Blenderは、三次元の立体的なグラフィックスなどを作ることができるフリーソフトです。
この記事ではBlenderのダウンロードとインストールの手順や、初心者でもBlenderを使えるようになるためのオンライントレーニングについて紹介します。
トレーニング前に知りたい「Blender」とは?
Blenderは3DCGやアニメーションなどを統合して制作できる、パソコン用のアプリケーションソフトです。世界中に無数にあるコミュニティと有志の企業によって維持され、誰でも公式サイトから無料でダウウンロードして使えます。
利用者のプライバシーが尊重されているので登録しないで使えるのに、制作物の著作権は制作者に帰属します。つまりBlenderで作った作品は、自由に販売できるということです。
世界中のアーティストや、アニメーションやVFXを作るスタジオなどで利用されています。ゲーム作家が商業用のゲーム作りに利用したり、研究者や教育機関の学生も使用したりしています。
Blenderはどんな使用目的でも使え、Blenderそのものに手を加えたり、変更したバージョンを配布したりすることすら許されています。デフォルトでは英語で表示されますが、インストール後に設定することで日本語での使用が可能です。
初めてでもわかるBlenderのオンライントレーニング
Blenderには有料のオンライン講座もありますが、まずは無料でできるオンライントレーニング方法を2つご紹介します。
無料でできるBlenderのオンライントレーニング
最初は無料でできるBlenderのオンライントレーニングからやっていきましょう。
Blender入門(3.0 / 3.1 / 3.2 / 3.3版)
「Blender入門(3.0 / 3.1 / 3.2 / 3.3版)」は、ファビコンにBlenderのマークを使用したサイトです。
Blenderのダウンロードから、3DCGモデリングやアニメーションまで学べます。3DCG制作の流れや、コマンドの入力方法などの基礎知識もあるので初心者にも安心です。Blenderには3Dに特有の考え方や用語があるため、じっくりと最初から順番に進める方がかえって効率がよいでしょう。
このサイトでは犬の置物の3DCGを実際に作りながら、Blenderのモデリング作業に必要なよく使うパターンを覚えます。胴体のモデリングでは、オブジェクトモード・エディットモードの、モードごとに作成します。
頭部と足、尻尾や目玉までモデリングして、微調整しながら犬に近づけて行きます。マテリアルで質感を表現し、テクスチャで表面の模様を表現することで、本物の犬ではなく木製で目には石かガラスがはめこまれた置物の犬であることがわかるようになります。
ライティングやカメラを配置して、最後にレンダリングでデータを3DCG化します。
アニメーションの章ではマテリアルを設定して作るアニメーションや、カメラワークによるアニメーションなどの変形しないアニメーションについて学んだあと、変形するアニメーションを実際に作ります。
文章で書かれていますが、Blenderの画面の画像があるので、わからないところを反復しながらトレーニングできるようになっています。その他の重要な機能の解説もあります。Blenderはバージョンによって異なる部分があるため、姉妹サイトとしてBlenderのバージョン「2.7」と「2.8/2.9」が学べるサイトもあります。
Introduction to Blender For Beginners
「Introduction to Blender For Beginners」は、Udemyのサイトから無料で利用でるオンラインのビデオコンテンツです。Udemyは世界中のすべての人が、オンラインで専門家からあらゆることを学べるプラットフォームです。
2010年に設立され、数十の言語のビデオが用意されています。まずUdemyのサイトへ行き、上部の「新規登録」から必要事項を書き込んで登録します。左側のメニューでレベルは「初級」を、日本語のビデオを観るなら言語は「日本語」を、価格は「無料」を選びます。その他に評価や、ビデオの視聴時間などでも探すことが可能です。
2022年11月の時点で、Blenderの日本語初級ビデオは1.5時間のプチ講座のみになります。しかし言語を英語にすると、431本のビデオが見つかります。ビデオで視覚的に学べるので、言葉は関係ないかもしれません。
