エクセルといえばパソコンで使うイメージが強いですが、実はスマホで使えるエクセルアプリがあることをご存知ですか?
スマホでエクセルを使うと、移動時間に取引先のデータをサッと確認したり、外出先でプレゼン資料を急遽作成したり。そんな柔軟な使い方も実現します。
今回は、スマホで使えるエクセルアプリのインストール方法や基本の使い方を解説します。
スマホでエクセルを使うメリット・デメリットもお伝えするので、エクセルアプリに興味がある方はぜひ参考にしてください。
スマホで使えるエクセルアプリとは?
スマホで使えるエクセルアプリとは、マイクロソフト社の表計算ソフト・エクセルをモバイル端末で利用できるツールです。
外出先でも、スマホを使ってファイルの閲覧、編集、新規作成ができ、さらにパソコンとの連携もスムーズなので、オフィスから離れた場所でも手軽に業務に取り組めます。
エクセルアプリは有料版と無料版がある
エクセルアプリは、有料版と無料版の2種類があります。
以下では、無料版と有料版の機能の違いを表でお伝えします。
機能 | 無料版 | 有料版 |
ファイルの閲覧、作成、編集 | 〇 | 〇 |
ファイルの共有、共同作業 | 〇 | 〇 |
数式や関数の利用 | 〇 | 〇 |
並び替え、フィルタ機能 | 〇 | 〇 |
フォント設定、塗りつぶし | 〇 | 〇 |
図形やグラフの挿入 | 〇 | 〇 |
マクロの実行 | ー | 〇 |
ピボットテーブルの新規追加 | ー | 〇 |
カスタムスタイルの追加 | ー | 〇 |
データ入力ルールの追加 | ー | 〇 |
条件付き書式の追加 | ー | 〇 |
外部データファイルの追加 | ー | 〇 |
iPad での全機能利用 | ー | 〇 |
引用元:Microsoft
上記のように、有料版では業務効率化に役立つ高度なマクロ機能にも対応できます。
特に、大量のデータを扱う場合や高度なグラフを作成する場合は有料版がおすすめです。
以下の記事では、パソコンを使ったエクセル表の基本的な作り方から、有料版ならではの高度な作表機能まで詳しく解説しています。エクセルの有料版を購入して、パソコンでも作業したい方はぜひご一読ください。
スマホで使えるエクセルアプリの活用例
スマホで使えるエクセルアプリの活用シーンは多岐にわたります
以下では、主な活用シーンと具体例を表でお伝えします。
活用シーン | 具体例 |
外出先でのデータ確認 | ファイル閲覧、在庫確認、顧客情報の参照など |
外出先でのデータ入力 | 経費記録、売上データの更新、簡易な計算など |
スケジュール管理 | 個人の予定表作成、シフト管理など |
メモ、アイデア記録 | 会議メモの整理、アイデアのリスト化など |
アンケート集計 | イベント参加者の満足度調査、簡易アンケートの整理など |
家計簿 | 月間支出の記録、カテゴリ別支出のグラフ化など |
学習進捗管理 | 英語学習の単語数記録、グラフによる学習時間の可視化など |
このように、スマホで使えるエクセルアプリは、ビジネスパーソンはもちろん、学生や主婦など、幅広い層の方が、それぞれのニーズに合わせて柔軟に活用しています。
スマホのエクセルアプリのインストール方法
まずは、スマホのエクセルアプリのインストール方法を紹介しましょう。
アカウント作成から解説するので、はじめてエクセルを使う方もぜひ参考にしてください。
- アカウント作成
- インストール
- アプリの起動
STEP1. アカウント作成
スマホのエクセルアプリを使う場合、マイクロソフトアカウントが必要です。
マイクロソフトアカウントを持っていない方は、以下の手順でアカウントを作成しましょう。
- 「Microsoftアカウント」にアクセス
- 「Microsoftアカウントを作成」をタップ
- メールアドレス入力後「次へ」をタップ
- パスワードを入力し「次へ」をタップ
- メールで送られてきたセキュリティコードを入力し「次へ」をタップ
- 簡単なクイズに答えて「完了」をタップ
- セキュリティ情報を確認後「問題ありません」をタップ
- 「パスワードから自由になる」と表示されたら「キャンセル」をタップ
