3DCADの価格を調べると、無料のソフトから年間数十万円かかる製品まであり、どれを選べばよいか迷うこともあるでしょう。
同じ3DCADでも、得意な設計や料金に含まれる機能、契約方式は異なります。導入後に追加費用がかかったり、必要な作業ができなかったりしないよう、価格と用途をあわせて比較することが大切です。
本記事では、主要な3DCADソフト6種類の価格と契約条件を比較します。
ソフト以外に必要な費用や、用途に合う選び方も解説するので、個人での購入や会社の導入予算を考える際に役立ててください。
3DCADの価格はいくら?導入費用の目安

3DCADには無料で使える製品のほか、年間利用料を支払う製品や、買い切りで購入できる製品があります。
例えば、Autodesk Fusionは年間116,600円(税込)、Rhinoceros 8の商用版は買い切り187,000円(税込)です。機械設計向けのInventorやSOLIDWORKSには、年間40万円を超える契約プランもあります。
ただし、価格が高い3DCADほど使いやすいとは限りません。部品の組み立てや図面作成、外観・曲面の設計など、用途に合う3DCADを選ぶことが大切です。
弊社では、Autodesk Fusionのライセンスを販売しています。購入を検討している方は、ライセンス販売ページもご覧ください。
購入価格や契約条件を掲載しているため、導入予算を考える際の参考になります。
続いて、主要な3DCADソフト6種類の価格と契約条件を比較します。
主要3DCADソフト6種類の価格を比較
ここでは、機械部品の設計や製品の形状づくりに使う3DCADを比較します。
3DCADは年間契約と買い切りで支払い方が異なるため、金額だけでなく契約方式もあわせて確認しましょう。
なお、価格はいずれも2026年10月時点のものです。最新の情報は、各公式サイトでご確認ください。
| 製品名 | 価格 | 契約方式・利用単位 | 選ぶ際のポイント |
|---|---|---|---|
| Autodesk Fusion | 116,600円/年(税込)〜 | 年間契約・1ユーザー | 設計から加工まで一つのソフトで進めたい |
| SOLIDWORKS Design | 528,216円/年(税別)〜 | 年間契約・デバイスライセンス | 機械部品や組立品の設計を中心に使いたい |
| Autodesk Inventor | 444,400円/年(税込) | 年間契約・1ユーザー | 機械設計や板金設計を中心に使いたい |
| Rhino8(商用版) | 187,000円(税込) | 買い切り・単一ユーザー | 曲線や曲面を使った自由な形状を設計したい |
| Creo Design Essentials | 551,000円/年(税別)〜 | 年間契約・ライセンス方式を選択 | 機械設計を中心に、必要に応じて機能を拡張したい |
| FreeCAD | 無料 | オープンソース・台数制限なし | 導入費用をかけずに3DCADを使いたい |
参考サイト:Autodesk公式サイト(Fusion・Inventor) / SOLIDWORKS公式サイト / Rhinoceros公式サイト / PTC公式サイト(Creo) / FreeCAD公式サイト
以下からは、それぞれの3DCADの特徴と、価格を比較するときの注意点を解説します。
Autodesk Fusionの価格と特徴
Autodesk Fusionの価格は、年間116,600円(税込)です。3Dモデルの作成だけでなく、工作機械で加工するためのデータを作るCAMにも対応しています。
設計から加工まで一つのソフトで進められるのが特徴です。ただし、高度な加工や解析機能を使う場合は、追加費用がかかります。個人用の無料版も用意されていますが、対象は趣味などでの利用となり、機能にも制限があります。
仕事での利用を考えている方は、有料ライセンスの価格や購入方法も確認しておきましょう。ライセンス販売ページでは、購入特典についても紹介しています。
操作も基礎から学びたい方には、GETT Proskillの「Autodesk Fusionセミナー」もおすすめです。スケッチからのモデリングや図面作成、設計変更などを実際に操作しながら学べる講座です。
カリキュラムを見て、形を作るだけでなく、修正した形状を図面に反映するところまで扱っている点が印象に残りました。
購入後に製品設計や図面作成へ使いたい方は、学習内容も確認してみてください。
| セミナー名 | Autodesk Fusionセミナー講習 |
|---|---|
