エクセルで表計算や図表を作成する際に、日付を自動表示する方法にはどのような方法があるのでしょうか。ここでは、エクセル上で日付の自動表示をしたい時におすすめの方法をご紹介し、応用的な使い方や活用例にも言及します。
エクセルで日付を自動表示する方法
それでは早速、エクセルで日付を自動表示する方法から解説していきます。
TODAY関数とDATE関数
エクセルで日付を自動表示する方法には、いくつかの関数が活用できます。便利な関数を使った日付の自動表示方法の手順をお伝えしますので、エクセルで試してみてください。
TODAY関数
TODAY関数は、TODAY=今日を基準にした関数です。基本の使い方はとても簡単です。エクセルの空白のセルに、=TODAY()と入力し、Enterキーを押すと、自動的にその日の日付が表示されます。日付の基本的な表示形式は、西暦/月/日となっていて、2023/01/01のように、年月日の順に示されます。
TODAY関数を入れたセルには、以下のような動作を行った際に、最新の日付の情報が更新されます。日付の更新が行われる動作としては、エクセルのブックを開く、F9キーを押す、印刷をする、が挙げられます。ブックを開いた時には、日付を更新するかについての確認メッセージが表示されますので、「更新する」を選択して、最新の日付を表示させましょう。
DATE関数
DATE関数は、月末や月初の日付を自動表示したいといった特定の日付の自動表示のニーズに応えてくれる関数です。DATE関数を使って月初の日付を自動表示したい場合、=DATE(YEAR(TODAY()),MONTH(TODAY()),1)と入力してください。Enterキーを押せば、当該月の初日の日付が自動表示されます。月末の日付を自動表示したい場合、=EOMONTH(TODAY(),0)と入力してください。Enterキーを押せば、当該月の月末の日付が自動表示されます。
また、DATE関数であれば、年、月、日がそれぞれ別のセルに入力されているデータを活用して、一つのセル内に表示できます。例えば、セルA1に2023年、セルB1に01月、セルC1に01日と入力されているとします。このデータを利用して、セルD2に日付を表示させたい場合、セルD2に=DATE(A1,B1,C1)とDATE関数を入力してください。一つのセル内に、年月日が分かりやすく表示されます。
エクセルの日付関数の活用例
エクセルの日付関数の活用シーンはこのような場合です。
日付関数を活用するメリット
エクセルの日付関数の入力方法が分かったところで、どのような活用例があるかについてお伝えしましょう。実務的な使い方をマスターすると、業務の効率化にもつながります。
TODAY関数の活用例
ファイルを開いた日付が自動表示されるTODAY関数は、見積書、請求書、発注書といった発行の日付の表示が必要な書類の作成に活用できます。見積書や請求書といった書類は、決められたフォーマットを使って作成する機会が多いものです。TODAY関数によって日付が自動表示されるように設定しておけば、日付部分には修正を加えることなく、スムーズにかつ精確に書類作成を進められます。
また、その日の日付が自動表示されるTODAY関数は、エクセルの表の上部に入力しておくと、最新の作業日が分かって便利です。在庫管理表の上部にTODAY関数を記しておけば、どの時点での在庫状況であるかが把握でき、現場での在庫管理に重宝します。
DATE関数の活用例
DATE関数の活用例についてもお伝えしておきましょう。DATE関数を活用すれば、カレンダー作成を時短で行うことができます。DATE関数を入力したセルA1の日付を基準にして、カレンダーを作成したい場合、翌日の日付を示すセルA2に、=A1+1と数式を入力しましょう。翌日の日付が表示できる数式を活用し、A2のデータをA3以下のセルにコピーすれば、一気に日付が表示され、簡単にカレンダー作成ができます。
エクセルの日付関数の応用テクニック
エクセルの日付関数の基本的な活用例がマスターできたら、さらに応用的な使い方ができるようになりましょう。ここでは、日付と合わせて曜日の表示をする方法など、実用性の高い応用テクニックをご紹介してゆきます。様々な応用法がありますので、皆さんの実務に役立つ方法を知って、上手に活用してください。
TODAY関数の応用テクニック
その日の日付が自動表示できるTODAY関数の利便性をさらに高めたいなら、曜日表示ができる方法を覚えておきましょう。曜日を表示したい時には、別の関数を覚える必要はなく、書式の変更をするだけで曜日が自動表示できます。まず、セルに=TODAY()と、TODAY関数を入力して、Enetrキーを押し、日付を自動表示させてください。セル上で右クリックして、セルの書式設定(F)を選びます。書式設定の画面が開けば、「表示形式」タブの「分類」から「ユーザー定義」を選択してください。画面右の種類の候補から、aaaなど任意の曜日の表示形式を入力すれば、設定完了です。aaaの場合、月、火、水、といった曜日名のみのシンプルな表示です。aaaaの場合、月曜日、火曜日、水曜日、と曜日であることが分かりやすく表示されます。また、aaaに括弧を付けて(aaa)と入力すれば、(月)、(火)、(水)、と括弧付きで曜日が表示されます。TODAY関数を入力したセルに、日付と曜日を同時に表示させたい場合は、表示形式にyyyy/m/d aaaと入力してください。一つのセル内に、年月日と曜日がすっきり自動表示されます。
DATE関数の応用テクニック
DATE関数では、西暦だけでなく、和暦で日付表示をすることも可能です。和暦で日付を表示したい場合、エクセル上で書式設定を変更したい範囲を選択して、「ホーム」→「表示書式」→「その他の表示形式」を選び、カレンダーの種類から「和暦」を選択して、OKをクリックしてください。西暦で表示されていた日付が和暦で表示されるようになります。
エクセルの日付関数でよくあるエラーと対処法
エクセルで日付関数を使っていると、日付が#で表示されるといった、エラーが発生してしまうことがありますよね。よくあるエラーとその対処法について、お話ししましょう。対処法の基本を知っていると、エラーが発生しても、適切に対処しやすくなります。
日付が#で表示される
エクセルで日付関数を使って計算した結果、日付がマイナスである、または大きすぎる数字である場合、セルに###が表示されます。マイナスの時間の計算結果をセル上に表示させる対処法としては、「ファイル」タブから「オプション」を選択し、「詳細設定」で「次のブックを計算するとき」から「1904年から計算する」をチェックして、OKをクリックします。###が表示されていたセルに、マイナスを伴う日付が表示されます。
また、日付が大きすぎる数字の場合は、セルのサイズを調整することで対処できることが多いです。セルの横幅を広めに設定し、桁数の多い値が問題なく表示できるようにすれば、日付を自動表示できます。日付のみの表示を曜日を含めた表示に変更した場合、西暦から和暦に表示変更した場合など、表示方法を変更した場合には、新たに表示する日付にセルのサイズが合わないこともありますので、セルの幅の設定に注意しましょう。
エクセルで日付を自動表示する方法についてまとめ
エクセルで日付を自動表示したい時には、TODAY関数、DATE関数を活用すると便利です。TODAY関数で今日の日付を表示したい場合、=TODAY()と入力し、Enterキーを押すことで、当日の日付が自動表示されます。DATE関数は、月末や月初の日付を自動表示させたい時に重宝します。日付と合わせて曜日を表示する方法、和暦で表示する方法など、応用的な使い方をマスターすると、さらに日付関数の活用の幅が広がります。