これで、マイクロソフトアカウントの作成が完了しました。
STEP2. インストール
続いて、以下の手順でスマホのエクセルアプリをインストールします。
- アプリストアを開く(iPhone/iPad:App Store、Android:Google Playストア)
- 「エクセル」で検索
- 「Microsoft Excel:Spreadsheets」アプリを選ぶ
- 「インストール」をタップ
インストールが終わったら、スマホのトップ画面にエクセルのアイコンが表示されます。
STEP3. アプリの起動
スマホのエクセルアプリがインストールされたら、さっそくアプリを起動してみましょう。
- アプリのアイコンをタップ
- サインイン画面が表示されたら「サインイン」をタップ
- マイクロソフトアカウントを入力し「次へ」をタップ
- パスワード入力後「サインイン」をタップ
ライセンス認証が終了したら、「準備が完了しました」という画面が表示されます。
これで、エクセルアプリのセットアップが完了しました。
スマホのエクセルアプリの使い方
スマホで使えるエクセルアプリのセットアップが完了したら、さっそくエクセルアプリを使ってみましょう。ここでは、スマホで使えるエクセルアプリの基本的な使い方を4つ解説します。
- ファイルの確認
- ファイルの新規作成
- ファイルの保存
- ファイルの編集
エクセルアプリの使い方①ファイルの確認
はじめに、スマホのエクセルアプリでファイルを確認する方法を解説します。
- まずスマホのエクセルアプリを起動しましょう。
- エクセルアプリ画面が開いたら「OneDrive」をタップしてください。
- OneDrive画面で確認したいファイルをタップしたら、以下のように画面が表示されます。
エクセルアプリの使い方②ファイルの新規作成
次は、スマホのエクセルアプリでファイルを新規作成する方法です。
- まず、画面下の〇に+マークが入ったアイコンをタップします。
- 新規画面が開いたら「空白のブック」または希望のテンプレートを選択しましょう。
- 今回は「空白のブック」を選びました。後は画面上で作業を行ってください。
エクセルアプリの使い方③ファイルの保存
続いて、スマホのエクセルアプリでファイルを保存する方法を解説しましょう。
通常、One Driveにあるファイル編集時には自動保存されますが、新規作成やOne Driveにないファイルの場合は以下の手順で保存する必要があります。
- まず画面右上にある三点リーダー「…」をタップしてください。
- 保存画面が開いたら、画面中央部の「保存」をタップしましょう。
- 次に、保存名と保存場所を入力します。
- ファイルを確認後、画面右上の「保存」をタップしたら完了です。
エクセルアプリの使い方④ファイルの編集
最後に、スマホのエクセルアプリでファイルを編集する方法を紹介します。
- まずは、上記の「エクセルアプリの使い方①ファイルの確認」と同じ手順でファイルを開いてください。
- 画面の下部にある三点リーダー「…」をタップしましょう。
- 「ホーム」をタップすると、編集メニュータブの表示が切り替わります。
スマホでエクセルを使うメリット
スマホでエクセルを使うと、以下のようなメリットがあります。
- 基本機能が無料で利用できる
- 外出先でも作業ができる
メリット①基本機能が無料で利用できる
エクセルアプリは、エクセルの基本機能が無料で利用できます。
たとえば、簡易なデータ整理や編集作業など、一般的な業務の範囲内であればスマホのエクセルアプリで十分に対応できます。
無料でエクセルの主要な機能を活用できるので、家計簿をつけたい主婦や学習管理をしたい学生、小規模事業の売上管理に使いたい事業主の方にも最適です。
エクセルの有料版を利用する場合、いくつかのプランから選択できます。
「Microsoft 365 Personal」の場合はサブスク料金が1,490円、年額払いは14,900円です。
メリット②外出先でも作業ができる
スマホでエクセルアプリを使用すると、外出先でも作業できるというメリットがあります。
パソコンでエクセルを使用する場合、機器の持ち運びや設置に手間がかかります。
