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【2024】E資格は独学で合格可能?勉強方法をわかりやすく解説

E資格とは、ディープラーニングの理論を理解し、適切な手法を選択して実装する能力や知識を有しているかを認定する資格です。日本ディープラーニング協会が主催しており、AI技術の発達に伴い近年急速に注目を集めている資格の一つです。

E資格の取得を検討している方にとって、難易度や独学でも取得可能かどうかは気になる点の一つでしょう。今回は、E資格は独学で合格することができるのか、E資格の概要や勉強方法について紹介していきます。
現在ディープラーニングに関わる業務に携わっている方や、E資格を取得しようとしている方は、ぜひ参考にしてみてください。

E資格とは

E資格とは、ディープラーニングの理論を理解し、適切な手法を選択して実装する能力や知識を有しているかを認定する資格です。ディープラーニングはAI開発における中核的な技術であり、近年特に注目を集めています。

E資格は、世界初のエンジニアを対象としたAI資格であり、ディープラーニングの実装を担える人材を増やすことを目的に作られました。今後、どのような成果を発揮するのか一層注目が集まる資格といえるでしょう。

日本ディープラーニング協会が主催

E資格は、日本ディープラーニング協会が実施しています。日本ディープラーニング協会とは、AI技術による産業競争力の向上やAI人材の育成を目的として設立された団体です。
AI人材を目指す人たちにとって最適な資格として、「E資格」や「G検定」がつくられました。

JDLA認定プログラムの修了が必須であり独学は不可

E資格の受験資格として「JDLA認定プログラムを試験日の過去2年以内に修了していること」が定められています。つまり、最低でも外部機関が提供するJDLA認定プログラムの学習が必要となるため、独学のみでは受験できません

また、学習内容が多岐に渡り、高度かつ専門的内容が問われますが、公式な学習テキストも定められていません。受験者による過去の問題の共有や公開も禁止されているため、試験対策を行うことが難しい試験です。

JDLA認定プログラムでは、オンラインを含めた各種学習形態により試験対策コースが設けられているため、そちらを活用すれば効率的に学習できます。

G検定との違い

日本ディープラーニング協会が主催する資格には、E資格の他に「G検定」と呼ばれる検定資格があります。

E資格がディープラーニングを実装するAIエンジニア向けの資格であるのに対し、G検定はAIを事業に活用するゼネラリスト向けの資格です。

試験内容もそれぞれ異なります。E資格ではAIに関連する業務や研究を通じての専門知識が問われるのに対して、G検定ではディープラーニングを事業に活用するためのAIに関する基礎的な内容が問われます。

E資格は独学でも合格できる?

続いては、E資格は独学でも合格できるのか、最適な勉強方法について解説していきます。
E資格には公式なテキストや問題集がなく、過去問が公開されていないため、自身でも工夫しながら効率的な試験対策を進めていく必要があります。

独学では不可能

E資格の取得は独学では不可能です。これには理由が2つあります。

受験資格で定められているから

1つ目は、前述のとおり「JDLA認定プログラムを試験日の過去2年以内に修了していること」が受験資格で定められているからです。そのため、最低でも外部機関が提供するJDLA認定プログラムの学習が必要となります。

過去問や合格点などが開示されていないから

2つ目は、過去問や合格点などが開示されておらず、独学で試験対策を進めるのが困難な資格であるためです。

過去問がない場合、実際の試験内容に対する自身の習熟度の把握や具体的な対策が取りづらくなります。そのため、JDLA認定プログラムによるE資格講座の受講を通じて、合格に必要な知識を体系的かつ効率的に学ぶことが合格の近道だといえるでしょう。

例題や模擬試験を活用しよう

E資格取得の学習を効率的に進めるためには、例題や模擬試験を活用しましょう。

前述のとおり、E資格では過去問題が公開されていませんが、インターネット上では練習問題の公開や、模擬試験の実施がされているため、上手に活用しながら学習の進捗を確認していくようにしましょう。

ただし、E資格は他の試験と比べて出題内容の予想が困難であるため、出題範囲であるシラバスに記載された分野の知識を網羅的に習得することが重要です。

E資格の試験概要

続いては、E資格の試験概要について解説していきます。

試験日程

2023年実施分のE資格の試験開催日程は次のとおりです。

2023#2 2023年8月25日(金)
2023年8月26日(土)
2023年8月27日(日)

