「Autodesk Fusionで六角形やナットのモデリングがうまくいかない」「複雑な操作で難しそう」と悩む方も多いでしょう。
しかし、Autodesk Fusionで六角形を作成する際、ポリゴンコマンドを使用すれば初心者でも簡単に六角形を作成し、ナットの形状までリアルに再現することが可能です。
本記事では、基本的な六角形の描き方から、スケッチや押し出し機能を活用したナットの作り方まで、手順を分かりやすく解説します。また、Autodesk Fusionを短期間で効率よく学べる方法も紹介していますので、併せてご覧ください。
Autodesk Fusionで六角形は作成できる?
Autodesk Fusionで六角形を作成することは可能です。実際に線分を使用して作成することも可能ですが、長さやサイズが均一にならないなど効率よく設計ができません。
そこで使用したいのがポリゴンコマンドです。ポリゴンは正多角形を作成するコマンドであり、簡単に六角形を作成することもできるのです。
また、Autodesk Fusionを使用する方の中には六角ボルトやナット、ねじ穴などを作成する人も多くいますが、基本的にはポリゴンを使用することで作成が可能です。実際に本記事では画像付きで解説しますので、参考にしてみてください。
コマンド一覧
ポリゴンのコマンドは以下の通りです。
項目 | 概要 |
外接ポリゴン | 中心点と内接円の半径、頂点の数を指定して正多角形を作成 |
内接ポリゴン | 中心点と外接円の半径、頂点の数を指定して正多角形を作成 |
エッジ指定のポリゴン | 正多角形の一辺の両端と頂点の数を指定して正多角形を作成 |
以下の記事では、Autodesk Fusionにおけるモデリングについて解説しています。基礎をおさらいしたいという方は併せてご覧ください。
Autodesk Fusionで六角形の作成方法
ここからは画像付きでAutodesk Fusionで六角形を作成する方法について紹介します。まずはスケッチを作成から、スケッチを描きたい平面をクリックします。
次にスケッチ作成画面から、画面上部にある「作成」→「ポリゴン」を選択します。今回は「外接ポリゴン」を選択しました。
すると選択した中心点を基準として、六角形を作成できます。カーソルのドラッグまたは数値を入力することで距離を決めることが可能です。今回は50にします。
一度スケッチ終了をクリックし、「押し出し」で立体的な六角形を作成していきます。
これで六角形が完成しました。今回は外接ポリゴンで作成しましたが、「内接ポリゴン」「エッジ指定のポリゴン」で作成もしてみてください。
Autodesk Fusionで六角形ナットの作成手順
先ほど作成した六角形を使用して、六角ナットを作成していきます。手順は以下の通りです。
- 六角形を作成する
- 回転コマンドで不要な部分を削除
- 穴を空ける
- フィレットで仕上げ
手順①六角形を作成する
まずは立体的な六角形を作成していきます。六角形の作成方法は先述した方法と変わらないため割愛しますが、初めて六角ナットを作成する場合は高さを出しておきましょう。
高さを出しておくとわかりやすくなります。
手順②回転コマンドで不要な部分を削除
次に回転コマンドを使用して、不要な部分を削除していきます。回転コマンドとは、平面のスケッチを指定した軸を基準として回転させて立体を作成するコマンドです。
まずはスケッチ作成をクリックし、X軸とZ軸を含む平面を選択してください。次に線分コマンドを選択して、三角形を作成していきます。三角形を作成する際は、三角形の頂点が六角形のエッジに接するように描きましょう。
また、これでは頂点とエッジが接していないため、画面上部にある拘束機能の「一致」をクリックし、三角形の頂点とエッジを選択します。
スケッチを終了して下記のような状態になっていればOKです。
回転コマンドをクリックして、Z軸を基準に回転された立体が赤色に切り替わります。
OKを押すと以下のようになります。これで操作は完了です。
手順③穴を開ける
次に穴を開けていきましょう。穴を開けるのは「穴コマンド」を使用します。「作成」から「穴」を選択します。
穴コマンドを選択し、六角形の中心に穴を開けます。上から見ると、以下のような画像になります。
ここで、画面右にあるダイアログボックスからねじ穴の「タイプ」を選択しましょう。上から見るとこのような形状です。
これで穴を開ける作業は完了になります。穴開けの方法については以下の記事で詳しく解説していますので、併せてご覧ください。
手順④フィレットで仕上げる
最後はねじ穴を開けた六角形でフィレットを行って仕上げをします。
