現代のビジネスパーソンにとって、エクセル操作は欠かせないスキルの一つです。売り上げデータをまとめたり、予算計画を立てたりなど、エクセルの活用分野は多岐にわたります。
しかし、エクセル初心者の方は、エクセルの多様な操作方法に戸惑うこともあるでしょう。
この記事では、エクセル初心者におすすめの学習方法を紹介します。
エクセルの基本操作も画像付きで分かりやすく解説しているので、エクセル操作の基本からマスターしたい初心者の方もぜひ参考にしてください。
エクセルとは?
エクセルは、マイクロソフト社が開発したスプレッドシートと呼ばれる表計算ソフトです。
エクセルは、数値や文字を「セル」と呼ばれる枠に入力して作業します
スプレッドシートは「スプレッド(広げる)」と「シート」を組み合わせた言葉で、シート上にデータを広げて整理することから名付けられました。
エクセルはWindowsとともに普及
エクセルは、1987年にWindows版エクセルのリリースを機に急速に普及していきました。
その後、エクセルは、バージョンアップする度に機能が拡充され、グラフ作成、ピボットテーブル、VBAによるマクロ機能など、高度なデータ分析や作業の自動化まで対応。近年では、クラウドサービスとの連携が強化され、Microsoft 365を通じてスマホやタブレットでも利用できるようになりました。
参照:Microsoft
スマホで使えるエクセルアプリについては、以下の記事で解説しています。
インストールの手順や基本操作も詳しく解説しているので、エクセル初心者の方もぜひ参考にしてください。
エクセルの機能
エクセルは、数値計算や文字入力だけでなく、グラフや図などを組み合わせてデータを視覚的に表現することもできます。以下では、主なエクセルの機能を紹介しましょう。
機能 | 内容 |
データ入力と管理 | テキスト、数値、日付などの入力 |
計算 | 四則計算、関数を使った計算 |
分析 | ピボットテーブルを使ったデータ分析 |
データの視覚化 | 棒グラフ、折れ線グラフ、円グラフなどの作成 |
コラボレーション | ユーザーメンバーの同時編集、コメント機能 |
マクロ | プログラミング言語・VBAを使った作業自動化 |
Power Query | 外部データの取り込み、データの整形の効率化 |
エクセル初心者におすすめの学習方法
それでは、エクセル初心者におすすめの学習方法を紹介しましょう。
それぞれ魅力や特徴が異なるので、ぜひ希望に合った学習方法を選んでください。
- エクセル関連の書籍で学習する
- エクセルチュートリアルテンプレートで学ぶ
- 学習サイトを利用する
- セミナーに参加する
学習方法①エクセル関連の書籍で学習する
エクセル初心者におすすめの学習方法は、エクセル関連の書籍での学習です。
エクセル関連の書籍は数多くあり、書店では初心者向けから中級・上級者向けまでさまざまな種類がリリースされています。書店に出向けない初心者の方でも、ネット書店を利用することで、豊富な品揃えの中から自分に合った書籍を選ぶことができます。
基本的に書籍は独学で進めるため、自由な時間やスタイルで学習できますが、その反面学習のつまずきなどでモチベーションを保てないケースもあります。書籍での学習は、自己管理力や分からない点を自分で解決する力など、個人の学習能力が求められます。
特にエクセル初心者の場合、関数やマクロといった専門用語や入力方法に戸惑う方も多いため、まずは自分自身に適しているかをしっかり確認したうえで書籍学習を選びましょう。
学習方法②エクセルチュートリアルテンプレートで学ぶ
エクセル初心者におすすめの学習方法は、エクセルチュートリアルテンプレートでの学習です。これはエクセルソフトに標準搭載されている学習サービスで、エクセルのホーム画面にある「Excelへようこそ」を開き、「ツアーを開始」を選択すれば誰でも利用できます。
このツアーは11枚以上のシートで構成されており、エクセル初心者向けの基本操作を10ステップで学べるように設計されています。エクセルシートを活用したチュートリアルなので、エクセルに自然になじみながら学習できるのがメリットです。
しかし、書籍学習同様に基本的には自分自身で理解しながら、学習を進めなければいけません。解説も丁寧で図解も豊富に使っていますが、自己学習が苦手という初心者の方は他の学習方法との併用をおすすめします。
