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プロジェクト・ポートフォリオ・マネジメント(PPM)とは?行う手順と重要性

ビジネスシーンでは、様々なプロジェクトを実施する場合が多いです。
その際に、何らかの手法を取り入れることもあるでしょう。

その中で、限られた資源を、プロジェクトで最大限に有効活用するための手法が、プロジェクト・ポートフォリオ・マネジメント(PPM)です。そのPPMについて、詳しく解説していきます。

プロジェクトの資源配分に関わるプロジェクト・ポートフォリオ・マネジメント(PPM)

プロジェクトの資源配分に関わるプロジェクト・ポートフォリオ・マネジメント

プロジェクト・ポートフォリオ・マネジメント(PPM)とは、企業が保有する資源配分を考える際に使う、マーケティングの手法です。
最適な資源配分には分析が欠かせないので、PPM分析と呼ばれることもよくあります。
そして、企業が実施しているプロジェクトを対象に、分析を行うのが特徴です。

企業が保有している資源は、資金や人材、時間などが挙げられますが、いずれも無尽蔵ではありません。そのため、複数のプロジェクトを実施する場合、全てのプロジェクトに十分な資源を割くことはできないでしょう。

そこで、どのプロジェクトにどれだけの資源を配分するのかを決めるために、PPM分析を行います。

プロダクト・ポートフォリオ・マネジメント(PPM)とは別物

プロジェクト・ポートフォリオ・マネジメント(PPM)に似たものとして、プロダクト・ポートフォリオ・マネジメント(PPM)という手法もあります。
企業が実施するプロジェクトではなく、特定のサービスや所有する製品に対して、どのような資源配分を行うかを分析する手法です。
経営資源に関係する上に、経営改善に繋がる点も共通であるため、プロジェクト・ポートフォリオ・マネジメントと混同されることは珍しくありません。

しかし、プロジェクトと、サービスや製品は性質の異なる対象であるため、プロジェクト・ポートフォリオ・マネジメントとプロダクト・ポートフォリオ・マネジメントはあくまでも別のものと考えておきましょう。

プロジェクト・ポートフォリオ・マネジメント(PPM)の重要性とは?

ビジネスシーンにおいて、プロジェクト・ポートフォリオ・マネジメント(PPM)が重要になる場面は数多くあります。では、なぜPPMが重要なのか、理由を説明していきます。

PPMの重要性1.事業の現状を把握することができる

企業内で複数のプロジェクトが進行している場合、全てのプロジェクトの現場を把握することは難しいです。

PPM分析を行えば、そのプロジェクトの現状把握ができます
細かな分析を行えば、他社のプロジェクトと比較することも不可能ではありません。
また、企業内において、そのプロジェクトがどのような立ち位置にあるのかを把握できるのも大きいです。企業の根幹を担うプロジェクトであれば、より資源を投入しなければならない、あまり重要な立ち位置ではないプロジェクトは終了させることを考えるという風に、判断もしやすくなるでしょう。

PPMの重要性2.より大きな利益を得られる

PPMは、分析によってより大きな利益を得られるプロジェクトを把握し、そのプロジェクトに経営資源を多めに割くという手法です。
すでに軌道に乗っていたり、時代のニーズに合っていたりするプロジェクトに、より多くの投資をすると、その分大きな利益が見込めるでしょう。何も考えずに資源配分をするよりも、経営状況が良くなりやすいはずです。

PPMの重要性3.リスクマネージメントに繋がる

ビジネスシーンでは、金融危機を始めとする様々なトラブルに、否応なく巻き込まれる場合があります。その際に何の対策もしていなければ、企業の存続が難しくなるかもしれません。

そのようなリスクを避けるために、PPMが重要です。
何らかのトラブルが発生した際には、採算が取れないプロジェクトに資源を割かず、終了させるという対策ができます。PPM分析を行っていれば、どのプロジェクトを終わらせるか、早い段階で決められるでしょう。

PPMの重要性4.事業売却の指標になる

ビジネスでは、事業売却を行う場合も多いです。
その事業売却の指標としても、PPM分析が活用できます。
失っても大きな痛手にならないプロジェクトであれば、売却しても悪影響はないでしょう。
それどころか、売却益をもたらしてくれます。