受験資格

先ほどもお伝えしたように、E資格の受験資格には「JDLA認定プログラムを試験日の過去2年以内に修了していること」が定められています。そのため、E資格の取得を目指す方は、まずは日本ディープラーニング協会認定プログラムに参加する必要があります。

認定プログラムには、初学者向けから実務経験者向けまでさまざまな内容があるため、自身の経験や知識にあったプログラムを選択しましょう。

受験会場と試験時間

E資格は、全国各地の会場で試験が開催されています。受験者は任意の試験会場を選択して受験することができます。

また、試験時間は120分であり、会場に用意されたパソコンを使用して解答する「CBT方式」によって行われます。

試験範囲と出題形式

E資格の出題形式は多肢選択式です。120分の試験時間に対して100問の問題数が出題されるため、1問あたり1分程度のスピードで回答していく必要があります。試験範囲は、

  • 応用数学
  • 機械学習
  • 深層学習
  • 開発・運用環境

から出題され、日本ディープラーニング協会認定プログラムの修了レベル程度の難易度とされています。

受験費用

E資格の受験費用は次のとおりです。

  • 一般:33,000円(税込)
  • 学生:22,000円(税込)
  • 会員:27,500円(税込)

一般受験では、受験者数が5名以上の場合は団体申込が可能です。

E資格の難易度

続いては、E資格の難易度に関して、E資格の受験者数や合格率をもとに解説していきましょう。
E資格の取得難易度は決して簡単ではありませんが、計画的に学習を進めることで必ず取得できる資格です。粘り強く取り組んでいきましょう。

合格率の推移

E資格の受験者数・合格者数・合格率は下の表のとおりです。

開催回 受験者数 合格者数 合格率
2018年(9月) 337人 234人 69.44 %
2019年(2月) 387人 245人 63.31 %
2019年(8月) 696人 472人 67.82 %
2020年(2月) 1042人 709人 68.04 %
2021年(2月) 1688人 1324人 78.44 %
2021年(8月) 1170人 872人 74.53 %
2022年(2月) 1327人 982人 74.00 %
2022年(8月) 897人 644人 71.79 %
2023年(2月) 1112人 807人 72.57 %

2021年2月実施回は、2020年8月の試験開催が延期となったため受験者数が増加しています。全体を通してみても、回数を重ねるごとに受験者数が増加していることがわかります。2023年2月実施回の受験者数は、2018年9月実施回の約4倍近くまで増加しています。

E資格の合格者数は、受験者数の増加に比例して増えていることがわかります。
合格率は初回実施分では69.44%でしたが、2021年以降は70%台で推移しています。

合格に必要な勉強時間の目安

E資格の合格に必要な勉強時間は、日本ディープラーニング協会認定プログラムの選択講座によっても異なるため、個人差があります。受験者が有している事前知識によっても異なりますが、一般的には半年程度の勉強時間で合格レベルに達するといわれています。

日本ディープラーニング協会認定プログラムの期間は、短いもので1ヶ月、長いもので半年程度です。そのため、認定プログラムの選択に際しては、自身の受験予定を加味して選択する必要があります。

E資格の受験におすすめしたいE資格対策事業者

続いては、E資格の受験におすすめしたいE資格対策事業者を、講座を選択するポイント別に紹介していきます。

E資格対策講座を選択するポイントは受講者によってさまざまであるため、代表的なものとして、

  • 初学者の場合
  • 最短合格を目指す場合
  • 費用を抑えたい場合

の3つのポイントに分けて紹介していきます。また、JDLA認定プログラムを提供する事業者一覧は下の表のとおりです。

企業名 講座名称
株式会社VOST E資格対策ディープラーニング短期集中講座
株式会社アイデミー E資格対策講座
エッジテクノロジー株式会社 E資格対応パッケージプラン講座
株式会社キカガク 自走できるAI人材になるための長期6ヶ月コース
Study-AI株式会社 ラビットチャレンジ
スキルアップAI株式会社 現場で使えるディープラーニング基礎講座
株式会社 zero to one E資格 for Global AI Engineer
株式会社STANDARD AIエンジニア育成講座
株式会社AVILEN 全人類がわかるE資格コース
株式会社キカガク 【最短3日間】ディープラーニングハンズオンセミナー
NABLAS株式会社 Deep Learning 基礎講座
株式会社すうがくぶんか Deep Learning 入門
株式会社Fusion One 実務で使えるディープラーニング講座
株式会社 Present Square AIエンジニア育成講座
AMBL株式会社 E資格対応AI人材育成セミナー
エム・ティ・ストラテジー株式会社 ゼロからわかるやさしいディープラーニング講座
中部大学 大学院 工学研究科 大学院ディープラーニング講座
東京大学 松尾研究室 深層学習 / Deep Learning 基礎講座

