今回はAutodesk Fusion(Fusion 360)という3DCADソフトを無料で使う方法をご紹介します!
Autodesk Fusion(Fusion 360)とは
Autodesk Fusion(Fusion 360)とはAutodesk社の統合型3D CAD/CAM/CAEソフトウェアです。
このCADソフトはクラウドベースで動作するので、出先でも普段と同じ環境で作業することが出来ますし、プロジェクト管理もクラウド上で行えるので、ファイルの持ち出しなどの煩雑さから開放されます。
3DCADソフトと言えば、従来は個人や小規模なプロジェクトでは導入に二の足を踏んでしまうような、高い価格帯のものが中心でした。
しかし、このAutodesk Fusion(Fusion 360)はこれだけの機能を盛り込みながら、年間売上10万ドル未満の企業やスタートアップ企業、または在宅ビジネスユーザを対象とした「スタートアップ企業向けまたは愛好家向けライセンス」であればなんと無料で使用することが出来ます!
もちろんこのライセンスは個人でも取得することが出来ますので、個人ユーザーの方もこの中に含まれます。
Autodesk Fusion(Fusion 360)はCADソフトとしてもかなり優秀で、導入している企業も多数ありますので、求人を探したい時にも無料でCADスキルをつけるならもってこいのCADソフトウェアです。
無料で練習ができ、仕事でも利用できる一番おすすめのCADソフトになります!
Autodesk Fusion(Fusion 360)のスペック
機能 | ソリッド・サーフェス・自由曲面のモデリング、アセンブリ、図面作成、 履歴、プラグイン、レンダリング、アニメーション、CAM、CAE |
---|---|
対応OS | Windows(64bit)、Mac |
インポート拡張子 | wire、dwg、iam、CATProduct、dxf、iges、prt、obj、asm、g、neu、 3dm、sat、sldprt、step、stl、skp 他 計33種 |
エクスポート拡張子 | dwg、ipt、dxf、fbx、igs、obj、sat、smt、step、stl、skp |
URL | https://bizroad-svc.com/fusion360/ |
Autodesk Fusion(Fusion 360)ライセンスの種類
前記の通り商用ライセンスの他に、学生やスタートアップ企業向けに無料ライセンスがあります。
商用ライセンス(税込) |
|
---|---|
無料ライセンス | 無料ライセンスを利用する場合は、以下の条件があります。
スタートアップ企業向け
個人利用向け
スタートアップ企業向け
|
Autodesk Fusion(Fusion 360)の使い方を学ぶ方法
Autodesk Fusion(Fusion 360)の使い方を一から学びたい方は、セミナー受講もおすすめです。
Fusion 360入門セミナーは、業務でFusion 360をご使用いただくことを前提に構築されたセミナーです。製造業に精通した講師が、実際の業務の流れを想定してトレーニングを行います。
学習時間も長く、設計変更やアセンブリ設計、図面作成など業務で必要なコマンド知識をひとつひとつ十分に把握することができ、セミナー受講後すぐにAutodesk Fusion(Fusion 360)をビジネス業務で利用できるようになるのでおすすめです。
Fusion 360入門セミナーの概要
受講スタイル |
|
---|---|
日数 | 2日間(13:00〜17:30) |
料金(税込) |
|
持ち物 | 特になし(筆記用具程度) |
URL | https://3d-printer-house.com/3dcad-campus/ |
Autodesk Fusion(Fusion 360)を無料で使う方法
では、実際にAutodesk Fusion(Fusion 360)を無料で使うにはどうしたらいいでしょうか。
実際の手順を解説していきたいと思います。
- Autodesk Fusion(Fusion 360)の公式Webサイトを開きます。
- 「無償体験版 ダウンロード」のボタンをクリックし、必要事項を記入するとダウンロードが開始されます。
- ダウンロードしたファイルを開き、Autodesk Fusion(Fusion 360)をインストールします。
- 始めて起動した際にサインインを促す画面が現れるので、AutodeskアカウントのID(メールアドレス)とパスワードを入力しサインインします。
アカウントを取得していない方は「アカウントを作成」をクリックしてアカウントを作成し、サインインします。 - 起動すると、30日間の無償体験が始まりますので、30日間はこのまま使用することも出来ます。
一部の機能はスタートアップライセンスでは使えないので(ジェネレーティブデザイン、5軸加工など)この機会に試してみると良いでしょう。 - スタートアップライセンスを取得するには、ウィンドウ右上の「今すぐサブスクリプションメンバーに登録する」をクリックします。
- 以下のような画面が表示されたら、「無償使用の資格があるかどうかをご確認下さい」の部分をクリックします。
- 商用(スタートアップの使用条件の適用)、または非商用目的を選びます。
- 非商用目的を選んだ場合はこちらの画面が表示されるので、チェックを入れ、続行をクリックします。
- 商用目的(スタートアップの使用条件の適用)を選んだ場合はこちらの画面が表示されるので必要事項を記入し、続行をクリックします。
- 「登録を完了」をクリックすればスタートアップライセンスへの登録は完了です!
