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【2025】Macで使用できるFreeCADを紹介!使用する際の注意点と選び方

「Macで使用できるFreeCADはある?」と疑問を持つ方もいるでしょう。

従来はWindowsに対応しているCADソフトがほとんどでしたが、Macを使用するユーザーが増えていることからMacに対応したFreeCADソフトも増えています。しかし、まだまだMacで使用できるFreeCADは数も多くありません。

そこで本記事では、Macで使用できるFreeCADを紹介。また、選び方や導入・使用する際の注意点も詳しく解説します。自分に使いやすいFreeCADが見つかるため、最後までご覧ください。

MacでFreeCADを導入する際の選び方

MacでFreeCADを導入する際の選び方

MacでFreeCADを導入する際は以下3つのポイントを基準に選びましょう。

  1. 永久に無料であるか
  2. 目的に応じて選ぶ
  3. Macに対応しているか

選び方①永久に無料であるか

Macで使用できる無料のCADソフトウェアを選ぶ際、永久に無料で使用でき、機能に制限がないかか確認しておきましょう。
なぜなら、FreeのCADソフトの中には、

  • 期間限定で無料
  • 一部機能が無料

などの条件があるからです。

もちろん、現段階では「どれだけ使用しても永久に無料」と利用規約に記載ある場合でも、規約の変更により無料で使用できなくなる可能性はあります。しかし、期間限定ではなく無料で使用できるかどうか確認しておけば、期限を気にせず作業をできるでしょう。

選び方②目的に応じて選ぶ

Macで使用する無料CADソフトウェアを選ぶ際は、自身の目的や必要な機能に応じて適切なものを選択することが重要です

例えば、2D設計が主な目的であれば、LibreCADやJW_CAD for Macを選ぶ必要があります。建築や機械設計などの2D図面作成に特化しており、比較的軽量で操作も直感的です。

一方、3Dモデリングが必要な場合は、FreeCADやBlenderが選択肢に。FreeCADはパラメトリックモデリングに対応し、建築や製造業向けの専用モジュールも豊富です。Blenderは3DCGツールでありますが、3DCADとしても使用でき、3Dアニメーションやビジュアライゼーションに強みがあり、クリエイティブな3D作業に適しています。

また、業界標準のファイル形式との互換性や、既存のワークフローとの統合のしやすさも考慮しておきましょう。

選び方③Macに対応しているか

Macに対応しているCADソフトウェアを選ぶ際は、単にMac版が存在するかどうかだけでなく、MacOSの特性を活かした最適化がなされているかです。

FreeCADソフトのほとんどはWindowsで使用することを見込んで作成されています。そのため、Macで使用できたとしても「使いにくい」「Windowsで使用できる機能が使えない」などの可能性も。

Macに対応しており、使いやすいかを確認する際は公式サイトやWebサイトで情報収集をしてみましょう。YoutubeなどでMacで使用している方の解説動画を確認するのもおすすめです。

以下の記事でMacで使用できるCADソフトだけでなく、使用するメリットについても解説していますのであわせてご覧ください。

【2025】MacBookで使用できるCADソフト7選!注意点やWindowsとの違い

Macで使用できるFreeCAD

ここでは、Macで使用できるFreeCADを5つ紹介します。

ソフト名 主な活用業界 特徴
Jw_cad for Mac 建築業界
  • 日本の建築設計向けに最適化された2DCADソフト
  • 商用利用も無料で可能
FreeCAD 建築業界、製造業界
  • オープンソースの3Dパラメトリックモデラー
  • 多くのファイル形式をサポートし、互換性が高い
LibreCAD 製造業界
  • オープンソースで無料の2DCADソフト
  • 直感的な操作が可能で、初心者にも扱いやすい
Tinkercad 製造業界、教育業界
  • ドラッグ&ドロップ操作で簡単に3Dモデルを作成可能
  • Safari・Chromeなどのブラウザで利用可能、インストール不要
SketchUp Free 建築業界、インテリア業界
  • ウェブベースの3Dモデリングソフトで、MacのOSバージョンに依存しない
  • 使いやすいインターフェースで初心者でもすぐに作業可能

