エクセルで表作成をする際には、シート内のページ番号を追加したり、消すための方法を知っておくと便利かもしれません。今回の記事では、エクセルのページ番号に焦点を当てて、基本的な挿入方法から、ページ番号の順番を変更するといった応用的な内容に至るまで幅広く紹介します。
単体のワークシートにページ番号を追加する方法
もっとも基本的な方法として、エクセルの単体のワークシートの中にページ番号を挿入する方法を、順を追って説明していきます。
ヘッダーとフッター機能を使ってページ番号を挿入する
単体のワークシートを扱っている場合は、[ヘッダーとフッター]の機能を使うと、簡単にページ番号が追加できるでしょう。まず、ページ番号を追加したいワークシートを開いておきます。つづいて、[挿入]タブの中にある[テキスト]から、[ヘッダーとフッター]の項目を選択します。この[ヘッダーとフッター]では、例えばページ番号や日付など、エクセルの上部（ヘッダー）と下部（フッター）に表記するものを指定できます。
[ヘッダーとフッター]で表記内容を選択すると、エクセルのシート表記がヘッダーの入ったデザインに変わります。併せて、ヘッダーとフッターに関する指定ができるツールバーが表示されますので、ツールバーを使ってページ番号を挿入しましょう。また、[デザイン]タブの[ページ番号]をクリックすると、＆［ページ番号］と書かれたプレースホルダーが表れるでしょう。ここまで出来れば、もっとも基本的なページ番号の追加は完了です。
なお、以上の作業を終えた段階では、ワークシート中ではページ番号は表示されていません。これは決してエラーではなく、ヘッダー領域かフッター領域ではないシート内の任意のセルをクリックすれば、ページのレイアウトビューが表示されてページ番号が表示されているのが確認できるでしょう。
総ページ数の追加方法を知っておこう
単体のワークシートに、ページ数と合わせて総ページ数を表記したい場合、“&[ページ番号]” と書かれたプレースホルダーが表示されたら、&[ページ番号]の後にスペースを挿入して、英単語の「of」を入力、最後にもう一度スペースを挿入します。つづいて、「ヘッダーフッター要素」の「ページ数」をクリックすると、&[ページ番号]/&[総ページ数]と書かれたプレースホールダーが表示されて、ページ番号と総ページ数を併記した記載ができるようになります。
複数のワークシートにページ番号を追加する方法
では、エクセルのブック内にある複数のワークシートにページ番号を追加するには、どのような手順で作業をすればよいのでしょうか。
ページ設定のダイアログボックスを開く
複数のワークシートに連番でページ番号を挿入するには、[ページ設定] のダイアログボックスを活用すると便利でしょう。[ページ] タブの[ページ設定] のグループを参照し、右下にある小さな矢印マークをクリックしてみてください。このマークは、[起動ツール]と呼ばれるもので、クリックするとダイアログボックスが開きます。
ヘッダー、フッターの任意の場所にページ番号を挿入しよう
[ページ設定]のダイアログボックスが画面に表示されたら、[ヘッダー/フッター]タブを開いて、ページ番号を記載するための指定をしましょう。
例えば、ヘッダーにページ番号を追加したい場合は[ヘッダーの編集]、フッターにページ番号を追加したい場合は[フッターの編集]をクリックします。編集画面では、［左部］、［中央部］、［右部］という3つのボックスが表示されています。その中からページ番号を追加したい位置を決めて、いずれかのボックスをクリックしましょう。次に、[#]のアイコンで記されたページ番号の挿入ボタンをクリックしましょう。この[ページ設定]ダイアログボックスによってページ番号を挿入すれば、その時点で作業をしているワークシートだけでなく、ブック内の複数のワークシートにページ番号を追加できます。
エクセルのページ番号アレンジ方法
エクセルのページ番号の追加方法の基本が理解できたら、さらに応用的な使い方をマスターしましょう。
ページ番号の順番を変更する
エクセルにページ番号を挿入する場合、最初にワークシートの上から下の順、次にワークシートの左から右の順で、ページ番号が割り当てられます。ページ番号の番号付けを変更したいという状況が生じた場合、最初に右から左、次に上から下という順序でページ番号を記すことも可能です。変更方法を知っておくと、エクセルでの作業をより効率よく行えるでしょう。
ページ番号の順番を変えるには、[ページ設定]のダイアログボックスで設定変更をします。まずは[ページ] タブの[ページ設定] のグループの右隅にある[起動ツール]の項目をクリックして、[ページ設定]ダイアログボックスを開きましょう。そして[ページ設定]ダイアログボックスが開いたら、[シート]タブの一番下に表示される[ページの方向]に注目してください。 [左から右] 、 [上から下] のいずれかにチェックマークを入れると、ページ番号を割り当てる方向がプレビューボックスで表示されますので、希望する方向を選択して指定してください。
