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エクセルのCOUNT系関数とは?COUNTIFやCOUNTAの使い方も解説

エクセルには、便利な関数が数多く搭載されています。その中には、COUNT系関数というものがあります。COUNT関数を中心として、いくつかのバリエーションに分かれている関数です。そのCOUNT系関数とはどのような関数なのか、基本的な使い方から応用まで、詳しく説明していきます。

セルの数を数えるために使用するエクセルのCOUNT系関数

エクセルのCOUNT系関数とは、指定した範囲内にあるセルの個数を数えるための関数です。そして、数える対象となるセルの種類や、検索時の条件設定などによって、複数の種類に分かれます。それぞれ最適な使い道が異なるため、状況に応じて使い分けることが望ましいです。ただ、セルの個数を数えるという目的は変わりません。数えた結果が、数字で表示される点も同じです。

エクセルのCOUNT系関数の基本的な使い方

それでは、エクセルに入っているCOUNT系関数の使い方を、それぞれの特徴と一緒に確認していきましょう。

COUNT関数

COUNT関数は、COUNT系関数の基本となる関数です。指定した範囲内にある、数字が入力してあるセルのみを数えるという特徴があります。空白のセルはもちろん、数字ではなく文字が入力されているセルも計算の対象外です。その特性を活かして、空白のセルや文字が入力されたセルが混在している中から、数字が入力したものの個数だけを数えるという使い方ができます。関数の式は、「=COUNT(対象範囲)」です。B2からB10までに含まれるセルを数える場合、「=COUNT(B2:B10)」と入力します。

COUNTIF関数

何らかの条件を満たすセルの個数だけを数えたい場合には、COUNTIF関数を使用します。関数式は「=COUNTIF(対象範囲,検索条件)」で、条件にできる事柄は多種多様です。B2セルからB10セルの中にある、数字が50以上のセルだけを数えたい場合、「=COUNT(B2:B10,”>=50″)」となります。また、文字を条件にすることも可能です。「女」という文字が入力されているセルだけを数えるのであれば、「=COUNT(B2:B10,”=女”)」と入力します。条件の幅が広いため、テストの結果で一定基準を満たした人の数を数えたり、何らかの特徴を持つ人の人数を把握したりするなど、色々な目的で使えるでしょう。

COUNTIFS関数

COUNTIF関数の発展形で、より複雑な条件を設定できるのがCOUNTIFS関数です。COUNTIF関数でセルの個数を数える場合、ひとつの範囲に対して、条件をひとつだけしか設定できません。しかし、COUNTIFS関数では、複数の範囲を対象に、複数条件を設定できます。関数式は、「=COUNTIFS(対象範囲1,検索条件1,対象範囲2,検索条件2)」といった形になります。対象範囲と検索条件は、いくつでも追加可能です。また、対象範囲と検索条件をそれぞれひとつずつ用意すると、COUNTIF関数と同様の使い方もできます。

COUNTIFS関数を使用すると、例えばB列とC列それぞれを条件対象にできます。B2セルからB10セルの中で50以上の数値があり、なおかつC2セルからC10セルまでで60以上の数値があるセルを数えるといった形です。その場合は「=COUNTIFS(B2:B10,>=50,C2:C10,>=60)」と入力します。また、文字と数字の両方を条件にするという使い方も可能です。「=COUNTIFS(B2:B10,=女,C2:C10,>=60)」と入力すれば、B2セルからB10セルで「女」と入力されていて、なおかつC2セルからC10セルの数値が60を上回っているセルを数えられます。

COUNTA関数

COUNTA関数は、何かが入力されているセルを全て数える関数です。数字が入力されたセルのみを数える、COUNT関数の対象が広くなったものと考えると良いでしょう。数字はもちろんのこと、文字や記号など全てが検索対象となります。関数などで、結果的に空白になるセルもありますが、そのようなセルも入力されているものとして数えられます。関数式は、「=COUNTA(対象範囲)」です。B2セルからB10セルの中で、入力されたセルの個数を数える場合、「=COUNTA(B2:B10)」と入力します。

