「エクセルでテーブル使うメリットはなに?表ではダメなの?」
エクセルで表を作成する機会は多いかと思いますが、作成した表はテーブルに変換した方が作業の利便性が向上します。
エクセルでテーブルを活用するメリットについて詳しく理解できていない方は、ぜひ本記事をチェックしてみてください。
エクセルでテーブルを使うメリット7つ
エクセルで作成した表を、わざわざテーブルに変換するメリットはどこにあるのでしょうか。エクセルで表をテーブルにするメリットは以下の7つです。
- 項目を追加してもデザインが崩れない
- 項目を追加しても数式が反映される
- 追加項目がプルダウンに反映される
- 自動でデザインが付与される
- フィルター機能が付与される
- 見出しを固定できる
- 集計が簡単になる
これらのメリットについて確認していきましょう。
メリット①項目を追加してもデザインが崩れない
テーブル化された表は、最後の行に新たな項目を追加してもデザインが崩れない点がメリットです。
普通の表の場合、最終行に項目を追加しても、表に設定した罫線や背景色などのスタイルは付与されないため、毎回スタイルを設定し直す必要があります。
テーブルなら項目を後から追加してもデザインが崩れないため、スタイルを再設定する手間が省けます。
メリット②項目を追加しても数式が反映される
テーブルでは、項目追加時にテーブル内で使用されている数式が新しい行や列に拡張されるため、書式だけでなく数式も自動的に反映されます。
この機能により、データを追加しても数式を手動で更新する必要がなくなり、作業効率がアップします。
テーブルを使うことで、データの追加や変更が容易になり、関数の管理も簡単になるでしょう。
メリット③追加項目がプルダウンに反映される
プルダウンリストを設定する際、項目をまとめている表をテーブルに変換することで、追加項目があった場合に自動でプルダウンのメニューにも反映してくれます。
そのため、プルダウンから項目が漏れてしまうミスも防止可能です。さらに、入力規則の設定をやり直す必要もなくなります。
また、エクセルでプルダウンリストを設定する手順については以下の記事で紹介しています。プルダウンで表の利便性を高めたい方は、ぜひ参考にしてみてください。
メリット④自動でデザインが付与される
テーブルを作成すると、自動的に視認性に優れたデザインが付与されます。
また、テーブルのクイックスタイルを活用すれば、多様なデザインの中から好きなものを選んで利用できます。
そのため、自分で表を作成する際のデザインが気に食わなかったり、いつも同じようなデザインになってしまったりする方は、見栄えの良いテーブル機能を使ってみるとよいでしょう。
メリット⑤フィルター機能が付与される
表をテーブル化すると、フィルター機能が見出しに付与されます。フィルター機能自体は、普通の表にも付与できますが、テーブルではデフォルトで設定されているのが特徴です。
フィルターを使えば項目の抽出や並び替えが容易にできるため、データの管理や検証に活用できるでしょう。
メリット⑥見出しを固定できる
大規模な表の場合、下にスクロールすることで上部の見出しが見えなくなってしまいます。しかし、テーブルの場合、見出しが見えない位置までスクロールしても、先頭行に固定表示してくれるのが特徴です。
そのため、どの見出しかを確認するために、わざわざ上までスクロールする手間が省けます。
メリット⑦集計が簡単になる
テーブルを作成した際に使用できる、テーブルスタイルのオプションから「集計行」にチェックマークを入れることで、最終行に集計行が追加されます。集計行ではプルダウンから項目を選択することで、自動的に関数の挿入が可能です。
項目からは平均や個数、合計など表計算には欠かせない関数を利用できるため、データの集計が楽になります。
エクセルでテーブルを使うデメリット3つ
エクセルのテーブルは、以下のようなデメリットもあります。
- ブック共有時に不便
- シート保護をしているとレコードを追加できない
- 参照形式が異なる
使用前にどのようなデメリットがあるのかについて把握しておきましょう。
デメリット①ブック共有時に不便
エクセルでは同じファイルを異なるパソコンで同時に開くことはできませんが、ブック共有を行えば同時に編集ができるようになります。
しかし、シート内にテーブルが存在する場合は、ブック共有ができないという特性があります。
実際にブック共有をしようとすると、エラーメッセージが書かれたポップアップが表示され、操作を実行できません。
そのため、テーブルのあるブックを共有をしたい場合は、一度通常の表に戻してから共有する手間が発生します。
このように、テーブルは複数人で編集を行なう場合に、不便になってしまうのがデメリットの一つといえるでしょう。
デメリット②シート保護をしているとレコードを追加できない
