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WindchillとObbligatoを徹底比較!PLMを導入して業務効率化やコスト削減をしよう

WindchillObbligatoは、製造業向けの情報管理システムPLMのソフトウェアです。PLMを導入することで製品のライフサイクル情報を一元管理でき、業務の効率化や品質の向上、コスト削減ができます。

この記事では、WindchillObbligatoの機能や価格を徹底比較します。

Windchillの特長

Windchillの特長

Windchillは、PTCジャパン株式会社が提供するPLMパッケージです。PTCジャパン株式会社は本社をマサチューセッツ州に置く米PTCの日本法人で、CADPLMSCM(サプライチェーン マネジメント)などを扱っています。

Windchillは海外でも多数導入されており、事例をベースとして開発することで実際的な機能を多数備えています。マルチCAD環境下でグローバル企業の声を活かした標準機能群を活用することで短期間での導入ができ、投資収益率を高めることが可能です。

一元管理機能(PDM)としては次のような機能があります。

  • ドキュメント管理
  • ワークフロー管理
  • BOM情報管理
  • 各種CADデータ管理
  • 製品バリエーションの作成・管理

PLM本来の主な機能は次の通りです。

  • EBOM-MBOM連携
  • 製造プロセスの管理
  • スケジュールやコスト
  • 成果物を管理するプロジェクト管理
  • 品質管理

導入事例を基に機能の組み合わせや運用方法を考えることで、80パーセントを標準機能で賄えます。特別な設定がいらない標準機能に加えて、必要に応じて導入できる機能が1つのプラットフォーム上で開発されているので、過度で複雑なシステムになることを回避できます。

WebベースのユーザーインターフェースでFirefoxなどのフリーのブラウザも使用することができ、ビューアー表示でCADがなくてもCADデータを見ることが可能です。日本語をはじめとして11か国語に変換したり、通貨や単位の切り替えができたりするという特徴もあります。

拠点や端末に依存せずリアルタイムでデータの共有やアクセスができ、WindowsエクスプローラーやCADソフトと同じ感覚で操作できるのもメリットです。通常はPLMを使わない顧客が、自分で製品データにアクセスできる仕組みを作ることもできます。

Windchillは、部品を中心にデータが紐づけされています。部品に関連のあるドキュメントやCADデータ、ライフサイクルや変更情報などの処理まで、部品をたどって探せます。PLMWindchillに統一すれば、オンプレミスでもPTCクラウド内でもビジネスに合わせて進化させることもできます。

IoTを含む企業全体の大規模な情報システムや、業務システムとの統合も簡単です。Windchillは複数部門にまたがる地理的に分散したチームに関連データを共有し、協調設計や流用設計を定着化させます。グローバル生産体制での、数々のリードタイムも短縮します。

WindchillのPLMソフトはこちら

Obbligatoの特徴

Obbligatoは、日本電気株式会社(NEC)が提供するPLMシステムです。国内でのシェア率が高く、顧客の声を製品の強化に取り入れています。ObbligatoではBOM(部品表)とSCM(サプライチェーン・マネジメント)、ECM(エンタープライズ・コンテンツ・マネジメント・システム)とエンタープライズの各方面からソリューションを行います。

BOMソリューションでは用途別のBOMを連携(統合BOM)し、自由に用途を定義して複数のBOMを管理します。業種や生産形態に適したBOMを運用でき、設計の変更時には速やかに生産BOMに反映されるのでメンテナンス作業が効率化され、手戻りが防止されます。

海外の顧客ニーズを具現化するために企画BOMが用意され、設計や製造などをあとの工程に引き継ぐことができます。各地の企画BOMを集約してグローバル共通の仕様を作ることで、日本製品と海外製品の部品調達の最適化が可能です。統合BOMによってコストを多角的に可視化し、コスト管理をします。

SCMソリューションではERP(企業の資源となる人ともの、金と情報を適切に分配して有効活用する)として、統合BOMをベースとした設計から生産の連携を図り、スピーディーな情報伝達をすることで生産性の低い工程を解消します。開発段階からの化学物質集計シミュレーションを行うことが、全社レベルでの効率的な環境情報管理業務につながります。

不具合などについての対応結果や設計情報も一元化されるので、品質の改善と再発の防止ができます。図面や製造工程などの一元化によって工程情報を管理すると、部門を横断して企業全体で取り組むことができ、ものづくり全体のパフォーマンスが最大化されます。

