みなさんはPPMというマネジメント法を知っていますか?
PPMは企業のビジネスリスクを最小化する複雑な戦略ツールですが、それを簡単に取り入れることができるのが「Clarity(クラリティ)」というソフトです。
この記事では、Clarityを取り入れることで企業にはどのようなメリットがあるか、使える機能やおすすめできる人などについて詳しくご紹介します。ぜひ参考にしてください。
Clarity(クラリティ)とは?
「Clarity(クラリティ)」とは、アメリカのBROADCOM社が開発し、日本では丸文株式会社が販売している企業(組織)向けの戦略ツールソフトウェアです。
従来のプロジェクト管理ツールでは解決できない様々な課題をPPMを用いて本質的に解決し、ビジネスリスクを最小化します。コスト、リソースの状況、プロジェクト、プロダクトライフサイクルといったものの状況がPCやスマホアプリ等で共有できるので、関わる人々の大幅な時間削減が可能になるほか、操作性もシンプルで直感的に使えることも特徴です。対応OSは以下の通りです。
クライアント側OS
- Windows 10、すべてのエディション
- Mac OS X、リリース 10.11.2
- Desktop Linux(「Web ブラウザ」にリストされているブラウザをサポートするすべてのベンダーまたはバージョン)
モバイルアプリ
- Apple iOS 14以降
- Google Android OS 10以降
PPMとは
「PPM」は正式名称を「Project Portfolio Management(プロジェクト・ポートフォリオ・マネジメント)」といいます。複数のプロジェクトを1つのポートフォリオ(書類入れ)に入れてまとめて全体を見渡すというイメージの業務管理方法で、企業内のすべてのプロジェクトを一元化管理し、組織全体を分析し、計画、実行、管理、統制することで企業の活動を最適化していくという手法です。
後にノーベル賞を受賞する、アメリカのハリー・マックス・マーコウィッツ氏が1959年に発表したポートフォリオ論がベースとなっていて、1980年代に欧米で研究が進み、2000年代には様々なPPMのソフトウェアの発売が始まりました。
アメリカのIT調査会社Forrester Research社のクレイグ・シモンズ氏の報告書では、PPMを取り入れることによって281%の投資を回収できるとしているほか、不必要なプロジェクトの削減や失敗減少、短期間での投資回収も可能との報告もあります。
参考:ROI of Project and Portfolio Management Tools
PPMを取り入れることで、企業の活動全体を可視化し、事業判断に役立てることができます。
例えば、実行中のプロジェクトの投資において、考えうるリスクや状況を解析し、迅速かつ適切に、そして公平に方向づける指標としてPPMが使われます。
同じように、プロジェクトについての情報が多くあるとき、それらの情報を自動で取捨選択し、アナライズすることで問題の早期把握や今後の予測につなげます。
PPMという手法はこのように企業価値を最大化するための指標として大きな効果を発揮します。
同じ略称のため混同されやすい「Product Portfolio Management(プロダクト・ポートフォリオ・マネジメント)」とは異なるので注意が必要です。
Clarityを利用するメリット
そんな数あるPPMの中でもClarityを利用するメリットについて解説していきます。
Clarityを利用するメリット1.簡単に始められる
PPMの手法は本来複雑なもので、専門家になるためには、Project Management Institute(プロジェクトマネジメント協会)が認定するPfMP(Portfolio Management Professional)という難関の国際資格を取得する必要があります。
しかし、Clarityを利用することで未経験者でもPPMをすぐに取り入れることができ、緻密な企業戦略へとつなげることが可能になります。
PCの操作も、ドラッグ&ドロップ主体のシンプルなもので難しくありません。
Clarityを利用するメリット2.直感的な操作ができる
ClarityのUIデザインは非常に見やすく、情報の把握が瞬時にできるので直感的な操作が可能になっています。
