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3Dのレンダリングをマスターしたい!レンダリングの種類や上手に作業するコツ

3Dはリアリティがあり、より実物に近い表現が可能です。
また、より3Dによりリアルな質感を再現するためには、レンダリングの果たす役割が大きいものです。

3Dのレンダリングは非常に奥が深いため、よりスキルを上達してクオリティの高い作品を作りたい場合、どのようにすれば良いのでしょか。

本記事では、3Dのレンダリングの種類や上手に作業するコツなどを紹介します。

3Dレンダリングのプロセス

3Dレンダリングのプロセス

3Dレンダリングのプロセスとして、以下の流れで進めます。

  1. 3Dオブジェクトやモデルを作成する
  2. 3Dオブジェクトにマテリアルを追加する
  3. 3D環境にライティングを追加する
  4. 3Dイメージをレンダリングする

ここでは、各ステップの詳細を紹介するとともに、Adobe Substance 3Dの有益な機能なども併せて紹介します。

3Dオブジェクトやモデルを作成する

レンダリングは、あくまでも3Dモデルに対して効果を与える行為となるため、最初に3Dオブジェクトやモデルの準備が必要です。

3Dモデリングするためには、最初に正面・側面・平面の3方向からの視点により三面図を作成してください。三面図がなくても3Dモデルは作成可能ですが、設計図の役割ともなるので作成しておくと良いでしょう。

モデリングで使用するソフトウェアによっては、実物を専用ツールでスキャニングして得られたデータをもとにして、物体を3D空間に再現することも可能です。

3Dオブジェクトにマテリアルを追加する

多角形などによって3Dオブジェクトの形状を定義できるものの、それだけではカラーや表面・外面のディテールが明確ではありません。
そこで、マテリアルの追加作業が必要となります。

マテリアルとは、3Dモデルに対して質感を与えるための重要な作業です。
たとえば、金属であれば光沢や表面の凹凸などもマテリアルにより表現することで、よりリアルに近いディテールに近づけます。

具体的には、テクスチャにより3Dモデルに対して与える色や凹凸を定義して、シェーディングと呼ばれる光の反射や屈折などの特性を設定することにより、要求するオブジェクトの表現が実現可能です。

3D環境にライティングを追加する

多角形のオブジェクトの集合体を、よりリアルな空間に見せるためには光源の確保が必要です。
そこで、オブジェクトの配置に対してどのような環境となるのかを想定して、季節や時間に応じて太陽光や照明などの光を与えるライティングをおこないます。

ここで重要となるのが、オブジェクトによって光の屈折などが異なる点です。
高機能なソフトウェアを使用すればテクスチャを正確に再現して、ライトを適切に当てることにより、より説得力のある表現が可能です。

3Dイメージをレンダリングする

3Dオブジェクトを作成してテクスチャを適用してライティングした後、3Dレンダリングの作業に入ります。基本的には、ユーザーが定義した視点からシーンのスナップショットを撮影されます。

これにより、3Dシーンの2D画像を簡単に作成可能です。
レンダリングソフトウェアは、単一の画像作成だけでなく、多数の画像を順番に高速レンダリングして、まるでリアルタイムで動いているように表現することもできます。

レンダリングについては、すべてが同じプロセスではなく様々な方法があって、それによってレンダリングの品質が左右されるのです。

3Dレンダリングの方式

3Dレンダリングの方式

3Dレンダリングの場合、計算方式の種類の違いなどによって以下の方式があります。

  • レイトレーシング
  • ラジオシティ
  • スキャンライン
  • Zバッファ法
  • トゥーンレンダリング

各方式により特徴が異なるため、強みと弱みを理解して最適な方式を選択できるかが重要です。

ここでは、各方式のメリットとデメリットについて解説します。

レイトレーシング

レイトレーシングは、レンダリングの方式の中で最もスタンダードなものです。
画素単位でカメラに届く光線を逆方向に遡って、光線と最初に交差するモデルで描写します。

入射した光の透過と散乱を計算することで、光の反射や陰影などをより実物に近づけて表現できるメリットがあります。
ただし、形状数が多く反射や屈折が多くなればなるほど、レンダリングに時間がかかるデメリットがあります。

ラジオシティ

ラジオシティとは、光源より直接届く光のみならず、物体に反射することで発生する間接光を表現できる方式です。これにより、よりリアルな描写が可能となります。

ただし、複雑な方程式により計算しなければならない関係上、計算に時間がかかるデメリットがあります。

スキャンライン

スキャンラインとは、スクリーンを横1行の単位で分割し、それぞれに奥行きを計算してレンダリングする方式です。スキャンラインでは、視点となるカメラより処理の対象となる走査線を突き抜ける平面を算出します。

