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【2024】3Dプリンターの価格はいくら?家庭用・業務用を価格別に10種類比較

3Dプリンターは、PCで作成したデータを立体モデルとして実現できることで注目されているプリンターです。
かつては高価なこともあり一部の業者が使用していましたが、近年は特許が切れたことで安価な3Dプリンターが次々と登場し、最近では家庭用の3Dプリンターも低価格で販売されるようになったため、個人が趣味で始められるようになりました。

そこで、「3Dプリンターが欲しいけど、どのくらいの価格なのか気になる」という方は多いのではないでしょうか。

この記事では、3Dプリンターの価格はどれくらいなのか解説し、家庭用と業務用の3Dプリンターを10種類、価格帯別に比較しながら紹介します。

この記事を読むことで、どの価格帯の3Dプリンターにどのような特徴があるのかが分かります。

これから3Dプリンターの購入を検討されている方はぜひ最後までご覧ください。

3Dプリンターとは

3Dプリンターは、PCで作成した3Dデータをプリンターに読み込ませて、立体モデルを樹脂などで造形できる機器のことです。
3Dプリンターといっても数多くの種類があり、造形のプロセスも異なるため、作りたい立体モデルによって使用する機種を選ぶ必要があります。

たとえば、立体モデルの表面をなめらかにしたい場合は特殊な光で造形できる「光造形方式」を採用している3Dプリンターが優れているように、方式によって完成品の感触が異なります。

3Dプリンターが登場してから間もない頃は業務用で使用する高価な機種ばかりでしたが、最近では安価でコンパクトなものが増え、家庭用で個人が趣味で使用できる3Dプリンターも簡単に手に入るようになりました。

3Dプリンターを使用する際は、3Dデータを作成できるスキルが必要です。
初心者の人でも無料でダウンロードができるソフトがあるので、事前に習得しておくと良いでしょう。

3Dプリンターの価格相場はいくら?

3Dプリンターを購入するメリット

そんな3Dプリンターの価格相場はどのくらいでしょうか。

3Dプリンターは現在大きく分けて「個人が利用する家庭用」「業務用」の2種類があり、以下のように価格帯も大きく異なります。

  • 家庭用の3Dプリンター・・・3万円から購入可能で、3~20万円が相場
  • 業務用の3Dプリンター・・・30~300万円ほどが相場

家庭用であれば4万円からでも機能性が十分な3Dプリンターを手に入れられます。また、作りたい物によっては業者向けの3Dプリンターを「家庭用」として選ぶことも。

業務用の3Dプリンターは100万円〜と会社でないと出せないような相場となっており、機種が特殊であることはもちろんですが、造形方式や材料によって価格に差が生まれます。

3Dプリンターは1人でも扱えるという点も魅力なので、使いやすく自分の用途にあった機械を選んでください。

用途や目的に見合った価格の3Dプリンターを選ぼう

3Dプリンターを購入するのであれば、用途や目的に見合った価格のものを選ぶことが大切です。

たとえば、用途や目的にを無視してとにかく高価な3Dプリンターを購入すると、以下のようなデメリットが生まれます。

  • 機能が充実しすぎていて、うまく使いこなせない
  • ランニングコストがかさむ
  • 3Dプリンターを使うための環境やソフトを余計に揃えなければいけなくなる

以上のように、むやみに高価な3Dプリンターを購入すれば、オーバースペックにより「もったいない買い物だった」という後悔につながりかねません。

逆に、安さを重視した場合、欲しい機能が不足していることで結局のところ他の高い機種を買い直すことになります。

3Dプリンターは、たとえ自宅用であっても高価な買い物となるので、自分が使いこなせる機能がついており、満足のいく物が作れる機種を選ぶようにしてください。

用途・目的に見合った3Dプリンターを選ぶポイント

用途・目的に見合った3Dプリンターを選ぶポイント

用途・目的に見合った3Dプリンターを選びたい方は、以下6つのポイントを意識してください。

  1. 作りたいものに合った造形方式かどうか
  2. 使用できる素材や材料はなにか
  3. どのくらいまでのサイズまでのものをプリントできるか
  4. ランニングコストはどのくらいかかるか
  5. 印刷の設定はおこないやすいか
  6. ソフトウェアの有無はどうか

