機能が豊富で使いやすい3DCADといえば何を思い浮かべますか?
CADに詳しい方は、Solid EdgeとSOLIDWORKSの名を挙げるのではないでしょうか?
しかし、Solid EdgeとSOLIDWORKSはそれぞれ機能性や効率性、操作性などが異なります。
そこでこの記事では、Solid EdgeとSOLIDWORKSを徹底比較してみました。
気になる価格も比較検証しているので、ぜひ最後までご覧ください
Solid Edgeとは
Solid Edgeは、ドイツの電機メーカー・シーメンスが開発した汎用3DCADソフトです。
直感的な操作と履歴を残しながら形状変更できる「シンクロナス・テクノロジー」で、効率的な設計・製品開発を加速化しています。
そのシンプルな操作性と高機能性は、初心者からベテランまで幅広い設計者に最適です。
初心者向けの自己学習チュートリアル機能も充実し、3DCADの知識がない方でもスムーズにスキルを習得できます。
Solid Edgeの特徴については、以下の記事に詳しく記載しているので合わせてご覧ください。
SOLIDWORKSとは
SOLIDWORKSは、幅広い業界で利用される汎用性の高い3DCADソフトです。
1993年の初版リリース以降、「使いやすく」「価格が手頃」というポリシーの元、CADの普及に貢献してきました。
SOLIDWORKSは大企業向けの高度なライセンスから一般的なライセンスまで幅広く提供し、工業高校などの学生にも活用されています。
基本の3Dモデリング機能に加え、レンダリング、アニメーション、構造解析など、目的に応じた機能を組み合わせられるのが特長です。
分かりやすい操作性と豊富な機能、手頃な価格が評価されています。
Solid EdgeとSOLIDWORKSを様々な視点から徹底比較
それでは、Solid EdgeとSOLIDWORKSを以下の5点に着目して徹底比較します。
- 機能性
- 操作性
- 連携性
- 効率性
- 運用性
Solid EdgeとSOLIDWORKS比較①機能性
まずは、Solid EdgeとSOLIDWORKSの機能性を比較してみましょう。
Solid Edge
Solid Edgeは「シンクロナステクノロジー」という特徴的な機能を搭載しています。
これは3D図面の作成や編集を素早く行えるよう設計されており、図面を作りながら自在に形を変更することも可能です。
Solid Edgeはシンプルで直感的な操作性で、必要なデータに素早くアクセスできます。
クラウド型なので、場所や時間を選ばず最新データの閲覧・編集が可能で、チーム間の情報共有もスムーズです。
Solid Edgeはシミュレーション機能が集中しています。
一つのツールで強度や動作などテストし、コストや時間効率アップに貢献しています。
SOLIDWORKS
SOLIDWORKSは「Parasolid」と呼ばれる優れた3Dモデリング機能があります。
3Dモデル上で直感的な操作ができるため、複雑な曲面の編集などもストレスなく行えます。
SOLIDWORKSは設計課題を一元的に管理できます。
プロジェクト関係者全員でデータを共有できるため、チーム作業も効率的です。
SOLIDWORKSはシミュレーション機能が分散しています。
例えば、製品の強度をチェックできる「Static」、部品の動きを確認する「Motion」、熱や振動の伝導をチェックする「Professional」など目的ごとにツールが分かれています。
Solid EdgeとSOLIDWORKS比較②操作性
次は、Solid EdgeとSOLIDWORKの操作性を比較します。
Solid Edge
Solid Edgeには「操縦ハンドル」と呼ばれる矢印ツールがあります。
例えば、面の移動・回転・コピーなどは、ドラッグ操作でスムーズに実行可能です。
寸法の編集や右クリックメニューを利用すると、初心者でも迷うことなく使いこなせます。
SOLIDWORKS
SOLIDWORKSのコマンドボタンを使うと、簡単なマウス操作で作業できます。
モデリングの履歴も視覚的に確認できるため、編集箇所が把握しやすいのも特徴です。
アセンブリ組み立て時にはモデルが自動で透過表示されるなど、作業のスムーズな進行をサポートしています。
Solid EdgeとSOLIDWORKS比較③連携性
続いて、Solid EdgeとSOLIDWORKSの連携性を比較しましょう。
Solid Edge
Solid Edgeは、他の3DCADソフトで作成したデータの読み込み・編集が得意です。
例えばSOLIDWORKSで作った形や、CAD製図の線の集まりでも、Solid Edge上で自在に形を変更することが可能です。
また、画像を綺麗に描くレンダリングソフトや、3Dプリンターへのデータ出力にも対応しています。Windows 10を使っている場合は、付属の3D作成アプリとも連携できます。