コンパクトなノートパソコンであっても、電源アダプターなどの付属品まで含めると、持ち運ぶ負担はやはり大きいものです。
しかし、スマホであれば、別途機器を用意する必要がなく、いつも通りにスマホを携帯すればスムーズにデータの確認・編集ができます。移動時間やスキマ時間も有効活用できるのは、スマホアプリならではの魅力といえるでしょう。
スマホでエクセルを使うデメリット
スマホでエクセルを使う際は、メリットだけではなくデメリットを知っておくことも大切です。
効率的に作業を進めるために、あらかじめ以下の項目を理解しておきましょう。
- 閲覧・操作がしにくい
- 入力に手間がかかる
デメリット①閲覧・操作がしにくい
スマホのエクセルアプリには、画面の小ささがもたらす課題がいくつもあります。
たとえば、スマホの小さな画面は、複雑な表や大量のデータの閲覧を難しくします。
細かいセルや数字を確認するために、頻繁なズーム操作が必要となるため、パソコンと比較して作業効率が低下しやすいです。また、画面切り替えがスムーズではない点も、スマホのエクセルアプリを使う際のデメリットといえるでしょう。
デメリット②入力に手間がかかる
スマホでの入力は、タッチパネルを使用するため入力に手間がかかりやすいです。
たとえば、数値や数式の入力、細かいセルの編集などの場合、タッチパネルでの入力は時間がかかりやすく作業効率が良くありません。
Bluetoothキーボードを併用するという対策方法もありますが、常に持ち運ぶ必要があるため、手軽さというスマホならではのメリットが半減してしまいます。
スマホで使えるエクセルアプリの学習方法
スマホでエクセルアプリを使いこなすには、自分のレベルやタイプに合った方法を選ぶことが大切です。以下では、スマホでエクセルアプリの操作を効率的に習得するための3つの方法を紹介します。
- 書籍を使う
- インターネットを活用する
- セミナーに参加する
学習方法①書籍を使う
スマホで使えるエクセルアプリのスキルを習得する方法の一つは、書籍を使った学習です。
書籍学習は自分のペースで学習を進められるため、仕事などで多忙な方や、スキマ時間を活用して学びたい方にも適しています。
しかし、書籍学習は学習の壁に当たった際に解決しにくく、また学習管理を自己で行う必要があるため継続力や計画性が必要です。学習教材として書籍を使いたい方は、モチベーションを維持できるかという点を考慮したうえで選びましょう。
以下の記事は、エクセルを学べるおすすめの本を紹介しているので、書籍でエクセル学習を進めたい方はぜひ参考にしてください。
学習方法②インターネットを活用する
スマホで使えるエクセルアプリは、インターネットを使って学習することもできます。
インターネット上には、無料で学べるサイトや動画配信サービスが多数提供されており、一緒に手を動かしながら学べるYouTubeなどもあるため初心者でも理解しやすいです。
しかし、インターネット上の情報は必ずしも正確であるわけではなく、また情報が古いままで更新されていないケースもあります。インターネットで学習する場合は、情報源の信頼性を確認したうえで利用しましょう。
学習方法③セミナーに参加する
スマホで使えるエクセルアプリを学習する場合、セミナーに参加する方法もあります。
エクセルに特化した専門的なセミナーに参加することで、短期間で効率的にエクセルアプリの操作を習得できます。
セミナー提供会社では、初心者向けの基礎セミナーから、マクロ・VBAなど高度な技術を学べるコースまで幅広くあるので、個人の希望やスキルに合わせて選ぶことが可能です。
セミナーでは疑問点をその場で解消できるため、モチベーション維持が不安な方にも最適。最新情報を基にした確実な指導でスキルアップできるのもセミナーの魅力といえるでしょう。
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スマホで使えるエクセルアプリについてまとめ
この記事では、スマホで使えるエクセルアプリを紹介しました。
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