CAMPATH-G4の正式名称は、CAMPATH-G4 Advancedです。村田機械株式会社が開発したソフトウェアのCADとCAMのシステムで、Cのあらゆるニーズに応えることができます。具体的にはどんな機能や特徴を持ち、どんなことに使えるのかをご紹介します。
村田機械株式会社について
村田機械株式会社は1935年創業の、京都市伏見区に本社を置く自動倉庫や物流システムなどを扱う会社です。従業員数は単独で3,600人、グループ全体では7,800人に上ります。ムラテックは、村田機械のプロダクトブランドです。ロゴマーク「Muratec」の「M」には人と機械が向き合う姿がデザインされ、新しい技術の創造などの企業理念を象徴しています。
国内にはサイレックス・テクノロジー株式会社やムラテック販売株式会社など、10を超える関連会社を持っています。フィンランドやスウェーデンなどの関連会社や、アメリカ、中国、シンガポールなどの現地法人も抱えています。
村田機械は、タレットパンチプレスやレーザ加工機などのシートメタル加工機も製造しています。そのため板金加工を知り尽くしており、ソフトウェアの分野でも利用者のニーズを満たすことが可能です。
CADとCAM
CADは「Computer Aided Design」の頭文字をとった略語で、「コンピューター支援設計」と訳されます。人間が手書きしていた図面を、コンピューター上で再現するためのものです。CADには建築業向け、製造業向けなどがあり目的によって機能が異なります。CAMPATH G4は、板金のレーザ加工自動化ラインのデータ作成のためのCADです。
これまで多くの工数を要していたデータの作成を、バッチ処理によって一括生成することで操作を簡単にすることに成功しました。バッチ処理とは、あらかじめ登録した一連の処理を自動的に行うシステムです。パッドの割りつけもバッチ処理で行え最適化できるので、少人数で高品質なデータが作成できます。
CAMは、「Computer Aided Manufacturing」の頭文字をとった略語です。「コンピューター支援製造」と訳され、CADで作成したデータをコンピュータ数値制御(Numerically Control)の工作機械で使うための加工プログラムを作成するソフトウェアです。加工に必要な作業の工程などを、数値情報にして工作機械に指令を出し制御します。これにより、作業員がハンドル操作で行っていた加工を自動化できます。CAMPATH G4は、板金加工におけるCADとCAMの両方の機能を備えています。
CAMPATH G4のデフォルト機能
CAMPATH G4は、三次元展開機能を標準搭載しています。追加しなくても使える機能は次の通りです。
3Dデータの取り込み
CAMPATH G4はSATファイルのバージョン7までなら取り込むことができるので、異なるシステムで作成した3Dデータを利用できます。
3D CAD
3D CADを利用すると、作図したい製品の3Dデータを表示させて簡単に展開図を作成できます。展開図によって設計者が普段意識することのない加工面や、加工時の配置の方向まで作成することが可能です。寸法の不良も防げます。板金を曲げるための、プレスブレーキへの受け渡しデータも出力できます。
2D CAD
CAMPATH G4は、2D CADも使用できます。板金専用コマンドが使えるのはもちろんのこと、シェア1位のCADソフトウェア「AutoCAD」との互換性を備えているのでAutoCADのコマンドも使えます。AutoCADのバージョンR12から2017のDXFファイルとDWGファイルの読み書きも可能で、他のCADとのデータの受け渡しの失敗を防げます。紙の図面にも対応可能です。
CAM
加工機の製造をする会社のソフトウェアCAMPATH G4は、加工機の進化に適合した最新の加工ノウハウによるプログラムを作成できます。自動工具配置では、金型とレーザ配置ができるほか、加工形状ごとのバリ潰し加工が可能です。
ファイバーレーザ加工機専用レーザCAM
ファイバーレーザ加工機専用CAMを利用すると、レーザ加工をする際の熱の温度分布をシミュレーションできます。位置決め径路の位置の決め方も指定可能です。窓穴については、形状とサイズに応じてアプローチ位置と線レベルでの加工割り付けができます。
CAMを使ったネスティング
