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【2025】Excelでデータを抽出する手法を解説!フィルター・関数・Power Queryまで網羅

日々の業務でExcelを使っている中で、「必要な情報だけを素早く取り出したい」と感じたことはありませんか?

本記事では、Excelを使ったデータ抽出の基本から実践的なテクニックまでを体系的に解説します。フィルター機能やピボットテーブル、関数(VLOOKUP・INDEX+MATCH・FILTER)、さらには大量データに対応するPower Queryの活用法まで網羅。効率的に情報を抽出し、業務のスピードと正確性を高めたい方に最適な内容です。

Excelでデータを抽出するとは?基本の考え方

Excelでデータを抽出するとは?基本の考え方

Excelにおける「データ抽出」とは、大量のデータの中から特定の条件に合致する情報だけを取り出す作業を指します。抽出の目的は、必要な情報を見やすく整理し、分析や報告に活用することです。

たとえば、売上データから特定の店舗や期間の情報を抜き出したり、名簿から条件に合う人を選び出したりする場面で使われます。Excelにはこの作業を効率化するための機能や関数が豊富に用意されており、目的に応じて適切な手法を使い分けることが重要です。

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Excelのデータ抽出に使える主な機能

Excelでデータを抽出するには、目的やデータ量に応じてさまざまな機能やツールを使い分けることが効果的です。

以下の表に、代表的な抽出手段を機能別に整理し、それぞれの特徴を比較できるようにまとめました。

抽出機能 主な特徴・用途 難易度 対象ユーザー
フィルター機能 条件に合う行だけを表示。単純な絞り込みに最適 初心者〜中級者
ピボットテーブル データの集計と同時に抽出可能。クロス集計や視覚化にも対応 中級者以上
関数(VLOOKUPなど) 検索値に対応するデータを返す。抽出・変換・再構成に活用 中級者以上
Power Query 大量データの取り込み・整形・自動抽出に対応。複数ファイル・外部データも扱える 中級者〜上級者

このように、Excelにはシンプルな条件絞り込みから高度な自動化処理まで、幅広い抽出手段が用意されています。まずは自分の目的や扱うデータの規模を明確にし、それに適したツールを選ぶことが、効率的なデータ活用の第一歩です。

Excelのフィルター機能を使ったデータ抽出

Excelで最も手軽に使える抽出機能が「オートフィルター」です。大量のデータがあるシートから、特定の条件に一致するデータだけを瞬時に絞り込むことができ、日常業務において非常に重宝されます。

ここでは、オートフィルターの基本的な使い方に加え、複数条件での設定方法についても見ていきましょう。。

オートフィルターの使い方

オートフィルターは、データの列ごとに「条件付きの表示・非表示」を設定できる便利な機能です。表示されるデータは実際に削除されるわけではないため、元データを保ちながら必要な情報に絞って作業を進めることができます。

設定の仕方は以下の通りです。

  1. フィルターをかけたい表の範囲を選択する(列名も含む)
    フィルターをかけたい表の範囲を選択する(列名も含む)
  2. メニューの「データ」タブをクリックし「フィルター」ボタンをクリック
    メニューの「データ」タブをクリックし「フィルター」ボタンをクリック
  3. 各列の右端に表示される「▼」マークをクリックし、抽出したい値や条件を選択

これで、選択した条件に合致する行だけが表示されるようになります。とてもシンプルで、初心者でも迷わず操作できるのがオートフィルターの魅力です。

複数条件でのフィルターの使い方

Excelのフィルター機能では、単一の条件だけでなく、複数の条件を組み合わせてデータを絞り込むことができます。より実務に即したデータ抽出が可能になり、必要な情報を的確に抽出できるようになるでしょう。

