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【2025】Blenderで人体モデルを作るのに必要な工程は?押さえておきたい機能も紹介!

3DCGの世界で人体モデルを作成することは、ゲームやアニメーション、デザイン分野において欠かせないスキルです。
無料で高機能な3D制作ソフト「Blender」を活用すれば、初心者でも人体モデルの作成に挑戦できます。

本記事では、Blenderを使った人体モデル作成の具体的な工程や押さえておきたい基本機能について紹介します。Blenderを使った人体モデル作成を学びたい方はぜひ参考にしてください。

Blenderとは

Blenderは、無料で利用できるオープンソースの3DCG制作ソフトです。3Dモデリング、テクスチャリング、アニメーション、レンダリングまでを一貫して行えます。

さらに、直感的なインターフェースと豊富な機能も魅力です。押し出しやループカットといった機能を駆使すれば、複雑な人体の形状も効率的に作成できます。

また、リギング機能を活用することで、関節や骨格の動きを自然に表現できるアニメーション制作も可能です。
加えて、リアルな質感を表現するためのテクスチャリング機能や、対称的なモデリングを可能にするミラー機能も搭載されています。

無料でこれほど多機能なツールは珍しいため、人体モデル作成を学びたい初心者からプロまで幅広いユーザーに支持されています。

Blenderで人体モデルを作るのに必要な工程

Blenderで人体モデルを作るには、大きく分けて以下6つの工程が必要になります。

  1. 参考画像の用意
  2. 各部位ごとのモデリング
  3. テクスチャリング
  4. リギング
  5. アニメーション
  6. レンダリング

これらの工程について見ていきましょう。

工程①参考画像の用意

人体モデルを作成する際、最初に重要なのが参考画像の用意です。参考画像は、モデルのプロポーションやディテールを正確に再現するためのガイドとなります。

Blenderでは、正面図と側面図の2つの画像を用意すると便利です。これらの画像を「背景画像」として設定し、モデリングの基準としましょう。

画像はShift+Aキーの「画像」から「参照」を選ぶことで読み込めます。読み込んだ画像はRキーで90°回転させて配置しましょう。

参考画像を使用することで、人体のバランスや各部位の形状を確認しながら効率よくモデリングを進められます。

また、Blenderで画像を挿入する方法については以下の記事で解説しています。具体的な手順について知りたい方は、ぜひあわせてご覧ください。

【2025】Blenderで画像を貼り付ける方法を解説!円柱に貼り付ける方法も紹介

工程②各部位ごとのモデリング

各部位ごとのモデリング

アタリを元に、各部位を詳細にモデリングします。この工程では、頭部や胴体、四肢などをそれぞれ作り込んでいきます。
顔のモデリングでは特に目、鼻、口の配置に注意し、自然な形状を目指しましょう。

腕や脚などのパーツでは、筋肉の流れを意識しながら押し出しやループカットを活用して形状を整えます。また、ミラー機能を使用することで左右対称のモデルを効率よく作成できます。

工程③テクスチャリング

モデリングが完了したら、次にテクスチャリングを行います。テクスチャリングとは、モデルの表面に色や質感を付与する作業です。

まずUV展開を行い、モデルの表面を2D平面に展開します。モデルを綺麗な展開できたらペイントをして、肌の色や質感を追加しましょう。

工程④リギング

リギング

リギングは、モデルに骨格を設定して動きを付けられるようにする工程です。まず、Shift+Aキーからボーンを追加し、人体の各部位に合わせて配置しましょう。

ボーンをEキーでつなぎ合わせて、アーマチュアを作成します。リギングの精度が高いほど、自然で滑らかなアニメーションが可能になります。

特に、関節部分に注意して設定を行いましょう。

また、Blenderでボーンを作る方法については、以下の記事で解説しています。ボーン作成について詳しく知りたい方は、ぜひこちらもあわせてご覧ください。

【2025】Blenderのボーン作成方法をシンプルに解説!よくあるトラブルも解決

工程⑤アニメーション

リギングが完了したら、次はアニメーションの作成です。アニメーションは、アーマチュアを操作してポーズを設定し、それをキーフレームとして記録しながら行います。

Blenderのタイムラインを使用してキーフレームを配置し、フレーム間を補間することで動きを滑らかにします。
例えば、歩行や手の動きといった動作を作る際は、自然な流れを意識することが重要です。

また、カメラの動きを工夫して、迫力ある映像を作るのも、完成度を高めるために大切な要素です。

工程⑥レンダリング

最後の工程がレンダリングです。レンダリングは、完成したモデルやアニメーションを画像や動画として出力する作業です。

Blenderでは、レンダリングエンジンとして「Eevee」や「Cycles」を選択できます。EeveeとCyclesの主な違いは以下のとおりです。

項目 Eevee Cycles
レンダリング速度 リアルタイムレンダリングが可能で高速 Eeveeと比較して遅い
描写の正確さ 物理シミュレーションに制限があり、Cyclesと比較してリアルさは低め 緻密でリアルな描写が可能

リアルな質感を重視する場合は「Cycles」を、速度を優先する場合は「Eevee」を選ぶとよいでしょう。また、ライティング設定を調整してモデルを際立たせる工夫も重要です。

