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【2025】NXを3DCADとして活用!ライセンス価格・推奨スペック・基本操作を解説

シーメンスから提供されているNXを、3DCADとして活用したいと考えていないでしょうか。
しかし、どのように業務に利用できるのかわからない、他の3DCADとの違いがわからないとお悩みの人もいるはずです。

そこでこの記事では、NXを3DCADという目的で導入する魅力についてわかりやすくまとめました。価格情報や機能、ハイエンド3DCADを利用してできることを解説しているので、期待する目的で利用できるのかチェックしてみてください。

NXのハイエンド3DCADを業務に活用しよう

まず次のように、製造業で発生する一連の業務に使える3DCADをお求めなら、ハイエンド3DCADであるNXを活用しましょう。

  • 設計
  • 製造
  • 解析

製品のモデリング(CAD)はもちろん、製品の製造や加工への対応(CAM)、さらには解析・シミュレーション(CAE)にも対応しているのがNXの3DCADです。

例えば、製品の構想設計をする段階から始まり、詳細なデザインの検討、またNXのソフト内で製品ライフサイクル管理(PLM)ができるなど、広範囲を網羅しているため、バラバラに管理されがちなソフトをひとつに集約できます。

さらには、図面やドキュメント、スプレッドシートなどのデータ管理も可能であり、それぞれのデータを紐づけできるのがNXの強みです。
3DCADの枠を超え、製造業務全体の効率化を目指しているなら、ぜひNXの3DCADを活用してみてください。

3DCADとして使えるNXの価格情報

「NX」の価格は要問い合わせとなります。
しかし、NX製品のなかで、クラウドベースとして利用できる「NX X」の価格は公開さいれておりますので情報を以下に整理しました。

契約プラン 価格(税込) 契約がおすすめの人
NX X Design Standard 1,079,901円/年
(89,992円/月)
主に3DCADのモデリング機能を利用したい人
NX X Design Advanced 1,402,948円/年
(116,912円/月)
主にモデリング・解析・レンダリングを活用したい人
NX X Design Premium 1,790,605円/年
( 149,217円/月)
AI機能の活用および高度な解析に対応したい人

また、既存のNXの3DCADに追加機能を付与したいなら、NX X Value Based Licensingというアドオンやモジュールを入手できるライセンスが必要です。
上表の金額に追加して「1,611,879円/年(134,323円/月)」が必要になります。

あわせて、シーメンスが提供するNXは、クラウドベースのNX Xとは別に、社内ネットワークベースの「NX」が提供されています。なお当製品は参考価格が公開されていません。企業によって金額が変化するため、要問い合わせである点に注意してください。

より詳しい価格情報を知りたい方は、以下の記事がおすすめです。

【2025】NXのCADの価格はいくら?他3DCADソフトとの違いや無料版の有無を解説

NXの3DCADを使うための推奨スペック

NXはハイエンド3DCADであることから、高処理に対応できるパソコンを用意しておくことが欠かせません。参考として以下に、スムーズな処理に求められるパソコンの推奨スペックをまとめました。

OS Windows10以上
グラフィックボード オンボードメモリ512MB以上
物理メモリ 16GB以上
ディスク容量 20.0GB以上
ディスプレイ 解像度1024×768pixel以上
色深度32ビットカラー

紹介した数値はあくまで目安ですが、特にディスク容量はデータを新規作成することを考慮し、上表よりも容量の大きなものを選んでおくのがおすすめです。

例えば、256GB以上の容量があるパソコンを購入するか、複数のソフトウェアを利用する予定なら、512GB以上の容量を確保しておくとよいでしょう。

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NXで使える3DCAD機能一覧

NXの3DCAD機能一覧

NXの3DCADには、次のようなモデリングの機能が備わっています。

主な機能 機能の特徴
スケッチ 単形状のフィーチャを用いながら、3Dモデルの設計の下図(2D図面)を作成できる
パラメトリックパーツモデリング 修正・変更する箇所と関連する3Dモデルの部位が自動で修正され、設計の手間を最小限に抑えながらモデリングできる
アセンブリモデリング パーツを個別に作成できることはもちろん、ひとつのアセンブリとしてまとめながら、製品を設計できる
板金モデリング 板金をメインとした製品設計において、切断加工・曲げ加工・穴あけなど、加工時の状態を予測した詳細設計ができる
コラボレーション(連携) チーム(複数名)でひとつのプロジェクトを共有し、フィードバックなどを受けながら設計検討を進行できる

例えば、2D図面の作成というゼロベースからの製品設計に対応しているほか、すでに完成している2D図面を読み込み、3Dモデルに起こす作業にも利用が可能です。
そのため、3DCADを利用したモデリングという部分だけを見ても、必要な機能がすべて備わっているとわかります。