以下の表に、複数条件でのフィルター設定方法とそれぞれの用途を表にまとめました。

操作方法 内容 主な用途例
各列で個別にフィルターを設定 複数の列にそれぞれフィルターをかける 「地域」と「売上」の2条件を同時に設定
数値フィルター/テキストフィルター 大小比較・部分一致などを設定可能 「10万円以上」「○○を含む」など
ユーザー設定フィルターの利用 AND/OR条件を組み合わせて複雑な条件を指定可能 「A社またはB社」「日付がA以降かつB以前」

特にデータ量が多く、さまざまな角度から分析したい場合には、複数条件フィルターを活用することで、業務の精度とスピードが大きく向上します。実務でよく使うパターンをテンプレート化しておくと、日々の業務がさらに効率化されるでしょう。

Excelのピボットテーブルによるデータ集計と抽出

Excelのピボットテーブルによるデータ集計と抽出

ピボットテーブルは、大量の表データを簡単に集計・分析できるExcelの代表的な機能の一つです。フィルターや関数では難しいクロス集計や、複数の視点からのデータ抽出を、マウス操作だけで実現できます。

ピボットテーブルの基本的な使い方は以下の通りです。

  1. データが入力された表全体(列名を含む)を選択する
    データが入力された表全体(列名を含む)を選択する
  2. 「挿入」タブをクリックし、「ピボットテーブル」を選択する
    「挿入」タブをクリックし、「ピボットテーブル」を選択する
  3. 作成先(新しいワークシートまたは既存のシート)を選び「OK」をクリックする
    作成先(新しいワークシートまたは既存のシート)を選び「OK」をクリックする
  4. 画面右側の「フィールドリスト」から、分析したい項目を以下の場所にドラッグする
    画面右側の「フィールドリスト」から、分析したい項目を以下の場所にドラッグする

上記の手順により、データを多角的に集計・抽出できるピボットテーブルが完成します。視点を切り替えるだけで分析の角度を変えられるため、現場でも管理層でも活用価値の高い機能です。

Excelの関数を使ったデータ抽出テクニック

Excelの関数を使ったデータ抽出テクニック

Excelには、データを検索・抽出するための関数が多数用意されており、特定の条件に合致する情報を自動で取得する際に非常に便利です。関数を使えば、膨大なデータから必要な情報だけを取り出すことができ、作業の正確性と効率性が飛躍的に向上します。

以下の表に、代表的な抽出用関数の概要をまとめました。

関数名 主な用途 特徴・メリット 対応バージョン
VLOOKUP 検索値に対応する値を取得 表の左端を基準にして右方向に検索。構造が単純で使いやすい Excel 2007以降
INDEX+MATCH 任意の行列からデータを取得 柔軟な抽出が可能。列の順番に依存しない Excel 2007以降
FILTER 条件に一致する複数行を抽出 条件に合う複数データを一括抽出。動的に結果が変化する Excel 365 / 2021以降
COUNTIFS 条件に合う件数をカウント 複数条件での件数抽出に最適 Excel 2007以降

関数の特性を理解し、場面に応じて使い分けることで、より高度で正確なデータ抽出が実現できます。特に更新頻度の高いシートや、複雑な条件を含む抽出処理には、関数を組み合わせた設計が欠かせません。

その他の関数を知りたい方は、下記をご覧ください。

【2025】初心者必読!よく使う15のExcel関数一覧!わかりやすく画像解説

Excelの大量データを抽出するPower Queryの活用

 

Excelで数千〜数万行におよぶ大量データを扱う場合、従来の関数やフィルターでは処理が重くなったり、複雑な作業が煩雑になったりすることがあります。そうした場面で力を発揮するのが「Power Query(パワークエリ)」です。Power Queryは、データの取得・変換・結合・整理などを自動化できるツールで、特に定型処理や繰り返し作業に適しています。

以下に、他の抽出方法とPower Queryを比較した特徴をまとめました。

項目 関数・フィルター Power Query
適したデータ量 数百〜数千件まで 数万件以上も安定処理
処理の自動化 手動で数式・操作が必要 一度設定すれば自動で反映
外部データの取込み CSVや他ファイルに非対応 複数ファイル・Web・データベース対応
操作の難易度 初級〜中級者向け 中級〜上級者向け
処理スピード データ量に比例して重くなる 高速で安定