学習方法③インターネットを利用する
エクセル初心者におすすめの学習方法には、インターネットの活用も挙げられます。
インターネット上には、学習サイトやYouTube動画など、エクセルを学習できるコンテンツが数多くあり、それぞれ工夫を凝らして分かりやすく解説しています。基本操作を解説しているコンテンツが多いため、エクセル初心者にとって選択肢が多い点も魅力です。
一方、コンテンツによっては更新頻度が少なく、情報が古いままのサイトや動画も見られます。エクセル初心者の場合、事前知識が少ないため、適した学習内容のコンテンツであるか否かの判断もつきにくいでしょう。
インターネットで学習する場合、情報発信者や運営元をしっかりチェックしましょう。初心者の方は更新頻度や直近の更新日時などもチェックして、信頼性を確保したうえで利用することをおすすめします。
学習方法④セミナーに参加する
エクセル初心者におすすめの学習方法として、セミナーの利用も挙げられます。
従来は高額で時間がかかるというイメージを持たれがちでしたが、近年は短期間でコストパフォーマンスの高いセミナーが増えてきました。
コロナ禍以降はオンライン形式のセミナーも普及し、自宅にいながら気軽に受講できるようになり、多忙な方や小さなお子様がいる初心者の方でも気軽に利用できると好評を集めています。
エクセル初心者がセミナーで学ぶと、独学の課題点であるモチベーション維持にも効果を発揮します。セミナーには、初心者向けの基礎講座から、特定の機能に特化した講座まで多彩です。学習効率をアップするためにも、自分のレベルや目標に適したセミナーを選びましょう。
①Excel基礎セミナー講習|BIZROAD
Excel基礎セミナー講習は、エクセルの基礎から学べる初心者向けセミナーです。最終日には、ROUND関数やAVERAGE関数など、日常業務でよく使う計算式を学び、効率的なデータ処理の基礎を習得できます。
こちらのセミナーでは、エクセルの画面構成や基本用語も解説しているので、「チュートリアルや書籍で使われている専門用語が苦手」という初心者の方にも最適です。
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②Excelマクロ・VBAセミナー|BIZROAD
Excelマクロ・VBAセミナーは、エクセルの自動化で業務効率をアップできるマクロ・VBAについて学べるセミナーです。こちらのセミナーは、事前にエクセルの基礎を習得した方に適していますが、マクロ・VBAに関しては初心者の方を対象としています。
カリキュラムは、マクロ・VBAの基礎知識からスタートし、VBAプログラミングの基礎やChatGPTを活用したVBAコード作成まで網羅。もちろん、売上日報の集計や売上分析、帳票作成、顧客管理など、実際の業務で役立つスキルもしっかり習得できます。
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MOS対策短期集中講座|BIZROAD
MOS対策短期集中講座は、「MOS」の一般レベル取得を目指せる講座です。MOSは、マイクロソフトオフィスソフトのスキルを証明する国際的な資格で、国内外の幅広い企業で高く評価されています。
こちらの講座はエクセルとワードの両方を学べるため、キーボード操作になじみがない初心者の方にも最適。最終ステップで行う模擬試験では、試験本番の雰囲気や時間配分などを事前に実践し、合格までの道のりをしっかりサポートしてくれます。
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エクセル初心者向けの基本操作
ここでは、エクセル初心者の方が覚えておきたいエクセルの基本操作を紹介します。
画像と一緒に解説していくので、ぜひ一緒に操作してみてください。
- オートフィル
- セルの結合
- シートの挿入・削除
- シートのコピー・シート名変更
基本操作①オートフィル
はじめのエクセル初心者向けの操作はオートフィルです。
オートフィルとは、数字や曜日などの規則性があるデータを自動入力してくれる機能です。
- まず、以下のようにセルに「1」を入力します。セル内の数値や文字を消去したいときは、「delete」を使ってください。
