがあります。
しかし、誤ってリンクを設定してしまった場合や、リンクが不要になった場合には、リンクを解除する方法を知っておくと便利です。
リンクを解除する方法には、「リンクの編集」機能を使う方法や、右クリックのメニューから行う方法などがあります。
また、リンクをつけずにURLを挿入したり、そもそもURLが自動でリンク化されないように設定を変更したりもできるので、さまざまな方法を押さえておきましょう。









