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光造形のおすすめ3Dプリンターランキング!特徴とメリットで比較しよう

光造形3Dプリンターはレジン(樹脂素材)を使って、手軽にイメージを立体的に造形することができます。この記事では3Dプリンターのメリットとデメリットについて解説し、おすすめの光造形3Dプリンターをご紹介します。

光造形3Dプリンターとは?

光造形方式は、液体状になったプラスチック樹脂を使用します。その液体プラスチックにレーザーを照射すると、照射された部分だけが硬化し、データに基づいた形が仕上がるという仕組みです。レーザーの光を照射して造形するため、「光造形3D」プリンターと呼ばれます。

3Dプリンターの造形方式の中で最も古くからある材料が、レジンです。レジンは、紫外線に当たると固まる特殊な樹脂素材(光硬化樹脂)で、近年ではアクセサリーのハンドメイドなどにも利用されており、100円ショップなどでも手に入る身近な素材です。

光造形では、まず3DCADなどで作成した3Dデータを、スライサーと呼ばれるソフトを使ってコンピューター上で等間隔にスライスし断面のデータを作ります。
液状のレジンをタンクに満たした光造形3Dプリンターに断面データを送り、紫外線レーザー光線をレジンに照射します。レジンが固まると、薄いレジンの層ができます。光造形は、その層の積み重ねによって立体の造形物ができあがるという仕組みです。
層を薄くすれば精巧な造形物ができ、層を厚くすると素早く造形することができます。

家庭用と業務用がありますが、家庭用ならコンパクトで価格も手頃です。
業務用は本体のサイズも大きいので大きなものも造形でき、一般的に家庭用よりも精密な造形物を作ることができます。

光造形の3Dプリンターには2種類の出力方式がある

光造形3Dプリンターには、「SLA方式」と「DLP方式」という2種類の出力方法があります。いずれもレーザーを照射して液体プラスチックを硬化させる点は同じですが、レーザーを照射する方法が異なります。

SLA方式

SLA方式は、細いレーザー光を使用して、ピンポイントで照射します。そのため、細かな造形に向いています。

DLP方式

DLP方式は、広い範囲にまとめてレーザーを照射します。その性質上、SLA方式より精度は下がりますが、造形のスピードが速いです。

光造形3Dプリンターは、それぞれの特徴を把握した上で選んだ方が良いでしょう。

おすすめの光造形3Dプリンターランキング!

おすすめの光造形3Dプリンターランキング

ここでは、おすすめの光造形3Dプリンターをご紹介します。光造形3Dプリンターは用途やサイズ、価格など使う人によっておすすめが異なるため、ランキングは家庭で使いやすいことを目安にしています。

1位 Foto8.9s

foto8.9s
Foto8.9sはFoto6.0の上位機種です。LCDパネルの解像度が4Kになり、より精密な造形物の作成が可能となっています。
最大造形サイズも高さが200mmで幅が192mm、奥行きは120mmと大きな造形物が作成できるようになり造形の幅が広がりました。
造形速度も1時間に50mmとアップしています。Z軸はデュアルリニアガイドを搭載して、安定性も増しました。
価格も10万円以下(税込:97,900円)で購入できるため、光造形3Dプリンターを始めてみたいという方におすすめの製品です。

2位 Photon Mono 4k

Photon Mono 4kはANYCUBICの製品です。初心者向けなので組み立てと設置は簡単ですが、LCDパネルの解像度は4Kと充実しています。
トップカバーには99%以上のUV遮断比があるので、製造過程を安心して見守ることができます。ラピッドプロトタイピングで、1層の造形には1.5秒しかかかりません。
最大造形サイズは高さが165mmで幅が132mm、奥行きは80mmです。製品のサイズは高さ383mm、幅が227mmで奥行きは222mmと場所を取りません。
日本語のマニュアルもアップロードされており、ほとんどの3Dプリンター用のレジンが使えます。スライサーソフトとしてphoton workshopが付属しています。フィギュアやスマホケース、クリスマスのオーナメントなどの作成が可能です。