それぞれの項目は、3Dプリンターによって大きく差があります。

自身がどのような使い方をしたいのか、どのような素材でどのくらいのサイズのものを作りたいのか、十分に検討してみてください。

3〜10万円の3Dプリンター

3Dプリンターを購入する際は、なるべくコストを抑えたいと考える人も多いでしょう。
初心者の人や趣味で使いたい人にとっては、10万円以下で購入できる機種がおすすめです。
低価格でも高性能の機種が多く登場しているので、満足できる立体モデルを作れるでしょう。

家庭用:Foto 8.9s(¥97,900)

Foto 8.9s

Foto 8.9sは、低価格の光造形方式3Dプリンターです。
光造形方式なので、FDM方式と比較して積層痕が目立たない表面が滑らかで美しい3Dプリントが可能となっています。フィギュアやアクセサリーづくり、試作品の形状確認などをしたい方にぴったりの3Dプリンターです。

  • 積層ピッチ:0.025~0.2mm
  • 造形サイズ:192×120×200 mm
  • 本体サイズ:305×264×490 mm
最大印刷サイズ 192×120×200 mm(幅×奥行き×高さ)
印刷方式 光造形方式

業務用:Adventurer4(¥98,450)

Adventurer4

Adventurer4は、シンプルな見た目と造形の様子が見やすい設計が特徴の機種です。
初心者の人でも直感的に操作がしやすいため、業務用で試しに使ってみたい場合や、学校の授業で取り入れたい場合でも活躍します。
もちろん家庭用として使えるので、造形に必要な素材の幅を広げたい人におすすめです。

Adventurer4にはエアフィルターが設置されているため、プリントの際に発生する塵や独特な臭いを取り除くことが可能です。
また、プリント中に突然停電が起きた場合は、途中からプリントが再開できる停電回復システムが作動するので、安心して作業を進められます。

  • 造形方式:FFF(熱溶解積層法)
  • 造形サイズ:220mm × 200mm × 250mm
  • 積層ピッチ:0.05~0.4mm
  • 使用できる材料:ABS、PLA、PC、PETG、PETG-CF
最大印刷サイズ 220mm × 200mm × 250mm(幅×奥行き×高さ)
印刷方式 熱溶解積層法

10万円〜30万円の3Dプリンター

3Dプリンター初心者の方で、10万円以下の機種にはなかった機能や他の材料も使ってみたい場合は10~30万円台がおすすめです。
大きめの立体モデルを手軽に作りたいけど、コストを抑えたい人でも手が届く価格で手に入れられます。

家庭用:UP Plus2(¥150,480)

UP Plus2

UP Plus2は、コストを抑えながら高品質の造形にこだわりたい人に向いている3Dプリンターです。

自動的にノズルの水平調整ができるオートキャリブレーション機能が導入されたことで、安定した造形が可能となりました。
FDM方式のプリンターは微調整が難しいため、オートキャリブレーション機能により調整の手間を大幅に減少させています。

本体サイズは245×260×350mm(幅×奥行き×高さ)で、重量は5kgとコンパクトで使いやすく、デスクの上でもスペースを取らずに設置ができます。ただし、空調によっては仕上がり具合が変化する可能性があるので、気になる人は別売りの専用カバーも検討してみましょう。

  • 造形方式:FDM(熱溶解積層法)
  • 造形サイズ:140 x 140 x 130mm
  • 積層ピッチ:0.15 /0.20 /0.25 /0.30 /0.35 /0.40mm
  • 使用できる材料:ABS樹脂、PLA樹脂
最大印刷サイズ 140 x 140 x 130mm(幅×奥行き×高さ)
印刷方式 熱溶解積層法

業務用:Guider2(¥165,000)

Guider2

Guider2は、前機種Guider(ガイダー)のプロフェッショナルバージョンです。
本体最大造形サイズは、280×250×300mm(幅×奥行き×高さ)と大きめの造形にも対応できます。
ヒーテッドベッドを標準装備しており、PLA樹脂だけでなくABS樹脂による造形も可能です。最小積層ピッチ0.05mmと細かい積層ピッチを再現できるので、より精彩な3Dプリントを求めている方にもおすすめの3Dプリンターです。

  • 造形方式:FFF(熱溶解積層法)
  • 造形サイズ:280×250×300 mm
  • 積層ピッチ:0.05mm~0.4mm
  • 使用できる材料:ABS、PLA、PETG、TPUなど
最大印刷サイズ 280×250×300 mm(幅×奥行き×高さ)
印刷方式 熱溶解積層法

30万円〜50万円の3Dプリンター

30~50万円台の3Dプリンターではフルカラーでプリントができたり、積層ピッチの微調整の幅が格段に広がったりするため、安定した造形を前提にデザインや細部までこだわりたい人におすすめです。
比較的入手しやすい価格で本格的に立体モデルを作るなら、30万円以上の機種を選んでみましょう。