けれど、自社にとって重要なプロジェクトを売却してしまうと、企業の存続に関わるかもしれません。PPM分析を行えば、売却しても良いプロジェクトなのかどうか、判断しやすいです。

プロジェクト・ポートフォリオ・マネジメント(PPM)分析を行う際の手順

プロジェクト・ポートフォリオ・マネジメント(PPM)分析を行う際の手順

プロジェクトは、それぞれ性質が異なります。そのため、プロジェクト・ポートフォリオ・マネジメント(PPM)分析の内容は、企業や状況によって変わる場合が多いです。
ただ、全体的な流れはある程度共通しています。その基本的な手順を、確認していきましょう。

PPM分析用のツールを導入

PPM分析を行う際には、ただ単純に利益や損失だけを見るだけではいけません。
プロジェクトに関する、ありとあらゆる情報を材料にする必要があります。

しかし、情報が多ければ、それだけ分析作業が難しくなります。
そのため、PPM分析用のツールを導入しましょう。
専用のツールを使用することで、正確かつ効率的な分析ができるようになります。

分析のための指標を決める

PPM分析では、様々な指標を用いて、プロジェクトを評価することができます。
単純な利益や事業の価値を分析したい場合は資源ですが、その他にもプロジェクトの成長率や市場を占める割合なども指標となります。
プロジェクトはそれぞれ、強みとしているものが異なるので、全ての指標を加味して分析することは現実的ではありません。
したがって、どの指標で分析するかを最初に決めましょう。

ツールの機能を使って分析を行う

どの指標を用いるのかを決めたら、実際にツールを使って分析を行います。
高性能なツールであれば、必要な情報は自動で集めて、分析をしてくれるでしょう。もし、情報収集機能のないツールを使用するのであれば、必要な情報は自ら用意することになります。
そして、分析の結果を元に、どのプロジェクトにどれくらいの資源を配分するかを決定しましょう。

おすすめのPPMツール

いざPPMをやってみようと思ったのなら、おすすめのPPMツールから入れてみると良いでしょう。
スタッフが特におすすめするのは「Clarity」というPPMツールです。

Clarityはプロジェクトをまとめて管理することができて、リスク指標も自動で計算される非常に便利なPPMツールです。
初心者でも使いやすい画面設計になっているので、ぜひこの機会に導入してみてください。

実際にプロジェクト・ポートフォリオ・マネジメント(PPM)を取り入れた事例

プロジェクト・ポートフォリオマネジメント(PPM)は、日本を代表する企業も取り入れています。その事例をご紹介していきます。

PPMを取り入れた事例1.ソフトバンク

大手の携帯電話キャリアで知られるソフトバンクは、数多くのプロジェクトを実施しています。
その中でも主力としていたのは通信事業ですが、市場における独占率はあまり高くありません。

そのため、新しくキャッシュレス決済のプロジェクトに力を入れるようになりました。
独占率でPPM分析を行い、通信事業への資源分配を減らし、キャッシュレスに回した形です。
その結果、キャッシュレス事業では、高い独占率を出しています。

PPMを取り入れた事例2.ソニー

ソニーといえば、様々な家電製品を作る企業として非常に有名です。
しかし、PPM分析によって、家電製品への資源配分は減らされています。

その代わりとして、ゲームプロジェクトを中心に据えるようになりました。
また、映像作品のプロジェクトや、音楽制作のプロジェクトなどにも大きな資源を割くようになっています

PPMを取り入れた事例3.キャノン

キヤノンは、日本を代表するカメラメーカーとして知られています。
しかし、現代では、主力をカメラ事業から印刷事業のプロジェクトへと移行しました。
将来性などを指標にしたPPM分析によって、資源の配分先を変更した形です。

経営の鍵となることが多いプロジェクト・ポートフォリオ・マネジメント(PPM)

複数のプロジェクトを実施している場合、どのプロジェクトに資源を投入するのか、しっかり考えることが大切です。
資源配分を間違えたままプロジェクトを継続すると、最終的に失敗してしまう恐れがあります。

そのようなことにならないよう、プロジェクト・ポートフォリオ・マネジメント(PPM)を取り入れて、資源配分を見直してみましょう。

おすすめのPPMツールはこちら

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