3位 Foto6.0

Foto6.0はFLASHFORGEの製品で、日本の総代理店はAPPLE TREE株式会社です。
この製品の最大造形サイズは高さ155mm、幅130mm、奥行きは82mmです。本体のサイズは高さが410mm、幅は230mm、奥行きは200mmになります。
紫外線パネルはLCD型で、DLP型と同様に面で造形し液晶ディスプレイを使用します。
Foto6.0のLCDパネルの解像度は2Kですが、光量分布の均一性が高く精度の高い造形が可能です。
FLASHFORGEが独自開発したFlashDLPrintというスライサーソフトは、STLデータの読み込みが速く日本語にも対応しています。
工業用レベルのZ軸リニアガイドが付いているため、積層が目立たず表面も滑らかに仕上がるので、精密な部品などの作成に向いています。消耗品や部品を自社工場で生産しているため、安定した供給が可能です。

4位 Saturn2

Saturn2はElegooの製品で、日本の総代理店はフェリデンシア・キャピタル株式会社です。
赤いカバーが目を引くこの製品はLCDパネルの解像度が8Kと、上級者向けの製品です。最大造形サイズも高さが250mm、幅が219mmで奥行きは123mmと、大きなものが作れるのでモデルを分割して出力する必要がありません。
大きな造形だけでなく、小さな造形を一度に複数作ることもできるので量産にも向いています。
活性炭フィルターによる空気清浄機能も付いているため、レジンのニオイも防げる優れものです。
製品の発送時にはメールで日本語マニュアルが送付され、店舗のSK本舗の営業時間内ならサンプル出力までのメールサポートも受けられます。

5位 Sonic Mighty 8K

Sonic Mighty 8KはPhrozenの製品で、日本の総代理店はフェリデンシア・キャピタル株式会社です。Saturn2と同じ会社なので、同様のサポートが受けられます。
スライサーソフトはChiTu Boxで、SK本舗のサイトからダウンロードが可能です。
最大造形サイズは高さ235mm、幅が218mmで奥行きは123mmとなっています。
デュアルリニアレールとTプレートを搭載し、安定した高品質な造形ができます。
LCDパネルの解像度は8Kなので、大きなサイズと精密さを備えた造形物になります。
タッチパネルは5インチで日本語対応です。4Kより、さらに精度の高い造形物を作りたい人におすすめです。

6位 Photon Mono X 6K

Photon Mono X 6Kは、Anycubic社の光造形3Dプリンターです。そして、7万円前後で購入できる、比較的低価格帯の3Dプリンターでもあります。
低価格帯の3Dプリンターには、4Kの解像度が多い中で、6Kであるのがおすすめできる点です。
4Kよりも細かな造形をしたいけれども、8Kほどの細かさは必要ない、コストの面で8Kの3Dプリンターには手が出せないという場合におすすめです。
また、造形エリアが197×122×245mmと、非常に大きいです。したがって、サイズの大きなものを、6Kの細かなクオリティで作り上げることも不可能ではありません。

7位 Photon S

Photon Sは、Anycubic社が提供する3Dプリンターの中でも、サイズが小さい製品です。そして5万円以下で購入できるという、価格の安さがおすすめポイントです。
手軽に購入できるので、光造形3Dプリンターの入門用として取り入れるのも良いでしょう。
また、本体サイズが230×200×400mmと、小さいのもおすすめできる点です。
造形できるサイズは、115×65×165mmと決して大きくはありませんが、場所を取らずに小さいものを作る環境を用意したいのであれば、Photon Sを使用すると良いでしょう。サイズは小さいですが、Anycubic社の3Dプリンターであるため、造形のクオリティや動作の安定性は、特に心配する必要はないでしょう。

8位 Jupiter

ELEGOO社の光造形3DプリンターJupiterは、造形できるものの大きさが特徴です。
加工スペースは約278×156×300mmと、光造形3Dプリンターの中でも大きいです。そのため、巨大なモデルを、分割することなく造形したいという場合におすすめです。
そして、照射部のサイズは12.8インチと非常に大きく、強力な光を発することができるLCDが採用されています。
さらに、ボディは金属製なので、巨大な造形でも安定して進めることが可能です。
また、使用するレジン素材の量が少なくなると、自動で補充する機能を搭載しています。したがって、レジンを大量に使用する造形であっても、途中で不足してしまうことを防げます。