ソフト①Jw_cad for Mac|2DCAD

Jw_cad for Mac|2DCAD

引用:Jw_cad

JW_CAD for Macは、日本で広く使用されている2DCADソフトウェアJw_cadのMac版です。

建築設計に特化した機能を多く持ち、日本の建築基準に適した図面作成が可能で、無料で商用利用ができる点も魅力。ただし、公式にサポートされているOSバージョンはMac OS X v10.6 Snow LeopardからmacOS v10.12 Sierraまでで、それ以降のバージョンでは動作が保証されていません。

最新のMacOSでは動作しない可能性が高く、使用する場合はOSのグレードを落とす必要になる場合もあります。

こんな方におすすめ!
・建築設計に特化した2DCADソフトを使用したい
・シンプルで操作がしやすいソフトと使いたい
Jw_cadを「短期間で学びたい」「実務レベルを身に付けたい」という方は、以下のリンクからProskilllが運営する「Jw_cad基礎セミナー」の受講を検討してみてください。

ソフト②FreeCAD|3DCAD

FreeCAD|3DCAD

引用:FreeCAD

FreeCADは、オープンソースの3Dパラメトリックモデラーで、建築、機械設計、製品設計など幅広い分野で使用できます。モジュール式のアーキテクチャによる高いカスタマイズ性と、多様なファイル形式のサポートが特徴。

Macユーザーにとって嬉しいのは、Apple SiliconチップにネイティブDMGパッケージが用意されていることで、高いパフォーマンスを発揮することです。

また、アクティブなコミュニティによるサポートや豊富なチュートリアルが利用可能で、初心者でも学習しやすいでしょう。MacOSでの動作は安定しており、Retinaディスプレイにも対応しているため、高解像度での作業が可能です。

こんな方におすすめ!
・無料で高機能な3DCADを使いたい
・カスタマイズ性の高いオープンソースソフトを求める

ソフト③LibreCAD|2DCAD

LibreCAD|2DCAD

引用:LibreCAD

LibreCADは、無料のオープンソース2DCADソフトウェアで、技術図面の作成に特化しています。直感的なインターフェースと軽量な動作が強みで、初心者でも扱いやすいツールです。

線、円、弧、楕円、ハッチングなどの描画ツールを提供し、多言語インターフェースにも対応しています。MacOSでの使用に関しては、公式にサポートされていますが、最新のMacOSバージョンの動作は問題が起きる可能性も。

インストール時にGatekeeperの警告が出る場合がありますが、セキュリティ設定を調整することで解決できます。ただし、3Dモデリング機能がないことや、DWGファイル形式のサポートは限られています。

こんな方におすすめ!
・無料で軽量な2DCADソフトを探している
・シンプルなインターフェースで扱いやすいソフトを求める

ソフト④Tinkercad|3DCAD

Tinkercad

引用:Tinkercad

Tinkercadは、初心者や教育者向けに設計された無料のオンライン3Dモデリングツールで、シンプルさと使いやすさが特徴です。ユーザーはドラッグ&ドロップ操作で基本的な形状を組み合わせ、簡単に複雑な3Dモデルを作成できます。

また、3Dプリント用にSTL形式でエクスポート可能なため、プロトタイプ作成や製品デザインにも適しています。

Macでの使用に関しては、Tinkercadは完全にウェブベースのアプリケーションであるため、SafariやChromeなどの最新ブラウザが動作するMacOS環境で問題なく利用できます。インストール不要で、OSバージョンにも依存しないため、最新のMacでもスムーズに動作します。

こんな方におすすめ!
・3Dモデリング初心者や教育向けに簡単なツールを探している
・3Dプリント用の簡単なデータを作成したい

ソフト⑤SketchUp Free|3DCAD

SketchUp Free|3DCAD

引用:SketchUp

SketchUp Freeは、ウェブベースの3Dモデリングソフトウェアで、直感的なインターフェースと使いやすさが特徴です。

建築、インテリアデザイン、製品デザインなど、幅広い分野で利用されています。Macユーザーにとってのメリットは、ブラウザベースのアプリケーションであるため、OSのバージョンに依存せず最新のMacでも問題なく使用できることです。

豊富な3Dモデルライブラリや、ドラッグ&ドロップによる簡単な操作性により、初心者でも短時間で3Dモデルを作成できます。ただし、無料版では機能が制限されており、商用で使用する場合は、有料版へのアップグレードが必要です。