定期的に同じフォルダ内のファイルを集計したり、部署ごとのデータを1つにまとめて抽出したいといった業務には最適です。慣れると、関数では到底追いつけない処理を短時間で自動化できるため、大量データを扱うExcelユーザーには習得必須の機能といえるでしょう。

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Excelのデータ抽出結果の可視化と業務への応用

Excelのデータ抽出結果の可視化と業務への応用

Excelでデータを抽出する目的は、単に情報を絞り込むことにとどまらず、そこから有益な判断材料を引き出すことにあります。そのためには、抽出したデータを「見やすく」「わかりやすく」可視化することが重要です。特に、ビジネス現場では視覚的な表現によって、意思決定のスピードと説得力が大きく変わります。

ここでは、代表的な可視化手法と業務での具体的な活用例を見ていきましょう。

応用①条件付き書式の活用

抽出されたデータの中で、特定の値や条件に該当するものを強調表示するには「条件付き書式」が有効です。色分けやアイコン表示によって、数値や状態の違いを一目で把握できるようになります。

具体的には以下の通りです。

  • 売上が一定額を超えたセルを緑に、自社目標未達は赤に着色
  • 在庫数が閾値を下回った商品に警告アイコンを表示
  • 日付の期限が過ぎたタスクをグレーアウト
  • 数値の大小に応じて濃淡やデータバーを表示

このように条件付き書式を設定することで、データの「異常値」や「注目点」をすぐに見分けられるようになります。報告資料やダッシュボードにそのまま使える形式になるため、可視化の第一歩として非常に有効です。

応用②グラフやダッシュボードでの表現

抽出結果をそのまま数字で見せるだけでは、相手に伝わりづらいことがあります。そこで活用されるのが、棒グラフ・折れ線グラフ・円グラフなどの視覚的なチャートです。複数の視点を組み合わせたダッシュボードにすることで、俯瞰的に状況を把握することもできます。

具体的には以下の通りです。

  • 月別売上推移を折れ線グラフで表示し、前年同月比と比較
  • 部門別の売上構成比を円グラフで可視化
  • スライサーを使って地域や期間を切り替えられるインタラクティブなダッシュボードを作成
  • KPI達成状況をゲージチャートで示す

こうしたグラフやダッシュボードは、経営層や非専門職にも直感的に理解されやすく、会議資料や定期報告にも適しています。

応用③抽出データのレポート作成事例

抽出したデータは、レポートという形に落とし込むことで社内外への情報共有に役立ちます。特に定型的なレポートは、関数やPower Queryと組み合わせて自動化することで、作成の手間を大幅に削減できます。

具体的には以下の通りです。

  • 月次の営業報告書に、抽出済みの成約データとグラフを挿入
  • 請求漏れ防止のため、未入金データを抽出し、アラート付き一覧表を作成
  • クレーム内容を抽出して件数別に分類、対応進捗をレポート化
  • 部門別の業績比較を定期的にレポート出力し、役員向けに共有

このように、抽出結果を可視化・文書化していくことで、Excelデータは単なる「表」ではなく、意思決定を支える情報資産として機能するようになります。抽出後の活用方法を工夫することで、Excelの効果はさらに広がります。

データ分析に関するその他の方法を知りたい方は、下記をご覧ください。

【2025】Excelでデータ分析をする方法は?分析ツールの導入から使い方まで解説!

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Excelデータの抽出まとめ

Excelでのデータ抽出は、単なる作業効率の向上にとどまらず、的確な意思決定や業務改善にも直結する重要なスキルです。

フィルターや関数、ピボットテーブル、Power Queryなどの機能を使い分けることで、目的に応じた柔軟な情報抽出が可能になります。本記事で紹介した手法を活用し、自身の業務に合った最適な抽出方法を見つけて、よりスマートで効果的なデータ活用を実現しましょう。

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