サムネイルをクリックすると無料のチュートリアルが視聴できるので、視聴するかどうかは観てから決められます。「Introduction to Blender For Beginners」には3297件の評価が寄せられ、5点中4.5ポイントと実際に観た人の評価が非常に高いビデオです。タイトルを翻訳すると「初心者のためのブレンダー入門」となります。
レクチャーの数は63で、長さは4時間55分あります。タイトル通りBlenderのインターフェイス操作に慣れるところから始まり、3DCGモデリングやテクスチャリング、ライティングやアニメーションの基礎が学べます。
有料でできるBlenderのオンライントレーニング
次に有料でできるBlenderのオンライントレーニングを紹介します。
きちんと知識をつけたい人や無料では満足いかなくなってきた人は有料のトレーニングに挑戦してみましょう。
Blender基礎セミナー
Blender基礎セミナーは有料のオンライントレーニングの中でも比較的安価なセミナーとなっています。
2日間で最大33,000円(税込)となっており、Blenderを学べる有料トレーニングの中では出しやすい金額ですね。
Blender基礎セミナーはBlenderの操作が分からない人や3DCGソフトを扱えるようになりたい初心者の人向けのセミナーとなっています。
1からきちんとした知識を講師に教えてもらいたいと思っている人はこちらを検討してみてください。
Blenderのオンライントレーニングに必要なもの
Blenderのオンライントレーニングに必要なものは次の通りです。
パソコン
Blenderはパソコン用のソフトなので、使うにはパソコンが必要です。パソコンのスペックについて公式サイトには、「最小スペック」と「推奨スペック」が載っています。独学でBlenderを学ぶ初心者には、最小スペックで十分です。BlenderはWindowsやMac、Linuxなど、主なOSのほとんどに対応しています。パソコンのスペックによっては最新バージョンが使えない場合があるので、公式サイトで確認して合うバージョンをインストールしましょう。
周辺デバイス
3Dグラフィックを作成するBlenderでは、マウスやペンタブレットなどの周辺機器によって作業の快適さが決まります。サイドボタンのあるマウスを選んで、よく使う機能を覚えさせておくとマウスから手を放すことなく機能を呼び出せます。
前述の通りBlenderで3Dグラフィックを作る際には、テクスチャという機能を使って制作物の表面(見た目)を仕上げます。テクスチャは一般的なイラストソフトと同じような機能なので、自由に作成したり色を付けたりするにはペンタブレットが重要と言えるでしょう。
Blenderのダウンロードとインストール
2022年11月時点での、Blenderの最新バージョンはBlender 3.3.1です。
2022年10月5日にリリースされました。誰でも自由に動作を変更できるというBlenderの性質上、バージョンが新しくなっている可能性がありますがダウンロードの手順は同じです。Blender公式サイトのホームページ上部にある「Ⅾownload」をクリックすることで、ダウンロードのページに行けます。
Blenderの公式サイトは英語です。わからなければ、Google翻訳などを使ってページを翻訳しましょう。最上部のボタンがWindows用です。その下にMacや、その他のOS向けソフトが用意されています。対応するOSのダウンロードボタンを押すと、ダウンロードが始まります。
ダウンロードされたら、ダブルクリックして開きましょう。セットアップウィザードに従ってインストールを行います。
最初にライセンス契約についての同意を求められるので、「I accept the terms in the license agreement」のチェックボックスをクリックします。
「Next」ボタンで次に進み、保存先などのカスタムセットアップを行います。容量などに問題がなければ「Next」をクリックし、次画面で最終確認の「Install」を押します。
インストールが完了したら、「Finish」をクリックして終了です。
Windowsのユーザーなら、「スタートメニュー」からBlenderを使えます。Blenderを日本語で使用する場合は、最初に表示される初期設定画面の「Language」をクリックしてプルダウンメニューから「Japanese」を選びます。
オンライントレーニングでBlenderを使いこなそう
Blenderは誰でも登録することなく使える、3DCGやアニメーションなどを作成できるフリーソフトです。
無料で使えるオンラインサイトでトレーニングすることで、基礎的な知識を身に付け実際的な操作方法を学ぶことができます。