こんな方におすすめ!
・建築設計・インテリアデザイン・製品デザインを手軽に行いたい
・既存の3Dモデルライブラリを活用して短時間で作業したい

Macで使用できるおすすめCADソフト

Macで使用できるおすすめCADソフト

無料ではありませんが、期間限定で無料使用が可能かつMacで使用できるソフトを2つ紹介します。

ソフト名 価格 主な活用業界 特徴
AutoCAD 15日間無料で使用可能

  • 8,800円/月
  • 71,500円/年
  • 214,500/3年
建築業界、土木業界、製造業界
  • 2D図面作成と3Dモデリングを統合した高機能ソフト
  • レイヤー機能や標準部品ライブラリを活用できる
Autodesk Fusion 30日間無料で使用可能

  • 12,100円/月
  • 96,800円/年
  • 290,400円/3年
製造業界
  • 3DCAD、CAM、CAEを統合したオールインワンソフト
  • Mac版とWindows版で機能の差がほぼなく、安定したパフォーマンス

ソフト①AutoCAD|2D・3DCAD

AutoCAD

引用:Autodesk

AutoCADは、業界標準の2D/3D CADソフトウェアで、建築、機械設計、土木工学など幅広い分野で使用されています。

2D図面では、直線や円などの要素を組み合わせ、寸法や注釈を簡単に追加可能。レイヤー機能で効率的に管理でき、標準部品のライブラリも充実しています。

3Dモデリングでは、ソリッド・サーフェス・メッシュの各手法を活用し、設計ミスを防ぐ立体モデルを作成可能です。Macで使用する場合はタッチパネル機能や画面分割など作業効率を向上する機能が搭載されています。

こんな方におすすめ!
・建築・機械設計・土木工学などの分野で精密な設計を行いたい
・2D図面作成と3Dモデリングを統合して作業したい
AutoCADの導入を検討している方は、以下のリンクから無償版のダウンロードができますので、ご利用ください。

AutoCAD for Macの操作方法

ここからは簡単にAutoCAD for Macの使用方法について紹介します。以下の画面はMacの作業画面です。

作業画面

AutoCADをMacで開いた場合、コマンドやレイヤーの設定は画面の左右に配置されています。Windowsの場合は、画面上部にまとめて設定してあります。実際に円を描いてみましょう。

まずは、画面左にある円コマンドから円を選択。

円コマンド

円を選択すると、作業画面で円を描くことができます。

円

WindowsとMacで操作方法について違いはありません。一部機能(VBAやLIPSなど)が使用できない点に注意しましょう。AutoCADの操作方法を短期間で効率的に学習したい方は、Proskilllが運営する「AutoCAD基礎セミナー講習」の受講を検討してみてください。

ソフト②Autodesk Fusion|3DCAD

Autodesk Fusion

引用:Autodesk

Autodesk Fusionは、3DCAD、CAM、CAEを備えた統合型ソフトウェアです。クラウドベースでデータを保存・共有でき、CADとCAEの解析機能が一体化しているため、設計とシミュレーションを同時に行えます。

また、3Dモデリングツールを活用すれば、設計レビューや修正がスムーズに行え、ジェネレーティブデザインにより最適な設計案を自動生成することも可能。CAD/CAMの統合機能を活用すれば、高品質なCNC加工部品の製造にも対応できます。

業界標準のファイル形式でデータを出力できるため、他のソフトウェアとの互換性も高く、チームでのコラボレーションも容易。Mac版とWindows版で機能に大きな差はありません。

こんな方におすすめ!
・3D設計・解析・シミュレーション・製造を一貫して行いたい
・クラウドベースでデータを管理し、チームで共同作業をしたい
Autodesk Fusionの「利用を検討している」「ソフトを使ってみたい」という方は以下のリンクからチェックしてみてください。

Autodesk Fusionの操作方法

Autodesk Fusionの操作は、Windowsと同じです。以下の画像はMacでFusionを開いた時の作業画面ですが、同じ仕様になっています。

作業画面

ここからはFusionで立方体を作成していきます。立方体の作成方法は、「スケッチを作成」から四角形を描きます。

四角形の作成

次に押し出しをタップし、高さを入力すれば完成です。

立方体の完成

Autodesk Fusionを短期間で効率的に学びたいという方はProskilllが運営する「Autodesk Fusionセミナー講習」の受講を検討してみてください。