EMCソリューションではCADデータや部品管理、製品構成や設計変更を管理します。類似する複数の製品を1つの構成で管理し、多種多様なBOMの作成とメンテナンス作業の効率化を行います。

グローバル分散設計によって設計や生産の拠点を海外に移しても、遠隔サイト間の設計データの共有と、分散運用が可能です。社外取引先とも安全で迅速、かつ確実な製品技術情報共有ができるようになります。

エンタープライズソリューションによって、ドキュメント管理とプロジェクト管理を行います。PLMダッシュボードは社内の様々なシステムで管理されている製品情報に、Web経由で統合アクセスすることを実現します。エンタープライズサーチ連携では、社内の技術情報を横断的に全文検索することが可能になります。

情報漏洩対策はNEC独自の技術によって、一般データの持ち出しを制限することなく、機密データの外部への持ち出しだけを制限できます。「Obbligato for SaaS」を利用すると、クラウド型のPLMサービスを受けられます。

WindchillとObbligatoを徹底比較

WindchillObbligato5つの項目で徹底比較します。

価格

価格
Windchill Base (設計者用) 要見積
Obbligatoシリーズ最小構成 300万円~
Obbligato for SaaS(含有化学物質管理機能を20人で利用する場合) 初期費用240万円
16万円~/月

使いやすさ

WindchillObbligatoも、使いやすさを重視しています。WindchillWindowsエクスプローラーやCADなどを使った経験からの使いやすさなのに対し、Obbligatoの使いやすさは現場の人間が操作できるインターフェイスによる直感的なものです。

コスト削減

Windchillは部品中心の管理を行うことにより重複部品を減らして、コストのかかるスクラップと在庫超過を減らす戦略をとっています。部品分類戦略で部品やドキュメントを整理して、再利用の可能性を探ります。

部品分類が最適化できれば、企業は年間数百万ドルを削減できます。ObbligatoではNEC独自のAI技術によって、部品調達から消費までを見通した市場ニーズの分析ができます。

企画の段階から構成部品の原価や為替レートの変動を予測したシミュレーションをしたうえで、製品を企画したり部品を調達したりできるのでコストの最適化が可能です。

セキュリティ

WindchillにはOWASP OpenSAMMモデルに従って厳格なセキュリティ制御が組み込まれ、自動スキャンツールの統合などが行われています。PTCの自動サポートシステムを介して、報告された脆弱性に関する情報が事前に通知され、潜在的なリスクと推奨される改善策を知ることができます。

アプリケーションは、IPの保護などビジネスのニーズに合わせて設定可能です。Obbligatoは前述の通り、NEC独自の技術によって機密データだけを持ち出せないように制限しています。一方で暗号化技術が使われていないので、暗号化製品の利用が制限されている国でも導入可能です。

サポート

WindchillIoTを利用して製品の情報を収集し、初期段階で問題を特定します。製品内の学習リソースやライブクラス、カスタム学習プログラムを介してPTCのエキスパートから学べます。Obbligatoにはコンサルティングサービスや導入支援サービス、教育サービスが用意されています。

電子メールによる問合せが可能で、バージョンアップの通知などのパッケージ保守サービスもあります。

WindchillのPLMソフトはこちら

Windchill、Obbligatoそれぞれに適する企業は?

Windchill、Obbligatoそれぞれに適する企業は

Windchill11か国語に変換できることからもわかる通り、すでにグローバル展開している企業に向いています。世界規模で蓄積されたノウハウを利用でき、データの一元管理によって分散された拠点のチームとも安全に迅速に連携可能です。PLMの導入費用を抑えたい場合にも適します。

Obbligatoは、これからグローバル展開を考える企業向けです。海外のシステムにも対応でき、困ったときには日本語でサポートを受けられます。コストの削減をしたい場合や経験豊富な技術者の操作履歴を利用したい場合など、NECAI技術を使いたい企業にも合っています。含有化学物質の管理もできるので、コンプライアンスの強化にも役立ちます。

WindchillとObbligatoには、向き不向きがある

WindchillObbligatoは、どちらもPLMのソフトウェアです。Windchillは世界で使われており、11か国語に切り替えることができます。

Obbligatoは日本企業が開発したソフトで、これから世界進出しようとする企業が利用すると日本語で手厚いサポートを受けられるので、利便性が高いです。

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