エクセルでチェックリストやタスク管理を行う際、チェックマークを利用することも多いでしょう。
しかし、多数のチェックマークを挿入すると、ファイルが重くなり、動作が遅くなることがあります。
本記事で、エクセルファイルが重くなる原因と、その対処法について見ていきましょう。
エクセルでチェックマークを使う方法
エクセルでチェックマークを使う方法は、以下のように複数あります。
- 文字を変換する
- 図形を挿入する
- 特殊文字を挿入する
- チェックボックスを入れる
それぞれの方法について確認していきましょう。
文字を変換する
文字を入力した際に予測変換として、記号を使用できますが、その記号を利用した方法です。
- チェックマークを入れたいセルを選択した状態で、「チェック」とキーボードで打ち込む
- 予測変換でさまざまなチェックマークの記号が表示されるので、好きなものを利用する
しかし、環境依存の記号では、閲覧するパソコンによっては文字化けが発生してしまう可能性がある点に注意が必要です。
図形を挿入する
テキストボックスの図形の中にチェックマークを挿入する方法です。
- 挿入タブから図形のアイコンをクリックする
- 展開されたメニューの基本図形の項目から、「テキストボックス」を選択する
- 挿入したい箇所にマウスを重ねたら、好みの大きさになるようにドラッグして図形を描画する
- テキストボックスを描画できたら、ボックス内に変換文字でチェックマークを入れる
適宜フォントサイズを変えたり、中央揃えにしたりして見た目を整えましょう。
図形を作る際は、Shiftキーを押しながらドラッグすることで、正方形で描画が可能です。また、図形の枠線のカラー変えたい場合は、図形の書式タブから「図形の枠線」をクリックし、展開されたメニューからテーマの色を設定することで変更ができます。
特殊文字を挿入する
エクセルで用意されている特殊文字を活用した方法です。
- チェックマークを表示したいセルをクリックして選択する
- 「挿入」タブから「記号と特殊文字」の項目をクリックする
- ダイアログボックスが表示されるので、「フォント」を「Wingdings」に設定する
- チェックマークの記号がいくつか格納されているので、好みの記号を見つけて選択する
- ボックス下部にある「挿入」ボタンをクリックしたら、選択したセルにチェックマークが表示される
- 最後に、ダイアログボックスの「閉じる」ボタンをクリックしてボックスを閉じましょう。
ソフトが用意している機能を使うことで容易に挿入が可能です。
チェックボックスを入れる
クリックによってチェックのつけ外しを制御できるアイコンを挿入したい場合は、フォームコントロールのチェックボックスを活用しましょう。
- リボンの開発タブから「挿入」をクリックし、一番上の行にあるチェックボックスのアイコンを選択する
- アイコンを選んだ状態でセルをアクティブにすると、対応した箇所にチェックボックスを作成できる
作成したチェックボックスはクリックすることでアクティブになり、オンオフの切り替えを自由に行えます。
また、開発タブがリボンに表示されていない方は、以下の記事からタブを追加する方法について確認してみてください。
チェックマークでエクセルが重くなるのはなぜ？
チェックマークを使用しているエクセルファイルは、動作が重くなってしまう傾向にあります。
これは、使用しているチェックマークの数が問題となっているケースが多いです。
チェックマークの数が少ないときは特別問題ありませんが、数が増えるとファイルサイズが大きくなり、エクセル全体の動作が遅くなってしまいます。
結果として、ファイルの開閉時間が長くなったり、編集作業中に遅延が発生することがあります。
エクセルでチェックマークが重いときの対処法
チェックマークを大量に挿入すると、エクセルが重くなってしまい、スクロール操作にストレスを感じる場合があります。
そのような場合は、以下の対処法を行ってみましょう。
- チェックマークの作り方を変える
- VBAでアイコンではなく文字の挿入に変える
- ファイルを分割する
これらの対処法について詳しく見ていきましょう。
対処法①チェックマークの作り方を変える
エクセルでチェックマークが重くなる場合は、チェックマークの作成方法を見直すことが効果的です。
エクセルでは「フォーム コントロール」と「ActiveX コントロール」の2種類のチェックマークを作成できますが、後者はファイルサイズが大きくなりやすいデメリットがあります。
例えば、フォーム コントロールとActiveX コントロールのチェックマークを別ファイルで作成して保存すると、そのファイルサイズは2倍以上も異なります。
ActiveX コントロールは詳細なカスタマイズが可能ですが、その分、ファイルが重くなるのが特徴です。
そのため、大量のチェックマークを使用する場合は、フォーム コントロールを選ぶことでパフォーマンスの向上を期待できるでしょう。
この対処法により、エクセルの動作が遅くなるのを防止できます。
