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インフラ構築の手順を詳しく解説!外部委託と自社開発との比較や注意点も紹介

インフラとは、情報システムを運用するために必要なハードウェアやソフトウェア、ネットワークなどの総称です。
インフラは、情報システムの性能や安全性、拡張性などに大きな影響を与えます。そのため、インフラ構築は、情報システム開発の重要な工程の一つです。

本記事では、インフラ構築の基本的な手順や、インフラ構築の外部委託と自社開発について比較について解説します。

インフラ構築とは?

インフラ構築とは、情報システムを運用するために必要なインフラを設計、導入し、運用するまでの一連の作業です。
インフラ構築は、次のような手順で成り立っています。
  1. 要件定義
  2. 設計
  3. 導入
  4. テスト
  5. 運用

本記事では、インフラ構築の手順について詳しく紹介していきます。また、外部委託と自社開発についての比較やインフラ構築における注意点についても紹介しているので、インフラ構築の利用を考えている方はぜひ参考にしてみてください。

インフラ構築の手順

インフラ構築の手順
インフラ構築の基本的な手順を詳しく見ていきましょう。

①要件定義

まずは、情報システムの目的や規模、性能やセキュリティなどの要件を明確にします。
これは、インフラ構築の最も重要な工程です。要件定義では、以下のような点を考えましょう。

情報システムの目的や規模

情報システムが何をするために作られるかを明確にします。
例えば、「ECサイトやSNSなどのサービスを提供する」「社内の業務を効率化する」といった具合です。
また、情報システムが対象とするユーザー数やアクセス数、データ量や種類なども見積もりましょう。

情報システムの性能

情報システムに求める処理速度や応答時間、可用性などを定めます。例えば、レスポンスタイムやSLAなどです。

情報システムのセキュリティ

情報システムが保護すべきデータやリソースの重要度やリスクを評価し、適切なセキュリティ対策を決めます。
例えば、暗号化や認証、バックアップなどです。
要件定義では、情報システムの利用者や開発者、運用者などの関係者とのコミュニケーションが重要です。
要件定義が不十分な場合、インフラ構築に失敗する可能性が高くなってしまうでしょう。

②設計

次に、要件に合わせて、インフラの種類や構成、仕様などを決めます。
これは、インフラ構築の中核的な工程です。設計では、以下のような点を考えましょう。

インフラの種類

インフラには、クラウドサービスやオンプレミスサーバーなどの選択肢があります。
クラウドサービス
クラウドサービスは、インターネット上にあるインフラを利用する方法です。
クラウドサービスは初期費用や運用費用が低く、柔軟性や拡張性が高いというメリットがあります。
オンプレミスサーバー
オンプレミスサーバーは、自社でインフラを所有し管理する方法です。
こちらはセキュリティやカスタマイズ性が高いというメリットがあります。要件に応じて、最適なインフラの種類を選択するとよいでしょう。

インフラの構成

インフラには、ネットワークやストレージなどの要素があります。これらの要素をどのように組み合わせるかを決定しましょう。
例えば、ネットワークでは、LANやWANなどの種類やトポロジーを決め、ストレージでは、HDDやSSDなどの種類やRAIDなどの方式を決める必要があります。

インフラの仕様

インフラには、CPUやメモリなどのハードウェアやOSやDBMSなどのソフトウェアがあります。
これらの性能や容量やバージョンなどを決めましょう。例えば、CPUではコア数やクロック周波数など、OSではWindowsやLinuxなどの種類やバージョンを決定します。
設計では、要件と予算と品質とのバランスを考えることが重要です。設計が不適切な場合、コストオーバーが発生したり、性能不足や障害が発生したりする可能性が高くなるでしょう。

③導入

次に、購入・契約を行うことで、インフラを導入します。インフラに必要なソフトウェアやミドルウェアなどもインストールしましょう。
これはインフラ構築の実践的な工程です。導入時には、以下のような点を考えましょう。

インフラの調達

設計したインフラの種類や仕様に合わせて、インフラを提供するベンダーやプロバイダーとの契約や購入を行います。
プラットフォームやサービスを選択し、契約内容や料金プランを選択しましょう。
また、メーカーからサーバーを購入し、納品や設置を行います。

インフラの設定やインストール

調達したインフラに対して、IPアドレスやDNS、ストレージなどの設定を行いましょう。
また、インフラに必要なソフトウェアやミドルウェアなどをインストールすることも必要になります。
導入では、ベンダーやサービスプロバイダーとのコミュニケーションや契約管理が重要です。
また、設定やインストールは、正確かつ慎重に行いましょう。設定やインストールが不適切な場合、性能やセキュリティに問題が生じる可能性があります。

④テスト

次に、導入したインフラが正常に動作するかどうかを確認します。
これはインフラ構築の品質保証的な工程です。テストは、以下のような手順で実施するとよいでしょう。

インフラの検証

インフラの種類や仕様や構成などが設計通りに構築されているかを検証します。
また、インフラに不具合やエラーがないかのチェックを行います。

インフラの評価

インフラが要件に沿って性能やセキュリティなどを満たしているかを評価しましょう。
レスポンスタイムやスループットなどの指標を測定したり、セキュリティ面の脆弱性や侵入などのテストをしたりします。