フィレットは修正から選ぶことができます。
フィレットで側面にある6つのエッジを選択して、数値を入力すればナットの完成です。
Autodesk Fusionで六角形の作成を独学でする方法
Autodesk Fusionで六角形の作成を独学で実施する方法は以下の2つです。
- 参考書を活用する
- Youtubeで視覚的に学ぶ
参考書を活用する
参考書は、体系的に学習できる点がメリットです。図解や手順が丁寧に解説されており、初心者でも理解しやすいでしょう。また、基礎から応用まで幅広い内容を網羅しているため、独学でじっくりとスキルアップしたい方に適しています。
ただし、学習速度が遅くなりがちであったり、疑問点をすぐに解決できないというデメリットもあります。疑問点が解消できないまま進めると、後々難しくなるかもしれません。
Autodesk Fusionの参考書や問題集で「選び方がわからない」という方は以下の記事で詳しく解説していますので、併せてご覧ください。
Youtubeで視覚的に学ぶ
YouTubeには、Autodesk Fusionのチュートリアル動画が数多く公開されています。動画を見ながら実際に操作することで、より直感的に学習を進めることができます。また、無料で見放題という点も魅力です。
しかし、情報の正確性や質にばらつきがあるため、情報が正確である動画か精査することが重要です。また、Youtubeの動画にはソフトのバージョンが古いもので解説されている動画も多く、わかりにくいと感じることも多いでしょう。
短期間で効率よく学ぶならセミナーがおすすめ
セミナーは、短期間で効率よくスキルアップしたい方におすすめです。経験豊富な講師から直接指導を受けることができ、疑問点をその場で解決できます。また、他の受講生と交流することで、モチベーションを維持することも可能です。
ただし、費用がかかることや、自分のスケジュールに合うセミナーを探す必要がある点がデメリットです。
そこでおすすめするのがProskilllが運営する「Autodesk Fusionセミナー講習」です。概要について詳しく解説します。
Autodesk Fusionセミナー講習
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講座は「会場受講」「ライブウェビナー」「eラーニング」の3形式から選択可能で、全国どこに住んでいても受講が可能です。
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受講形式 | 会場/ライブウェビナー/eラーニング |
受講費用 |
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受講内容 | 【1日目】
1日目はの基本操作から始まり、小型液晶ディスプレイのモデリングと図面作成を学びます。座標平面やオプション設定などの基礎を習得後、スケッチやフィーチャを駆使したモデリングを実践し、設計変更や図面との連動方法を理解します。さらに、クラウドデータの管理やDXFデータを活用した3Dモデリングも扱い、押し出しや結合処理を学びます。最後に、サーフェスモデリングの基礎を学び、スイープ面やロフト面を作成する技術を身につけます。 【2日目】 2日目は履歴のない外部データの編集から始まり、IGESデータ修正やサーフェス結合の手法を学びます。次に、高度なフォームモデリングでは、画像データの利用やフォーム組み合わせ技術を習得し、サーフェスモデルのソリッド化も実施します。回転体モデリングや応力解析では、拘束や荷重設定を通じて設計変更や安全性を確認。さらに、隣接部品を含むアセンブリ設計やレンダリングを活用した視覚化、部品干渉チェックまで幅広く学び、実践的な設計力を強化します。
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持ち物 | 特になし(筆記用具程度) |
会場住所 |
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Autodesk Fusionの六角形についてのまとめ
本記事では、Autodesk Fusionの六角形の作成方法をはじめ、六角形の作成から応用したナットの作成方法、Autodesk Fusionの学習方法にいて解説しました。
六角形の作成はそこまで難しい機能ではなく、慣れれば簡単に使いこなすことができるでしょう。また、ポリゴンコマンドはネジやナットを作成する上で頻繁に使用するコマンドなので、本記事を参考に挑戦してみてください。
