MOS検定は、WordやExcelなどのオフィスソフトを使いこなすスキルを証明できる国際資格です。年齢や職歴を問わず誰でも受験でき、就職や転職でパソコンスキルをアピールしたい方、実務力を高めたい方に人気があります。
本記事では、MOS検定の試験内容や申し込み方法、効率的な勉強法まで分かりやすく解説します。
MOS検定とは?
MOS検定は、WordやExcelなどマイクロソフトのオフィスソフトを使いこなす力を証明できる国際資格です。年齢や職業を問わず誰でも受験でき、実務で役立つパソコンスキルを身につけたい方や、就職・転職でアピールしたい方が取得しています。
下記では、就職に有利な資格について紹介しています。就職や転職で資格をアピールしたいと考えている方はぜひ参考にしてください。
MOS検定の試験科目と内容
MOS検定には、WordやExcel、PowerPointなど、実際のビジネス現場でよく使われる5つの科目があります。それぞれの科目ごとに出題内容やレベルが異なり、自身の目的やスキルに合わせて受験科目を選ぶことができます。
- 試験科目
- レベル
- バージョン
①試験科目
MOS検定の試験科目は5つあります。どの科目も仕事や学校でよく使われるオフィスソフトばかりなので、実用性が高いのが特徴です。自身が普段使っているソフトや、これからスキルアップしたい分野に合わせて、好きな科目を選んで受験することができます。
Word
Wordは、実際にパソコンを操作しながら、Wordの基本機能を幅広く使いこなせるかを問う実技試験です。
- 文書の作成や管理
- 文字や段落
- セクションの書式設定
- 表やリストの作成と編集
- 参考資料(目次・脚注など)の作成
- 画像や図形などグラフィック要素の挿入と書式設定
- 変更履歴やコメントなど
実務でよく使う操作が中心となっており、ビジネス文書を効率よく作成・編集するスキルが求められます。
Excel
Excelは、Excelの基本操作から応用スキルまで幅広く問われる実技試験です。
- ワークシートやブックの管理
- セルやテーブルのデータ管理
- 基本的な関数(SUM、AVERAGEなど)や数式の作成
- グラフの作成・編集
- データの並べ替えやフィルター
- ピボットテーブルの作成
上級レベル(エキスパート)では、VLOOKUPやIFなどの高度な関数、マクロの記録・編集、複雑なデータ分析やグラフ編集、複数シートやブックの管理など、より実務的で高度な操作が求められます。
PowerPoint
PowerPointは、PowerPointを使ったプレゼンテーション資料の作成・編集スキルを問う実技試験です。
- プレゼンテーションやスライドの管理
- テキスト・図形・画像の挿入と書式設定
- 表・グラフ・SmartArt・メディアの挿入
- 画面切り替えやアニメーションの適用
実際のビジネスや学校で使う操作が中心で、指示通りにスライドを作成・編集できる力が求められます。
Access
Accessは、Accessを使ったデータベースの作成・管理スキルを問う実技試験です。
- テーブルやリレーションシップの作成・管理
- クエリによるデータ抽出や集計
- フォームやレポートの作成と編集
- データベースの構造変更やエクスポートなど
実際の業務で役立つ、顧客管理や在庫管理などのデータベース操作が中心となっており、指示通りに正確な操作ができるかが評価されます
Outlook
Outlookは、Outlookの基本機能を実際にパソコンで操作しながら問う実技試験です。
- メールの作成・送受信・管理
- 連絡先や連絡先グループの作成・管理
- 予定表(カレンダー)の作成・管理
- 会議やイベントのスケジュール管理
- タスクの作成・管理
- Outlook環境のカスタマイズや検索など
ビジネスでよく使う操作が中心で、50分間で25~30問程度が出題されます。Outlookの各機能を状況に応じて正しく使いこなせるかが評価されます。
②レベル
MOS検定のレベルは2つあります。
- 一般(アソシエイト/スペシャリスト)
- 上級(エキスパート)
一般レベルは、WordやExcelなどの基本的な操作や機能が中心で、初心者や実務でよく使う人におすすめです。一方、上級レベルはさらに高度な機能や応用的な操作が出題され、業務の効率化や専門的なスキルを証明したい人向けです。自身の目的やスキルに合わせて選びましょう。
③バージョン
MOS検定のバージョンは3種類があり、受験する際は自身が普段使っているOfficeソフトのバージョンに合わせて選びます。
- 365
- 2019
- 2016
バージョンごとに操作画面や機能が少しずつ異なりますが、出題内容に大きな違いはありません。特別な理由がなければ、最新の「MOS365」での受験がおすすめです。
MOS検定取得のメリット
MOS検定を取得したときのメリットを4つ紹介します。
- パソコンスキルが証明できる
- 対策学習が実務力や業務効率アップに直結する
- 就職・転職時のアピールポイントになる
- 世界共通の資格で、海外でもスキルを証明できる
①パソコンスキルが証明できる
MOS検定は、WordやExcelなどの操作スキルを客観的に証明できる資格です。試験は実際にパソコンを使った実技形式で行われ、合格するとデジタル認定証が発行されます。取得すれば、履歴書や面接でも自信を持ってパソコンスキルをアピールできます。
②対策学習が実務力や業務効率アップに直結する
MOS検定の対策学習は、実際にパソコンを操作しながら出題範囲を身につけるため、仕事でそのまま活かせる実務力がしっかり身につきます。知らなかった便利な機能や効率的な操作方法も学べるので、日々の業務のスピードアップやミスの削減につながります。
③就職・転職時のアピールポイントになる