プロジェクトやアイディアを階層構造で俯瞰でき、シナリオもガントチャート上で一度に表示できるので比較検討がしやすいほか、データも様々なグラフ上で一目でわかるようになっているため、レポートも即座に制作できます。
Clarityを利用するメリット3.様々なプラットフォームで使える
PCではクライアント用アプリに限らず、様々なブラウザやレポートツール、ツールキットに対応しているので使いやすい形で柔軟に使用することができるほか、スマートフォンやタブレットでのアプリでも閲覧ができます。オペレーティング側も含め、対応OSが多いのも魅力です。
Clarityの主な機能
Clarityで使える主な便利機能についても解説していきます。
Clarityの便利機能1.リアルタイムのステータス更新と共有
Clarityは全てのプロジェクトの状況をリアルタイムで更新します。
経営陣や担当部署をクライアント側として設定することでPCに限らずスマホやタブレット等のアプリでどこでも確認でき、迅速かつ柔軟な対応が可能になります。
全体像、イニシアチブを俯瞰的に見られることでよりよい意思決定につながります。
Clarityの便利機能2.プロジェクトアナリティクス
組織内のプロジェクト全体の進捗率、チーム、メンバーごとの達成率が瞬時にわかるレポートを毎日自動作成します。これによって全ての状況の把握が瞬時にできるようになっています。
タスクの種類ごとの進捗度、完了したタスクの日別推移などもわかりやすく可視化しているので、業務の停滞を招いている原因等の確認も容易です。
Clarityの便利機能3.リスクの最小化
プロジェクトのリスクは単独で存在しているわけではなく、それ以外のプロジェクトやタスクと密接に関係しています。
Clarityには、遅延、予算超過、技術的問題等の問題をすばやく発見、解決する機能があります。
リスクを可能な限り減らし、メリットと比較した上で不必要なボトルネックを排するなどの措置を講じることで、企業にとって価値のあるプロジェクトのみを残すことができます。
Clarityを使った方が良い人・企業
それでは実際にClarityを使った方が良い人や企業にはどのような共通点があるのでしょうか。
Clarityのメリットを最大限に活用できるケースを解説していきます。
規模が大きい組織
Clarityは複数のプロジェクトが同時進行する状況で最大の効果を発揮するため、中~大規模の企業に特にフィットします。
金融、保険、製造、医療、ヘルスケア、製薬、ソフトウェア、サービス、ITなどから、インフラである公共機関、政府といった大きい組織の様々な領域で価値を最大化します。
経営者
データはリアルタイムで更新され、プロジェクトを横断した分析リポートによりリソースや予算についても詳細に把握することができるため、投資の判断、最適な投資計画の立案をすることができます。
経営者や経営企画者にとっては非常に大きな価値のあるツールといえます。
PMO
PMO (Project Management Office)や組織マネージャーは、プロジェクトの状況を常に把握し、迅速に対策を講じる必要があります。
Clarityによって状況はダッシュボードに一覧表示されるのでリスクヘッジという意味でも大きな価値があります。プロジェクトのステータスやリスクを重要度で並べ替えもできるので瞬時に状況がわかるのも大きな利点です。
プロジェクトマネージャー
Clarityを取り入れると、その時のプロジェクトの進行度や状況がリアルタイムで関係部署と共有されるので、それまで各部署への報告に費やしていた時間、書類作成の時間等が大幅に削減でき、より業務に集中できます。
同時に、この可視化により重大なリスクの見落としも減り、プロジェクトの成功率も高まります。
Clarityとは?使うメリットや機能について まとめ
ClarityはPPMの手法を用い企業価値を高める戦略ツールソフトです。
個別のプロジェクト管理では解決できない様々な問題を、全体を見渡しながら詳細な分析によって解決することができます。
データは見やすく可視化され、操作性も高く未経験でもスムーズに扱うことができるほか、リアルタイムの情報は様々なプラットフォームから共有できます。
PPMに興味がある企業の方は、ぜひこの機会にClarityの導入をご検討ください。