SOLIDWORKS
SOLIDWORKSは、プログラミングでソフトの機能を拡張できるAPIを搭載しています。
CADデータ同士の連携も対応し、特に製造用のCAM/CAEソフトとの連携がスムーズです。
設計データの一元管理ソフトとも組み合わせやすくなっています。
Solid EdgeとSOLIDWORKS比較④効率性
次に、Solid EdgeとSOLIDWORKSの効率性を比較してみます。
Solid Edge
Solid Edgeの「シンクロナス・テクノロジー」は、既存図形を直接編集できます。
専用の支援ツールを使えば、配線の検討や金型設計、溶接ビード定義など、目的別の作業をスムーズに行えます。
ショートカットキーや右クリックを使うと、コマンド操作のアクセスもスピーディです。
SOLIDWORK
SOLIDWORKSでは、効率的なモデリング手法が豊富にそろっています。
例えば、部品の寸法変更で同じ形状のモデルが作れ、中心線を使ったスケッチやミラーリングで対称形状が自動生成できます。
直線や円弧を組み合わせて、機械部品や建築物など複雑な形状を描き出すことも可能です。
Solid EdgeとSOLIDWORKS比較⑤運用性
最後に、Solid EdgeとSOLIDWORKSの運用面(ライセンス形態)を比較しましょう。
Solid Edge
Solid Edgeは、月単位でライセンス数を柔軟に変更できます。
無料体験版や学生用無償版もあり、さらにスタートアップ企業は導入後3年間無料です。
シンプルなデータ管理機能を標準搭載しているので、Teamcenter(管理を一元化できるシステム)と連携すれば高度な運用も可能です。
SOLIDWORKS
SOLIDWORKSでは、従来の永久ライセンスに加え、新たに3ヵ月または1年の期間ライセンスが利用できるようになりました。
必要なツールにのみアクセスできるため、短期プロジェクトに最適です。
予算の均等化や、スタッフの柔軟な調整にも対応できます。
Solid EdgeのSOLIDWORKSの価格を徹底比較
次は、Solid EdgeのSOLIDWORKSの価格を徹底比較してみましょう。
今回は分かりやすいように、それぞれの価格を表でお伝えします
Solid Edgeの価格表
Solid Edgeはライセンスごとに4つのプランが設定されています。
料金形態は年間サブスクリプション、月間サブスクリプションから選択可能です。
ライセンス(XaaS) | 内容 | 年間料金 | 月間料金 |
Design&Drafting | 基本的な3D/2Dモデリング | 221,520円 | 24,614円 |
Foundation | サーフェスモデリングや板金設計が可能 | 443,640円 | 49,294円 |
Classic | 機械部品の自動設計や簡易解析ができる | 555,600円 | 61,734円 |
Premium | 配管設計、解析機能が付く最上位グレード | 798,120円 | 88,680円 |
Solid Edgeは、有料ライセンスを1ヶ月無料で使える「無料体験版」を提供しています。
「まずSolid Edgeの使いやすさや機能を知りたい」という方にもおすすめのサービスです。
Solid Edgeの無料体験版はこのリンクからダウンロードできます。
以下の記事では、Solid Edgeの価格について詳しくお伝えしています。
4つのパッケージプランについても記載しているので、導入を検討している方はぜひ参考にしてください。
SOLIDWORKSの価格表
SOLIDWORKSは永久ライセンスと、3か月または1年の期間ライセンスから選択可能です。
ライセンス | 内容 | 価格 |
Standard | 基本的な3Dモデリング |
|
Professional | 機構解析などの高度な機能付き |
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Premium | 最上位グレード |
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サポートサービスは年額237,600円(税別)~(月額19,800円~)、ネットワーク新規構築手数料は400,000円(税別)となっています。
Solid EdgeのSOLIDWORKSを徹底比較まとめ
機能面や操作性型比較されやすいSolid EdgeとSOLIDWORKSですが、それぞれ特徴や強み、価格などが異なります。
しかし、どちらも人気の3DCADソフトなので、選択に悩む方も多いでしょう。
そんなときは、無料で試せる便利なサービスを活用してはいかがでしょうか?
Solid Edgeでは、1ヶ月間無料で使える「無料体験版」を提供しています。