MOS検定は、履歴書に記載することでパソコンスキルを客観的にアピールでき、面接官にも「日常的なPC操作ができる」と判断してもらいやすくなります。事務職や営業職など、パソコンを使う職種では即戦力として評価されることが多く、就職や転職活動で他の応募者と差をつける強い武器になります。
④世界共通の資格で、海外でもスキルを証明できる
MOS検定は世界共通の国際資格で、合格すると世界中で通用する「デジタル認定証」が発行されます。日本だけでなく海外でも、Microsoft Office製品の操作スキルを客観的に証明できるため、海外で働きたい方やグローバルに活躍したい方にも大きな強みとなります。
MOS検定試験の流れ
MOS検定試験は、申し込みから当日までいくつかのステップがあります。ここでは、試験の申し込みから合否確認までの流れを分かりやすく紹介します。
- 申し込み方法
- 試験当日
- 試験の進め方と時間配分
- 合否確認と認定証の受け取り
①申し込み方法
MOS検定の申し込み方法には「全国一斉試験」と「臨時試験(随時試験)」の2種類があります。それぞれ手続きの流れや申込先が異なるので、自身に合った方法を選びましょう。
全国一斉試験
全国一斉試験は、月に1~2回、全国の指定会場で一斉に実施されるMOS検定の受験方法です。申込みは公式サイトからオンラインで行い、受験料はクレジットカードや受験チケットで支払います。会場や試験時間は選べず、受験票で案内されます。申込後の変更やキャンセルはできないので注意が必要です。
臨時試験
臨時試験(随時試験)は、全国にある約1,500の試験会場から自身の希望する日時や場所を選んで受験できるのが特徴です。申込みは各会場に直接行い、手続きや支払い方法は会場ごとに異なります。会場によってはほぼ毎日試験を実施しているため、都合に合わせて柔軟に受験できるのがメリットです。
②試験当日
下の表は、MOS検定当日に必要な持ち物や注意点です
持ち物 | 詳細・注意点 |
受験票 | 事前に印刷して会場に持参 |
本人確認書類 | 運転免許証、パスポート、学生証など |
筆記用具 | 会場によっては不要な場合もあり |
受験料の領収証 | 必要な場合のみ |
その他 | 会場から指定されたもの |
試験当日は、忘れ物がないように事前に持ち物をしっかり確認しておきましょう。また、会場での受付や試験の流れも事前に把握しておくと安心です。スムーズに試験を受けられるよう、当日の準備は万全にしておきましょう。
③試験の進め方と時間配分
MOS検定の試験は、パソコンを使って実際に操作しながら問題を解いていく実技形式です。試験時間は科目によって異なりますが、どれもおおよそ50分前後です。問題は複数のプロジェクト(課題)に分かれていて、指示された通りに操作を進めていきます。
すべての問題が終わったら、見直しもできますが、時間配分には注意が必要です。最初に全体の問題数を確認し、難しい問題に時間をかけすぎず、分かるところからどんどん進めると良いでしょう。
④合否確認と認定証の受け取り
MOS検定の試験が終わると、パソコンの画面上ですぐに合否や得点が表示され、その場で結果を確認できます。また、試験終了後には「試験結果レポート」も受け取れます。合格した場合は、受験者IDで専用サイトにログインすると、2~3時間以内にPDF形式のデジタル認定証のダウンロードが可能です。
認定証は印刷やメール送信も可能で、就職や進学などの証明書として使えます。紙の認定証は発行されないため、必要な場合は自分で印刷して提出しましょう。
MOS検定試験の勉強方法とコツ
ここでは、効率の良い勉強法や合格のコツを紹介します。
- 効率的な勉強法
- 合格するためのコツ
①効率的な勉強法
MOS検定を勉強するときは、まず自身に合ったテキストや教材を選び、章ごと・節ごとに基礎からしっかり学ぶことが大切です。最初から完璧を目指さず、分からないところは答えを見て手を動かしながら覚えていきましょう。
問題演習を繰り返して実践力をつけ、間違えた部分はノートやアプリで整理して復習します。また、受験日を決めて学習スケジュールを立て、隙間時間も活用しながら毎日コツコツ続けることが合格への近道です。
下記では、初心者でも分かるエクセルの基本操作についてまとめています。エクセルを使用するのが初めての方はぜひ参考にしてください。
②合格するためのコツ
MOS検定に合格するには、まず問題文をしっかり読み、指示通りに正確に操作することです。焦って自己流で進めてしまうと、思わぬミスにつながるので注意しましょう。また、試験は時間との勝負なので、難しい問題にこだわりすぎず、分かるところからどんどん解いていくのがおすすめです。
模擬試験を何度も繰り返して本番の雰囲気に慣れ、操作スピードを上げておくと安心です。分からない問題は深追いせず、最後に見直す余裕を持つことも大切です。
MOS対策短期集中講座
「MOS対策短期集中講座」は、短期間で効率よくMOS検定の合格を目指したい方におすすめの講座です。出題傾向や頻出ポイントを押さえたカリキュラムで、初心者でも基礎から実践的なスキルまでしっかり身につけられます。
模擬試験や実際の操作練習も豊富に用意されているため、試験本番に近い形で繰り返し練習できるのが特徴です。独学では不安な方や、短期間で集中して合格を目指したい方にとって、効率的に学習できるサポート体制が整っています。
セミナー名 | MOS対策講座 |
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運営元 | GETT Proskill(ゲット プロスキル) |
価格(税込) | 16,500円〜 |
開催期間 | 2日間 |
受講形式 | 対面(東京)・ライブウェビナー |
MOS検定まとめ
MOS検定は、パソコンスキルを客観的に証明できるため、就職や転職、仕事のスキルアップにとても役立つ資格です。自身に合った科目やレベルを選び、しっかり対策すれば初心者でも十分に合格を目指せます。気になる方はぜひ、MOS検定にチャレンジしてみましょう。
