Photoshopは画像編集に欠かせないソフトですが、豊富なツールが揃っていて扱いが難しいため、初心者にはハードルが高いと感じている方もいるでしょう。
Photoshopを一から学習するなら、基本操作のマスターは不可欠です。
本記事で、Photoshopの基本操作について確認していきましょう。
Photoshopのツールの基本操作
Photoshopには多様なツールが用意されていますが、そのなかでも使用頻度が高いのは以下のツールです。
- 文字ツール
- 選択範囲作成ツール
- 切り抜きツール
- グラデーションツール
- シェイプツール
これらのツールの基本操作について見ていきましょう。
ツール①文字ツール
Photoshopの文字ツールはカンバス上に文字を入力できるツールです。文字ツールには、以下の4種類があります。
- 横書き文字ツール
- 縦書き文字ツール
- 縦書き文字マスクツール
- 横書き文字マスクツール
横書き/縦書き文字ツールは、基本的な文字の入力ができるツールで、縦書き/横書き文字マスクツールは、画像を文字の形で切り抜けるツールです。
バナーやチラシなど、画像の上に文字を重ねたいケースはよくあるので、しっかり操作方法を押さえておきましょう。
ツール②選択範囲作成ツール
選択範囲作成ツールは、画像の切り抜きや一部分だけに加工を行いたいときの選択範囲を作成できるツールです。
点線で囲まれた内側が選択範囲となり、外側が選択範囲外となります。
Photoshopで使用できる選択範囲作成ツールは以下のとおりです。
- 長方形選択ツール
- 楕円形選択ツール
- 一行選択ツール
- 一列選択ツール
- なげなわツール
- 多角形選択ツール
- マグネット選択ツール
- オブジェクト選択ツール
- クイック選択ツール
- 自動選択ツール
長方形選択ツールは長方形で、楕円形選択ツールは楕円形で選択範囲を作れるツールです。
ほかにも、ドラッグで囲んだ内側にあるオブジェクトを自動判定してくれるオブジェクト選択ツールや、ドラッグした箇所を選択範囲でペイントできるクイック選択ツールなど、さまざまな選択範囲作成ツールが用意されています。
オブジェクトの形や画像の特徴に合わせて、最適なツールを選ぶようにしましょう。
ツール③切り抜きツール
切り抜きツールは、その名のとおり画像を切り抜くためのツールです。
ドラッグで選択した範囲を長方形で切り抜きできます。
また、切り抜きを行った後でも領域の移動ができるため、柔軟なトリミングを行えるのが魅力です。
さらに、AI機能と組み合わせると画像の背景を拡張できるため、画像のトリミングだけでなく拡大にも対応しています。
画像の領域を変えたい場合は、ぜひ切り抜きツールを使用してください。
ツール④グラデーションツール
グラデーションツールは、文字や画像にグラデーションをかけられるツールです。ツールバーのグラデーションツールを選択し、画面上をドラッグしましょう。
すると、ドラッグした方向に向かって、設定しているカラーでグラデーションがかかります。
また、グラデーションは以下の5種類から選択でき、種類によってグラデーションのかかり具合が異なります。
- 線状グラデーション
- 放射状グラデーション
- 反射グラデーション
- ひし形グラデーション
- 円錐状グラデーション
用途に合わせて使い分けてみてください。
ツール⑤シェイプツール
シェイプツールは、カンバス上に図形を描画できるツールです。
基本的な長方形ツールや楕円形ツールから、星形などの特殊な図形を描画できる多角形ツールまで、さまざまな形のシェイプを作成できます。
作成した図形を背景にしたり、オブジェクトとして配置したりする編集はPhotoshopで頻出します。
そのため、好きな形で自由に描画できるように、シェイプツールの扱いには慣れておくようにしましょう。
また、Photoshopで使えるすべてのツールについて知りたい方は、以下の記事を参考にしてみてください。各ツールの解説や、ツール関係のトラブル解除法について紹介しています。
Photoshopのマスクの基本操作
マスクとは画像の一部分を非表示にできる機能のことで、Photoshopで画像を切り抜いたり、効果の適用範囲を限定したりしたい場合に使われます。
マスクにもさまざまな種類がありますが、Photoshopでは定番のレイヤーマスクの基本操作について確認していきましょう。
1.選択範囲を作成する
レイヤーマスクを使って画像の切り抜きを行ってみます。切り抜きを行いたい画像の領域を選択範囲作成ツールで選択しましょう。
ツールバーにあるクイック選択ツールや、オブジェクト選択ツール、なげなわツールなどを選択して、対象の領域内を塗りつぶしたり、ドラッグで囲んだりすることで選択範囲の作成ができます。
画面を拡大しながら細かな箇所も丁寧に作業することで、仕上がりの完成度が高まります。
2.レイヤーマスクを適用する
選択範囲の作成ができたら、レイヤーマスクを適用して画像の切り抜きを行いましょう。
画像レイヤーを選択した状態で、レイヤーパネル下部にある「レイヤーマスク」のアイコンをクリックすることで、レイヤーマスクを適用できます。
レイヤーマスクは、ブラシツールで塗ることで領域内の表示・非表示を制御できます。
ブラシの描画色 | 効果 |
黒で塗る | 塗りつぶされた箇所は非表示になる。 |