インフラの改善

インフラの検証や評価で問題が見つかった場合は、改善策を考えて実施しましょう。
例えば、インフラの設定や調整の変更、ソフトウェアやミドルウェアのアップデートなどを行います。
テストでは、検証や評価に適切なツールや方法を選択することが重要です。テストが不十分な場合、本番環境で障害やトラブルが発生する可能性が高くなります。

⑤運用

最後に、テストで問題がなければ、インフラを本番環境で運用します。
インフラに障害やトラブルが発生した場合は、迅速かつ正確に対応し、原因の特定や解決策の実施や報告などを行いましょう。

インフラの監視

インフラの稼働状況や性能やセキュリティなどを常に監視します。
CPUやメモリなどのリソース使用率やネットワークトラフィックなどのパフォーマンス指標、ログファイルなどのセキュリティ情報を収集し分析を行いましょう。

メンテナンス

インフラの性能やセキュリティを維持するために定期的にメンテナンスを行います。
例えば、ソフトウェアやミドルウェアのアップデートやパッチ適用やバックアップ作成などです。
運用では、監視や対応やメンテナンスに適切なツールや方法を選択することが重要です。
また、情報システムの変化や要件の変更に応じて、柔軟に対応する必要があります。運用は、インフラ構築の終わりではなく、始まりです。

インフラ構築の外部委託と自社開発についての比較

インフラ構築の外部委託と自社開発についての比較
インフラ構築は、外部に委託することも自社で開発することも可能です。
外部委託と自社開発には、それぞれメリットとデメリットがあります。

インフラ構築を外部委託する場合

インフラを外部委託する場合は、インフラを提供するベンダーやプロバイダーにインフラ構築の作業を任せることになります。
外部委託のメリットは、初期費用や運用費用を抑えやすいことや、一定の品質が期待できることです。
一方、デメリットは、ベンダーやプロバイダーのスケジュールや納期に影響されることや、カスタマイズが難しいことが挙げられます。
また、インフラ構築のノウハウが自社に蓄積しないことも欠点の一つといえるでしょう。

インフラ構築を自社開発する場合

インフラ構築を自社開発する場合は、自社でインフラ構築の作業を行うことになります。
自社開発のメリットは、自社でスケジュールや納期を決めてインフラをカスタマイズできることや、自社でセキュリティ対策を行えることです。
一方、デメリットは、初期費用や運用費用が高額になりやすいことに加え、自社のスキルやリソースに依存するため品質が低くなる可能性があることが挙げられます。

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知識がない状態でインフラ構築を実務で使用すると品質が保証できません。
また、1から独自でインフラを構築するよりも、クラウドインフラを利用すると大幅に初期費用やランニングコストを削減する事が出来、安定的に運用する事が可能です。ネット環境さえあればどこにいても使用することが出来るというのがクラウドインフラの魅力でもあります。

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インフラ構築を外部委託するか自社開発するかは、情報システムの目的や規模、予算などによって検討することをおすすめします。
外部委託と自社開発のメリットとデメリットを比較し、最適な選択を行うことが重要です。

インフラ構築における注意点

インフラ構築は、情報システム開発の重要な工程ですが、同時に難易度も高い工程です。インフラ構築には、以下のような注意点があります。

要件定義をしっかり行う

インフラ構築の成功は、要件定義にかかっています。要件定義では、情報システムの目的や規模や性能やセキュリティなどを明確にしましょう。
要件定義が不十分な場合、インフラ構築に失敗する可能性が高くなります。

設計と予算と品質のバランスを考える

インフラ構築では、設計と予算と品質のバランスを考えることが重要です。
設計では、要件に合わせてインフラの構成や仕様などを決めますが、それに応じて必要なコストや時間、リソースなどが変わります。
また、品質は、情報システムの性能や安全性、拡張性などに大きな影響を与えます。
設計と予算と品質のバランスが崩れると、コストオーバーや性能不足、障害発生などの問題が生じる可能性が高くなるでしょう。

専門的な知識や技術を持つ人材を確保する

インフラ構築は、専門的な知識や技術が求められる工程です。そのため、インフラ構築に関する知識や技術を持つ人材を確保する必要があります。
人材が不足する場合は、外部から人材を募集したり、教育や研修を実施したりするのがよいでしょう。

ベンダーやプロバイダーとコミュニケーションをとり、契約管理を行う

ベンダーやプロバイダーは、インフラの調達や導入やテストや運用などに関わるパートナーです。
ベンダーやプロバイダーと円滑にコミュニケーションをとることで、品質やスピード、コストなどの最適化につながるでしょう。

最適な方法でインフラを構築しよう!

インフラ構築の基本的な手順や注意点について解説し、外部委託と自社開発について比較しました。インフラ構築は、情報システム開発の重要な工程ですが、同時に難易度も高い工程です。
インフラ構築は、外部に委託することも自社で開発することも可能ですが、それぞれにメリットとデメリットがあります。
そのため、情報システムの目的や規模、予算などによって自社に最適な方法を選択するようにしましょう。

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