初学者の方向け

まずは、初学者の方向けにおすすめのE資格対策事業者について紹介していきます。

初学者の方向けの講座を選択する際には、講座内容がAIやディープラーニングに関する初歩的な内容までを網羅しているか確認することがポイントです。ご自身の知識・経験と照らし合わせてみてください。

株式会社アイデミー

株式会社アイデミーが提供する「Premium Plan E資格対策コース」は、前提知識がなくても機械学習に関連する数学の基礎やPythonの入門から学習が始まるため、機械学習が初めてという方でもスムーズに勉強を進められる講座です。

受講料は、オンラインで327,800円となっています。また、Aidemy Premium(アイデミープレミアム)のE資格対策コースは、専門実践教育訓練給付金制度の対象です。
給付金申請の基準を満たしている場合、受講料の最大70%の給付金を得られる可能性があります。

形式

オンライン

費用(税込)
  • 327,800円
受講期間 3ヶ月
オプション
  • 250,000円で3ヶ月延長

株式会社すうがくぶんか

株式会社すうがくぶんかが提供する講座には、「Pythonで学ぶ機械学習入門」と「Deep Learning 入門」があります。

Pythonで学ぶ機械学習入門は、機械学習に興味はあるけれども、数学や統計学による理解に自身がない方を対象にしているため、数学や統計学の基礎知識を確実に理解した上で、初歩的な機械学習エンジニアリングの習得を目指していく受講内容となっています。

Deep Learning 入門は、ディープラーニングのアーキテクチャ学習に関する基本的な知識から学び始め、普遍性定理や誤差逆転播法といった重要なトピックを中心に理解を深めることを目標としています。

ただし、E資格の受験資格を得るためには、Pythonで学ぶ機械学習入門とDeep Learning 入門の双方を修了する必要があるため注意が必要です。受講料は、Pythonで学ぶ機械学習入門とDeep Learning 入門のいずれも、オンラインで24,500円です。

形式

対面

費用(税抜)
  • 245,000円
受講期間 5ヶ月

株式会社 Present Square

株式会社 Present Square が提供する「AIエンジニア育成講座」は、初学者のサポートを徹底しており、文系人材の方でも基礎から安心して学んでいくことができます。

資格取得後のアフターケアも充実しており、法人向け・個人向け講義を開催しています。受講料は、短期集中型で186,450円となっています。

形式 オンライン動画講義 / ライブ講義
(ハンズオンまたはオンライン)
費用(税込)
  • オンライン動画講義:60,500円
    学割:10,000円引き
    G検定合格割:5,000円引き
  • ライブ講義:164,450円
    団体割:10名以上の申し込みで、10名以降の受講料は50%OFF
オプション
  • AIジェネラリスト講座:21,780円
  • プログラミング(Python)講座:27,280円
  • 数学・統計学講座:27,280円

最短で合格したい方向け

続いては、最短で合格したい方向けにおすすめのE資格対策事業者を紹介していきます。

最短で合格したい方向けの講座を選択する際には、講座内容や目安学習期間の内容を確認することがポイントです。最短合格を目標としている講座の場合、AIやディープラーニングについて一定の基礎知識が求められるため、自身の現状スキルの確認や事前学習を行うなどの準備をするようにしましょう。

株式会社VOST

当社株式会社VOSTが提供する「E資格対策ディープラーニング短期集中講座」は、eラーニングであれば最短4日間、対面・オンラインであっても1ヶ月間の受講でE資格の受験資格が取得可能です。

他社の講座では、短期間であっても修了に3ヶ月程度は要するため、短期集中型でE資格の受験資格を取得したい方におすすめの講座です。

受講方法は対面・オンライン・eラーニングの3種類から選択可能です。また、他の講座と比較して受講料も割安であり、対面・オンライン・eラーニングのいずれの受講方法でも、約20万円以内で受講可能です。

