表計算やスケジュール管理など様々な目的で使えるエクセルには、豊富な機能が備わっています。その機能を手軽に呼び出したいのであれば、ショートカットを使用すると良いでしょう。
では、どのようなショートカットがあるのか、ご紹介していきます。
キーボードで機能を呼び出せるエクセルのショートカット
エクセルのショートカットとは、キーボード操作で特定の機能を呼び出せるものです。
基本的には、複数のキーを同時に押すことで、設定されている機能が呼び出せます。
また、特定のキーを順番に押すことで作動するショートカットもあります。
エクセルの機能をマウスを使って呼び出そうとすると、タブやメニューを選んだ上で機能を選択しなければならず、手間がかかるでしょう。
ショートカットであれば、毎回キーボード操作だけで機能呼び出しができるため作業効率化ができます。
特に使用頻度が高い機能は、毎回タブやメニューを選ばずに済むように、ショートカットで呼び出した方が良いです。
エクセルの便利なショートカット12選!
それでは、エクセルの便利なショートカットをご紹介していきます。
エクセルのショートカットは、種類が非常に多いです。
その中から、使用頻度が高い12個に厳選しました。
元に戻す | Ctrl + Z |
やり直し | Ctrl + Y |
コピー | Ctrl + C |
ペースト | Ctrl + V |
セルのジャンプ移動 | Ctrl + 矢印キー |
上書き保存 | Ctrl + S |
文字や数字の検索 | Ctrl + F |
列幅の自動調整 | Alt → H → O → I |
列の挿入 | Alt → I → C |
セルの挿入 | Ctrl + 「+」 |
今日の日付を入力 | Ctrl + ; |
シートの移動 | Ctrl + PageDown Ctrl + PageUp |
元に戻す(Ctrl + Z)
エクセルの操作を間違えてしまった時に、簡単に元に戻すことができるショートカットです。
間違った文字を入力したり、入力した情報を誤って消してしまったりした時に、すぐに元に戻せます。
エクセル操作のミスは多いので、使用頻度は高いでしょう。
Ctrlを押した状態でZを連打すれば、連続使用も可能です。
やり直し(Ctrl + Y)
元に戻す操作を、間違って使用してしまうことがあるかもしれません。
その時に使えるのが、やり直しのショートカットです。
直前の元に戻す操作を、なかったことにできます。
そのため、元に戻すショートカットと、セットで覚えておきましょう。
元に戻した後に、他の作業をしていなければ、複数回やり直しできます。
コピー(Ctrl + C)
セルに入力されている情報を、まとめてコピーできるショートカットです。
まずはコピーしたいセルを、クリックやドラッグで指定します。
その後でショートカットを使えば、枠が点線になり、コピー状態になります。
ペースト(Ctrl + V)
コピーと組み合わせて使用することが多いショートカットです。
コピーをして枠が点線になった状態で、他のセルを選択してから使用すると、枠内の情報を貼り付けられます。また、インターネットなどからコピーした表を、エクセルに貼り付ける際にも使用可能です。
2回連続で使用すれば、紐づけされているリンクや元の書式などを省いて、値だけを貼り付けることができます。
セルのジャンプ移動(Ctrl + 矢印キー)
作業しているセルから、端にあるセルまで大幅に移動させられるショートカットキーです。
上下左右どの矢印キーを使用したかで、移動する方向が変わります。
マウスホイールやスクロールバーを使うよりも、効率的に移動できるでしょう。
そして、空白のセルの直前まで移動できるのが特徴です。
そのため、「→」や「↓」を押したとしても、シートの端まで行ってしまうことはありません。
上書き保存(Ctrl + S)
すでに保存してあるエクセルファイルを編集する際に、上書きをすることができます。
エクセルで作業をしていると、停電やフリーズなどで、作業中のデータが失われてしまうかもしれません。
このショートカットをこまめに使えば、作業中データ損失の被害を最小限に抑えられるでしょう。
文字や数字の検索(Ctrl + F)
大量のデータが入力してあるシートの中から、任意のセルを見つけたい時に役立つショートカットです。
使用すると、検索枠が出てきます。
そこに文字や数字を入力すると、該当するセルまで移動が可能です。
列幅の自動調整(Alt → H → O → I)