以降1年間はAutodesk Fusion(Fusion 360)を無料で使うことが出来ます!
また1年が経過した後も、ライセンスを更新することで何回でも無料で使うことが出来ます!
Autodesk Fusion(Fusion 360)と他の3DCADとの比較
3DCADを使って設計やモノづくりを始めようと思ったときに、ネックとなるのがソフトの価格です。上で述べたようにAutodesk Fusion(Fusion 360)は無料で使用することが出来ますが、同じような機能を持ったほかの3DCADソフトの価格はどれくらいなのでしょうか?
一般的な相場としては、年間のサブスクリプションプランで1年あたり20〜30万円、パッケージ版の購入だと100万円以上となっています。
そこで実際に、Autodesk Fusion(Fusion 360)と主要な3DCADソフトの価格を比較してみましょう。
ソフト | 価格 |
Autodesk Fusion(Fusion 360) | 71,500円/年 |
AutoCAD | 71,500円/年 |
Inventor | 367,400円/年 |
SOLIDWORKS | 108~173万円 |
代表的な3DCADソフトの価格を並べてみましたが、ご覧の通りAutodesk Fusion(Fusion 360)はかなり低価格で利用することができます。
高価なソフトと比較しても見劣りしない機能を持ちながら低価格で導入できるAutodesk Fusion(Fusion 360)が登場したことによって、個人や小規模なプロジェクトでも3DCADが使えるようになりました。
また、Autodesk Fusion(Fusion 360)のCAM機能を使うことで3Dプリンターと連動することができるようになり、モノづくりが誰でも簡単に始められるようになりました。
Autodesk Fusion(Fusion 360)のこの機能がすごい!
Autodesk Fusion(Fusion 360)の機能で、特化しているところをご紹介します。
Autodesk Fusion(Fusion 360)の特化している機能1.強力なモデリング機能
Autodesk Fusion(Fusion 360)には様々なモデリング機能が用意されています。
基本的なパラメトリックモデリングはもちろんですが、フリーフォームモデリングやスカルプティング、シートメタルなど、豊富なモデリング機能を組み合わせて思い通りのモデルを作成することが出来ます。
Autodesk Fusion(Fusion 360)の特化している機能2.シミュレーション機能を活用した詳細設計
Autodesk Fusion(Fusion 360)では設計に関わるシミュレーション機能が標準で用意されています。
静応力や構造解析、ジョイントとモーションの検証などの機能で設計の妥当性を細かに検証することが出来ます。また、レンダリングやアニメーション機能も充実しているので、最終的なプロダクトのイメージを高度に可視化することが出来ます。
Autodesk Fusion(Fusion 360)の特化している機能3.高度なCAM機能
Autodesk Fusion(Fusion 360)には複数のCAMツールやラピッドプロトタイピングのための機能が用意されています。作成したデザインを3Dプリンタで出力するためにメッシュの最適化を行ったり、自動生成されたサポートストラクチャの確認を行うことが出来ます。
また、素材や形状に適した2軸、3軸加工のツールパスの作成も行えるので、図面作成から機械加工までの一連の作業をパソコン上で完結させることができます。
Fusion 360 CAMの無料体験版ダウンロードはこちら
Autodesk Fusion(Fusion 360)の特化している機能4.クラウド上でプロジェクトの管理・共有ができる
Autodesk Fusion(Fusion 360)はクラウドベースのソフトウェアなので、データの管理もクラウド上で簡単に行えます。これによって出先やモバイル端末からデザインにアクセスしたり、チームで同時に一つのデータを利用してプロジェクトを進めることも容易にできます。
また、バージョン管理も自動・手動で行うことが出来ますので、過去に遡っての設計の変更や更新も容易です。
もちろんバージョンもクラウド上で管理可能ですので、チームメンバーは誰でもバージョン履歴にアクセスでき、編集、閲覧、コメントが可能です。
Autodesk Fusion(Fusion 360)を無料で使う方法 まとめ
ここまで、Autodesk Fusion(Fusion 360)を無料で使う方法や導入方法、機能などをご紹介してきました。
Autodesk Fusion(Fusion 360)は「スタートアップ企業向けまたは愛好家向けライセンス」であれば、無料で利用できます。スタートアップ企業や個人でモノづくりを始めたい場合には、無料で高機能なAutodesk Fusion(Fusion 360)をインストールして使ってみましょう。
また、高度なCAM機能も持っていますので、3Dプリンターと連動して利用することもできます。
3Dプリンターを導入したい人や、CAD・CAMソフトをお探しの方は、ぜひ一度使ってみてはいかがでしょうか。
また、Autodesk Fusion(Fusion 360)の実践的なスキルを学習できるFusion 360入門セミナーも開催されていますので、初心者の方はご利用をおすすめします。