| 運営元 | GETT Proskill(ゲット プロスキル) |
| 価格(税込) | 45,100円〜 |
| 受講期間 | 2日間 |
| 受講形式 | 対面(東京・名古屋・大阪)・ライブウェビナー・eラーニング |
SOLIDWORKS Designの価格と特徴
SOLIDWORKS Designの価格は年間528,216円(税別)で、1台のパソコンで使用するデバイスライセンスです。
部品や組立品、2D図面を作成でき、設計データの共有や管理に使えるクラウド機能も含まれています。上位のPremiumでは、配管設計や線形静解析なども利用できます。
永久ライセンスも用意されているため、購入する場合は販売代理店に価格や保守費用を問い合わせてください。
操作を基礎から学びたい方には、GETT Proskillの「SOLIDWORKSセミナー」があります。モデリングや図面作成に加え、部品の組み立てや干渉チェックまで学べる講座です。
カリキュラムでは、部品を作った後の組み立てや図面化までつながっている点が、機械設計の仕事を想像しやすいと感じました。
導入後の操作に困らないよう、ぜひチェックしてみてください。
| セミナー名 | SOLIDWORKSセミナー講習 |
|---|---|
| 運営元 | GETT Proskill(ゲット プロスキル) |
| 価格(税込) | 45,100円〜 |
| 受講期間 | 2日間 |
| 受講形式 | 対面(東京・名古屋・大阪)・ライブウェビナー・eラーニング |
Autodesk Inventorの価格と特徴
Autodesk Inventorの年間価格は444,400円(税込)です。機械設計向けの3DCADで、部品や組立品の作成、板金やフレームの設計などに対応しています。
2D図面の作成にAutoCAD、加工データの作成にFusionも使いたい場合は、これらをまとめたProduct Design&Manufacturing Collectionも選べます。
複数のソフトが必要なら、単体で契約する場合とセットの価格を比較しましょう。3DCAD単体の価格が安くても、ほかのソフトを別々に契約すると総額が高くなる場合があるためです。
Rhino8(商用版)の価格と特徴
Rhino8の商用版の価格は、単一ユーザー向けの買い切りで187,000円(税込)です。
曲線や曲面を使ったモデリングに強く、製品の外観やジュエリーなど、複雑な形状を作り込む用途に適しています。
ライセンスに期限はなく、保守料もかかりません。ただし、旧バージョンからRhino 8へのアップグレードは110,000円(税込)です。
Rhinocerosで曲面や複雑な形状を作る方法を学びたい方には、GETT Proskillの「Rhinoceros基礎セミナー」があります。
ジュエリーや家具、家電などのモデルを作りながら形状の作成や編集を学べる講座で、作例が複数あり、自分が作りたいものに近い操作を探しやすいと感じました。
外観のデザインに3DCADを使いたい方は、カリキュラムを確認してみてください。
| セミナー名 | Rhinoceros基礎セミナー講習 |
|---|---|
| 運営元 | GETT Proskill(ゲット プロスキル) |
| 価格(税込) | 29,700円〜 |
| 受講期間 | 2日間 |
| 受講形式 | 対面(東京・名古屋・大阪)・ライブウェビナー・eラーニング |
Creoの価格と特徴
Creo Design Essentialsの年間価格は、ロックライセンスが551,000円、フローティングライセンスが675,000円です(サポートとメンテナンス費用込み)。
ロックライセンスは特定のパソコンで使用し、フローティングライセンスは複数人で共有できます。ただし、1ライセンスの同時利用は1人までです。
同じ3DCADでもライセンス方式によって価格が異なるため、利用人数や同時に使用する人数に合わせて選びましょう。
機能面では、部品や組立品のモデリングをはじめ、2D図面の作成・板金・配管・配線の設計などに対応しています。
FreeCADの価格と特徴
FreeCADは、無料で利用できるオープンソースの3DCADです。商用利用も可能で、費用を抑えて導入できます。
寸法をもとに形状を作るパラメトリックモデリングに対応しており、作成後の寸法変更も可能です。
ただし、無料で使えても、操作の習得には時間がかかります。有料の3DCADとの価格差だけで決めず、仕事で使う場合は、取引先とやり取りするデータ形式に対応できるかも確認しましょう。
3DCADの買い切りとサブスクはどちらが安い?
