CADの講座は近年どんどん増加しており、どの講座を選べばいいか迷う人も多いと思います。
そこで今回は実際にCADの講座を受けてみた大関さんにインタビューをして、どのCAD講座を受けたのか・良かった点やおすすめできる人などをお伺いしてみました。
インタビュー回答者
株式会社多幸製作所
大関慎吾さん
金属の部品加工をしています。
その傍ら削りアーティスティックと自ら名乗っていろんなものを削った作品を発信しています。
よろしくお願いします。
受講したCADの講座はなんですか?
大関さん:「Autodesk Fusionセミナー講習」という講座を受けました。
基本的なCADの知識・操作について学ぶ講座ですね。
当時は対面講座しかなかったので、実際に会場に行って対面でCADについて学ばせていただきました。
事前に製図や図面作成の知識はある程度持っていたものの、それでもとても面白い話が聞けたのでとても記憶に残っているCAD講座です。
なぜそのCAD講座を選んだのですか?
大関さん:そもそも入った会社では製図を手書きでしていて、不便すぎると感じたのでCADを学んでみようと思いました。また、どちらかというと工業系のデザイナーになりたかったので、それも含めてCADソフトを使えるようにならなくてはという思いもありました。
当時はCADの講座も少なかったのであまり選択肢はなかったのですが、検索して出てきたAutodesk Fusionセミナー講習は価格も安く自分が学びたいことが学べそうだったのでこちらを選びました。
そのCAD講座を受けて良かったことはなんですか?
大関さん:CADの良いところを集めてぎゅっとしたような講座だったので、コスパがすごく良いと感じました。独学で調べていると不必要な情報や自分に合わない知識も出てきてしまうので、効率よく重要な箇所を教えてもらえたのが良かったです。
また、講座内で実際に製品を作るフローを教えてくれたのが特に良くて、初心者ながら手順を沿ってよく理解できました。
さらに、他のCADソフトにはあまりない「スカルプト」という粘土を作るみたいな機能がFusion 360にはあって、その機能を実際に使わせてくれたのも良かったです。
CADの講座を受ける前に独学で挫折したことはありましたか?
大関さん:最初は動画を見ていましたが、やはりそれだけでは分からないことだらけでした。
真似するだけでは同じ作品しかできないし、「自分が作りたいものを作れるようになる」のに何が必要かわからず、片っ端から情報をかき集めてていた行為がなんだか遠回りなんじゃないかと感じました。
実際の講座では、独学では得られないアドバイスをたくさんもらえたので対面講座にして良かったと感じましたし、おすすめです。
私がやりたかったCAMに関しては特に独学が難しくて、当時はCAMセミナーがなかったので渋々独学していたのですが結果半年以上かかってしまいました。
今はCAMセミナーがあって2日間で完了できるなんて、今あったら絶対に受けたいと思いました。
今回のCAD講座はどんな人におすすめしたいですか?
大関さん:趣味の場合は、
- CAD系の資格が欲しい人には特におすすめ
- 何か自分でものづくりをしたいと思った人はとりあえず参加しても良い
と思いました。法人の場合は、
- CADソフトはソフト内でやることは似ているので、まずFusion 360を足掛かりにしてまずこの講座に参加するのがおすすめ
- 安価なので他のCAD講座より気軽に参加しやすい
というところがおすすめできますね。どちらかというと「明確に作りたいものがある」という目標がしっかりある方におすすめできる講座です。
なんとなく趣味を増やしてみたいな〜くらいだと、得た知識を役立てるのが難しいかもしれません。
CAMの講座は一見参加しづらいかもしれませんが、
- 紙の図面や2DCADしか使ってない会社の方
は今のうちに参加しておいた方が良いでしょう。
いつ紙の図面がなくなるか分からないですからね。
おすすめいただいたCAD講座の受講後に作った作品を教えてください
大関さん:Autodesk Fusionセミナー講習の受講後にはこんな作品を作りました。
金属製のアタッシュケース
大関さん:このアタッシュケースはCADソフトで設計して、CAM・CNCを使って切削して完成しました。あのAutodesk Fusionセミナー講習を受けてからCAMを独学で学んだので、結局半年以上かかってしまいましたね。
取っ手部分はCAD→ジェネレーティブデザイン→CAMという流れで作成し、非常に満足しています。
このように2つのパーツを設計して3Dプリントし、くっつけて取っ手にしました。
チョコレートの型
大関さん:そして自分自身パティシエをやっていたこともあり、チョコレートに使う型もCADソフトだけで作ってみました。
大関さん:このように実際のチョコレートに利用することができます。
金属彫のくま
大関さん:独学でCAM・CNCを学び終わった後はこんな金属製のくまを自作してみました。
中に機械をはめ込めるようにして、さまざまな用途で使えるように設計しています。
ただ、これくらいのクオリティの作品を作れるようになったのは結構後の話になりますね。
こんな感じで、これからもCADとCAMでさまざまな作品を作っていきたいと思っています。
私自身は仕事でも活用できるスキルなので、非常に学び甲斐がありました。
おすすめCAD講座についてインタビューしてみた まとめ
今回は株式会社多幸製作所の大関慎吾さんに、おすすめのCAD講座についてインタビューをさせていただきました。
CADの講座は事前にしっかりと目標や目的を考えて参加した方が、大関さんのように上手くスキルとして活用できることが分かりましたね。
今回紹介していただいたおすすめのCAD講座を参考に、自分はどんなものづくりがしたいか、何のために講座を受けたいかをぜひ考えてみてください。