日付の取得は、データの管理やスケジュール作成をするうえで欠かせません。
エクセルには、日付を扱うための関数がいくつか用意されているため、動的に日付の制御が可能です。
本記事で、エクセルで日付を表示する方法や、日付の表示形式を変更する方法などについて確認していきましょう。
エクセルの関数で日付を表示する方法
TODAY関数は、エクセルで自動的に今日の日付を表示できる関数です。TODAY関数で日付を取得することで、ファイルを開くたびに最新の日付に更新されるため、手動で日付を変更する必要がなくなります。
TODAY関数で日付を表示する手順は以下のとおりです。
- 日付を表示したいセルを選択する
- セルに「=TODAY()」と入力する
- Enterキーを押す
TODAY関数は引数を必要としないため、=TODAY()と入力するだけで簡単に使用できます。
常に現在の日付が表示されるので、リアルタイムの日付が必要な場合に有効です。
前後の日付を表示する方法
TODAY関数を活用すれば、前後の日付も表示できます。明日の日付を表示するには、TODAY関数に「+1」を、昨日の日付を表示するにはTODAY関数に「-1」を加えてください。
例えば、セルに「=TODAY()+1」と入力すると明日の日付が、「=TODAY()-1」と入力すると昨日の日付が表示されます。
この特性を利用することで、現在の日付から特定の日数分離れた日付の取得ができるため、スケジュール管理や日付計算に役立つでしょう。
エクセルの関数で日付をまとめる方法
DATE関数を使えば、違うセルに入力された日付をひとつのセルにまとめて表示できます。DATE関数の構文は以下のとおりです。
DATE関数の引数の説明は以下の表のとおりです。
引数 | 説明 |
年 | 1〜4桁の数値を指定できる。 |
月 | 1〜12までの正または負の数を指定できる。 |
日 | 1〜31までの正または負の数を指定できる。 |
DATE関数で日付をまとめる手順は以下のとおりです。
- F2に「=DATE(」と入力する
- B2をクリックして「,」を入力する
- C2をクリックして「,」を入力する
- D2をクリックして「)」を入力する
- Enterキーで確定する
別々で指定した日付を後からまとめたいときは、DATE関数を活用しましょう。
エクセルで使える日付に関する関数の使い道
エクセルで日付を扱える関数にTODAY関数と、DATE関数があります。それぞれの関数の使い道について見ていきましょう。
TODAY関数
TODAY関数の使い道の一つとして、プロジェクトの進捗管理があります。
例えば、プロジェクトの開始日からの経過日数を算出したい場合、A1セルに開始日として「2024/01/01」が入力されていると、ほかのセルに「=TODAY()-A1」と入力すれば、現在の日時をもとにプレジェクト開始からの経過日数を自動的に計算可能です。
このようにTODAY関数を利用することで、日付を毎回手動で更新せずに最新の情報に基づいた計算ができるようになります。
DATE関数
DATE関数の使い道の一つとして、カレンダーの作成があります。
例えば、ほかのセルに用意した「年」と「月」の情報をDATE関数で取得してくることによって、その年と月に応じた日付を取得できます。
DATE関数で日付を取得できれば、年と月が変わっても正しい日付を出力できるため、万年カレンダーの作成が可能です。
DATE関数は、カレンダーのように動的に日付を操作したいときに便利です。
また、DATE関数を使って自動カレンダーを作る方法について知りたい方は、以下の記事を参考にしてみてください。
実際に、カレンダーを作る手順を一から解説しているので、真似するだけで動的カレンダーを作れるようになります。
エクセルで日付の表示を変える方法
エクセルでは、セルに日付を入力すると「○月○日」の形式で表示されます。この表示形式を変える3つの方法について見ていきましょう。
数値グループのリストから
ホームタブの「数値」グループにあるリストから変更する方法です。初期では「ユーザー定義」になっている日付の表示形式を、以下の手順でスラッシュ区切りに変えてみましょう。
- 日付を入力する
- ホームタブの「数値」グループにあるボックスの下向き三角形をクリックする
- 「短い日付形式」を選択する
短い日付形式では「2024/9/1」、長い日付形式では「2024年9月1日」の形式でセルに日付が表示されます。
セルの書式設定の「日付」から
セルの書式設定に用意されている日付の項目から、表示を変更する手順です。
- 日付を入力する
- ホームタブの「数値」グループにあるボックスの下向き三角形をクリックする
- 一番下にある「その他の表示形式」を選択する
- セルの書式設定のダイアログボックスが開いたら、表示形式タブの「分類」を「日付」に変更する
- 日付に関する表示形式が一覧で表示されるので、任意の形式を選択してOKボタンで確定する