シートのデータを変更できないようにする機能であるシート保護を使用していると、テーブルに一行分のデータを指すレコードを追加できないのが特徴です。
レコードを追加しても、通常の表のように書式や関数は継承されません。
この問題を解消するためには、シート保護を解除するか、あらかじめ追加分のレコードを考慮した範囲でテーブルを設置しておく必要があります。
デメリット③参照形式が異なる
テーブルでは構造化参照という参照形式が採用されています。通常の形式と異なり、参照箇所が分かりやすい一方で、異なる列で数式の使い回しができないのが特徴です。
そのため、数式の使い回しをしたい場合は、手入力で異なる参照形式を指定する手間が発生します。
また、エクセルを使ううえで把握しておきたい参照方式には「絶対参照」「相対参照」「複合参照」の3つがあります。以下の記事では、これらの参照方式の特徴について紹介しているので、ぜひ参考にしてみてください。
エクセルでテーブルを使う手順
エクセルで作成した表をテーブルに変換する手順は、以下のとおりです。
- 表の中をクリックで選択しておく
- 挿入タブを開いて「テーブル」のアイコンをクリックする
- ダイアログボックスが開く
- テーブルの範囲を調整したい場合は、「テーブルに変換するデータ範囲を指定してください」と書かれた項目にカーソルを合わせた状態で、テーブル化したい表をドラッグで選択する
- 先頭行に見出しを設定している場合は、「先頭行をテーブルの見出しとして使用する」のボックスにチェックマークを入れる
- OKボタンで編集を確定する
Ctrl+Tキーを押すことで、ダイアログボックスの表示をショートカットできます。
また、テーブルはオプションによって機能を追加したり、見た目を変更したりできます。エクセルで使用できる、テーブルスタイルのオプションは以下のとおりです。
オプション | 内容 |
見出し行 | 見出しのつけ外しができる。 |
集計行 | チェックを入れると最後の行に関数を入れられる集計行が挿入される。 |
縞模様(行) | チェックを入れると 1行飛ばしで背景色をつけられる。 |
最初の列 | チェックを入れると最初の列が太字になる。 |
最後の列 | チェックを入れると最後の列が太字になる。 |
縞模様(列) | チェックを入れると 1列飛ばしで背景色をつけられる。 |
フィルターボタン | 見出しに付与されているフィルターのつけ外しができる。 |
エクセルでテーブルを解除する手順
エクセルで作成したテーブルは以下の手順で解除ができます。
- テーブルデザインタブのツールグループから「範囲に変換」をクリックする
- テーブルを標準の範囲に変換するかを問うメッセージのポップアップが現れるので、OKをクリックする
テーブルが解除できれば、表をクリックしてもテーブルデザインのタブが表示されなくなります。
表がテーブルになっているかどうかは、テーブルデザインのタブの有無で確認しましょう。
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エクセルでテーブルのスタイルを変更する方法
エクセルでテーブルを使用すると、自動的にスタイルが割り振られます。
しかし、デフォルトのスタイルを変更したい場合もあるでしょう。
その際は、テーブルデザインタブの「テーブルスタイル」から上部に横線がついた下向き三角形のアイコンを選択することで、スタイルの切り替えができます。
スタイルの中にはさまざまなプリセットが用意されているので、好きなデザインを選択してみてください。また、テーブル化する前のデザインに戻したい場合は、プリセットから一番左上にあるスタイルを選択しましょう。
エクセルの効率的な機能を学ぶなら
エクセルは表をテーブルに変換することで、機能性が増え効率的に業務を進められるようになります。このように、業務の効率を上げるエクセルの機能はテーブルのほかにも多く存在しています。
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- マクロとVBAの基礎や違いを把握できる
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エクセルのテーブルについてのまとめ
今回は、エクセルで使えるテーブルのメリットやデメリットについて紹介しました。テーブルは、新たに行や列を追加してもスタイルが崩れなかったり、集計が楽に行えたりすることがメリットです。
そのため、作成した表は積極的にテーブルへ変換しておくことで、作業の効率がアップします。また、変換方法もアイコンをクリックするだけと簡単なので、操作を覚えるコストもかかりません。
エクセルを使うなら、ぜひテーブルを使いこなせるようになっておきましょう。
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