「Photoshopは難しそう」「Canvaで十分なの?」など、ツール選びに迷う方も多いでしょう。両ツールには異なる特徴があり、用途によって使い分けるのがおすすめです。
そこで、本記事では、Photoshop vs Canvaとして特徴や機能比較、価格、併用方法、さらに学習方法などを解説します。PhotoshopとCanvaのどちらがいいかを迷っている場合は、ぜひ参考にしてください。
Photoshopの特徴
Photoshopは、デザイン業界で長年愛用されてきたツールです。まずは、Photoshopの特徴を紹介します。
- 高度な編集機能
- プロ向けツール
- 柔軟なカスタマイズ性
なお、Photoshopについては、次の記事でも解説していますので、あわせてご覧ください。
Photoshopの特徴①高度な編集機能
Photoshopは、編集機能は高度です。レイヤー機能を駆使すれば、複雑な画像合成もイメージ通りの編集が可能です。また、色調補正ツールを使うことで、微妙な色の調整を可能にします。他にもブラシツールを使えば、繊細なレタッチも簡単にこなせます。
これらの機能を使いこなすには、学習や経験が必要ですが、一度マスターすれば、創造性を高めつつ編集が可能になるでしょう。
Photoshopの特徴②プロ向けツール
Photoshopには、プロのニーズに応える高度な機能が揃っています。たとえば、パスツールは精密な選択範囲の作成ができたり、3D機能を使えば立体的なデザインも作成できたりします。
さらに注目すべきは、その豊富なフィルター群です。ノイズ除去や被写界深度の調整など、プロ仕様の効果を簡単に適用することが可能です。
これらのツールや機能は、創造的な表現の幅を大きく広げてくれるでしょう。
Photoshopの特徴③柔軟なカスタマイズ性
Photoshopの強みは、ユーザーの好みに合わせて環境をカスタマイズできる点にもあります。ワークスペースのレイアウトを自由に変更できるのは、その一例です。
さらに、アクションやスクリプトを使えば、複雑な作業を自動化でき、作業効率が飛躍的に向上します。また、プラグインを追加すると、機能をさらに拡張できるのも魅力的です。
Canvaの特徴
画像引用:Canva
Canvaは、デザイン初心者からプロまで幅広く愛用されるツールです。ここからはCanvaの特徴をご紹介します。
- 使いやすいインターフェース
- 豊富なテンプレート
- チーム協働機能
Canvaの特徴①使いやすいインターフェース
Canvaの最大の魅力は、直感的で使いやすいインターフェースです。ドラッグ&ドロップで簡単にデザイン要素を配置できるため、初めて触れる人でもすぐに操作方法を理解できます。
また、メニューも分かりやすく整理されており、迷うことなく目的の機能にたどり着けます。この使いやすさが、デザイン初心者の心理的障壁を大きく下げているでしょう。
さらに、レスポンシブデザインにも対応しています。スマートフォンやタブレットでも快適に操作できるのは嬉しいポイントです。ブラウザで編集できるため、いつでもどこでもデザイン作業ができる環境は、現代のクリエイターにとって心強いでしょう。
Canvaの特徴②豊富なテンプレート
Canvaの強みとして、膨大な数のテンプレートとデザイン素材も挙げられます。SNS投稿用の画像から、プレゼンテーション資料まで、さまざまな用途に対応したテンプレートが用意されています。
これらのテンプレートは、プロのデザイナーが作成したものばかりです。プロ仕様の洗練されたデザインを簡単に作成できるのは、大きな魅力でしょう。また、テンプレートを基に自分好みにアレンジすれば、オリジナリティのある作品が生まれます。
さらに、豊富な素材ライブラリも特徴です。写真、イラスト、アイコンなど、多彩な素材が揃っており、これらを組み合わせるだけで、プロ顔負けの作品が完成するのです。
Canvaの特徴③チーム協働機能
Canvaのもう1つの強みは、チームでの協働作業を支援する機能です。複数のメンバーで同時に1つのプロジェクトを編集できます。デザインはリアルタイムでの変更が反映されるので、効率的な作業が可能です。
また、コメント機能を使えば、デザインに対するフィードバックも簡単に行えます。そのため、チーム内でのコミュニケーションがスムーズになり、作業の質と速度が向上するでしょう。
他にも、ブランドキットという機能も便利です。企業のロゴやカラーパレットを設定しておけば、チーム全体で統一されたデザインを作成できます。
チーム利用もできることから今、Canvaは多くの企業で活用される汎用的なツールとして支持されています。Canvaを使いこなせる人材は需要も多くなっている状況です。これからCanvaを習得するなら、2日間で実践的なプロダクトデザインまで網羅的に学べる、以下のセミナー受講も検討されてみてはいかがでしょうか。
