facebook

Solidworksのライセンスについて

扱いやすさと品質の両面を備える3D CADソフトを探す時に、良く検討されるのがSolidworksです。費用対効果に優れ、手ごろな価格で導入できるのが大きな強みとされてます。今回は、そんなSolidworksを検討する際に知っておきたい、ライセンス情報などを紹介しますので、参考にしてみて下さい。

Solidworksの概要について

Solidworksは、世界的に有名なソフト開発会社のダッソーシステムズが提供している、ミドルクラスの3D CADソフトです。ダッソー社は他に、航空機などの設計で使われる、ハイエンド向けのCATIAをラインナップしていますが、これがオーバースペックな時に役立つのがSolidworksです。廉価な製品では機能が不足するものの、ハイエンド向けでは手に余る時に、ちょうど良いソフトと考えられます。費用と機能性のバランスが優れていて、中小企業でも無理なく導入を検討できる上、幅広い現場で通用する品質が武器です。

現在、使われる機会が増えているミドルクラスの3D CADソフトの中でも、Solidworksはパイオニア的な存在と言われます。実績がある分、完成度が高いのも特徴です。中でも誕生して以来、「使い勝手重視」の方針を崩していないのは特筆点でしょう。操作性が高いため、本来の機械設計はもとより、デザイン目的で使うエンジニアもいるほどです。モデリングがしやすく、レンダリングの質も良いので、本来の用途以外にも対応します。ただし、ミドルクラスですから、ある程度の制約があるのには要注意です。他のCADソフトもそうですが一長一短があるので、自社の用途やニーズに適しているかは、冷静な見極めが欠かせません。

Solidworksのライセンスは大まかに2種類

使い勝手の良さを重視しているSolidworksでは、操作性だけではなく、費用面にも柔軟性を持たせています。ライセンスはスタンドアロンとネットワークの2つが用意されており、ニーズに応じて使い分けられるのが特徴です。また、それぞれに3段階のグレードが用意されていて、必要最小限の機能性に絞るのはもちろん、性能を最大限に発揮するためのシステム構成も実現できます。更に、契約形態は買い切り型とサブスクリプションを選べるのも魅力です。

Solidworksのライセンスの詳細をわかりやすく

スタンドアロン・ライセンスについて

スタンドアロンは1個のライセンスに付き、1台のPCに限ってSolidworksを利用できるのが特徴です。ノードロック式と呼ばれ、ソフトをインストールし、ライセンス認証手続きを済ませたPCでのみ利用できます。インストールしたPC単体で動作するので、オフライン環境でもSolidworksを利用可能です。

ネットワーク・ライセンスについて

認証手続きを済ませたライセンスサーバーを用意し、これとネット接続した複数のPCが、Solidworksを利用できるのがネットワーク型と呼ばれます。1個のライセンスがあれば、複数台のPCで利用できるのが大きなメリットです。ライセンスサーバーは他のPCを監視し、ネットワークを介してSolidworksの利用権を付与します。もし、使おうとするPCが、契約で定めた利用可能数の上限を超えた場合、ライセンスサーバーは承認しません。5台契約なら、6台目のPCでSolidworksを使おうとしても、ライセンスサーバーは利用権を与えないわけです。

この方式は柔軟な運用ができるので、使い方次第ではコスト削減にも繋がります。また、ネットワークを介して、遠隔地のスタッフに利用環境を提供することも可能です。ただ、ネットワーク環境を整えるために負担が生じますので、常に理想的なライセンスかと言うと、そうではありません。スタンドアロン型の特徴と比較した上で、適している方を選ぶ必要があります。

3つのグレード

Solidworksの2つのライセンスには、それぞれ更に3つのグレードが用意されているのが特徴です。
・Standard:モデリングに必要な機能を備えた最小限のシステム構成
・Professional:レビュー機能などを強化したミドルレンジのパッケージ
・Premium:全ての機能を網羅した最大限のシステム構成
いずれを選ぶかで、Solidworksを使ってできることが大きく左右されます。コストが過剰になるのは避けつつ、必要な機能はしっかりと備えたタイプを吟味しましょう。

支払いは買い切りかサブスクリプション

ライセンスとグレードの他に、支払いタイプも選べます。近年は、契約期間に応じて料金が発生するサブスクリプションが主流と言えますが、Solidworksは買い切り型も用意されているのは魅力です。買い切り型は一度に支払うコストは高くなるものの、費用総額は抑制できます。対して、サブスクリプションは毎月または毎年、少しずつ利用料金が発生するタイプで、一度の支払額は高くありません。ただし、使い続ける以上、何時までも費用がかかるため、長期間運用した場合は、買い切り型より支払総額が増えることがあります。

これでは、トータルコストを低減するには買い切り型が有利に見えますが、問題はバージョンアップです。買い切り型はバージョンアップすると、新しい製品を購入する必要があります。しかし、サブスク契約は常に最新の状態で提供されるので、バージョンアップするための負担はかかりません。何度も買いなおすことを考えると、常に最適な状態で利用できるサブスク契約にも利点があります。どちらを選ぶかは悩みどころと言えますから、慌てずにじっくりと調査して下さい。

Solidworksのライセンスに関して知っておきたい情報

Solidworksのライセンスはアクティベーションが必須

アクティベーション手続きによって、正規ライセンスを所有していることを証明しないと、Solidworksは利用できません。これはスタンドアロンでもネットワーク型でも同じです。アクティベーションの方法は特別なものではなく、シリアル番号を送信するなど簡単な操作で行えます。基本的にはネットを介して認証手続きを進めますが、場合によってはオフラインでも可能です。

別のPCでSolidworksを使いたい時の注意

スタンドアロン型の場合、ライセンス1個につき、1台のPCに限って利用できるのが特徴でした。しかし、買い替えなどの理由で、別のPCを使いたい時はあるはずです。その場合、古いPCから新しい方へライセンスを移転させる、トランスファーと呼ばれる手続きがあります。トランスファーを行えば、PCを買い替えても、別にライセンスを取得する必要がありません。古いPCの承認を外して、新しい方に移すことで、無駄なくSolidworksを使い続けられます。

OSやPCのシステムをアップデート・変更した時の注意

OSやPCのシステム構成を大幅に変更すると、監視システムは別のコンピュータだと認識しかねません。元々は同じPCでも中身が大きく変わると、システムは別物だと錯覚するのです。この場合もトランスファーを行えば対処できるので、あらかじめ手順を確認しておきましょう。

学生ライセンスはある?

多くの3D CADソフトと同様に、Solidworksも学生ライセンスを利用可能です。学生や教員など、一定条件を満たす方を対象としています。ただ、Solidworksの学生ライセンスは無料ではなく、割引価格での提供ですので気を付けて下さい。さらに、営利目的での利用ができないなど、制限もあります。

ライセンス選びは慎重に

Solidworksのライセンスは種類が多い分、選択の幅が広いのはメリットです。ただ、リサーチしておきたい点も多いですから、慎重に検討を進めましょう。無料トライアルやカスタマーサポートも利用すると、具体的なイメージを掴むために役立ちます。

最新情報をチェックしよう!