「Raise3D Pro2」は、3Dプリンターの新たなスタンダードを築いていると言っても過言ではありません。Raise3D Pro2のユニークな特性や高い性能はどのようなものなのでしょうか。
今回は、Raise3D Pro2の概要とその強みについて詳しくご紹介します。
Raise3D Pro2の3つの大きな特性
Raise3D Pro2には二つの異なるフィラメントや素材を同時に使用することができるデュアルエクストルーダーや多種多様なフィラメントへの対応など3つの大きな特性があります。
ここではそんなRaise3D Pro2の特性について詳しく解説します。
デュアルエクストルーダー
具体的には、二つの異なるフィラメントや素材を同時に使用することができるのです。従来の3Dプリンターでは一度に一つの素材しか使用できなかった制約をRaise3D Pro2は克服し、より多彩な印刷を可能にします。
これにより、造形物の複雑さやデザインの自由度が向上します。また、同時に異なる色のフィラメントを使用することで、カラフルな造形物の制作も容易となりました。
特に、プロフェッショナルな用途での利用を考えているユーザーにとって、この機能は非常に魅力的であると言えるでしょう。
多様なフィラメントへの対応
ABSは強度が高く、機械部品や工業製品のプロトタイピングに利用されることが多いです。一方で、PCは透明性と強度を兼ね備え、頑丈なパーツや装置の製作に用いられます。
広いワークサイズ
例えば、建築のモックアップや大きな機械部品、アートワークなど、通常のサイズの3Dプリンターでは分割して印刷しなければならないようなものも、Raise3D Pro2では一度に完成させることが可能です。
これにより、組み立て作業の手間が削減され、時間の短縮や精度の向上が期待できます。
特に、同じデザインの部品を大量に必要とする場合や、異なるデザインの小さな部品を一度に印刷したい場合には、この広いワークサイズが非常に有効です。
Raise3D Pro2の仕様・価格
Raise3D Pro2基本仕様
その寸法は620×590×760 mm (幅×奥行き×高さ)と、多機能でありながらコンパクトなサイズを保っています。そのため、限られたスペースでも効率的に設置でき、ラボや工房、オフィス内での利用が考えられます。その重量44Kgにより、移動や場所の変更も可能です。
印刷性能とベッドの特性
高速な印刷が可能な一方で、層の解像度は非常に幅広く、0.01mmから0.65mmまでとなっています。この解像度の範囲は、細かいディテールの再現から、ざっくりとした大きなアイテムまでをカバーしています。
また、この解像度の選択幅が広いため、利用者はさまざまな用途やニーズに合わせて、最適な印刷設定を選択することができます。
このベッドは、最大で110℃までの温度に耐えることができる特性を持っており、これによりユーザーはABSなどの高温で印刷を要求されるフィラメントも安心して使用することが可能です。
さらに、この耐熱ベッドのおかげで、作品の品質や精度も向上します。印刷中や印刷後に部品が歪む現象を大きく軽減することが期待できます。
操作性と接続性
この大型ディスプレイは、直感的な操作が可能となり、初心者でも簡単に各種設定や印刷の進行状況を確認できるようにデザインされています。
ディスプレイ上でのメニューは分かりやすく、印刷の開始や一時停止、再開などの基本操作から、詳細な設定変更まで網羅しています。
特に、デュアルエクストルーダーを活用した印刷設定や、異なるフィラメントの組み合わせなど、Raise3D Pro2の特性を最大限に活かすための機能が充実しています。
また、USB接続もサポートされているため、大容量の3Dデータを直接転送する際にも役立ちます。
さらに、Raise3D Pro2は、オンラインでのファームウェアのアップデートや、最新の機能追加も簡単に実施できるので、常に最適な状態での運用が保たれます。
Raise3D Pro2の価格情報
さらに、長期的な視点で見れば、その高い汎用性と拡張性から、多くのプロジェクトでの使用に耐えうるコストパフォーマンスを持っています。
Raise3D Pro2はどこで購入できる?
現在Raise3D Pro2は生産終了し、終売となっています。後継機種として、より性能がグレードアップした「Raise3D Pro3」が出ています。
Raise3D Proシリーズの導入を検討している人は、このRaise3D Pro3が候補の筆頭となるでしょう。
また、性能はRaise3D Pro3と同じで、縦の大きさが約2倍となった「Raise3D Pro3 Plus」もProシリーズの現行製品です。大きい造形物をプリントするという人はこちらを選択する方が良いでしょう。
Raise3D Pro3、Raise3D Pro3 Plus、どちらも専門店での購入が可能です。人気商品なので在庫切れの場合は、1ヶ月ほど入荷を待たないといけない場合があります。在庫状況をみて、早めの購入がおすすめです。
Raise3D Pro2の活用例
以下に代表的な活用例を紹介します。
モックアップや模型製作
また、デザインの自由度と細かいディテールの再現性を活かして、製品の見た目や機能を詳細に検討できます。
教育現場やワークショックにて活用
学生や参加者が、実際の造形物を手に取って学習することで、理解が深まるでしょう。
特に、STEM(Science, Technology, Engineering, Math)教育の一環として、3Dプリンターを使用した実践的なプロジェクトを行う場合、Raise3D Pro2の広いワークサイズや多様なフィラメント対応が大きな強みとなります。
Raise3D Pro2を使用してクリエイティブ作品
アーティストやクリエイターが独自のデザインを生み出し、それを物理的な形にする際に、Raise3D Pro2は最適なツールとなります。異なる材料や色を組み合わせて、一つの作品に深みや多様性を持たせることができます。
Raise3D Pro2は多岐にわたる用途で活用可能
Raise3D Pro2は、3つの大きな特性を軸に多岐にわたる用途での活用が見込める3Dプリンターです。
機能をフルに活用することで、さまざまな分野での応用が考えられます。それぞれのニーズや目的に合わせて、Raise3D Pro2を最大限に活用するといいでしょう。