ページ番号を2から開始する
報告書などの資料を作成する際には、例えば、1ページにはワードで作成した文書、2ページ目以降にエクセルで作成した文書を使用したいというケースもあります。エクセルの先頭ページのページ番号を1ではなく、2から開始するにはどのような方法を使えばよいのでしょうか。
先頭ページのページ番号を2から開始する際には、前述した[ページ設定]のダイアログボックスで設定を変更します。まずは[ページ設定]ダイアログボックスの[起動ツール]をクリックして、[ページ]タブの[先頭ページ番号]のボックスに、任意の番号を入力してください。先頭ページを2から開始したい場合、「2」と入力すれば、設定の変更が完了します。
偶数や奇数でページ番号を変える
[ページ設定]ダイアログボックスの中にある[ヘッダー/フッター]タブを活用すると、偶数や奇数でページ番号を変えることも可能になります。
まずは[ヘッダー/フッター]のタブを開いて、［奇数/偶数ページ別設定］の項目にチェックマークを入れてください。チェックを入れてから[ヘッダーの編集]の項目をクリックすると、奇数ページのヘッダー、偶数ページのヘッダーの2つのタブが表示されます。同様に、[フッターの編集]をクリックすると、奇数ページのフッター、偶数ページのフッターの2つのタブが表示され、偶数ページと奇数ページそれぞれのヘッダー、フッターの表記を細かく指定できます。
エクセルのページ番号を消す方法
エクセルにページ番号を追加したものの、不要になったという時にはどのような方法でページ番号を消すことができるのでしょうか。
基本的にページ番号を消す時には、キーボードのDeleteキーを使うと便利です。エクセルのワークシートを「ページレイアウト表示」にして、ページ番号を挿入しているヘッダーまたはフッターをクリックしましょう。そのうえでDeleteキーを押すと、追加されていたページ番号を簡単に消すことができるでしょう。また、[ページ設定] のダイアログボックスを開いて、[ヘッダー/フッター]タブのヘッダー、フッターのドロップダウンボックスで[指定しない]を選択する方法でも、ページ番号の削除が可能です。
エクセルでページ番号を印刷する方法
最後に、エクセルでページ番号を印刷する方法をお伝えします。
印刷方法の基本と応用をマスターしよう
上記の手順によってページ番号を設定すれば、基本的には印刷するデータにもページ番号の設定が反映され、シート内のデータとページ番号を併せて印刷可能です。基本をきっちり押さえた上でさらに応用的な印刷方法を知っておくと、エクセルの活用の幅が広がります。
エクセルでページ番号を印刷する場合、表紙にあたる先頭のページにはページ数を記載せずに、次のページからページ数を表記したいというシーンもあるでしょう。そのような場合は、前述した[ページ設定]のダイアログボックスを活用すると、先頭のページにはページ番号を記載しない状態で印刷することも可能になります。
まず、[ページ設定]ダイアログボックスの[起動ツール]の項目をクリックしてください。次に、[ページ]タブの下部にある[先頭ページ番号]のボックスにカーソルを合わせて、先頭のページに使用したい番号を入力します。初期設定では「自動」として設定されていますので、先頭ページにページ番号を印刷したくないという場合は、「0」と入力してから、OKボタンを押しましょう。最後に、[ページ設定]ダイアログボックスの中にある[ヘッダー/フッター]のタブを開き、[先頭ページのみ別指定]の項目にチェックマークを入れれば、設定変更が完了します。
トラブル発生時の対処法を知っておこう
エクセルでは、ページ番号が記載できるように作成したにも関わらず、ページ番号が正しく印刷されていないというトラブルが発生するケースもしばしばあります。ページ番号の印刷が適切に行われない時には、まずは「印刷設定」を確認しましょう。
印刷プレビューの画面に設定したページ番号が正常に表示されていない場合は、［印刷範囲の設定］やヘッダー・フッターの［余白］を見直すことで、トラブル解決の糸口が見つかるケースが多いでしょう。
エクセルでページ番号を挿入する方法まとめ
エクセルにページ番号を挿入したり、削除したりするには、[ページ設定]ダイアログボックスの設定に対する理解を深めることが大切です。[ページ設定]ダイアログボックスの[ヘッダーとフッター]タブのヘッダーの編集、フッターの編集をクリックすれば、位置を指定してページ番号を追加できます。削除の際には、Deleteキーを使うと、簡単にページ番号を消すことが可能です。