そして、走査面と交差する面を特定して、交差する箇所に対して描画処理をおこなうのです。
レンダリングバッファに対して描画する時に、走査面と交差する面の位置を比較して、カメラに近いものを描画することになります。

得られる画像のクオリティはレイトレーシングに見劣るものの、スキルを向上させればより美しい描写も可能です。

Zバッファ法

Zバッファ法とは、画素単位でモデルの奥行きを判定して、カメラに写っていない部分を消去する方式です。レンダリングバッファだけでなくZバッファと呼ばれる領域があり、仮想空間においてカメラからの距離を表す色が描かれるのです。

Zバッファ法はアルゴリズムが比較的単調となるため、短時間でレンダリング可能なメリットがあります。一方で、透明なマテリアルを使用したモデルの表現が苦手です。

また、一時的に奥行きに関する情報の記憶領域を確保しなければならない関係上、必要なメモリ領域は大きいデメリットもあります。

トゥーンレンダリング

トゥーンレンダリングとは、3Dを2Dに似せて表現する方式です。
写実的になりがちな3DCGを、手書きでは難しい多彩なアクション表現が可能です。

トゥーンレンダリングは、アニメやゲームにおいて頻繁に使用されており、セルシェーディングと呼ばれる場合もあります。あえてリアルな雰囲気を弱めて、親しみやすく表現できるメリットもあります。

3Dレンダリングをより綺麗に仕上げるコツ

3Dレンダリングをより綺麗に仕上げるコツ

3Dレンダリング作業をする上で、よりクオリティの高い作品を作りたいものです。
そこで、以下に着目してより綺麗な作品に仕上げましょう

モデルの精度を向上させる

どれだけレンダリングのスキルを向上させても、元々のモデルの質が低いと良いものを作ることができません。そこで、モデルの精度を向上させることが重要です。

リメッシュなどの処理をおこなわずにモデリングしてしまうと、ローポリゴンなモデリングになりがちです。しっかりとモデルが一定の基準を満たした状態に仕上げておきましょう。

モデルの環境を整える

モデリングの時点でノイズが入った状態になっていると、レンダリング時に質が下がってしまう場合が多いです。また、カメラからモデリングまでの位置が遠い場合も、低質なモデルとなってしまいます。

そこで、ノイズをカットしたりランプやライトの位置を微調整したりすることで、モデルの質を向上させることができます。

レンダリングの出力解像度をアップする

レンダリングにより出力する際に、出力解像度をアップするとより高密度な作品に仕上げることができます。よって、より綺麗に仕上げたい場合は解像度をアップすることをおすすめします。

ただし、解像度を上げることでファイルサイズが大きくなり、処理に時間がかかってしまうため、適切なサイズに設定することが重要です。

カラーマネジメントを管理する

カラーマネジメントとは、各媒体によって異なる色の表現を統一化する作業のことです。
カラーマネジメントを管理することで、実物との色味が乖離してしまうことを防止できます。

レンダリングソフトなどでは、一括でカラーマネジメントをおこなう機能があり、微調整できる場合も多いです。自信がない場合は一括変換して、より実物の色味に近づけましょう。

ランプやカメラの位置を微調整する

ランプやカメラの位置を適切な状態にするだけで、格段にレンダリングの精度が向上します。
ランプは光の調整、カメラは画角や構図の調整により質の高い画面となります。

たとえば、人のモデルを3Dレンダリングする場合、顔にスポットが当たるように調整すると高質なレンダリングに仕上げることが可能です。

3DをレンダリングするならAdobe Substance 3Dがおすすめ

3DをレンダリングするならAdobe Substance 3Dがおすすめ

3Dレンダリングする上で、ソフトウェア選びが重要です。
そこで、使いやすさとレベルの高いレンダリングを実現できるAdobe Substance 3Dが特におすすめです。

Adobe Substance 3Dでは、多彩なテンプレートが用意されており、テンプレートに当てはめるだけでも容易に魅力的な3D作品を作り出すことができます。
また、より細部にまでパラメータ調整できる機能があり、マテリアル作成時点で設定しておけばレンダリング時により自由度が高まります。

レンダリングに特化したSubstance 3D Stagerは、ドラッグ&ドロップで簡単に適用でき、読み込み形式も豊富でほかのツールとの相性も抜群です。

以上のように、Adobe Substance 3Dはモデリングからレンダリングまで、シームレスに対応できるソフトウェアとなっています。

Adobe Substance 3Dはこちら

3D レンダリングのまとめ

3Dレンダリングは、非常に奥が深くこだわりだしたらきりがないものです。
ただし、どのような方式があって要領を掴んで対応しないと、いつまで経っても理想の作品を作り出すことができません。

本記事で紹介した内容をぜひ参考にして、自分が思い描く作品を完成させましょう。

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