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3DCADでの設計変更方法!やり方の手順や設計変更におすすめのソフト

3Dプリントの設計変更で悩んでいませんか?
設計変更の手順が分かりにくく、途中で断念する方がいるかもしれません。

そんなときは、スピーディかつ効率的に設計変更できる3DCADを使ってみましょう。

本記事では、3DCADを使った設計変更方法をわかりやすく解説します。
3DCADの設計変更時にありがちなエラーの原因・対処法についてもお伝えします。

3DCADの設計変更とは

3DCADの設計変更とは、完成した3Dモデルの形状や寸法を後から修正することです。
この機能により、複雑な形状の変更にも柔軟に対応でき、従来よりも設計時間やコストを大幅に削減できます。

3DCADの設計変更で行う操作

3Dモデルの設計を変更する際は、寸法の微調整や新しい形状の追加、部品の配置変更など、工程ごとにさまざまな操作が必要です。

以下の表で、操作の種類と内容について見ていきましょう。

操作の種類 内容
形の変更 寸法調整、新形状の追加・削除、曲面修正など
部品の変更 新部品の追加・削除、既存部品の追加など
材質の変更 適した材質への変更(強度、耐熱性、耐食性など)
構造の変更 適した構造への変更(強度、剛性、耐震性など)
デザインの変更 オブジェクトの外観変更など
フィーチャー編集 穴やリブなどの特定の形状・構造変更、修正など
アセンブリ編集 複数部品の配置、結合方法の調整・変更など
シミュレーション 強度や耐久性、熱伝導、流体解析など

設計変更できる3DCADソフト

設計変更できる3DCADソフトは数多くあります。

例えば、業界標準の汎用2D/3DCADソフト「AutoCAD」、無料版もあるクラウドベースの3DCADソフト「Fusion 360」、機能性・拡張性の高さで知られる「SolidWorks」などが挙げられます。

中でも、近年各業界から注目を集めているのが「Solid Edge」です。
Solid Edgeは、豊富な機能と使いやすさ、互換性の高さが魅力の汎用3DCADソフトで、建築や自動車、機械など幅広い分野で使われています。
Solid Edgeは有料版と無料版があり、スタートアップ企業や学生から活用されているので、ぜひ一度試してみてください。

3DCADでの設計変更方法

それでは、3DCADモデルの設計を変更していきましょう。
今回は、Solid Edgeの「ステアリングホイール」「ライブルール」を使って解説します。

  1. 形状変更機能「ステアリングホイール」
  2. 形状編集機能「ライブルール」
  3. 3DCADモデルの設計変更の手順
Solid Edgeは、3DCADモデルの設計変更がとても簡単にできる3DCADソフトです。
マウスを使って直感的に形状を変更・修正できます。

Solid Edgeは下記から無料ダウンロードできますので、ぜひ一緒に操作してみましょう。

①形状変更機能「ステアリングホイール」

Solid Edgeには、3DCADモデルの形状を変更できる「ステアリングホイール」機能があります。

ステアリングホイールは、直感的なマウス操作で、面の位置を自由に変えられる機能です。
例えば、面を外側に引っ張ると突き出し形状に、内側に押し込めば切り抜き形状になります。

②形状編集機能「ライブルール」

Solid Edgeには、「ライブルール」機能があります。

ライブルールは、設計意図に沿った形状を編集できる便利な機能です。
具体的には、3DCADモデルの形状編集時に、編集対象の面の周りにある形状の特徴を自動的に認識し、関連する部分が一緒に移動します。

③3DCADモデルの設計変更の手順

それでは、上記の機能を使って3DCADモデルの設計を変更しましょう

  1. 編集したい3Dモデルを開く
  2. 変更する面を選択(※ここで「ステアリングホイール」の矢印が表示)
  3. 「ステアリングホイール」機能を使って、マウスで矢印をつかむ
  4. 矢印をつかんだまま、動かしたい場所に面を移動
  5. 目的の位置で矢印から手を放す
  6. 面が新しい位置に動く(※ここで「ライブルール」が起動)
  7. 編集した面の周りの関連する形状も一緒に動く

必要に応じてさらに別の面を選択し、同様の操作を繰り返してください。
また、寸法や拘束条件設定、完成後の寸法の追加・編集も可能です。

今回、例に挙げた「Solid Edge」の基本については下記で記事に詳しい情報が記載されています。合わせて読んで、効率的な3DCADの設定変更を行いましょう。

Solid Edgeとは?特徴を徹底解説!