対処法②VBAでアイコンではなく文字の挿入に変える
エクセルのシートがフォームコントロールによって重くなる場合、Microsoft Office社のソフトウェアの機能を、拡張できるプログラミング言語であるVBAを利用してチェックマークを文字で挿入する方法があります。
VBAを使うと、セルをダブルクリックするだけでチェックマークをただの文字として反映できるため、どれだけ増やしてもフォームコントロールと比較してシートが重くなりません。
ただし、VBAはプログラミング言語であり、基礎知識がないと扱うのは困難です。
そこで、VBAの基礎から応用までを学ぶために、Excelマクロ・VBAセミナーを受講するのがよいでしょう。
このセミナーでは、プロから直接VBAの使い方を学べるので、高度なシート作成スキルを身に付けたい方にはおすすめです。
気になる方は、ぜひ公式ホームページから日程や受講料などの詳細を確認してみてください。
対処法③ファイルを分割する
チェックマークの数が多い場合は、ファイルを分割して管理することで動作を軽くできます。
特に、一つのファイルにすべてのデータを入れておく必要のないケースでは、ファイルを複数に分けることを検討してみてください。
エクセルでチェックマークの数をカウントする方法
エクセルでチェックマークがアクティブになっている数をカウントしたい場合があります。
そのようなケースでは、条件の一致するセルの数をカウントできるCOUNTIF関数を使うことで実現可能です。
1.チェックボックスを挿入する
上記の画像のように、開発タブの「挿入」から、フォームコントロール内にあるチェックボックスを項目の数だけ挿入しましょう。
2.アクティブならTUREを表示する
チェックボックス上で右クリックして、「コントロールの書式設定」を開きましょう。コントロールタブから「値」内の「オン」のラジオボタンをアクティブにします。
続いて、「リンクするセル」にカーソルを合わせて、項目が書かれた列の右側のセルをクリックしましょう。
OKボタンでダイアログを閉じたら、ボックスにチェックを入れてTUREが表示されるか確認してください。
問題なかったら、D4～D6まで同じ手順を繰り返しましょう。
3.COUNTIF関数でTUREをカウントする
表の外にCOUNTIF関数を使うセルを設定します。今回は、B8を選択しました。
Bに「=COUNTIF」と入力し、先ほどコントロールの書式設定を反映させたセルをすべて選択します。
選択範囲を指定したら、「,TRUE」と入力しましょう。
ここまで設定できたら、ボックスにチェックが入り、TRUEの文字が表示されている数がB9に出力されます。
また、エクセルではCOUNTIF関数にもたくさんの関数が用意されており、うまく活用することで、カレンダーを自作することもできます。
以下の記事で、自動カレンダーの作り方について解説しているので、ぜひあわせてご覧ください。
チェックマークの挿入に使えるエクセルのショートカット
エクセルには作業の利便性を上げるために、さまざまな機能に個別のショートカットキーが振られています。
チェックマークの挿入に関連するショートカットキーは以下の表のとおりです。
| 内容 | ショートカットキー |
| 図形から挿入 | Alt＋N＋S＋H |
| 特殊文字から挿入 | Alt＋I＋S |
| フォームコントロールから挿入 | Alt＋L＋I＋H |
よく使う作業はショートカットキーを覚えておくことで、普段の作業効率が向上するでしょう。
自宅でエクセルを学べるオンライン講座はある？
エクセルではプルダウンの挿入や、フィルターの設定など、チェックマーク以外にもさまざまな便利機能を活用できます。
これらの機能を使いこなせるように勉強したいと考えたときにおすすめなのが、Excel基礎セミナー講習です。
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エクセルのチェックマークで重くなる原因と対処法まとめ
今回は、チェックマークによってエクセルが重たくなってしまう際の原因と対処法について紹介しました。シート内にチェックマークを多用すると、エクセルのファイルサイズが大きくなってしまいスクロールなどの動作が遅くなってしまいます。
そのような場合、ActiveX コントロールでチェックマークを作っているなら、フォームコントロールに切り替えることで、ファイルサイズを軽減できます。
また、VBAを活用してチェックマークを挿入する方法も有効です。この方法では、セルに文字を出力するだけなので、どれだけ数を増やしてもシートが重くなる心配がありません。
ただし、VBAを利用するためには、基礎的な知識や使い方を理解しておく必要があります。
これらの対処法を実践することで、エクセルのパフォーマンスを維持しながら、チェックマークを効率的に活用できるでしょう。
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