また、以下の記事では、Macで使用できるおすすめ3DCADも紹介していますので、あわせてご覧ください。

【2025】Macで3DCADは使用できる?おすすめのソフトや導入する際の注意点を解説

MacでFreeCADを使用する際のスペックとモデル

MacでFreeCADを使用する際のスペックとモデル

FreeのCADソフトを使用する際は以下2つの点を必ず留意しておきましょう。

  • 推奨スペック
  • Macのモデル

推奨スペック

無料CADソフトを快適に使うには、高性能なCPU・大容量メモリ・高速ストレージを備えたMacを選びましょう。

Apple Silicon(M1/M2/M3)チップ搭載モデルは、処理速度が速く、省電力性にも優れているため、CAD作業に最適です。特に、M2 Pro/M3 Pro以上のモデルなら3Dモデリングやレンダリングもスムーズに行えます。

メモリは最低16GB、可能であれば32GB以上を推奨。ストレージは最低512GBのSSD、3Dデータを扱う場合は1TB以上が理想です。

Macのモデル

Macのモデルを選ぶ際は以下の条件を基準に選んでみてください。ただし、値段も高くなる可能性があるため、予算とスペックを考慮しましょう。

  • 持ち運びながら作業したい:MacBook Air/Pro
  • 大画面で快適に作業した:iMac
  • 本格的な3D設計:Mac Studio
  • 超高負荷な作業を行う:Mac Pro

無料CADを快適に使用するために、自分の用途に合わせたスペックを選びましょう。

MacでFreeCADを導入・使用する際の注意点

MacでFreeCADを導入・使用する際の注意点

最後はMacでFreeCADを導入・使用する際の注意点について解説します。

  1. 有料ソフトに比べると機能は劣る
  2. サポートが少ない
  3. 使用できるFreeCADはWindowsの方が多い

上記3点を留意した上で、MacとWindowsどちらで使用するか決めましょう。

注意点①有料ソフトに比べると機能は劣る

無料CADソフトは、AutoCADやAutodesk Fusionなどの有料ソフトと比較すると機能面で劣る傾向があります。

例えば、FreeCADやLibreCADなどの無料ソフトは基本的な2D/3D設計機能を提供していますが、複雑な曲面モデリングや大規模アセンブリの処理能力が限られています。ただし、無料ソフトでも、パラメトリックモデリングや基本的な3D設計など、個人利用や中小規模のプロジェクトには十分な機能が搭載されているため、適切なソフトを使用しましょう。

注意点②サポートが少ない

無料CADソフトは、有料のソフトと比較してサポートやサービスは限定されています。

問題解決やヘルプが必要な際には、オンラインフォーラムやコミュニティベースのサポートに頼ることに。特に、日本語でのサポートがない場合は、英語の情報源を参照する必要があるため注意しましょう。

ただし、FreeCADやBlenderなどのオープンソースソフトウェアでは、コミュニティが存在し、チュートリアルや情報交換の場があるため、使用方法を学ぶこともできます。

注意点③使用できるFreeCADはWindowsの方が多い

Macで使用できる無料CADソフトは、Windowsと比較すると限られています。多くの無料CADソフトはWindows向けに開発されており、Mac版が提供されていない場合や、提供されていても機能が制限されている場合があります。

また、一部のアドオンやマクロがWindows専用であったり、Macでの動作が不安定であったりする場合もあります。MacはWindowsに比べると処理速度が速く、画面の解像度が高いなどメリットはあるものの、WindowsでCADソフトを使用するのが良いでしょう。

Mac使用できるFreeCADについてのまとめ

Macで使用できるFreeCADソフトは限られていますが、建築・製造・教育など幅広い用途に対応できるソフトはさまざまです。

本記事では、Macに対応したFreeCADの紹介だけでなく、選び方や導入時の注意点についても解説しました。適切なソフトを選ぶためには、「永久に無料で使えるか」「目的に合っているか」「Macに最適化されているか」を基準にすることが重要です。

本記事を参考にMacで使用できるFreeCADの選んでみてください。

Macで使用できるFreeCADを紹介!使用する際の注意点と選び方
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