COUNTBLANK関数

何も入力されていない、空白のセルの個数を数えるのがCOUNTBLANK関数です。COUNTA関数とは、逆の機能を持っていると考えましょう。あくまでも何も入力されていないセルのみが対象なので、関数の結果空白になっていたり、入力後あえて空白表示したりしているセルは数えられません。したがって、入力をし忘れたセルや、誤って入力した文字や数字を消してしまったセルを数えるのに役立つでしょう。関数式は「=COUNTBLANK(対象範囲)」で、B2セルからB10セルが対象範囲の場合は「=COUNTBLANK(B2:B10)」となります。

COUNT系関数の高度な応用方法

エクセルのCOUNT系関数は、様々な応用が可能です。その応用の中から、実用性が高いものをいくつかご紹介していきます。

異なる複数条件の一部を満たすセルの合計を数える

COUNTIFS関数を使用すると、複数の条件を設定することができます。ただ、COUNTIFS関数で数えられるのは、条件を全て満たせるセルのみです。つまり、「なおかつ」「AND」の条件設定となります。複数ある条件の一部だけを満たす、「または」「OR」の条件でセルを数えることはできません。では、条件の一部を満たすセルを数えるにはどうすれば良いのかというと、単純に足し算をすれば良いです。表計算などに使える足し算機能は、COUNT系関数の結果にも使えます。例えば、B2セルからB10セルの中で、数値が20以下または80以上のセルのみを数えるとしましょう。その場合は、「=COUNTIFS(B2:B10,<=20)+COUNTIFS(B2:B10,>=80)」とすれば良いです。

重複する恐れがある条件でセルの合計を数える

COUNTIFS関数を足し算すれば、「または」「OR」の条件でセルを数えることができます。ただ、検索条件次第では、結果が重複してしまう恐れがあります。例えば、B2セルからB10セルの中で数値が20を上回るか、C2セルからC10セルの中で数値が50を上回るセルを数えるとしましょう。その場合は「=COUNTIFS(B2:B10,>=20)+COUNTIFS(C2:C10,>=50)」としてしまうと、B列で20を上回り、なおかつC列で50を上回っているセルが重複してしまいます。

それを防ぐためには、2つの条件を満たした重複分を引かなければなりません。重複しているものは、「=COUNTIFS(B2:B10,>=20,C2:C10,>=50)」で表すことが可能です。よって、「=COUNTIFS(B2:B10,>=20)+COUNTIFS(C2:C10,>=50)-COUNTIFS(B2:B10,>=20,C2:C10,>=50)」とすれば、重複分を除いた数となります。

重複したデータを見つけ出す

複数の情報を管理する場合、重複するデータが含まれることもあるでしょう。COUNTIF関数を使用すると、その重複データを見つけ出すことが可能です。B2セルからB10セルに、一部が重複するデータが入力されているとします。そして、C2セルに「=COUNTIF(B2:B2,B2)」と入力してください。その後、C3セルには「=COUNTIF(B2:B3,B3)」、C4セルには「=COUNTIF(B2:B4,B4)」という風に、検索範囲の最初だけを「B2」にして、変更していきます。最後のC10セルには、「=COUNTIF(B2:B10,B10)」と入力されることになります。これは、B2セルからB10セルまでの間に、B10と同じ内容のセルがいくつあるかを数える関数式です。データが重複していなければ、表示されるのは「1」ですが、重複していれば「2」以上になります。そうして、重複しているかどうかわかるわけです。

重複しているデータは、数字で見分けるのも良いですが、IF関数を使用してより見分けやすくすることもできます。IF関数は、条件を満たした場合と、満たしていない場合で表示が変わる関数です。そのIF関数を使用して、数値が2以上になっていれば「重複」、1以下であれば「-」と表示されるようにすれば、見分けやすいでしょう。具体的には、C2セルに「=IF(COUNTIF(B2:B2,B2)>=2,”重複”,”-“)」と入力します。C3セルだと「=IF(COUNTIF(B2:B3,B3)>=2,”重複”,”-“)」にしてください。そうすると、数字ではなく「重複」あるいは「-」で表示されるはずです。

エクセルの使い道次第では重要なCOUNT系関数

エクセルのCOUNT系関数は、条件を指定してセルの数を数えるという、使い道が限定される関数です。そのため、エクセルを計算や文書の作成に使う人にとっては、あまり縁がないかもしれません。けれど、データ管理や統計では、役に立つ場面が非常に多いです。したがって、エクセルでセルの数を数える可能性がある人は、COUNT系関数をひと通り使えるようになっておきましょう。

 

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