9位 Mars 3 pro

Mars 3 proは、ELEGOO社の光造形3Dプリンターで、コストパフォーマンスの高さがおすすめできる点です。
約143×90×175mmのエリアで造形が可能でありながら、5万円前後の価格で購入することができます。
ELEGOO社のMarsシリーズに改良を重ねて作られたモデルで、高い精度での造形が可能です。
また、耐久力の高さも特徴です。数の多い熱伝導プレートと、強力な冷却ファンによって、長時間稼働し続けることも不可能ではありません。
したがって、造形したいものが数多くあるけれども、あまりコストはかけられないという場合におすすめです。

10位 Phrozen Sonic Mini 8K

Phrozen Sonic Mini 8Kは、Phrozen社が販売する光造形3Dプリンターです。
おすすめできるのは、解像度が8Kである点です。非常に高い精度を実現できるので、ジュエリーのようなサイズの小さいものの造形にも使用されることがあるほどです。
造形するもののサイズやデザイン次第では、積層痕が全く気にならないほどの仕上がりにすることも可能です。そうすれば、造形後の処理をする必要がなくなります。
また、操作のためのタッチパネルが搭載されているのもおすすめポイントです。3Dプリンターの操作に慣れていない人であっても、タッチパネルで直感的にコントロールできるでしょう。

光造形3Dプリンターのメリット

光造形3Dプリンターのメリット

光造形3Dプリンターのメリットは大きく分けると3つあります。

光造形3Dプリンターのメリット①:精度の高い造形

光造形は熱による変形がなく解像度も高いので、積層が目立たずどんな形の物にも対応できます。
液体のレジンを使用するので表面も滑らかで、レジンの種類ごとの様々な質感を楽しめます。アクリル系のレジンを使うと、高い透明度も再現可能です。

光造形3Dプリンターのメリット②:出力が速い

レジンはほかの素材と比較して熱する時間が短く、出力もスムーズです。出力にかかる時間が短いので、量産にも向いています。
特にDLP型の光造形は、下から面状に紫外線を照射するのでレーザー方式よりも速い出力が可能です。

光造形3Dプリンターのメリット③:素材に透明度の高いプラスチック樹脂を使用できる

素材に透明度の高いプラスチック樹脂を使えるという点も、光造形3Dプリンターのメリットです。
そして、表面の凹凸の元である積層痕が少なく済むので、造形したものの透明度は自然と高くなります。
そのため、透明な見た目が求められるパーツや、内部構造をしっかり確認したい試作品などを作る場合にも、光造形3Dプリンターが適しています。

光造形3Dプリンターのデメリット

光造形3Dプリンターのデメリットは後処理です。
光造形では、不安定な形状のものも造形します。たとえばT字型やY字型の造形物や、Hの文字のようなブリッジがあるもの、空洞のあるモデルなどです。
その際の、土台や足場になるのがサポート材です。サポート材によって、造形物の形が崩れたり歪んだりするのを防ぎます。
造形の際にはサポート材も一緒に造形されるので、完成後に取り除く必要があります。
レジンを使って造形すると、造形後に固まらなかったレジンが造形物に付着しています。完成後にはアルコールを使って、不要なレジンを洗浄しなければなりません。
使用するレジンによっては、造形後にポリマー構造を強化するための二次硬化が必要です。二次硬化は洗浄して乾燥したあとに、別売りのUVライトを使って行います。不要なレジンが残っていると、二次硬化の際に固まり造形が崩れます。

光造形3Dプリンターは精密さと速さを期待できる

この記事では、初心者の扱いやすさを基準に光造形3Dプリンターをおすすめしました。
3Dプリンターの性能も大切ですが、普及している製品ならネット上でわからないことを調べやすいです。
使えるレジンのタイプや、消耗品の入手のしやすさなども考慮して目的に合った光造形3Dプリンターを選びましょう。

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