なお、Canvaについては次の記事でも解説しているので、あわせてご覧ください。
Photoshop vs Canva機能比較
PhotoshopとCanvaは、それぞれに特徴的な機能を持つデザインツールです。両者の主要な機能を比較すると、以下のような違いが浮かび上がります。
機能 | Photoshop | Canva |
画像編集能力 | 高度 | 基本的 |
デザインテンプレート | 限定的 | 豊富 |
使いやすさ | 複雑 | 直感的 |
出力オプション | 多様 | 標準的 |
モバイル対応 | 部分的 | 完全対応 |
それでは、各項目について見ていきましょう。
画像編集能力
Photoshopはスマートオブジェクトなど、プロレベルの編集機能を提供しています。複雑なレタッチや合成、色調補正など、高度な画像処理が可能です。
一方、Canvaの画像編集機能は基本的なものに留まります。明るさや彩度の調整、簡単なフィルター適用などは可能ですが、細かな修正や高度な合成作業には向いていないでしょう。
デザインテンプレート
デザインテンプレートで比較すると、Canvaに強みがあります。有料会員になれば使用できるデザインテンプレートの数も多くなるので、デザインの知識がなくても、プロ級の見栄えの良い作品をできるでしょう。
一方、Photoshopにもテンプレート機能はありますが、Canvaほど充実していません。Photoshopは主に、ユーザー自身がゼロからデザインを作り上げることを想定しています。
使いやすさ
Canvaは直感的なインターフェースで、デザイン初心者でも簡単に使いこなせます。対照的に、Photoshopの操作はやや複雑です。多機能であるがゆえに、習得には時間がかかります。しかし、一度使い方を覚えてしまえば、高度な編集も可能です。
出力オプション
Photoshopは、印刷用の高解像度ファイルからWeb用の最適化画像まで、多様な出力オプションから選べます。また、色空間の指定やファイルサイズの調整など、細かな設定も可能です。
Canvaも一般的な画像形式での出力に対応しており、SNS投稿用のサイズ指定など、用途に応じた出力設定も簡単です。ただし、よりプロフェッショナルな印刷物制作には、やや物足りない面もあります。
モバイル対応
Canvaはモバイルデバイスでの使用に最適化されており、スマートフォンやタブレットでもPCと変わらない操作感でデザイン作業ができます。Photoshopもモバイルアプリを提供していますが、機能は限定的であり、PCほどの本格的な編集作業は難しいでしょう。
Photoshop vs Canva価格比較
ここからはPhotoshopとCanvaの価格を比較していきます。
Photoshop | Canva | |
月額 | 1078円(税込)~ | 1,650円(税込)~ |
では、両ツールの詳しい料金を見ていきましょう。
Photoshopの料金
Photoshopには主に3つの料金プランがあります。
プラン(無料体験7日間) | 月額料金(税込、1人あたり) | 年間一括払い(税込、1人あたり) |
Adobe Photoshop Lightroom (1TB) | 1,078円 | 12,936円 |
Photoshop単体プラン (月々) | 3,828円 | – |
Photoshop単体プラン (年間) | 2,728円(年間プランの月々払い) | 28,776円(年間プランの一括払い) |
Adobe Creative Cloud コンプリート (月々) | 10,280円 | – |
Adobe Creative Cloud コンプリート (年間) | 6,480円(年間プランの月々払い) | 72,336円(年間プランの一括払い) |
Photoshop単体プランとAdobe Creative Cloud コンプリートプランに関しては、月々契約か年間契約かを選べます。
さらに年間契約であっても月々払いを選ぶことも可能です。長期利用を考えている場合は、年間一括プランが最もコストパフォーマンスが高くなります。また、Photoshop以外のAdobe製品も使用する予定がある場合は、コンプリートプランがお得です。
Canvaの料金
Canvaには無料プランと有料プラン(Canva Pro)があります。
プラン(無料体験30日間) | 月払い(税込、1人あたり) | 年払い(税込、1人あたり) |
個人向け有料プラン | 1,180円 |
11,800円
|
チーム向けプラン (3名以上) | 1,500円 |
15,000円
|
Canva Proの主なメリットは、背景削除機能、制限なく使える素材や写真、デザインのサイズ変更、1TBのデータ保存容量、SNS予約投稿機能などです。