また、「カレンダーの種類」を「グレゴリオ暦」から「和暦」に変更することで、R6や令和6年といった表示にも変えられます。
セルの書式設定の「ユーザー定義」から
セルの書式設定の「ユーザー定義」から変更する手順です。
- 日付を入力する
- ホームタブの「数値」グループにあるボックスの下向き三角形をクリックする
- 一番下にある「その他の表示形式」を選択する
- セルの書式設定のダイアログボックスが開いたら、表示形式タブの「分類」を「ユーザー定義」に変更する
- 「種類」の項目に好きな書式記号を入力する
日付に関する書式記号は以下の表のとおりです。
書式記号 | 意味 |
y | 西暦の一桁 |
m | 月の一桁 |
d | 日の一桁 |
g | 元号 |
e | 和暦 |
ユーザー定義を使うことで、エクセルが用意していない形式でも日付を表示させられます。
また、書式形式を「aaa」にすることで、日付の横に曜日を出力することも可能です。
以下の記事では、日付の横に曜日を出力する方法について詳しく解説しています。
書式形式を変える方法から、関数を使う方法まで紹介しているので、ぜひこちらもあわせてご覧ください。
エクセルの関数について学ぶなら
エクセルでは、日付の出力以外にも合計を求めたり、条件によって出力結果を変えたりする関数を使用できます。
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エクセルで日付を引き算する方法
エクセルで日付を引き算する際は、DATEDIF関数を使いましょう。DATEDIF関数は、日付の日数・月数・年数を引き算してくれる関数で、構文は以下のとおりです。
DATEDIF関数の引数の説明は以下の表のとおりです。
引数 | 説明 |
開始日 | 計算の基準となる最初の日付。 |
終了日 | 計算の基準となる最後の日付。 |
単位 | 計算結果を返す単位。 |
例えば、2024年1月1日と2024年9月1日までの月数を計算したい場合は、セルに「=DATEDIF(“2024/1/1”, “2024/9/1”, “M”)」と入力します。
すると、9月から1月を引き算した答えとして、「8」がセルに出力されます。
単位は「Y」が年数、「M」が月数、「D」が日数です。
DATEDIF関数を使うことで、年数や月数、日数など、さまざまな単位で日付の差を簡単に計算できるため、プロジェクトの期間管理などに活用できるでしょう。
エクセルで日付が####になってしまう原因
エクセルでは関数を使って日付を表示した際に、セルに「####」と表示される場合があります。
これは、日付を表示するための列の幅が十分に確保できていないことが原因です。
解決するには、対象の列の右端をドラッグしてセルの幅を広くする必要があります。
また、列の右端をダブルクリックすることでも列の幅は調整でき、この方法ではセルの中身に合わせて自動的にサイズが変更されます。
また、Ctrl+1でセルの書式設定を開き、配置タブの「文字の制御」から、「縮小して全体を表示する」にチェックを入れることで、中身を小さくしてセルに表示させることも可能です。
エクセルで入力した数値が日付になる場合の対処法
セルに2/5のような形式の文字列を入力しようとした場合、意図せず日付形式の2月5日と表示されてしまいます。
このような場合は、以下2つの方法で対策できます。
- シングルクォーテーションをつける
- 書式設定を変更する
これらの対処法について見ていきましょう。
対処法①シングルクォーテーションをつける
「’2/5」のように、入力したい文字列の前にシングルクォーテーションをつける方法です。
シングルクォーテーションを文頭につけることで、その後に入力されたデータは文字列として扱われます。
文字列に変換したいデータが少ない場合は、この方法が手軽です。
対処法②書式設定を変更する
文字列に変換したいデータが複数あり、すべてにシングルクォーテーションをつけるのが大変な場合におすすめの方法です。
文字列に変換したいセルをドラッグで範囲選択した後に、Ctrl+1でセルの書式設定のダイアログボックスを開きましょう。
表示形式タブの「分類」から「文字列」を選択して右下のOKボタンを押すことで、範囲すべてが文字列として扱われるようになります。
エクセルで日付を表示させる方法のまとめ
今回は、エクセルで日付を表示させる方法について紹介しました。TODAY関数やDATE関数を使うことで、現在の日付や別々に入力された年・月・日を一つの日付としてまとめて表示できます。
また、日付の表示形式を変更したい場合には、セルの書式設定から和暦やスラッシュ区切りなど、目的に応じた表示スタイルに調整が可能です。
日付の管理が必要な場面では、これらの日付に関する関数を活用して効率的に作業を進めましょう。
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