お手頃な価格でのサブスクリプションに対応している3DCADソフトのSolid Edge。
直感的な操作感を保ちつつ、修正も簡単に行えるのが大きな特徴で、成形部品や鋳物などの作成に適しています。
今回はSolid Edgeの導入方法や価格について解説いたします。
Solid Edgeとは?
Solid Edgeは、SIEMENS PLM Softwareが開発・販売している3DCADです。
シンクロナス・テクノロジーと呼ばれる機能が搭載されているため、少ないコマンド数で直感的に編集できる点が特徴です。
自己学習が可能なチュートリアル機能も有しており、初心者でも使いやすい3DCADといえます。
Solid Edgeの最大の特徴
Solid Edgeの最大の特徴は、前述のシンクロナス・テクノロジーです。
3DCADにおけるモデリングは大きく、ヒストリモデリング(履歴を残す)とノンヒストリモデリング(履歴を残さない)にわけられます。
履歴は残すに越したことはないのでは?と思われるかも知れませんが、実際にはどちらも一長一短であり、一概にそうとも言えません。それでは、詳しく解説していきます。
ヒストリモデリング(履歴を残す)
ヒストリモデリングでは、形状の履歴を残すため、設計をあとから変更するのが容易です。
履歴を遡って変更することができるため、いくらでも過去に戻って修正ができます。
そのため、修正が頻繁に発生するものの作図にぴったりです。
一方でヒストリモデリングには親子関係があるため、「親部分を削除したら子供部分も削除される」と言ったような意図しない不都合が発生しやすくなるというデメリットもあります。
場合によっては、モデルそのものが崩れてしまうこともあります。
直感的な編集ができないので、初心者の方は扱いづらく感じるかも知れません。
ノンヒストリモデリング(履歴を残さない)
対してノンヒストリモデリングでは、形状の履歴を残さないため、親子関係を気にする必要もなく、初心者でも2DCADの延長のような操作感覚で利用できます。
最初から創るものが明確であり、修正がほとんど発生しないような場合は、ノンヒストリモデリングのほうがスピーディに作図できるでしょう。
一方で一旦修正が発生すると、履歴から遡ることが出来ないので手間がかかるというデメリットもあります。
Solid Edgeのシンクロナス・テクノロジーでは、両者のいいところどりを実現しています。
ヒストリモデリングの修正の容易さとノンヒストリモデリングのスピード感を両立しており、使いやすく、それでいて高度な編集も可能です。
総じて初心者から上級者までありとあらゆるレベルのユーザーの使用に耐えうるものとなっています。
Solid Edgeの価格
Solid Edgeは年間/月間サブスクリプション、もしくは永久ライセンス版が用意されています。
サブスクリプションはSIEMENS公式サイトで、永久ライセンスは販売代理店経由で購入可能です。
ここでは比較的安価に使えるサブスクリプション版の価格を説明します(永久ライセンス版は代理店の公式ページから購入可能です)。
Solid Edgeの種類と価格
2024年4月現在、Solid Edgeでは以下の4タイプのソフトが販売されています。
それぞれの月間・年間サブスクリプション費用は以下のとおりです。
種類 | 月間サブスクリプション価格 | 年間サブスクリプション価格 |
Solid EdgeDesign and Drafting | 2万4614円 | 22万1520円 |
Solid Edge Foundation | 4万9294円 | 44万3630円 |
Solid Edge Classic | 6万1374円 | 55万5600円 |
Solid Edge Premium | 8万8860円 | 79万8120円 |
Solid Edgeの4つパッケージ価格とは
ここでは、Solid Edgeの4つのソフトの概要、料金などについてさらに詳しく解説します。
Solid EdgeDesign and Drafting
- 月間サブスクリプション:2万4614円
- 年間サブスクリプション:22万1520円(月あたり1万8460円)
Solid Edge Design and Draftingは、4つのパッケージの中で最も求めやすい価格になっている基本パッケージです。
部品、アセンブリ設計(複数の部品から1つの製品や構造を作成する仕組み)、図面の作成、アニメーション、レンダリング機能などを備えています。
Teamcenter Shareによるクラウドベースのコラボレーション機能も利用できるなど、最も安いプランでありながら機能面は充実しています。
Teamcenter Shareでは同僚、パートナー、顧客などと即座に、安全にデータを共有可能です。
Solid Edge Foundation
- 月間サブスクリプション:4万9294円
- 年間サブスクリプション:44万3630円(月あたり3万6970円)
Solid Edge Foundationは、Solid Edge Design and Draftingのすべての機能に、板金、フレーム、溶接、サーフェスモデリング、2.5軸加工などをプラスした中級パッケージです。
Solid Edge Design and Draftingよりもさらに高度な利用が可能で、効率的に開発期間を短縮できます。
Solid Edge Classic
- 月間サブスクリプション:6万1374円
- 年間サブスクリプション:55万5600円(月あたり4万6300円)
Solid Edge Classicは、コストを考慮した設計やリバースエンジニアリング、サブディビジョンモデリング、ジェネレーティブデザインなどの高度な機能が搭載された上級パッケージです。
4つのモデルの中では最も人気があり、使いやすさと高度な機能を両立しています。
Solid Edge Premium
- 月間サブスクリプション:8万8860円
- 年間サブスクリプション:79万8120円(月あたり6万6510円)
Solid Edge Premiumは、高度なモーション・シミュレーションや応力シミュレーションなどの機能を兼ね備えた最上級パッケージです。
非常に充実した機能により、スムースで快適な製図ができます。
Solid Edgeを導入する方法
Solid Edgeの導入は非常に簡単です。Solid Edgeの公式ウェブサイトにアクセスして、必要なパッケージを選択し、「カートに追加」をクリックして決済すればOKです。
なお、支払いにはクレジットカードが使えます。
なお、いきなり有料版を利用するのはハードルが高い、という場合は以下のリンクから無償体験版をダウンロードできます。
無料体験版は有料版と同様の機能を30日間無料で利用可能です。
リンク先のページで名前、電話番号、会社名、メールアドレスなどを入力して「お客様情報の取り扱いに同意しダウンロード」をクリックすると、無料体験版が使えるようになります。
Solid Edgeの価格まとめ
Solid Edgeはシンクロナス・テクノロジーと呼ばれる機能により、高度な製図を簡単に行えます。パッケージは全部で4つあり、上位版ほど出来ることが多くなります。
購入は公式ウェブサイトから可能です。まずは使用感を知りたいという方は、無料体験版をダウンロードしてみてください。