facebook

Mayaは高すぎる?他ソフトと価格を徹底比較

映像制作現場で多用される3DCGソフト・Mayaは価格が高すぎると感じる人も多いようです。
では、Mayaの価格はどれほどなのでしょうか。他のソフトと比較して考え、Mayaをできるだけ安く使いたい人に向けた情報もお届けします。

Mayaの価格は高すぎる?

Mayaは、ハリウッド映画や人気のビデオゲーム制作に使われる3DCGソフトで、映像業界のスタンダートとなっています。ハイクオリティの作品を作るのに適した、プロフェッショナルや玄人受けするソフトのため、非常に高価です。Mayaには、購入したら製品を永続的に使える「永久版」はなく、サブスクリプション版になります。

その価格ですが、使用条件や機能などの制限がないライセンスは1年間286,000円で、1か月あたりに換算すると36,300円となります。
Mayaには3年契約のサブスクリプション版もあり、価格は858,000円で、1か月あたりの料金は1年契約と変わりません。
Mayaを使い続けるためには、毎年30万円近くを払わなければならないため、高すぎるという声があるのもうなずけます。

Mayaと他ソフトの価格を比較

Mayaが高すぎるといわれる理由を考えましたが、製品のクオリティや機能面を考えるとどうなのでしょうか。
他ソフトでできることと価格を比較して考えてみたいと思います。それぞれのソフトの価格ですが、ものによってはサブスクリプション版とともに、永久版が用意されています。
なお、永久版は、購入した際のバージョンを使えるのであって、サポート外になった場合のアップデートには更新料がかかるケースが多いようです。製品を最新の状態で永久的に使える訳ではないため、その点を踏まえて考慮するとよいでしょう。製品価格は、2022年11月現在のものになります。

3DS Max

こちらの製品の使用頻度が高いのが、アニメーションや建築分野です。建築業界では、宣伝広告向けのCGパースを3DS Maxで作成することが多いようです。3DS Maxの魅力の一つが、アニメーション向けに作成されたエフェクトのプラグインの数が多いことです。そのため、3Dアニメーションの制作現場で使われるケースが増えています。機能面で言うと、3DCG制作で必須アイテムといわれるモデリングやレンダリングが使用できます。3DS Maxは、Mayaと同様にサブスクリプション版のみの提供で、1年契約の価格もMayaと同じ、286,000円です。

Blender

Blenderはオープンソースの3DCGソフトで、無償で使えるとあって知名度は上がっているものの、日本企業でのシェアは進んでいません。Blenderが使われているのは、ゲーム・映像制作・アニメーション・建築の分野です。日本のビジネスでは普及が未知数のところがありますが、人気アニメ・シンエヴァンゲリオンの制作でBlenderが使われたことで、一気に注目度が上がりました。さらに、世界シェアトップを誇るゲーム開発用ゲームエンジン・Unityと親和性が高いとして、Blenderの名が広く知れ渡っています。機能的にも有償ソフトと遜色なく、モデリング・アニメーション・レンダリング・ビデオ編集などが可能です。

ZBrush

近年は、粘土を使ったアニメーションが人気となりましたが、粘土でデザインするかのように行う「スカルプトモデリング」ができる3DCGソフトが、ZBrushです。ZBrushは、ゲームや映像制作の分野でよく使われます。特にゲームにおいては、高解像度・高品質のキャラクターを制作する場面で利用されることが多いようです。加えて、フィギュア製作やジュエリーデザインにも使われこともあります。ZBrushは、サブスクリプション版と永久版が用意されています。価格は、永久版が120,000円で、1年契約のサブスクリプション版は48,000円です。ZBrushも、3DCG制作に欠かせないとされるモデリングやレンダリング機能を備えています。

