ビジネス資料作成や発表で活躍する「パワーポイント」。プレゼンテーションの質を高めるためには、基本的な操作方法をしっかりマスターしておく必要があります。
本記事では、パワーポイントの基本的な使い方について紹介します。また、覚えておきたいショートカットキーや効率よくスキルアップするための学習方法についても解説しているので、ぜひ最後までご覧ください。
パワーポイントとは
パワーポイントとは、Microsoft社が提供しているプレゼンテーション用のソフトウェアです。企画書や報告資料などの作成から、実際の発表までを一貫して行えるのが特徴です。
ビジネスシーンや教育現場など、あらゆる場面で活用されており、プレゼンテーションを行う際には欠かせないツールとなっています。
操作も比較的わかりやすく、初心者でもあらかじめ用意されたテンプレートを使えば、簡単に見栄えの良いスライドを作成できるのが魅力です。
また、パワーポイントの概要についてより詳しく知りたい方は、以下の記事を参考にしてみてください。パワーポイントを使うメリットや、スライド作成の基本的な手順について解説しています。
パワーポイントの基本的な使い方9選
パワーポイントを使ううえで押さえておきたい基本的な使い方は以下の9つです。
- プレゼンテーションの新規作成
- スライドの挿入
- テキストの追加
- 画像の挿入
- 図形の挿入
- アニメーションの適用
- 文章の校閲
- ファイルの保存
- 印刷
これらの基本的な機能の使い方について見ていきましょう。
使い方①プレゼンテーションの新規作成
パワーポイントを使用する際は、まずプレゼンテーションファイルを新規作成する必要があります。
ソフトを起動したら、画面左側の「新規」タブをクリックし、「新しいプレゼンテーション」を選択しましょう。
これで空白のプレゼンテーションファイルが作成され、スライドの編集作業に入ることができます。また、ほかのテーマを選択することで、すでにデザインされたファイルを編集することも可能です。
使い方②スライドの挿入
パワーポイント内のシートにあたるのがスライドです。パワーポイントでは、このシートを適宜追加してプレゼン資料を作成します。
新しいスライドを追加するには、ホームタブにある「スライド」グループから「新しいスライド」をクリックしましょう。
レイアウトを選択してから挿入することで、内容に適した構成のスライドを挿入できます。
使い方③テキストの追加
スライドに文字情報を追加するには、テキストボックスを使用します。
プレゼンテーションを開いた初期状態の場合であれば、スライドに表示されている「タイトル」や「コンテンツ」のボックス内をクリックすることで直接文字を入力できます。
自由に文字を配置したい場合は、挿入タブの「テキスト」グループから「テキストボックス」を選択しましょう。
テキストボックスを選択した状態でスライド内をドラッグすると、その範囲内でテキストを追加できます。追加したテキストボックスは、周りの枠線をドラッグすることで、後からでも範囲変更が可能です。
使い方④画像の挿入
プレゼン資料に視覚的なインパクトを与えるためには、画像の活用が効果的です。画像の挿入は、挿入タブにある「画像」グループの「画像」から行います。
「このデバイス」をクリックすると、パソコン内のフォルダーが開くので、読み込みたい画像ファイルを選択しましょう。
また、画像の周りに表示される枠線をドラッグすることで、サイズや位置を自由に調整できます。
使い方⑤図形の挿入
資料を見やすくするためには、図形の挿入も効果的です。挿入タブの「図」グループから「図形」を選択すれば、四角形や円、矢印などから多様な図形を使用できます。
図形は、スライド上でドラッグすることで挿入可能です。色の変更は、書式タブにある「図形の塗りつぶし」を選択すると表示されるカラーパレットから行えます。
使い方⑥アニメーションの適用
スライド内の要素に動きを加えると、プレゼン時の注目を集める効果を得られるでしょう。アニメーションの追加は、アニメーションタブの「アニメーション」グループから行えます。
好きなエフェクトを適用することで、対象のテキストや画像に動きを加えられます。また、「タイミング」グループから「開始」や「継続時間」、「遅延」などの項目を調整できるため、プレゼンの流れに合わせた演出が可能です。
使い方⑦文章の校閲
パワーポイントには、作成したスライドの文章に誤字脱字がないか確認する校閲機能が備わっています。
校閲タブの「文章校正」グループにある「スペルチェックと文章校正」をクリックすると、ファイル内のテキストに対してスペルミスや文章の誤りを自動で検出してくれます。
誤りがある箇所は候補が表示され、適切な表現を選ぶことで修正可能です。プレゼンの品質を高めるために、最終チェックとして活用しましょう。
使い方⑧ファイルの保存
作成したプレゼンテーションは、こまめに保存しましょう。
新規でプレゼンテーションを立ち上げた際は、ファイルタブから「名前を付けて保存」を選び、保存先とファイル名を指定して保存します。
名前を付けて保存をした後は、ファイルタブの「上書き保存」から保存しましょう。上書き保存はCtrl+Sキーからもできるので、覚えておくことで作業効率が高まります。