白で塗る | 塗りつぶされた箇所が表示される。 |
グレーで塗る | 塗りつぶされた箇所は半透明になる。 |
レイヤーマスクはさまざまな編集作業で使用される機能なので、必ず覚えておきましょう。
また、Photoshopではレイヤーマスク以外にもさまざまなマスクが使用できます。以下の記事では、Photoshopで使える5つのマスクについて解説しています。
それぞれのマスクによって用途は異なるので、ぜひこちらの記事もチェックしてすべてのマスクを押さえておきましょう。
Photoshopの色調補正の基本操作
Photoshopで画像編集を行う際に頻出するのが色調補正です。
色調補正は画像の色相や明るさ、コントラストなどを補正する操作で、画像合成の際に背景と色味を合わせたり、全体的に暗い写真を明るくして見やすくしたりする際に使用されます。
そんな色調補正は、イメージメニューの「色調補正」、もしくはレイヤーパネル下部にある「新規調整レイヤー」のアイコンをクリックすることで、画像に適用できます。
今回は、新規調整レイヤーの「トーンカーブ」を使って画像のコントラストを強める方法について見ていきましょう。
1.新規調整レイヤーから「トーンカーブ」を開く
まずは、レイヤーパネル下部にある「新規調整レイヤー」のアイコンをクリックします。いくつかのメニューを選択できるので、「トーンカーブ」を選択しましょう。
2.トーンカーブを調整する
トーンカーブのパネルが開いたら、グラフに引かれているラインを調節してコントラストを強めていきましょう。
トーンカーブでコントラストを強めるには、明るい領域をさらに明るくして、暗い領域をさらに暗くする必要があります。
グラフは右側が画像の明るい領域を示しており、左側が暗い領域を示しています。
そのため、右側のラインを上、左側のラインを下に持ち下げることによって、画像全体のコントラストを強めることが可能です。
Photoshopのショートカットの基本操作
Photoshopを効率的に使用するには、よく使う操作のショートカットキーを覚えておく必要があります。特に、Photoshopでよく使うショートカットキーは以下の表のとおりです。
ショートカットキー | Windows | Mac |
コピー | Ctrl+C | Command+C |
ペースト | Ctrl+V | Command+V |
取り消し | Ctrl+Z | Command+Z |
全選択 | Ctrl+A | Command+A |
自由変形 | Ctrl+T | Command+T |
新規作成 | Ctrl+N | Command+N |
開く | Ctrl+O | Command+O |
Web用に保存(従来) | Ctrl+Shift+Alt+S | CommandShift+Alt+S |
手のひらツール | スペース+ドラッグ | スペース+ドラッグ |
拡大・縮小 | Alt+スクロール | Option+スクロール |
Photoshopで用意されているすべてのショートカットキーを覚える必要はありませんが、最低限上記のショートカットキーを覚えておくことで作業が捗るでしょう。
Photoshopの書き出しの基本操作
Photoshopで編集した画像は、書き出しをして任意の拡張子で保存しましょう。
続いては、Photoshopの書き出し方法として一般的な「Web用に保存(従来)」を使った書き出し方法について見ていきます。
1.Web用に保存(従来)を開く
ファイルメニューの「書き出し」から、「Web用に保存(従来)」を選択しましょう。すると、専用のダイアログボックスが立ち上がります。
2.詳細設定を行って書き出す
詳細設定画面では、拡張子の種類や画質、書き出しサイズの設定などが行えます。
各種設定を行い画面下部にある「書き出し」ボタンをクリックすると、エクスプローラーやFinderが立ち上がるので、任意のフォルダーに保存しましょう。
また、書き出しをする拡張子が固定されている場合は、編集メニューの「環境設定」内の「書き出し」からよく使う拡張子を設定しておくと、ファイルメニューの「書き出し」から「〜として書き出し」より、素早く書き出しができるようになります。
Photoshopの基本操作を学ぶ方法
Photoshopの基本操作を学ぶなら、Photoshop基礎セミナー講習がおすすめです。
基本操作程度であれば独学でも十分学べるように思うかもしれませんが、Photoshopには豊富な機能が搭載されているため、独学では基本操作習得の段階でも挫折をしやすいのが特徴です。
Photoshop基礎セミナー講習では基本操作を体系的に学べるため、スキルが身についている実感を得られながら学習を進められます。
独学よりも効率的にPhotoshopの基本操作をマスターしたい方は、ぜひPhotoshop基礎セミナー講習の詳細についてチェックしてみてください。
Photoshopの基本操作についてのまとめ
今回は、Photoshopの基本操作について紹介しました。基本操作はPhotoshopを使ううえでの基礎となるため、最初の段階でしっかり身につけておくことが大切です。
基本操作は何回も繰り返し行うことで、自然とマスターできます。ぜひ、Photoshopに触れる機会を増やして基本操作の習得に励んでみてください。