業務用:UP 300(¥385,000)

UP 300

UP 300は材料ごとに専用のノズルユニットが付属しており、造形の品質にこだわった機種です。
細かいニーズを実現したノズルと積層ピッチを実装しているため、細部のデザインにこだわりたい人におすすめです。
造形で必要なサポート材は自動生成されるので、簡単に取り外すことが可能です。

一般的な3Dプリンターでは取り外しにくい場合が多く、UP 300で生成されたサポート材は立体モデルを傷つける心配はありません。
また、初心者の人でも操作しやすい付属のソフトでは難しい機能を覚える必要もないため、誰でも簡単に使えます。

  • 造形方式:FFF(熱溶解積層法)
  • 造形サイズ:255 × 205 × 225mm
  • 積層ピッチ:0.05 /0.10 /0.15 /0.20 /0.25 /0.30 /0.35 /0.40mm
  • 使用できる材料:ABS樹脂・PLA樹脂・TPU その他
最大印刷サイズ 255×205×225 mm(幅×奥行き×高さ)
印刷方式 溶融フィラメント造形法

業務用:Creator3 Pro(¥330,000)

Creator3 Pro

Creator3 Proは、カーボンファイバーにも対応したデスクトップ型の業務用3Dプリンターです。
左右独立して稼働する2つのヘッド(デュアルヘッド)を搭載しており、同じ素材で色違いの印刷が可能な「2色モード」、左右対称のモデルを同時に印刷することができる「ミラーモード」、左右同じモデルを同時に印刷することができる「コピーモード」を選択することができます。
また、ステンレスノズルや超硬ノズルを用いることで、PA-CFなどのカーボン配合フィラメントに対応することができます。

  • 造形方式:FFF(熱溶解積層法)
  • ヘッド数:2(独立式デュアルヘッド)
  • 使用できる材料:PLA / ABS / PA / PC / PVA / HIPS / PETG / PETG-CF / PA-CF / TPU(0.8mmノズル使用時)
  • 積層ピッチ:0.05~0.3mm
最大印刷サイズ 300×250×200 mm(幅×奥行き×高さ)
印刷方式 熱溶解樹脂積層法

50万円〜100万円の3Dプリンター

50~100万円台になると、中級者から上級者向けの3Dプリンターが多く、左右対称のモデルや同じモデルを複製できる機能が搭載された機種も登場しています。
さらに、取り扱いができる材料の種類が増えたり、高精度の立体モデルを再現できたりすることから、1台あれば十分に造形が楽しめます
業務用で使用する場合は、量産を前提とした試作品の制作で役立ちます。

業務用:Raise3D E2(デュアルヘッド)(¥547,800)

Raise3D E2(デュアルヘッド)

Raise3D E2(デュアルヘッド)は、業務用の3Dプリンターを開発しているRaise3D社の新型モデルです。
一度に2つのモデルを造形できる「複製モード」と、左右対称のモデルを造形する「ミラーモード」が特徴で、価格以上に生産能力が高い機種としても人気です。

3Dプリンター業界初のビデオアシスト機能が搭載されており、水平調整の確認をビデオによるガイドで造形の精度を高められます。
また、電力消費を抑える機能で節電にも役立ちます。

  • 造形方式:FFF方式(熱溶解フィラメント製法)
  • 造形サイズ:330×240×240 mm(デュアルヘッド造形時: 295×240×240 mm)
  • 積層ピッチ:0.02-0.65mm(0.4mmノズルは0.02-0.3mmが推奨)
  • 使用できる材料:PLA/ ABS/ HIPS/ PC/ TPU/ TPE/ PA/ PETG/ ASA/ PP/ PVA/ など
最大印刷サイズ 330×240×240 mm(幅×奥行き×高さ)
印刷方式 熱溶解フィラメント製法

業務用:Raise3D E2CF(デュアルヘッド)(¥866,800)

Raise3D E2CF(デュアルヘッド)

Raise3D E2CF(デュアルヘッド)は、従来の3Dプリンターよりも強度の樹脂を手軽に造形しやすくした機種として人気です。
ファイバー系の材料によるノズル詰まりを解消するために高性能の押し出し機能を搭載したことで、安定した造形を実現しています。