また、30日間の無料トライアルも用意されているので、有料プランの機能を試してから決めることができます。
Photoshop vs Canvaおすすめな人
PhotoshopとCanvaは、ユーザーの経験レベルや目的によって最適な選択が変わるデザインツールです。ここでは、以下の方にどちらがおすすめかを解説します。
- デザイン初心者
- 中小企業・スタートアップ
- プロのデザイナー
デザイン初心者には、Canvaがおすすめです。理由は直感的な操作感と豊富なテンプレートにより、デザインの知識がなくても見栄えの良い作品が作れるからです。無料プランもあるので、気軽に始められるのもCanvaがおすすめの理由になります。
また、中小企業やスタートアップにも、Canvaが適しています。コストパフォーマンスが高く、チーム全体で使いやすいのが特徴となっているからです。デザイン専門のスタッフがいなくても、質の高い広告やプレゼン資料を作成できるのは心強いでしょう。
一方でプロのデザイナーにはPhotoshopをおすすめします。高度な編集機能と柔軟なカスタマイズ性により、創造性の限界を押し広げられるからです。クライアントの細かな要望にも柔軟に対応でき、大量の画像処理も効率的に行えます。
ただし、ツールの選択は個々のニーズによって変わります。デザインの頻度や求められる品質、予算などを考慮して、自分に合ったツールを選びましょう。使い勝手が分からないときは、両方使ってみて、実際の使用感を確かめるのも良いでしょう。
PhotoshopとCanvaの併用方法
PhotoshopとCanvaの併用テクニックを覚えると、一方のツールだけで編集するよりも効率的に作業できます。必ずしも「Photoshop vs Canva」という比較構図にしなくてもよくなるわけです。
たとえば、Photoshopで高度な画像編集を行い、その結果をCanvaにインポートする方法があります。複雑な合成や詳細なレタッチをPhotoshopで行った後、その画像をCanvaで全体のレイアウトに組み込むことで、Photoshopの編集力とCanvaの使いやすさを両立できます。
逆にCanvaでラフなデザインを作成し、それをPhotoshopで仕上げる方法も有効です。Canvaの豊富なテンプレートを使ってアイデアを素早く形にし、その後Photoshopで細かな調整や高度な効果を加える流れです。
また、Photoshopで作成したカスタム素材やブラシをCanvaにアップロードして使用するのも良いでしょう。そうすることで、Canvaのデザインにオリジナリティを加えられます。
両ツールの併用は、作業の効率化だけでなく、創造力の幅も広げてくれます。自分のワークフローに合わせて、最適な組み合わせを見つけみましょう。
Photoshop vs Canvaおすすめの学習方法
画像引用:Canva
PhotoshopやCanvaの編集スキルを効果的に習得するためには、いくつかの方法があります。
Photoshopの場合は、基本的な操作から始めて徐々に高度な技術へと進むのが一般的です。オンラインチュートリアルやYouTube動画を活用し、実際に手を動かしながら学ぶことがポイントです。Adobe公式のラーニングリソースも充実しており、体系的に学習できます。
一方、Canvaは初心者でも比較的簡単に始められますが、Canva公式のチュートリアルやテンプレートを活用し、デザインを作成しながら学ぶのがいいでしょう。それでも不安な場合は以下のように、短期間で基礎から実践的なプロダクトデザインまで網羅的に学べるセミナー受講もおすすめです。
なお、Photoshopの使い方を学ぶ際は、独学よりもセミナーなどの受講もおすすめです。「Photoshop基礎セミナー講習」は、初心者でも最短2日で基礎を学べます。基礎だけではなく、色調の変更やテキスト編集なども学ぶことが可能な講座です。
これからPhotoshopを学びたい方は「Photoshop基礎セミナー講習」の受講を検討してみてはいかがでしょうか。
Photoshop vs Canvaデザインツール徹底比較のまとめ
PhotoshopとCanvaは、それぞれに強みを持つデザインツールです。Photoshopは高度な編集能力が魅力で、プロ向けのツールです。一方、Canvaは使いやすさと豊富なテンプレートが特徴で、初心者にも親しみやすいでしょう。
どちらを選ぶかは、スキルレベルや目的、予算によって変わってきます。
また、無理に「Photoshop vs Canva」とどちらか一方を選ぶだけではなく、併用と言う選択も考えられるでしょう。いずれも無料体験期間があるので、まずは使ってみて判断するのがおすすめです。
