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【2025】3DCADのデータ作成にドローンは使用できる?おすすめのソフトも紹介

「ドローンで撮影したデータを3DCADに活用できる?」と疑問に思う方も多いでしょう。

建築や土木、製造業などさまざまな分野でドローンによる空撮データを3DCADモデリングに活かしたいと考える人が増えています。しかし、「どのようにデータを変換すればよいのか」「どのソフトを使えば最適なのか」といった疑問を抱える人も少なくありません。

そこで本記事では、ドローンを活用した3DCADデータ作成の方法やおすすめのソフトについて詳しく紹介します。事例なども紹介しているので、活用を考えている方は参考にしてみてください。

3DCADのデータ作成にドローンは使用できる?

3DCADのデータ作成にドローンは使用できる?

ドローンは3DCADのデータ作成に活用でき、3DCADとの相性が良いとも言われています。

3DCADは様々な業界で活用されていますが、なかでも多いのが製造業界や建築業界です。従来の人による測量に比べて、ドローンは広範囲を短時間で高精度に測量できるため、3Dモデルの作成が可能となります。

ドローンで撮影した空撮画像や点群データをもとに、地形や建物の形状を正確に再現した3Dモデルを作成し、設計やシミュレーションに活用することも。また、ドローンは人手の届きにくい場所や危険な場所の測量も可能であるため、作業の安全性を高める効果も期待できるでしょう。

ドローン測量はコスト削減にもつながり、建設業や土木工事に限らず、農業や災害対応など様々な分野で活用されています。

以下の記事でも、ドローンをCADに活用する方法について紹介していますので併せて参照ください。

【2025】ドローンをCADに活用する方法とは?メリットや注意点も

ドローンで測量したデータを3DCAD図面に変換する方法

ドローンで測量したデータを3DCAD図面に変換する方法は以下5つのステップで可能です。

  1. 点群データの取得
  2. ノイズ除去とデータ合成
  3. メッシュデータの作成
  4. サーフェスデータへの変換
  5. 3DCADへ取り込み

①点群データの取得

まずは、ドローンで撮影した画像データを処理し、点群データを作成します。点群データとは、対象物の表面の無数の点が3次元空間に配置されたデータです。点群データは、ドローンのカメラで撮影された画像を多数重ね合わせることで作成されます。

②ノイズ除去とデータ合成

点群データは、測量時に発生したノイズが含まれていることがあります。例えば、植物が揺れる音や近くで飛行している飛行機など。ノイズは、3DCADデータの精度を下げる原因となるため、専用のソフトウェアを使って除去する必要があるのです。

また、複数の視点から撮影された点群データを合成し、精度の高い3Dモデルを作成します。

③メッシュデータの作成

点群データは無数の点の集合体であるため、3DCADで直接編集することはできません。そこで、点群データをメッシュデータに変換します。メッシュデータは、三角形を繋ぎ合わせて作られたデータで、点群データよりも扱いやすくなっています。

④サーフェスデータへの変換

メッシュデータは、三角形が繋がっており、滑らかな曲面を表現するのは難しいでしょう。そこで、メッシュデータをサーフェスデータに変換します。サーフェスデータは、滑らかな曲面で表現されたデータで3DCADで編集したり、レンダリングしたりするのに適しています。

⑤3DCADへ取り込み

最後に、作成したサーフェスデータを3DCADソフトウェアに取り込みます。一般的な3DCADソフトであれば、サーフェスデータをインポートし、設計や加工を行うことができます。

3DCADのデータ作成にドローンを活用している業界

3DCADのデータ作成にドローンを活用している業界

3DCADのデータ作成にドローンを活用している業界は主に以下の3つです。それぞれについて解説します。

  • 建築・土木業界
  • 農業
  • 製造業

建築・土木業界

建築・土木業界では、ドローンを活用して広範囲の測量や施工管理が効率化されています。

ドローンによる空撮やレーザー測定で得たデータをフォトグラメトリー技術で3Dモデル化し、地形の把握や建築設計、進捗管理に役立てています。また、橋やパイプラインなどの検索にもドローンは使用されており、欠陥が見つかれば3DCADソフトで設計もできるでしょう。

従来の手作業に比べて短時間で広範囲のデータ収集が可能になり、測量の精度向上やコスト削減につながっています。施工現場の安全管理や建築物の維持管理にも応用されているのです。

農業

農業分野では、ドローンを活用して農園の地形データを3DCADでデータ化し、活用されています。3DCADと農業はあまり関連性がないようにも思えますが、ドローンで撮影した画像やマルチスペクトルデータをもとに、土地の傾斜や排水状況を分析し、適切な灌漑計画や肥料散布の最適化を行います。

3Dモデルを用いることで、農機のルート設計や圃場の改良計画も立案可能です。そのため、作業効率の向上だけでなく、収穫量の最大化や環境負荷の低減が期待され、スマート農業の推進に貢献しています。

製造業

製造業では、ドローンを活用して工場や設備の点検、レイアウト設計、保守管理の効率化が可能です。ドローンによる空撮データを3DCADに取り込むことで、工場内部を3DCADで作成し、設備配置の最適化やシミュレーションに活用されています。

