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【2025】Autodesk Fusionにおける面取りとは?できない場合の対処法も解説

「Autodesk Fusionの面取りってどの場面で使用するの?」と悩む方も多いでしょう。

面取りは習得できればモデルの設計において便利な機能ですが、実際に使用する場面やフィレットとの違いについて理解しておかなければ使用する場面に迷うでしょう。

そこで本記事では、Autodesk Fusionにおける面取りの概要をはじめ、角を丸める方法との違いや実際の操作方法を画像付きで解説します。また、面取りを短期間で習得できるおすすめのセミナーについても紹介していますので、併せてご覧ください。

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Autodesk Fusionにおける面取りとは?

Autodesk Fusionにおける面取りとは?

Autodesk Fusionにおける面取りとは、設計するモデルの角に面取りを付けるコマンドです。似たような機能に「フィレット」が存在しますが、フィレットは角に丸みを持たせる一方で、面取りは斜めの平面にすること。

例えば、製品を設計する際に製品のエッジが鋭利だと、手や衣類を傷つけるリスクがあります。しかし、面取りを行うことで、エッジを滑らかにして安全性を高められるのです。

もちろん、フィレットの方がより安全性の高い製品を設計できますが、ネジやボルトが挿入される穴のエッジでは時に丸みをおぼていることで噛み合わないこともあるため、面取りを使用する必要があるのです。

コマンド一覧

Autodesk Fusionにおける面取りのコマンドは以下の通りです。

項目 概要
エッジ 面取りをするエッジを指定
接面チェーン タンジェント(接線)接続しているエッジを一括選択するか、しないかを選択
タイプ
  • 等距離:選択したエッジの両サイドに同じ距離の面取りを付ける
  • 2つの距離:選択したエッジの両サイドにそれぞれ異なる距離の面取りを付ける
  • 距離と角度:距離と角度を定義して面取りを付ける
距離 面取りの距離を入力
角度 面取りの角度を入力

【画像付き】Autodesk Fusionの面取りを解説

ここからは面取りの方法を画像を用いて解説します。また、コマンド一覧で先述した通りタイプは主に3つあるため、それぞれの方法について解説します。

  • 等距離で面取りを行う方法
  • 距離と角度の面取りを行う方法
  • 2つの距離の面取りを行う方法

等距離で面取りを行う方法

初めは等距離で面取りを行う方法です。今回は3つの解説を下記直方体を使用して解説していきます。

直方体

面取りのコマンドは画面上部にある「修正」から選択することができます。

面取り

それでは等距離の面取りを行っていきます。まずは面取りを行うエッジまたは面を選択します。今回はエッジを選んで面取りを行いました。この際にエッジの長さを入力すれば、調整が可能です。

面取り

距離と角度の面取りを行う方法

次に距離と角度の面取りを行う方法です。距離と角度の面取りとは、先ほどの等距離で行う面取りに加えて、角度も調節できるようになります。

例えば、先ほど同様にエッジを選択して、面取りを調節し、その後に角度を変化させると下記画面のように面取りの距離を入力した部分の角度も変化させることができます。

角度と距離の変更

2つの距離の面取りを行う方法

最後に2つの距離の面取りを行う方法です。例えば、エッジを選択してみると、下記画面のようにエッジに接する2つの面の距離を調節することが可能になります。

2つの面を選択

矢印が2つ出てきていますが、どちらでも問題ありませんので各方向に距離を入力していきます。
また、ここまで3つの面取りについて紹介しましたが、スケッチ作成の時点でも面取りを行うことは可能です。調整しやすいように面取りを行っていきましょう。

Autodesk Fusionで面取りを行うメリット

Autodesk Fusionで面取りを行うメリット

Autodesk Fusionで面取りを行うメリットは以下の3つです。

  • 設計の強度と耐久性を向上
  • 安全性の向上
  • デザインの仕上がりを改善

メリット①設計の強度と耐久性を向上

面取りを活用することで、部品や製品のエッジ部分にかかる応力集中を軽減できます。特に直角や鋭利なエッジでは、外部からの荷重や振動によって応力が一点に集中し、亀裂や破損の原因となることも。

面取りを行うことで応力がエッジ全体に分散され、設計全体の強度が向上します。また、応力集中を提言できれば、長期間使用される部品の耐久性に直結し、製品寿命を伸ばすことも可能です。耐久性が重要な機械部品や建築部品の品質を向上させ、より信頼性の高い設計が実現できます。

メリット②安全性の向上

面取りを行うことで、鋭利なエッジを滑らかに仕上げることができ、部品を使用する際の安全性を向上させることができます。鋭利なエッジは、製造時に手や皮膚を傷つけるリスクが高く、手作業で扱うことが多い部品では事故につながる可能性も。

面取りによってエッジが滑らかになることで、怪我や損傷のリスクが軽減されるだけでなく、製造現場や製品の安全基準を満たしやすくなります。さらに、製品の安全性が向上することで、顧客満足度や信頼性を高める効果も期待できます。

