ZBrushはデジタルアートや3Dモデリングの分野で広く活用されており、これに関する専門的なスキルを習得したいというニーズが高まっています。それに伴って多くの企業や個人がZBrush研修を検討するようになったことから、いまや数多くの研修プログラムが提供されています。
とはいえ数ある研修の中で、どのサービスが自分に合っているのか、迷っている方も多いでしょう。今回はそのZBrushの研修が受けられるサービスの比較、また実際に研修で学べる内容について解説していきます。
そもそもZBrushとはなに?
ZBrushは、Pixologicが開発したデジタル彫刻およびペイントソフトウェアのことを指します。主に3Dモデルの作成やテクスチャリングに幅広く使用されており、特に詳細な彫刻や複雑な形状のデザインが可能です。
ZBrushはスカルプティングツールなどを使って直感的にモデリングできるため、アニメーション、ゲーム業界で役立てられています。また独自の「ダイナメッシュ」技術により、形状を自由に変更しながら彫刻できます。
ZBrush研修で学べる主な内容
ZBrush研修では、主に以下のような内容を学ぶことができます。
- ZBrushの基礎・基操作など
- モデリングやスカルプティング
- キャラクターおよびフィギュアの制作
それぞれ解説していきます。
ZBrush研修内容①ZBrushの基礎・基操作など
ZBrush研修では、まず基本操作やインターフェースについて学べます。具体的にはツールやブラシの使い方、スカルプティングの基本技術などを習得し、デジタル彫刻のプロセスを理解することが可能です。
またポリゴンの管理やテクスチャリングの手法、ダイナメッシュやZRemesherなどの機能も紹介されており、受講者は自由にモデルを作成できるスキルが身につきます。
ZBrush研修内容②モデリングやスカルプティング
ZBrush研修では、モデリングやスカルプティングに特化した内容も学ぶことが可能です。モデリングというのは3Dオブジェクトやキャラクターを構築する技術、スカルプティングというはデジタル粘土のように3Dオブジェクトを詳細に彫刻する技術のことです。
具体的な形状を作成するためのテクニックや、よりリアルな質感を表現する技法を学び、基本的なジオメトリから複雑なキャラクターモデルやオブジェクトを作ります。
細部の形状にこだわったり、ダイナメッシュを活用した流動的な形状、ブラシの使い方などを身につけることが可能です。
ZBrush研修内容③キャラクターおよびフィギュアの制作
アウトプットとして、キャラクターやフィギュアの制作にも挑戦します。リアルかつ魅力的なキャラクターを作成するためのテクニックや考え方を習得します。
具体的にはキャラクターデザインの概念、ポリゴンモデリング、スカルプティング、テクスチャリング、リギング(骨組み作成)などが挙げられます。またアートフィギュアやコレクションアイテムのためのディテール、さらには仕上げの技術も学ぶことができます。
なお、ZBrush研修を活用せず、無料もしくは格安で学びたいという方は「ZBrushCore」が選択肢になるでしょう。それについては以下の記事で詳しく解説していますので、気になる方はぜひご一読ください。
おすすめZBrush研修
この章では、おすすめのZBrush研修として、初心者から実務で活用できるスキルを身に付けたい方に最適なサービスをご紹介します。ここで紹介する研修はすべて対面での研修となっているので、IT端末に強くなかったり、オンラインだと不安を感じてしまうような方におすすめです。
紹介するZBrush研修を一覧表にすると、以下のようになります。
運営会社 | 内容 | 対象者 | 主な学習内容 | 形式 | |
3DCGデザイナーコース | バンタンゲームアカデミー キャリアカレッジ | ZBrushを使用して3DCGデザインスキルを習得するコース | 3DCGデザインを学びたい方 | モデリング、スカルプティング、テクスチャリングの基本から応用 | 対面 |
ZBrush入門コース 企業向け研修 | FLAT 3D SCHOOL | 企業向けのZBrush基本操作を習得するコース | 企業研修を希望する個人または企業 | ZBrushの基本操作およびシンプルなモデル制作 | 対面 |
それぞれ、順を追って見ていきましょう
ZBrush研修①3DCGデザイナーコース
「3DCGデザイナーコース」は、バンタンゲームアカデミーキャリアカレッジが提供するZBrush研修の一つで、初心者からプロの3DCGデザイナーを目指す方に最適なコースです。週1日から無理なく通学できるうえ、主要都市の駅前にあるため通いやすいのが大きな特徴です。