エクセルでは、入力されている文字に対して列の幅が狭すぎると、表示が「####」になるエラーが起こります。それを解消するために使用するのが、このショートカットです。
4つのキーを順番に押すことで、表示が「####」にならなくなるレベルまで、列幅を自動で調整してくれます。
列の挿入(Alt → I → C)
指定したセルの右側に、新しく空白の列を挿入できるショートカットです。
順番に押すタイプなので、同時に押さないように注意しましょう。
「C」の代わりに「R」を使用すると、セルの上に行を挿入できます。
セルの挿入(Ctrl + 「+」)
指定したセルを基準に、空白のセルをひとつ挿入できるショートカットです。
挿入後に他のセルがどうシフトするのかは、ショートカットの後で選べます。
「+」は、テンキーであればそのまま入力しても良いですが、キーボードの場合は、「Ctrl」を押した後、「Shift」を押した状態で「+」を押さなければなりません。
また、「+」の代わりに「-」を使うと、セルの削除ができます。
今日の日付を入力(Ctrl + ;)
指定したセルに、エクセルを使用しているその日の日付を入力できます。
家計簿などを作る際に、毎回日付を調べたり、手打ちで入力したりする手間を省けるので便利です。「;」の代わりに「:」を使用すると、日付ではなく時刻の入力ができます。
シートの移動(Ctrl + PageDown)(Ctrl + PageUp)
作業しているシートから、別の移動に切り替えたい時に使用するショートカットです。
「PageDown」を使用すれば右のシート、「PageUp」を使うと左のシートに移動するため、使い分けましょう。
エクセルの作業を効率化させるには
エクセルには、ショートカットを使用する以外にも、作業を効率化できる方法が数多くあります。その中から、優先度の高いものを紹介します。
エクセルで作業効率化する方法1.関数の使用
エクセルで作業効率化をする際にまず使用すべきなのは、関数です。
少ない文字の関数を打ち込むだけで、複雑な機能を使えます。
例えば、A列のセルに入力された数字で足し算を行う場合、「=A1+A2+A3+A4+A5」という風に、大量の文字を打ち込まなければなりません。
そこで「SUM」関数を使用すると、「=SUM(A1:A5)」と入力するだけで済みます。
「A1:A5」の部分は、文字を打たずにマウスでセルをドラッグすることで入力できます。
よって、打ち込む文字数を減らして、スムーズな作業を実現可能です。
その他にも、エクセルには関数が数百種類搭載されています。
作業を効率化したいのであれば、その中から役に立ちそうなものを選んで覚えておきましょう。
エクセルで作業効率化する方法2.マクロによる機能の自動化
エクセルではVBAというプログラミング言語を使って、一部の機能を自動化することが可能です。あらかじめマクロを作っておけば、ボタンを押すだけで複雑な機能を実行できます。
そして、マクロの中でも使用されることが多いのは、ドキュメントの作成機能です。
表形式で入力したデータを元に、簡単に文書を作成してくれます。
また、間違って入力しているデータの修正や、エクセルファイルの分割など、マクロでできることは非常に多いです。
マクロを使用するためには、プログラミングの知識が必要ですが、VBAは比較的簡単に使えます。
したがって、エクセルを効率的に使いこなしたいのであれば、VBAの使い方を覚えてマクロを駆使しましょう。
エクセルで作業効率化する方法3.ピボットテーブルでデータの集計
エクセルでは、管理のために数値データを入力することもあるでしょう。
そのデータの集計や分析を効率的に行いたいのであれば、ピポットテーブルを使用すると良いです。
ピポットテーブルを使うと、入力されているデータを項目ごとにまとめたり、まとめたデータを元にグラフを作ったりすることができます。
整理整頓されている表を元に、自動で計算を行ってくれるため、手作業で項目分けや計算をする必要がありません。
場合によっては関数を使用するよりも高い作業効率化ができるので、大量のデータを扱うのであれば使いこなせた方が良いでしょう。
ショートカットを駆使してエクセルをより効率的に使う
エクセルには便利な機能が数多く搭載されていますが、毎回マウスで操作するのは非効率です。
ショートカットを使えば、すぐに機能を呼び出せる上に、マウスよりも操作ミスのリスクを抑えられます。そのため、使用頻度の高いショートカットはひと通り覚えて、使いこなした方が良いでしょう。