さらにCADだけではなく、CAM・CAEを活用できるため、機能性に優れる製品設計用の3DCADソフトをお求めなら、NXを導入するのがベストだと言えるでしょう。

NXの3DCADでできること

NXの3DCADでできること以下5点を画像付きで紹介していきます。

  1. スケッチ
  2. フィーチャ・モデリング
  3. フリーフォーム設計
  4. アセンブリ設計
  5. 板金設計

実際にどのような業務に当てはめられるのかチェックしてみてください。

できること①スケッチ

NXのスケッチ機能

NXの3DCADを利用する際に、ベースとなる2D図面がない場合には、スケッチの機能を利用して2D図面の作成からスタートできます。

なおスケッチの機能は「Home>Construction>Sketch」にコマンドがあり、起動するとXYZのどの面で描画するのかを選択することでスケッチを開始できます。

2D図面の表示設定

線や矩形など豊富な作図機能が用意されているほか、自由に形状を調整できるコマンドなども多彩です。従来の2DCADと同等の機能が備わっていることから、2D図面を求められている業務でもNXを活用できます。

できること②フィーチャ・モデリング

NXの3Dモデリングの機能

NXの3DCADを利用して製品の3Dモデルを作成したい場合にはフィーチャ・モデリングの機能を利用します。

なお3Dモデリングを実施する際には、前述したスケッチで2D図面を準備したうえで「Home>Base」の機能を利用するのが一般的です(Drawingでも作成可能)。

例えば、スケッチ上で用意した矩形・円形の2D図面を3Dモデル(厚み25mm)に変換したい場合には次の手順を踏みます。

  1. 「Home>Base>Extrude」を起動する
  2. 用意した矩形・円形を選択して厚み(Distance)を25mmに設定する
  3. 設定の準備を終えたらFinishのボタンをクリックする

押し出しの設定項目

上記の作業で、上画像と同じ3Dモデルが完成しました。
ほかにも穴あけや合成、エッジなど豊富な3DCADの修正機能が用意されているので、自身の好きなものをNXでモデリングしてみてください。

できること③フリーフォーム設計

NXのフリーフォーム設計
出典:シーメンス公式サイト

フリーフォーム設計とは、以下に示すツールセットを組み合わせることにより、設計作業を効率化できる機能です。

  • 2D図面
  • 3Dモデル
  • 曲線
  • サーフェス
  • ソリッド
  • ファセット
  • シンクロナスモデリング

ビジュアライズされたモデルに直接触れながら3Dモデルを構築できることはもちろん、形状解析レンダリングなどを実施しながら設計を進行できます。

できること④アセンブリ設計

NXのアセンブリ設計

NXの3DCADの機能のひとつに、複数の部品を拘束したり、位置情報を登録したりするアセンブリの機能が用意されています。

アセンブリは「Assemblies」の項目にコマンドが整理されており、3Dモデリングで用意した部品をひとつにまとめる場合、また部品同士の干渉チェックをする場合に活用できる機能です。

複数の部品で構成される製品を設計するときには、アセンブリ機能を使って動的・静的に問題がないか、問題なく組み立てられるかをチェックしなければなりません。
前述したモデリングが完了したら、ぜひNXの3DCAD上でアセンブリを活用してみてください。

できること⑤板金設計

板金設計の画面選択

板金設計は、メタル製の3Dモデルを作成する際に利用できる機能です。
NXの3DCADを起動し、ファイルの新規作成をする画面で「Sheet Metal」を選択することにより、設計画面を表示できます。

板金設計のイメージ

モデル自体がメタルで表示されるのはもちろん、曲げ加工や穴あけ加工などの設計をすべてNXの3DCAD上で完結できます。解析機能もあることから、曲げ応力のシミュレーション等も可能です。

より詳しくNXの3DCADの使い方を知りたい方は、以下の記事をチェックしてみてください。

【2025】NXのCADの使い方とは?コマンド一覧や無料で使う方法も解説

NXの3DCADの基本操作

NXの3DCADの選択画面

NXの3DCADを使いこなすうえで覚えておきたいのが基本操作です。
基本的にNXの3DCADは、新規作成画面にて何の目的に利用するのかを選択することからスタートしなければなりません。参考として以下に、設計業務でよく使う項目を整理しました。

Model 3Dモデリング
Drawing 2D図面作成
BIM Design BIMモデルの作成
Simulation モデルシミュレーションの実施
Route 配管・配線設計
Manufacturing 加工設計

例えばModelの項目を選択すれば、3Dモデリングに必要な機能だけが表示される、Drawingなら2D図面作成用の機能が表示されるというように、表示メニューが変化します。

NXはハイエンド3DCADということもあり、ひとつの画面に機能がまとまっていません。
ぜひ新規作成画面の操作内容を理解したうえで製品設計をスタートしましょう。

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NXの3DCADについてまとめ

NXの3DCADは、CAD・CAM・CAEなど製造設計に関わる幅広い業務で適用できるハイエンドの製品です。直感的な操作でモデリングや解析等ができることはもちろん、豊富な機能を利用して、ハイクオリティな製品を生み出せます。

もしNXの3DCADに興味があるのなら、まずは30日間無料で利用できる体験版からスタートするのがおすすめです。製品版と同じ機能を自由に利用できるため、操作チェックはもちろん、導入検討のために申し込みをしてみてはいかがでしょうか。

NX 3DCADのアイキャッチ
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