ZBrushに加え、業界で使用されるMayaやPhotoshopといったソフトウェアも基礎から学ぶことができ、未経験者でも安心してスキルを身に付けられます。技術を習得した後は、他の専攻の学生とチームを組んでゲーム制作にも挑戦できるうえ、プロのクリエイターによる作品審査会で自分の成果を発表し、評価を得る機会もあります。
研修でインプットするだけでなく、発表を通じてアウトプットすることで、よりモチベーション高く学習にのめり込むことができるでしょう。期間としては6ヶ月から12ヶ月のコースがあり、費用は620,000円~1,020,000円(税込)です。
ZBrush研修②ZBrush 入門コース 企業向け研修
FLAT 3D SCHOOLが提供する「ZBrush 入門コース 企業向け研修」は、企業向けにZBrushの基本操作を指導する研修です。
FLAT 3D SCHOOLでは、iPad版のZBrushにも対応しており、受講者は自身のiPadを持ち込むことも可能。さらにワコムの大画面液晶ペンタブレット「Wacom Cintiq 22」を備えた設備で、質の高い学習環境を提供しています。
ZBrushマンツーマン入門コースは初心者向けの個別指導プログラムで、ダウンロードから基本操作、ブラシの使い方、3Dモデルの製作まで幅広くカバーしており、3Dプリンターの基礎も希望に応じて対応します。
料金プランは回数券制で、70分×6回が50,600円(税込)、12回が99,000円(税込)、18回が144,100円(税込)となっています。iPad版にも対応しており、WEB限定特典で入会金は13,200円から3,300円に割引されています。
最大の特徴は、レッスン内容が録画されることです。そのため受講後に動画で何度も復習することができるため、着実にスキルを身につけることが可能となっており、さらに教室は大阪府豊中市の曽根駅から徒歩4分の便利な場所にあるなど、アクセスも良好です。
なおZBrushのおすすめ研修を通学・オンライン別に見たいという方は、以下の記事が参考になるのでぜひ併せてお読みください。
ZBrush研修を活用するメリット
ZBrush研修を活用するメリットには、以下のようなものが挙げられます。
- 圧倒的なスキルと理解力向上が得られる
- 業界内の人脈構築に役立つ
- 実践に近い経験が得られる
それぞれ、順を追って見ていきましょう。
ZBrush研修のメリット①圧倒的なスキルと理解力向上が得られる
ZBrush研修を受講することで、受講者は圧倒的なスキルと理解力を向上させることができます。専門の講師からの指導に加え、わからない部分を質問できるからです。
また少人数制のクラスでは個々の進度に応じたサポートが受けられるため、より効果的に理解を深めることが可能です。
ZBrush研修のメリット②業界内の人脈構築に役立つ
ZBrush研修は業界内の人脈構築にも役立ちます。とくに通学型の研修ではおなじ志を持つ仲間と出会うだけでなく、講師とのネットワークも築けます。
このつながりは将来仕事やプロジェクトでの協力関係を生む可能性が高く、キャリアの発展に大いに寄与します。受講を通じて得られる人脈は、スキル向上とともに貴重な資産となるのは間違いありません。
ZBrush研修のメリット③実践に近い経験が得られる
ZBrush研修では実践に近い経験が得られます。たとえばリアルな制作プロセスやフィードバックを通じて、実際の業界で求められるスキルを磨くことができます。
またプロ講師の指導の下、具体的な課題に取り組むことで、自信を持って作品を創り上げる力を養います。このような実践的な学びは、独学で経験することは難しいでしょう。
ZBrushの研修に関するよくある質問
ここでは、ZBrushの研修に関するよくある質問をご紹介します。
- 講師の経験と実績
- カリキュラムの内容
- 受講形式(通学型・オンライン型)
- 受講生のサポート体制
- 金額
また少人数制のクラスかどうかや、実践的なプロジェクトが含まれているかも重要です。
ZBrush研修まとめ
ZBrush研修は3Dモデリングやデジタルスカルプト技術を磨くための効果的な手段となります。研修では基礎から高度なテクニックまで幅広く学べるカリキュラムが用意されており、自分のレベルや目指す分野に合わせて選ぶことができるからです。
上記で紹介した比較表を参考のうえ、コストや講師の経験、研修後のサポート体制などを調べたり、相見積もりをとることが大切になります。実際の制作に即した演習が多い研修を選べば、即戦力として活用できるスキルが身に付くだけでなく、将来のキャリアアップにも大きな影響を与えてくれるでしょう。