使い方⑨印刷
作成したプレゼンテーションは、紙に印刷して配布資料としても活用できます。印刷を行う際は、ファイルタブから「印刷」をクリックし、表示された画面で設定を行いましょう。
このとき、設定を変更せず「印刷」ボタンをクリックすると、スライドの枚数分印刷されます。
レイアウトを変更したい場合は、「フルページサイズのスライド」から行えます。
例えば「2スライド」を選択すれば、1枚の用紙に2枚分のスライドを印刷可能です。なお、印刷は最大で1枚に9スライドまでできるため、用途に応じて設定を変更しましょう。
パワーポイントで覚えておきたいショートカットの使い方
パワーポイントの作業を効率化するうえで欠かせないのが、ショートカットキーの活用です。
操作のたびにマウスでメニューを選ぶのではなく、ショートカットキーを使えば作業スピードが上がるため、資料作成にかかる時間を短縮できます。
特に覚えておきたい以下のショートカットキーについて見ていきましょう。
内容 | ショートカットキー |
ファイルの新規作成 | Ctrl+N |
ファイルを開く | Ctrl+O |
スライドの追加 | Ctrl+M |
上書き保存 | Ctrl+S |
名前を付けて保存 | Ctrl+Shift+S |
グループ化 | Ctrl+G |
グループ化の解除 | Ctrl+Shift+G |
太字 | Ctrl+B |
中央揃え | Ctrl+E |
両端揃え | Ctrl+J |
右揃え | Ctrl+R |
左揃え | Ctrl+L |
プリントアウト | Ctrl+P |
最初は慣れるまで意識的に使う必要がありますが、手が自然に動くようになれば、作業効率を大きく向上させる効果が期待できます。
パワーポイントをマスターするなら資格の取得がおすすめ
パワーポイントの使い方をマスターしたいなら、資格の取得を目指すのがおすすめです。資格を取得すれば、パワーポイントのスキルを客観的に証明できるため、就職や転職活動において有利に働きます。
また、目標ができることで学習のモチベーションにもなるでしょう。
パワーポイントのスキルを証明できるMOSとは
パワーポイントの資格として有名なのが「MOS(マイクロソフト オフィス スペシャリスト)」です。
MOSは、パワーポイントをはじめとするMicrosoft Office製品の操作スキルを客観的に評価する資格として広く認知されています。
パワーポイントの試験では、スライドやグラフの作成、アニメーションの設定など、基本的な機能を網羅的に習得しているかが問われます。
試験は実技形式で行われ、実際の操作を通じて問題を解いていくため、現場で役立つ実践的なスキルが必要です。
合格すれば、今後のキャリア形成にも活かせるため、パワーポイントを学習したいと考えている方は、MOSの合格を目標にしてみるのもよいでしょう。
また、MOSを取得する具体的なメリットについては、以下の記事で詳しく解説しています。MOSに興味のある方は、ぜひこちらもあわせてご覧ください。
パワーポイントの使い方を学ぶ方法
パワーポイントの使い方を効率的に学ぶなら、自分に合った方法で学習することが大切です。以下は、パワーポイントを学べるおすすめの方法です。
- 独学で学ぶ
- スクールで学ぶ
- セミナーで学ぶ
これらの学習方法について見ていきましょう。
学習方法①独学で学ぶ
パワーポイントを独学で学ぶなら、本やYouTube、個人サイトなどを活用しましょう。独学なら自分のペースで取り組めるため、隙間時間を活かして学びたい人に適しています。
特に、初心者向けの入門書や動画では、基本操作から応用的なスライド作成の方法まで幅広く網羅されているため、独学でも十分に知識を深められます。
ただし、自主的に学習を進める必要があり、計画的に取り組まないと中途半端に終わってしまう可能性もあります。
学習方法②スクールで学ぶ
短期間で効率的にパワーポイントを習得したい方には、パソコンスクールの利用がおすすめです。スクールならプロの講師が基礎から丁寧に教えてくれるため、操作に自信がない初心者でも安心して学べます。
分からない点があればすぐに質問できるため、つまずきが少なく理解を深められるのがメリットです。また、オンライン対応のスクールも多く、場所を選ばず受講できる点も魅力です。
ただし、受講料が発生するため、ある程度のコストがかかる点は考慮しておきましょう。
学習方法③セミナーで学ぶ
短期集中型で学べるのが、セミナー形式の学習です。特定のテーマに特化した内容が多く、実務に直結するノウハウを短時間で効率的に習得できます。
実際の操作を交えた実践形式のセミナーも多く、アウトプットを重視した学習に向いています。料金もスクールに比べると比較的安価なことが多いため、時間や費用を抑えて学びたい方にもおすすめです。
パワーポイントの使い方についてのまとめ
今回は、パワーポイントの使い方について紹介しました。パワーポイントは、直感的に操作できるプレゼンテーションツールです。
基本的な使い方やショートカットキーをしっかり押さえることで、効率的に資料作成を行えるようになります。本記事で紹介した基本操作をマスターして、日々の業務で活用していきましょう。
