今日は設計製造ソリューション展、通称DMSに来たレポートです!
長くなりそうなので分けてお伝えしたいなと思います。
今回は、3Dプリンター関連の情報をお伝えします。
設計製造ソリューション展(DMS)
今回のDMSでは、第一回次世代3Dプリンター展という展示会が併設でした。
先日もTCTジャパンという展示会があった直後ですが、約80社の会社が出展されていました。
今回、とてもすごいと感じた目玉の2機種から紹介します。
私個人のfacebookでも投稿したのですが、皆様の注目がすごかったです笑
Infinity 3DP
台湾製の3Dプリンターなのですが、ほとんどの構成部品が日本製だそうでして、ハードウェアの精度が非常に高いことが特徴です。
さらに、1台1台に使われているパーツは精密な検査をしているようで、ボールねじのピッチ等、規定の範囲を超えてずれがあるものはすべて弾いているようです。
FDMと呼ばれる、樹脂を溶かして積層していく方式は、どうしても出力ノズルの太さ、位置決めの精度、溶けた樹脂の押し付け具合と冷えて固まる際の収縮により、なかなか精度が出しづらいと言われています。
そんな中、このほとんど積層痕が見えない精度、部品の角の出方を叩き出しているのは、本当に驚異的です。
SPEE3D
続いて驚いたのがこちら。
オーストラリアの3Dプリンターメーカーの「SPEE3D」という機種です。
最新の金属3Dプリンターでして、お値段は数千万円とお高いのですが、驚きのスピードと低コストが特徴のプリンターです。
出力できるのは銅とアルミです。
なんと、金属の粉末を音速に近いスピードで吹き付けることで圧着させ、造形していくという方式です。
オートデスクでAM(Additive Manufacturing)分野のNetfabbを任されているPeter氏も知り合いのようで、上記のfacebookでいろいろ教えてもらいました笑
オーストラリアで採掘されたの質が荒い材料を使うことで、通常の金属3Dプリンターよりも10分の1の価格で造形できるそうです。
強度も通常の鋳造品と同等の強度が出ていて、手のひらサイズの造形がわずか10分程度で終わるという驚異の速さが特徴です。(Printing timeを見てください。)
また、吹き付けるので、既存の部品に追加造形することもできます。
光っている部分が追加造形して、二次加工の切削を行った部分だそうです。
Raise3D
さらに、いつも紹介している「Raise3D」も置いてありました。
Infinity 3Dと同じFDM方式ですが、安定して造形ができ、カーボンやゴムライクなどの復数の素材にも対応しているということで、相変わらず注目を集めていましたね。
Form2
Formlabsさんは「Form2」を展示されていました。
な、なんと!
岩間工業所さんの協力でLINEとの連携を果たしているそうで、押し忘れたボタンを押したり、造形中に緊急停止したりを、なんとLINEから操作できます。
また、Form 2で造形している最中の画像を静止画で確認することができるそうですよ。
実はこの機能、昨年開催されたFusion 360 Academyの際にブースが隣同士だったところから開発が始まり、わずか数ヶ月で完成したという超スピード製品です。
ちなみに岩間工業所さんは、3Dプリンターではなく切削加工機なので、別のところで展示されていました。
こちらは今イチオシの柔らかい素材、Elasticというレジンです。
Form2で出力されています。
是非動画で柔らかさを見てください。
作品
オリジナル持ち手カミソリ
そしてアメリカではサービスが始まっている、Gilletteのオリジナル持ち手が作れるカミソリ。
安いものだと2,000円くらいから注文できるそうでして、全てForm2で作られています!
義足のアクセサリー
そしてこちらはFusion 360とのコラボ作品。
札幌のエムブイピークリエイティブジャパンの大海さんが企画されたもので、sennokanmuriの岡田さんがモデリングされた義足のアクセサリーです。Castable Waxというレジンで出力して銀で鋳造されています。
キラキラしてきれいですねぇ。
LOVOT
Stratasysさんのブースには、今話題のLOVOTがいました。
試作をStratasysの3Dプリンターでされているようですね~。
会場の様子
業界ではとっても有名人のスワニーの橋爪社長も話されていました。
デジタルモールドという手法で、通常は金属で作る金型のキャビコア(オスメス型)を3Dプリントすることで、小ロット生産ができてしまう画期的な手法を開発されています。
講演中だったのでアイコンタクトだけしておきました笑
最後にkabukuさんとティアフォーさんが開発されている、配送・配達サービス用のAIモビリティ「Postee(ポスティー)」です。
なんとこのボディ、一体でFRPで造形されているそうですよ!!
3Dプリントも検討されたそうですが、今回デザインは右側面と左側面、前と後ろも対象のデザインだったため、そちらのほうがつなぎ目なしで一体造形できたので採用されたそうです。
こちらの車も、実はFusion 360でデザインされています。
ちょうどデザイナーの横井さんがいらっしゃったので写真を撮らせてもらいました。(もはや挨拶回り。)
まとめ
いかがだったでしょうか?
3Dプリンターの進化がすごいですね!
3Dプリンターに興味を持って購入されたい方は、こちらからご相談を承っておりますよ~