Blenderで人体モデルを簡単に作成する方法

Blenderで人体モデルを簡単に作成する方法

Blenderでは、アドオンを使うことで人体モデルを簡単に作成できます。なかでもおすすめのアドオンが「MB-Lab」です。
MB-Labを使えば、専門的な技術がなくても簡単に人体モデルを作成できます。

使い方もシンプルで、ツールタブからあらかじめ用意されたプリセットを選ぶだけです。その後、モデルの体型や顔の形を直感的に調整できるため、自分のイメージに合ったデザインが簡単に仕上がります。

MB-Labは初心者にとっても扱いやすいアドオンなので、人体モデル作成の第一歩として最適なツールです。

Blenderで人体モデルを作るのに押さえておきたい機能

Blenderで人体モデルを作る際は、以下の機能が頻出します。

  1. 押し出し
  2. 面の作成
  3. ループカット
  4. ミラー

これらの機能の使い方について見ていきましょう。

機能①押し出し

押し出し

押し出しは、人体モデルの形状を作る際に使用される基本機能です。選択した面や頂点を特定の方向に伸ばすことで、新しい形状を作成できます。

例えば、胴体から腕を作る際は、肩部分の面を押し出して腕を形成できます。
押し出しは、ショートカットキー「E」を使用することで効率的に操作可能です。

操作後に位置や角度を調整することで、自然な形状を作れます。押し出し機能を使いこなすことで、人体モデルを滑らかかつ正確に作成できるようになるでしょう。

機能②面の作成

面の作成

面の作成は、モデルの面を張るための機能です。人体モデルのモデリングでは、穴を埋めたり、局所的に面を補完したりする場面で役立ちます。

例えば、胴体と腕をつなぐ箇所や、顔の細部を作る際などに便利です。ショートカットキー「F」で操作ができ、選択した頂点やエッジ間に新しい面を作成します。

人体モデルの空白を埋めるために欠かせない機能です。

機能③ループカット

ループカット

ループカットは、モデルの分割や調整を行うための機能です。人体モデルでは、胴体や腕、顔のパーツにエッジを追加して形状を整える際に利用します。

ショートカットキー「Ctrl+R」を使うことで、選択した箇所にエッジループを簡単に追加可能です。追加したエッジを使って調整することで、人体の自然な凹凸を表現できます。

ループカットは、細部のディテールを作り込むための必須機能であり、リアルな人体モデルを作成する際に重宝します。

機能④ミラー

ミラー

ミラーは、モデルを対称的に作成する際に使用する機能です。人体は左右対称であるため、胴体や顔、四肢をモデリングする際にミラーを使うことで効率が大幅に向上します。

具体的には、ミラーで片方の腕や脚をモデリングすると、自動的に反対側にも同じ形状が反映されます。
ミラーを適用するには、モディファイアーの「生成」から「ミラー」を追加し、対象となる軸を設定します。

ミラー機能を使えば、手間を省きつつ、正確で均整の取れた人体モデルを作成することが可能です。

Blenderで人体モデル作成を学ぶ方法

Blenderで人体モデル作成を学ぶなら、以下の方法がおすすめです。

  1. 書籍で学ぶ
  2. スクールで学ぶ
  3. セミナーで学ぶ

これらの学習方法について見ていきましょう。

学習方法①書籍で学ぶ

書籍で学ぶ

初心者がBlenderを使った人体モデル作成を学ぶには、書籍を活用する方法が有効です。書籍には、人体モデルに特化したものも多く販売されており、基礎から応用までの手順が段階的に学習できます。

また、独学が得意な方にとっては、自分のペースで進められる点も魅力的です。ただし、対応しているBlenderのバージョンには注意が必要です。

学習方法②スクールで学ぶ

スクールでは、プロの講師から直接指導を受けながらBlenderの人体モデル作成を学習できます。
特に、モデリングの基礎からリギングやアニメーションまで、実践的な技術を短期間で集中的に習得できる点が魅力です。

さらに、講師が実際の制作現場で使われるテクニックを教えてくれるため、独学では得られないノウハウや効率的な作業フローを学べます。

また、質問や相談がその場でできるため、分からない箇所をすぐに解決できるのもメリットです。一方で、多額の費用がかかることや、決まったスケジュールに沿う必要がある点はデメリットです。

それでも、効率的にスキルを伸ばしたい方には最適な選択肢となるでしょう。

学習方法③セミナーで学ぶ

Blender基礎セミナー

短期間でBlenderの人体モデル作成に特化した知識を学ぶなら、セミナーがおすすめです。人体モデル作成を解説したセミナーでは、プロが使用する技術や効率的なモデリングの手法を学習できます。

ProSkilllが提供するBlender基礎セミナーでは、人体モデル作成に欠かせないアーマチュアの作成やテクスチャ設定、カメラワークを作成したアニメーションの方法について学べます。

Blenderで人体モデルが作れるようになりたい方は、ぜひBlender基礎セミナーをチェックしてみてください。

スケジュール/お問い合わせはこちら

Blenderで人体モデルを作る方法のまとめ

今回は、Blenderで人体モデルを作る方法について紹介しました。人体モデルを作り上げるにはさまざまな工程があり、それぞれで必要とされるスキルは異なります。

また、MB-Labのようなアドオンを活用すれば、人体モデル作成を簡略化でき、初心者でも取り組みやすくなります。ぜひ、本記事を参考に、3DCG制作に挑戦してみてください。

Blender基礎セミナーの詳細はこちら

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