3Dプリンターには数多くの種類がありますが、その中でもRaise3D Pro2は有名な製品のひとつです。主に業務用として、積極的に使用されています。
では、Raise3D Pro2とは具体的にどのような3Dプリンターなのか、使用するメリットや口コミなどと一緒に解説していきます。
ミドルレンジクラスのRaise3D Pro2
フィラメントを熱で溶かして造形するFDM方式で、業務で使用することを想定しています。ワークスペースのサイズは305×305×300mmで、大型のモデルを作ることが可能です。また、最小積層ピッチは0.01mmで、細かな造形に適しています。
業務用としては価格が低いにもかかわらず、高い造形精度があるため、コストパフォーマンスが高いという理由で選ばれることも珍しくありません。
そして、専用スライサーソフトの「ideaMaker」が標準で付属するので、他のソフトを使用することなく、様々な設定を行えます。
可動式のデュアルヘッド
それぞれ異なるフィラメントに対応していて、複数のフィラメントを組み合わせた造形が可能です。当然ひとつだけのヘッドを使用するという方法も選択可能ですが、ヘッドが上下するようになっています。
よって、使用していないヘッドを上げれば、造形の邪魔になることはありません。
サードパーティー製のフィラメントに対応
3Dプリンターのフィラメントとしては定番のPLAやABS以外にも、PPやPETなど、40を超えるフィラメントに対応しています。
Raise3D Pro2を使用して作れる代表的なもの
その中でも代表的なものを、いくつかご紹介していきます。
機械部品や建材の試作品
実際の部品は金属で作られることが多いですが、いきなり金属加工を行う場合、コストがかかるのが難点です。もし、試作段階で失敗すれば、そのコストは無駄になってしまいます。
そこでRaise3D Pro2で試作品の造形を行って、構造などに問題がないかを確認するようにすれば、コストを抑えられるでしょう。
金属加工を行うよりも、Raise3D Pro2で造形した方が短時間で済むため、試作品を用意することも簡単です。
建築モデル
現代の建築物は、複雑なデザインをしているものが多いです。Raise3D Pro2の高精度造形であれば、そのようなデザインを忠実に再現できるでしょう。
そして、ワークスペースが大きいため、巨大な建築モデルの造形も不可能ではありません。サイズ差のある複数のモデルも、問題なく用意できる可能性が高いです。
医療用モデルや医療ガイド
Raise3D Pro2の造形精度であれば、骨や内蔵など、リアルなモデルを作ることも可能です。個人の体内をスキャンしたデータを使用すると、その人の体内を立体モデルにできます。
作られたモデルは、症状の説明や手術のシミュレーションなど、色々な目的で使われます。また、手術で医師の動作をサポートする、医療ガイドを作るために、Raise3D Pro2が使われることも多いです。
医療ガイドは、手ブレによるミスを防ぎ、効率的な手術の実現をサポートします。
フイギュア
ひと口にフィギュアと言っても、人を模したものやロボットなど、幅広い形があります。いずれも、細かなデザインをしていることが多いです。そのような細かなデザインも、Raise3D Pro2の0.01mmという積層ピッチであれば、実現できる可能性が高いです。
パーツごとに造形を行えば、より複雑なものや、サイズの大きいものを作ることも不可能ではありません。
Raise3D Pro2を使用するメリットとは
複雑なモデルを簡単に作れる
そして、複雑なモデルを作成する際に、高度な技術は必要ありません。専用のスライサーソフトを駆使すれば、一般的な技術レベルで作成可能です。
効率的な造形ができる
わざわざ手でサポート材を取り外す手間がなくなるので、効率的に造形ができるでしょう。
造形のコストを抑えられる
ユーザーが勝手にサードパーティー製フィラメントを使用するのではなく、メーカーから認められているため、安心して使えるのがメリットです。
そして、オープンフィラメントプログラムの対象フィラメントであれば、万が一トラブルが発生したとしても、保証が適用されます。
実際にRaise3D Pro2を使用した人の口コミ
では、Raise3D Pro2にはどのような口コミがあるのか、いくつか紹介します。
「価格に見合った造形精度の高さだった」
「ノズルの交換に少し手間がかかる」
「ビルドプレートの定着力がすごい」
「耐久性が高いので安心して使える」
「稼働音が静かなのが魅力」
よって、場所や時間帯を考えずに使えるという点に魅力を感じたユーザーもいます。
Raise3D Pro2はどこで購入できる?
現在Raise3D Pro2は生産終了し、終売となっています。後継機種として、より性能がグレードアップした「Raise3D Pro3」が出ています。
Raise3D Proシリーズの導入を検討している人は、このRaise3D Pro3が候補の筆頭となるでしょう。
また、性能はRaise3D Pro3と同じで、縦の大きさが約2倍となった「Raise3D Pro3 Plus」もProシリーズの現行製品です。大きい造形物をプリントするという人はこちらを選択する方が良いでしょう。
Raise3D Pro3、Raise3D Pro3 Plus、どちらも専門店での購入が可能です。人気商品なので在庫切れの場合は、1ヶ月ほど入荷を待たないといけない場合があります。在庫状況をみて、早めの購入がおすすめです。
幅広い目的で使用できるRaise3D Pro2
Raise3D Pro2は高性能の3Dプリンターなので、高い精度での造形が可能です。そのため、ビジネス用として問題なく使用できるでしょう。また、一般の人でも購入することは不可能ではないので、個人使用もできます。
したがって、Raise3D Pro2の機能に魅力を感じたのであれば、ビジネスと個人使用に関係なく、導入することを考えてみると良いでしょう。