特に、規模が大きい工場では、手作業では困難な高所や狭所のデータ収集が可能となり、点検の安全性と精度が向上できます。老朽化した設備の修繕計画や新規導入時の設計支援など、製造プロセス全体の効率化も期待できるでしょう。

ドローンで測量したデータを変換できるおすすめの3DCAD

ドローンで測量したデータを変換できるおすすめの3Dソフト

ドローンで測量したデータを変換できるおすすめの3Dソフトは以下の3つです。

ソフト名 価格 特徴
AutoCAD
  • 8,800円/月
  • 71,500円/年
  • 214,500円/3年
  • 建築、土木、機械設計など幅広い分野で利用可能
  • DXFやDWGなどのCAD形式に変換すれば取り込みが可能
SOLID WORKS 【永久ライセンス】

  • 1,035,000円(税別)〜

【期間利用ライセンス】

  • 528,216円(税別)〜
  • ドローン測量データの点群データを直接取り込み可能
  • 高精度な外観や構造の表現が可能
Revit
  • 57,200円/月
  • 453,200円/年
  • 1,359,600円/3年
  • 建築設計に特化しBIMに対応した3DCADソフト
  • ドローン測量データを直接インポート可能

AutoCAD

AutoCAD

AutoCADはAutodesk社が発売しているCADソフトで建築、土木、機械設計など幅広い分野で利用されています。汎用性が高く、初心者でも直感的な操作で使いやすいのが特徴。ドローン測量で得られた点群データを直接読み込むことはできませんが、DXFやDWGなどのCADデータ形式に変換することで、AutoCADに取り込むことができます。

AutoCADは3Dモデルの作成よりは2D図面作成に強く、設計図を作成するのに向いています。導入は公式サイトからで、導入の流れや費用面などのご相談、お見積りのご依頼は以下のボタンから可能です。

また、AutoCADの操作スキルや知識を短期間で習得したいという方は、「AutoCAD基礎セミナー講習」の受講も検討してみてください。

SOLID WORKS

SOLIDWORKSは、機械設計分野で広く利用されている3DCADソフトウェア。特徴的なのは、3Dモデルを作成すると自動的に2D図面も一緒に作成される点です。

ドローン測量データは、点群データとして取り込むことができ、そこからサーフェスモデルを作成することができます。SOLIDWORKSは、3Dモデルの外観や構造を精度高く表現することができ、設計段階でのシミュレーションにも活用できます。

SOLID WORKSを短期間で効率よく習得したいという方は初心者でも2日間で実務レベルを習得できる「SOLIDWORKSセミナー講習」を検討してみてください。

Revit

Revitは、建築設計に特化しBIMに対応した3DCADソフトです。建築物の3Dモデルをベースに、構造、設備、インテリアなど、建物のあらゆる情報を統合的に管理することができます。

ドローン測量データは、Revitに直接インポートすることができます。Revitは、建築設計のワークフローに最適化されており、設計変更やシミュレーションを効率的に行うことも可能。しかし、機械設計のような分野では、SOLIDWORKSの方が適している場合があります。

Revitを短期間で効率よく習得したいという方は初心者でも2日間で実務レベルを習得できる「BIM・建築3DCAD Revitセミナー講習」を検討してみてください。

また、CADの使い方については以下の記事で解説していますので併せてご覧ください。

【2025】CADの使い方を解説!初心者が覚えておきたい操作や図面作成の手順とは?

3DCADデータ作成時にドローンを使用する注意点

3DCADデータ作成時にドローンを使用する注意点

3DCADデータ作成時にドローンを使用する際は以下の2点を注意しましょう。

  • 自治体や県に許可を取る
  • 測量は計画的に行う

自治体や県に許可を取る

3DCADデータ作成にドローンを使用する際、飛行エリアの自治体や県の許可を事前に取得することが重要です。

都市部や公共施設、国有地などでは航空法や各自治体の条例により、飛行高度や時間帯、飛行目的などに厳しい制限が設けられています。無許可で飛行すると、罰則を受ける可能性があるだけでなく、事故に発展するリスクもあります。

そのため、自治体や県へ事前に飛行申請を行いましょう。トラブルを未然に防ぎ、安全にドローン測量を実施することができます。

測量は計画的に行う

ドローンを用いた測量は、精度の高い3DCADデータを作成するためにも計画的に行いましょう。

飛行ルートや高度、撮影間隔を計画しておかなければ、データの精度が低下し、後の設計作業に支障をきたす可能性も。また、天候や風速、周辺環境の影響も考慮し、安全に撮影することが大切です。

事前に対象エリアの地形や障害物を確認し計画を立てておけば、測量データの品質向上と作業効率の向上が図れます。

3DCADデータ作成時のドローン使用におけるまとめ

本記事では、データ変換の手順やおすすめの3DCADソフトについて詳しく解説しました。ドローンと3DCADの組み合わせを導入することで、作業効率やコスト削減、精度向上が期待できるでしょう。また、ドローンを活用した3DCADデータ作成は、建築・土木業界や製造業、農業などさまざまな分野で活用されています。

ドローン測量によって広範囲を高精度に測定し、得られたデータを点群データとして処理することで、設計やシミュレーションが容易に。ぜひ、本記事を参考にドローンデータを3DCADで作成してみてください。

3DCADのデータ作成にドローンは使用できる?おすすめのソフトも紹介
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