さらに、割引キャンペーンを行っており、対面・オンラインは138,000円、eラーニングは78,000円で受講できます。

形式 対面 / ライブ配信 / オンライン
費用(税込)
  • 会場受講:206,800円
  • オンライン受講:206,800円
  • eラーニング:184,800円
受講期間 対面・ライブ配信:1ヶ月
オンライン:1年間

株式会社AVILEN

株式会社AVILENが提供する「全人類がわかるE資格コース」は、オンラインに特化した学習システムを採用しています。

スマートフォンからも受講できるため、空き時間や移動時間を活用して効率的に学習を進め、最短での合格を目指すことができます。

受講料は、オンラインで138,600円となっています。大手を中心に法人でも100社以上の導入実績があるプログラムであるため、講座内容についても信頼度の高いものとなっています。

ただし、前提知識として、応用数学・統計学・Pythonの基礎知識を必要とするため、基礎知識に不安がある方は、オプションで追加が可能な基礎講座セットの受講をおすすめします。

形式 オンライン
費用(税込)
  • オンライン:138,600円
  • 学生割(26歳以下):94,600円
  • 法人向け団体割:人数に応じて特別割引あり
受講期間 動画視聴:受講開始から1年間
質問・添削サポート:受講開始から6ヶ月間
オプション(税込)
  • 基礎講座セット:110,000
  • E資格本番模試:16,280円
  • 最新論文講座:16,280円

費用を抑えたい方向け

最後に、費用を抑えたい方向けにおすすめのE資格対策事業者を紹介していきます。

費用を抑えたい方向けの講座を選択する際には、受講料を比較することは当然ですが、専門実践教育訓練給付金制度の対象かどうかも確認しましょう。同制度の対象であり、給付金申請の基準を満たしている場合、受講料の最大70%の給付金を得られる可能性があります。

Study-AI株式会社

Study-AI株式会社が提供する「ラビットチャレンジ」は、法人用講座である「ラビットチャレンジ:現場で潰しが効くディープラーニング講座」を個人向けプログラムとして提供しています。

受講料は、入会金22,000円、月額料金3,300円と業界内でも最安値となっています。
ただし、講座内容に関しては必要最低限の内容となっているため、初学者の方やじっくり学習を進めたい方にとっては不向きといえます。講座受講時点でE資格合格レベルの知識・経験を有している方にとっては、費用を抑えて受験資格を得ることができるためおすすめです。

形式 オンライン
費用(税込)
  • 入会金:22,000円
  • 月額料金:3,300円
受講期間 講義動画(約41時間)

  • 応用数学講座:約6時間
  • 機械学習講座:約5時間
  • 深層学習講座:約30時間

修了までの目安学習時間は90時間。
自習でのE資格対策も含み、スタートテストクリアから
170時間ほどの確保が目安。

オプション(税込)
  • プレミアムコース:495,000円

スキルアップAI株式会社

スキルアップAI株式会社が提供する「現場で使えるディープラーニング基礎講座」は、ディープランニングの基礎や原理から学び始め、ディープランニングに必要なプログラミング言語をマスターすることを目標としています。

受講料は対面で165,000円、オンラインで55,000円となっています。受講者側の前提条件として、プログラミングと数学・統計に関する一定の知識を必要としますが、その分受講費用を抑えることができます。

形式

対面 / ライブ配信 / オンライン

費用(税込)
  • 対面/ライブ配信講座:165,000円
  • オンライン講座:55,000円
  • オンライン講座+チャットサポート:165,000円
受講期間 動画視聴期間:動画共有日から1年間
修了認定期限:動画共有日から9ヶ月間
オプション(税込)
  • チャット質問対応:110,000円
  • E資格模試:33,000円

まとめ

E資格は独学で合格することができるのか、E資格の概要や勉強方法を交えながら紹介しました。

E資格の受験資格には、JDLA認定プログラムを試験日の過去2年以内に修了していることが定められており、過去問や合格点などが開示されていない点からも、独学で試験対策を進めるのは困難な資格です。JDLA認定プログラムによるE資格講座の受講を通じて、合格に必要な知識を体系的かつ効率的に学習を進めていきましょう。

IT人材として求められるスキルや知識は、AIやディープラーニングの技術の急速な進化に伴い高度化しています。E資格を取得することで、自身のAIやディープラーニングに関する知識やスキルを客観的に証明することができます。

今回紹介したおすすめの講座を参考に、E資格の取得にぜひ挑戦してみてください。


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