ネスティングは、1枚の板金から必要な複数の部品を無駄なく取り出す作業です。これによって材料の無駄がなくなり、コストを削減できます。CAMPATH G4では作成した部品を選んで、個数を入力するだけでネスティングが可能です。顧客のCSVファイルを利用して、簡単にネスティングのオーダファイルの作成ができる機能もあります。
CAMPATH G4は、高い生産数量を得るためのネスティングエンジンを使用しています。大きな部品の切断する部分に別の部品を配置したり、プログラムがネスティングした結果を編集することも可能です。残った材料を使いやすく配置したり残材を登録したりする機能も付いており、部品を切り取ったあとの板金も無駄にしません。
ネットワーク連携
ネットワーク連携によって、CAMで作成したプログラムを簡単に加工機に転送できます。自動で行うことも可能です。
CAMPATH G4のオプション機能
オプション機能を使えば、CAMPATH G4がさらに使いやすくなります。
バッチCAM
バッチCAMを導入すれば、バッチパッド割り付けができるようになります。工具配置も部品重量や重心位置もバッチパッド割り付けで処理できるので、大幅な加工プログラム作成の省力化につながります。自動搬送装置用データの自動処理により、さらに省力化のメリットを実感できます。
バッチネスティング
バッチネスティングを付けると、顧客の生産指示データを利用して自動でネスティングができるようになります。村田機械のProcessNetからの指示も可能です。
CAMPATH G4を使った事例
最後に、CAMPATH G4を実際に利用している会社をご紹介します。
有限会社 谷口工業
有限会社 谷口工業は倉庫などのシューターや乾燥炉、引出し式収納設備などを手がける会社です。配電盤用のボックスも作っています。精密板金加工や板金試作品製造、 切断加工やシャーリング加工、製缶加工などでCAMPATH G4が活躍しています。
キャビテック株式会社
キャビテック株式会社は、大型板金加工の会社です。プログラムから組み付け、梱包までを一手に引き受けています。この会社では、CAMPATH G4を2台導入しました。パンチプレスやブレーキプレスも村田機械が使われています。大型の板金製品としては、マシニングカバーや表示板などがあります。制御箱や操作ボックスなども作っています。小さな製品はロボット部品やエアータンク、操作盤などです。製缶関連の製品には、パイプフレームや搬送パレット、アングル架台があります。
この会社にはアルミ鋳物で作られていた油漏れ防止カバーを、板金曲げ溶接構造に転換することでアルミ鋳物の弱点を克服したという事例があります。専用の木型や切削加工の工程が不要になったことで製作にかかる時間やコストが大幅に縮小され、鋳物特有の巣穴の補修もいらなくなりました。CAMPATH G4で製品の図面を作りCADのデータに合わせた加工プログラムを作成できることが、リードタイムを縮小し顧客のニーズに合わせた多様な製品の製造を可能にしています。
CAMPATH G4が板金加工のあらゆる悩みを解決
CAMPATH G4は、板金加工に特化したCADとCAMの機能を持つソフトウェアです。3D CADと2D CADの機能を備えており、3D CADが細やかな図面の作成を実現し2D CADがAutoCADとの互換で汎用性を確保しています。CAMを利用すると、加工機の進化に合わせた最新の加工ノウハウを駆使したプログラミングの作成が可能です。
自動ネスティングができるおすすめのソフトウェア紹介
自動ネスティングが可能なおすすめのソフトウェアを紹介します。
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自動ネスティングソフトウェアでおすすめなのが、日本国内の人気はもちろん世界中で好評を得ているSigmaTEK社の「SigmaNEST」です。
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また、幅広い加工機に対応しているのも特徴の一つです。
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初めて自動ネスティングを導入する方にもおすすめです。
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