3DCADの設計変更でエラーが出る原因

3DCADソフトで形状を変更する際、エラーが発生することがあります。
エラーが出る主な原因は大きく分けて2つあります。

  1. 参照要素がなくなった場合
  2. 形状が成り立たなくなった場合

参照要素がなくなった場合

3DCADでは、作成された面や線、点に自動的にIDが付与されています。
これらの情報を「参照要素」と呼び、設計変更の際に参照要素がなくなるとエラーになります

例えば、スケッチで描いた線を削除すると、その線を参照していた別の操作ではエラーが出てしまいます。これは、参照していた線がなくなったためです。

形状が成り立たなくなった場合

形状を変更した後に、形が成り立たなくなるとエラーが発生します。
寸法の値が適切でない場合や、形状同士が干渉してしまう場合などが該当します。

形状が変形や崩れを起こすと、3DCADでの処理がストップしてしまうため、エラーを出して設計変更を中断するのです。

その他のエラー

その他の代表的なエラーを4つ挙げてみましょう。
分かりやすく以下の表でお伝えします。

エラーの種類 エラーの原因
スケッチのエラー 寸法の拘束先がなくなる、平面自体がなくなるなど
特定の形状のエラー フィレットの付け根がなくなる、結合ができなくなるなど
部品間の位置関係のエラー アセンブリ内の部品の読み込みエラー、部品間の参照関係が崩れるなど
図面のエラー 寸法の参照先がなくなる、部品が読み込めないなど

このように、エラーにはさまざまな種類があり、原因もそれぞれ異なります。
設計変更時にエラーが出たら、慌てずに上記の項目を確認して原因を探ってみましょう。

3DCADの設計変更でエラーが出た時の対処方法

先述したように、3DCADソフトで形状を変更するときに、エラーが出ることがあります。
基本的に、エラーの解決方法はエラーの原因を取り除くことです。

ここでは、前項の「その他のエラー」の表でお伝えした4つのエラーに対する対処法を例に挙げて解説しましょう。

  1. スケッチのエラー
  2. 特定の形状(丸み加工など)のエラー
  3. 部品間の位置関係のエラー
  4. 図面のエラー

3DCADソフトの形状変更時のエラー対処法①スケッチのエラー

スケッチとは、3Dモデルの土台となる2D図面のことです。
スケッチを描く面、または線の位置関係を決める「拘束先」がなくなるとエラーになります。
この場合は、スケッチ面を設定しなおす、拘束を再設定することでエラーを修正できます。

スケッチのエラーが起きた場合には、スケッチを描く面が適切に設定されているか、そして各線が正しく拘束されているかを確認しましょう。

3DCADソフトの形状変更時のエラー対処法②特定の形状(丸み加工など)のエラー

「フィレット」と呼ばれる丸み加工した部分の付け根がなくなる、または別の形状と結合・切り取りできなくなるとエラーがでます。
この場合は、フィレットの再選択、または元の形状に復元することでエラーが解消します。

エラーが発生した場合には、フィレットが適切に選択されているか、また形状との結合が正しく行われているかを確認しましょう。

3DCADソフトの形状変更時のエラー対処法③部品間の位置関係のエラー

アセンブリでは、複数の部品を組み合せて一つのユニットを形成しますが、その際に部品同士の位置関係や結合が正確でないとエラーが生じます。

この場合は、部品データを読み込みなおす、または位置関係を再設定することでエラーを修正できます。エラーが発生した場合は、部品の配置や結合関係を確認し、必要に応じて修正しましょう。

3DCADソフトの形状変更時のエラー対処法④図面のエラー

3Dデータから作った図面で、寸法の参照元がなくなったり、部品が読み込めなかったりすると、エラーが発生します。
対処法として、寸法の参照元がなくなった場合は、新たな参照元を指定してください。
また、部品が読み込めない場合は、部品のファイル名や保存先を確認して読み込み直すことで解決します。

3DCADの設計変更についてまとめ

3DCADの設計変更方法は、手順を追って進めることが大切です。
エラーが発生した場合は、エラーの原因を排除することで解決します。

今回は、Solid Edgeを使った3DCADの設計方法をお伝えしました。
Solid Edgeの豊富な機能を活用すれば、スピーディに高品質な3Dモデルが作成できます。

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