3DCADの買い切りとサブスクのどちらが安いかは、利用期間や更新費用によって変わります。
同じバージョンの3DCADを長く使うなら買い切り、短期間だけ使うなら月単位や年単位で契約できるサブスクが向いています。
ただし、買い切りでもアップグレードや保守に費用がかかる場合があります。購入時の価格だけでなく、使い続けるためにかかる総額で比べることが大切です。
また、3DCADによって機能や対応するデータ形式も異なります。用途に合う製品を絞り、比較しましょう。
3DCADソフト本体価格以外にかかる費用

3DCADの導入予算にはソフト本体の価格だけでなく、保守や追加機能、パソコンの準備にかかる費用も含めて考えましょう。
契約後に予算が足りなくならないよう、次の2つに分けて必要な費用を整理します。
- 保守・追加機能・ライセンスの費用
- パソコンの準備・操作習得の費用
①保守・追加機能・ライセンスの費用
3DCADの見積書では、本体価格と保守費、追加機能の価格を分けて確認しましょう。
解析や加工、データ管理などの機能は、基本プランに含まれず、追加契約が必要な場合があります。また、保守やサポートが価格に含まれる3DCADもあれば、別途契約が必要な製品もあります。
会社で3DCADを導入する場合は、ライセンスの契約方式にも注意が必要です。
利用者ごとに契約するのか、同時利用する人数に応じて契約するのかを確認し、必要なライセンス数から総額を比較しましょう。
②パソコンの準備・操作習得の費用
3DCADを導入する際は、パソコンの購入や増設にかかる価格も予算に含めましょう。
必要なスペックは3DCADや扱うデータによって異なります。単純な部品では問題なくても、多数の部品を組み合わせると動作が重くなる場合があるため、推奨環境を確認しておくことが大切です。
また、操作を習得するための教材や講座にも費用がかかります。
3DCAD本体の価格だけでなく、パソコンや学習にかかる費用まで含めて導入予算を考えましょう。
予算と目的に合う3DCAD選びのコツ
3DCADを選ぶ際は、価格に加えて、作りたいものや取引先とのデータのやり取りも考えましょう。安く導入できても、必要な機能が使えなければ、別の製品やプランを契約し直すことになります。
予算内で必要な作業ができる3DCADを選ぶために、次の3点を押さえておきましょう。
- 作りたいものと受け渡すデータ形式を決める
- 無料版で目的の作業ができるか確かめる
- 使う人数と期間をそろえて総額を比べる
①作りたいものと受け渡すデータ形式を決める
3DCADの価格を比べる前に、作りたいものと納品するデータの形式を決めましょう。取引先から指定形式がある場合は、読み込みと書き出しに対応しているかを調べます。
3DCAD間で形状を渡せても、設計の履歴まで引き継げるとは限りません。
価格が安い3DCADに切り替えた結果、データの修正や変換に手間がかかる可能性もあるため、実際の受け渡しまで試すことが大切です。
受け渡した後に誰が修正するかまで考え、3DCADの体験版で作業を試すと、価格に見合う機能か判断しやすくなるでしょう。
用途別に製品を比較したい方は、以下の記事もご覧ください。
②無料版で目的の作業ができるか確かめる
無料の3DCADだからといって、仕事にも使えるとは限りません。商用利用の可否や利用期間、保存・書き出しの制限は製品ごとに異なります。
学生・教員向けの製品も対象者や用途が決められているため、利用条件を確認しておきましょう。
有料版と比較する際は、必要な作業を無料版でどこまで行えるかがポイントです。費用を抑えられても、必要なデータ形式に対応していなければ、別の製品やプランを選ぶ必要があります。
費用をかけずに3DCADを試したい方は、無料製品を比較した記事も参考にしてください。
③使う人数と期間をそろえて総額を比べる
3DCADの価格は、使う人数と期間をそろえて比較しましょう。
例えば、1ユーザーあたり年間10万円の3DCADを3人で3年間使う場合、価格が変わらなければライセンス料は90万円です。必要に応じて、保守や追加機能、パソコンなどの費用も加わります。
年額の価格と買い切り価格をそのまま比べず、3〜5年間など、予定する利用期間で計算することが大切です。
3DCADの導入時は学習費用も考えておこう
3DCADの購入予算を決めたら、操作を学ぶ方法も考えましょう。ソフトを購入しても、必要なモデルや図面を作れるようになるまでには練習が必要です。
独学なら教材代、講座を利用するなら受講料がかかります。会社で導入する場合は、担当者が業務を離れて学ぶ時間も含めて計画を立てると、導入後の作業を進めやすくなるでしょう。
学ぶ内容は、実際に行う仕事に合わせて選ぶことが大切です。部品の作成・組み立て・図面化など、どこまでできるようになる必要があるかを整理し、本記事で紹介した各ソフトの講座内容とも照らし合わせてみてください。
3DCADの価格についてまとめ
3DCADの価格は、製品や契約方式、追加する機能によって変わります。
価格を比較する際は、必要な機能や対応するデータ形式を確認し、同じ利用人数・期間で比べましょう。また、購入費だけでなく、パソコンの準備や操作を学ぶ費用も考慮する必要があります。
3DCADの基本操作から学びたい方は、本記事で紹介したGETT Proskillのセミナーも検討してみてください。
予算と用途に合う3DCADを選び、実際の業務に活用しましょう。