メリット③デザインの仕上がりを改善

面取りを活用すると、部品や製品全体のデザインが滑らかで美しい仕上がりになります。

また、滑らかなエッジは光の反射も均一になり、製品が高品質に見える効果も。消費者向けの製品では、デザインの美観が購入に直結することが多く、面取りを施すことで売上向上につながります。見た目の向上が実現できるのは、面取りのメリットと言えるでしょう。

Autodesk Fusionで面取りができない場合の対処法

Autodesk Fusionの面取りができない場合の対処法

Autodesk Fusionで面取りができない場合、「フィレット/面取りを要求されたサイズで作成できませんでした」というエラーが表示されるという方もいるでしょう。面取りの問題は

  • エッジの接点が不連続である
  • 指定したサイズがモデルの最小半径に対して大きすぎる
  • 外部データによるジオメトリのエラーが原因です

解決策としては、スケッチや押し出しを再描画して修正する、面取りやフィレットのサイズを小さく調整する、複数回に分けて処理するなどの方法が有効です。また、スイープカットコマンドやメッシュを利用して滑らかなエッジを再作成することで、エラーが出なくなります。

面取りを学習するならAutodesk Fusionセミナー講習

Autodesk Fusionセミナー講習面取りは独学でも習得可能な機能ですが、モデルの形状が複雑になるほど上手くできないという方も少なくありません。そこでおすすめするのがProskilllが運営する「Autodesk Fusionセミナー講習」です。

Autodesk Fusionセミナー講習はAutodesk公認のセミナーで、未経験の方でも2日間の受講後にすぐに業務で活用できます。受講後は本セミナーのオリジナル教材「Autodesk Fusion完全攻略セミナーガイド」をPDFで配布。受講期間の復習はもちろん、参考書としても活用可能です。

受講形式 会場/ライブウェビナー/eラーニング
受講費用
  • 会場/ライブウェビナー:58,300円(税込)
  • eラーニング:41,800円(税込)
セミナー内容 【1日目】

Autodesk Fusionセミナーの1日目では、基礎から高度なモデリング技術までを習得します。主な内容は、スケッチやパラメトリックモデリングを用いた設計変更のしやすいモデリング方法の習得、3Dモデルからの図面化、幾何拘束や寸法の追加方法の理解、データの保存・共有方法です。

また、DXFデータからのモデリングやサーフェスモデリングの基礎を学び、より複雑な形状を効率的に扱えるスキルを身につけます。クラウドデータの管理や3Dプリント用データの書き出しも取り上げ、デザインの幅を広げるとともに、設計業務全体の効率化を目指します。

【2日目】

2日目のセミナーでは、より実践的で高度な設計スキルを学びます。外部データの編集や応力解析を行い、設計変更に役立てる方法、複数部品を利用したアセンブリ設計、干渉チェックを含む組図・分解図・部品表の作成方法を習得します。
また、高度なフォームモデリングや回転体モデリングを実践し、スケッチの編集で迅速に設計を変更する手法も学習。さらに、応力解析の条件設定と結果分析を通じて、安全かつ効率的な設計が可能になります。隣接部品を考慮したモデリングやレンダリングを用いたビジュアライゼーションも実施し、設計プロセス全体を網羅します。

持ち物 特になし(筆記用具程度)
会場住所
  • 東京都千代田区内神田3-18-3 アドミラル神田ビル4階
  • 愛知県名古屋市中区錦3丁目8-7こまビル6階
  • 大阪府大阪市淀川区西宮原1丁目4-25 NLC新大阪12号館3階
また、Autodesk Fusionを独学で勉強したいという方は以下の記事で方法を詳しく解説していますので併せてご覧ください。

【2025】Autodesk Fusionの勉強方法!3DCADを効率よく独学する手段も解説

Autodesk Fusionの面取りでよくある質問

Autodesk Fusionの面取りでよくある質問

Autodesk Fusionの面取りでよくある質問についてまとめています。

角を丸める方法はありますか?
Autodesk Fusionでエッジの角を丸める際はフィレットを使用しましょう。面取りで、角を丸めることはできません。
Autodesk Fusionの面取りで寸法を表示できますか?
Autodesk Fusionの面取りで寸法を表示することはできません。ただし、スケッチ作成から作成した面取りであれば、寸法を表示することは可能です。寸法表示については以下の記事で詳しく解説していますので、併せてご覧ください。

【2025】Autodesk Fusionにおける寸歩表示方法を解説!表示されない場合の対処法も紹介

Autodesk Fusionの面取りについてのまとめ

本記事では、Autodesk Fusionの面取り機能について概要や操作方法、活用シーンを詳しく解説しました。面取りはモデルの強度向上や安全性確保に役立つコマンドです。操作が上手くいかない場合は本記事を参考に挑戦してみてください。

また、ProSkilllが提供する「Autodesk Fusionセミナー講習」は初心者から上級者まで対応しており、実践的なスキルを短期間で身につけることが可能です。Autodesk Fusionの操作スキルを習得したい方はぜひ受講を検討してみてください。

Autodesk Fusionにおける面取りとは?できない場合の対処法も解説
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