- 左クリックしながら「D1」までドラッグすると、同じ数値が画面のようにコピーされます。
- その後、セル右下の「オートフィルオプション」にある「連続データ(S)」をクリックしましょう。
- すると、数値が規則性を持って表示されます。
- 縦も同じ操作を行ってみましょう。
- 数値だけではなく「月」などの曜日を示す言葉を入れても同様に機能します。
基本操作②セルの結合
続いて、エクセル初心者向けに簡単なセルの結合を解説します。
- まず、結合したいセルを選択します。
- そして、ホームタブを開き「セルを結合して中央揃え」の「セルの結合(M)」をクリックしてください。
- すると以下のように選択したセルが結合します。
- セルの結合を解除したいときは、「セルの結合を解除(U)」をクリックしましょう。
基本操作③シートの挿入・削除
次のエクセル初心者向け操作では、エクセルシート挿入と削除方法をお伝えします。
- エクセルシートの挿入は、シート下にある+アイコンを左クリックすればOKです。
- これで、以下のように新しいシートが挿入されました。
- エクセルシートの削除は、削除したいエクセルシートの上で右クリックして「移動またはコピー(M)」を選択すればOKです。
基本操作④シートのコピー・シート名変更
エクセル初心者向け操作の最後は、シートのコピー・シート名の変更を紹介します。
- シートのコピーは、コピーしたいシートの上で右クリックして「コピーを作成する(C)」にチェックマークを入れて「OK」をクリックします。
- ここでは、「挿入先(B)」に(末尾へ移動)選択しました。すると、以下のようにシート末尾にコピーされます。
- 名前を変更したいときは、変更したいシートの上で右クリックし「名前の変更(R)」を選択します。
- その後、シートの名前を削除して、希望のシート名を入れましょう。ここでは「名前」と入れています。
エクセルの基本操作を理解したら、それぞれの機能を組み合わせて表を作成できます。
以下の記事はエクセル表の作り方を解説しているので、初心者の方の次ステップとしてぜひ参考にしてください。
エクセル初心者向けの基本の関数
エクセルにデータを入力して計算する際は、エクセル関数を使うと計算を自動化できます。以下では、初心者向けの基本のエクセル関数を紹介しましょう。
- SUM関数
- AVERAGE関数
- COUNT関数
基本の関数①SUM関数
SUM関数「=SUM()」とは、指定した範囲内の数値をすべて合計するための関数で、カッコの中に合計したい範囲のセルを指定すれば合計値を算出します。たとえば、「=SUM(A1:A10)」と入力すると、A1からA10までのセルの数値をすべて合計し、その結果を表示します。
基本の関数② AVERAGE関数
AVERAGE関数「=AVERAGE()」は、指定した範囲内の数値の平均値を計算する関数です。たとえば、「=AVERAGE(B1:B20)」と入力すると、B1からB20までのセルの数値の平均値が算出されます。
基本の関数③ COUNT関数
COUNT関数「=COUNT()」は、指定した範囲内の数値データの個数をカウントする関数です。たとえば、「=COUNT(C1:C50)」と入力すると、C1からC50までのセルの中で、数値が入力されているセルの数を数え上げます。
エクセル初心者におすすめの学習方法についてまとめ
この記事では、エクセル初心者におすすめの学習方法と、エクセルの基本操作、および基本の関数を紹介しました。
エクセルの操作は非常に奥が深く、またエクセル関数も種類が豊富です。
エクセル初心者の方が機能を効果的に使いこなすためには、適切な学習が欠かせません。
ぜひ本記事でお伝えしたおすすめの学習方法から、希望や目的、そして自分自身に適した学習方法を選んでください。以下のセミナーでエクセルを学習すると、初心者でも短期で効率的にスキルアップできます。
- エクセルを使って転職したい・基本操作を知りたい→Excel基礎セミナー
- エクセルでマクロやVBAを組み業務の負担軽減や効率化を図りたい→Excelマクロ・VBAセミナー
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