また、専用のドライボックスでは材料の吸湿を防止するために、ボックス内で保管や供給も完結できます。

立体モデルの複製や左右対称も同時に造形できるメリットも大きいため、数ある100万円以下の3Dプリンターの中では高いコストパフォーマンスを期待できるでしょう。
専用のサポート材により安定した造形と品質を実現しています。

  • 造形方式:FFF方式(熱溶解フィラメント製法)
  • 造形サイズ:330×240×240 mm(デュアルヘッド造形時:295×240×240 mm)
  • 積層ピッチ:0.1-0.25mm
  • 使用できる材料:PA12 CF, PPA CF, PPS CF, PET CFおよびサポート材料
最大印刷サイズ 330×240×240 mm(幅×奥行き×高さ)
印刷方式 熱溶解フィラメント製法

100万円以上の3Dプリンター

100万円以上の3Dプリンターでは、あらゆる材料に対応できるほか、長時間かけて造形しなければならない大型の立体モデルにも対応している機種が登場しています。

最近では、3Dプリンターで造形した家や自動車まで再現した事例が日本国内にあります。
3Dプリンターを使用する目的を明確にすることで、本当に欲しい機種が見つけられるでしょう。

業務用:Raise3D Pro3(デュアルヘッド)(¥1,012,000)

Raise3D Pro3(デュアルヘッド)

Raise3D Pro3(デュアルヘッド)は、複雑な造形でもサポート材の取り外しが簡単にできるため、造形後の負担を減らすことが可能です。

また、造形時に材料の排出をスムーズに行うためにエクストルーダーの軽量化を行い、メンテナンスの手間を省いています。
さらに、造形の寸法精度とスピード精度が向上したことで、高精度の造形が実現しています。

Raise3D Pro3(デュアルヘッド)にAIシステムによるトラブルシューティングが搭載されているため、トラブルの検出や復旧までのアドバイスが表示されます。
万が一の故障でも国内の代理店によるサポートを受けられるので、家庭用としても安心して使用できます。

  • 造形方式:FFF方式(熱溶解フィラメント製法)
  • 造形サイズ:300 x 300 x 300 mm(デュアルヘッド造形時:255 x 300 x 300 mm)
  • 積層ピッチ:0.01〜0.65mm(0.4mmノズルは0.05〜0.3mmが推奨)
  • 使用できる材料:T-PLA / T-ABS / PETG / PTG / Polyflex / カーボン / 木質 / その他

 

最大印刷サイズ 300 x 300 x 300 mm(幅×奥行き×高さ)
印刷方式 熱溶解フィラメント製法

業務用:Form 3L(¥3,029,400)

Form 3L

Form 3Lは、大型の造形が可能で使いやすさと精度の高さに優れた光造形方式の次世代型3Dプリンターです。
費用対効果の高さとプロ仕様の機能を求める業務に向いています。

従来の光造形方式に加えて、大型の造形サイズに対応した高速プリントを可能にしています。
高密度のレーザーによるなめらかな表面と複雑な形状の再現が期待できるでしょう。

社内での生産を可能とした機種なので、外注の手間や部品の組み立て作業を削減できます。
光造形方式による大型の立体モデルの開発を検討している企業におすすめです。

  • 造形サイズ: 335×200×300 mm
  • 造形方式: LFS方式
  • 積層ピッチ: 25-300μm
  • 外形寸法: 40.5×53×78(cm)
  • 電源: 100−240VAC 2.5A 50/60Hz 220w
  • メールによるメーカーサポート対象
最大印刷サイズ 335×200×300 mm(幅×奥行き×高さ)
印刷方式 光造形方式

3Dプリンターの価格を抑えて購入する方法

今回ご紹介した3Dプリンターは、全て3Dプリンター専門店「Fabmart(ファブマート)」で購入することができます。
初めての3Dプリンター購入なら、手ごろな価格の機種を購入し、たくさん使っていくことをお勧めします。

キャド研おすすめの3Dプリンター Adventure3

Adventure3
エントリータイプの3Dプリンター「Adventure3」は、コンパクトでメンテナンスも簡単に自力で出来ます。
低価格で3Dプリンターを探している方は、まずこちらがおすすめです!

まとめ

家庭用と業務用におすすめの3Dプリンターを価格ごとに紹介しました。

価格による違いは使用できる材料の数や印刷方式によって変わるため、決して高価な機種が良いとは限りません。
高価な機種を購入したけど、使いこなせなくて困ったということにならないように、自分が作りたい立体モデルに合わせて選ぶことがおすすめです。

この機会に予算に合った3Dプリンターで3Dデータを再現してみましょう。

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