Shade 3D

Shade 3Dは、建築CGパースの作成に使われたり、製造業で広告映像を作っているケースが見受けられます。家電製品のPR画像をShade 3Dで作ることもあるようです。Shade 3Dは、高画質の映像制作というよりも、ミドルエンドの3DCGソフトです。価格的にも低く抑えられているのが特徴で、製品グレードが Professional・Standard・Basicの3つに分かれています。Shade 3Dは、サブスクリプション版のみの提供です。1年契約の価格は、Professional版の場合、107,800円です。Shade 3Dも、3DCG制作に必須とされるモデリング・アニメーション・レンダリングの機能を有しています。

Cinema4D

Cinema4Dは老舗の3DCGソフトとしてネームバリューがあり、特に建築業界で使われています。Cinema4Dが建築業界で多用されているのは、3DCAD・Vectorworksと親和性が高いからです。Vectorworksで建築パースを作り、Cinema4Dでレンダリングするというように連携が取れる点が、建築業界で採用されている理由です。Cinema4Dは、永久ライセンスとサブスクリプション版があります。価格は、永久版が462,000円、1年契約のサブスクリプション版は94,600円です。モデリング・アニメーション・レンダリング機能が使えます。

Mayaを安く使う方法はある?

販売されている3DCGソフトの価格を比較してみると、高機能で使いやすいとされる製品は、それなりの値段であることがわかります。
また、最新版を一定期間、別料金なしで使える永久版が設けられている製品は、それほど多くはありません。Mayaは高すぎるという声があるものの、やはりMayaを使いたい方は多いかもしれません。では、Mayaをよりリーズナブルに使える方法はあるのでしょうか。

Mayaは、立場により無料で使えるケースがあります。まず一つが、学生や教育関係者です。Mayaには「学生版」が用意されており、価格は無料です。通っている学校の情報などを登録することで、中学生以上の方は無料でMayaを使えます。
これからMayaを使用するかどうか検討したい人は、体験版を無料で使うことができます。使用期間は30日間ですが、Mayaの魅力を知る良い機会になるといえます。学生や教員、体験版を使う方ですが、いずれも商用利用はできない点に注意が必要です。

Mayaは割引価格で使うこともできます。まず一つが、Maya Indieです。
年間42,900円でMaya正規版と同様の機能を使えるのは魅力です。Maya Indieを使うためには3つの条件があります。一つは、クリエイティブ制作による年収が1,500万円未満の方です。さらに、Mayaを扱うプロジェクトが10万米ドルを超えないことが条件になります。
加えて、1ユーザーまたは1組織につき、1つのサブスクリプションの利用が可能という条件があります。この3つの条件に当てはまる方がMaya Indieを使えますが、該当する方は意外と多いかもしれません。

機能制限が気にならない方は、Maya LTを1年間のサブスクリプション契約で、42,900円で使うことも可能です。
月額にすると5,500円と、正規版に比べてかなり低い価格で利用できます。レンダリング機能がないため、CG制作には向いていませんが、ゲーム用の素材や部品などといったアセットモデルを作る場合はMaya LTでも十分対応可能です。
実際、Switvhなどでリリースされているゲームのいくつかのモデリングは、Maya LTで行われています。Maya LTは年間契約だけでなく、月額での契約も可能なので、数か月間だけMayaを使いたい人におすすめです。

Mayaの価格についてまとめ

Mayaは、1年間のサブスクリプション版で30万円弱の価格であるため、高すぎる、手が出せないという方も多いハイエンドの3DCGソフトです。
他の製品と比較しても高めに推移していますが、条件に合う人は機能制限がなく低価格で使えるMaya Indieを利用できますし、多少の機能制限を受け入れられる人はMaya LTを使うことでコストを抑えられるかもしれません。

Mayaは映像業界のスタンダートにもなっており、クオリティの高い作品が制作できるソフトです。しかし、高価な買い物のためMayaを購入するならばしっかり使いこなせることが条件となるでしょう。
ProSkilllのMayaセミナーは、2日間で初心者の方でも受講後すぐにMayaを実務で使いこなせるようになる知識やスキルの習得を提供しています。課題を基にトレーニングを行い、応用操作まで網羅しています。
詳細は以下のボタンをクリックしてご確認ください。

スケジュール/詳細はこちら

最新情報をチェックしよう!