2022年のリリース以来、世界中から注目を集め続けているChatGPT。
名前はよく聞くものの、どういったものなのかよくわからないという人もいるでしょう。
この記事では、ChatGPTの概要や価格、できること、始め方・使い方などを解説します。
ChatGPTとは?
ChatGPTとは、人と会話するような形でAIとやり取りできるチャットサービスのことです。
2022年の秋に初めて公開されて以降、世界中から大きな注目を集めており、たびたびニュースなどで取り上げられているため、名前自体は知っている人も多いはずです。
高度なAI技術が使用されているChatGPTは、インターネット上に存在する膨大な量の情報を学習し、自然な文章を生成して質問への回答をすることができます。
リリースからわずか数ヶ月でユーザー数は1億人を突破、MicrosoftがChatGPTの開発企業に巨額の投資を行うなど、ChatGPTに関するビッグニュースは後を絶ちません。
また、幅広い業界における活用なども行われており、さまざまな可能性が模索されています。
ChatGPTの価格
ChatGPTには、無料で使用できるものと有料のものがあります。
プラン名 | バージョン | 価格 |
ChatGPT | GPT-3.5 | 無料 |
ChatGPT Plus | GPT-4 | 20ドル(約3,000円) |
ChatGPT Team | GPT-4 | 年間請求:1人あたり25ドル(約3,750円) 月々請求:1人あたり30ドル(約4,500円) |
無料なのは、GPT-3.5と呼ばれるバージョンです。
有料は、GPT-4と呼ばれる最新バージョン(2024年3月現在)です。
このGPT-4は、ChatGPT Plus、またはChatGPT Teamというサブスクサービスに課金することで使用が可能となります。
価格はそれぞれ20ドル(約3,000円)と25/30ドル(約3,750/4,500円)です。
GPT-4は、従来のバージョンより生成される文章などの精度が高く、また処理能力も大幅に向上していることが特徴です。
また、Runwayという金融ソフトのスタートアップの創業者であるSiqi Chen氏は、GPT-5が2023年の第4四半期までにトレーニングを完了する予定であると述べています。
さらに、OpenAIでは「GPT-5」の商標登録を行っています。
今後の動向に注目しておきましょう。
i have been told that gpt5 is scheduled to complete training this december and that openai expects it to achieve agi.
which means we will all hotly debate as to whether it actually achieves agi.
which means it will.
— Siqi Chen (@blader) March 27, 2023
OpenAI has filed a trademark application for:
“GPT-5”
which includes “software for”:
“the artificial production of human speech and text”
“conversion of audio data files into text”
"voice and speech recognition"
"machine-learning based language and speech processing"
— YK aka CS Dojo 📺🐦 (@ykdojo) August 1, 2023
ChatGPTの始め方と使い方
ChatGPTそれでは、ChatGPTの始め方と使い方を解説します。
ChatGPTは特に難しい手続きや操作などは必要ありません。
ただし、使うときには意識しておきたいポイントがあります。
ChatGPTは万能ではないため、人が必要な部分を補いながら活用するのがコツです。
ChatGPTの始め方
ChatGPTを使うには、ChatGPT公式サイトでのアカウント登録が必要です。
「TRY ChatGPT」というボタンをクリックすると、ログイン画面が現れます。
引用:ChatGPT
アカウントを未登録の場合は「Sign up」から登録を進めましょう。登録の際は、
- メールアドレス、またはGoogle・Microsoftアカウント・Appleを入力
※メールアドレスを使用する場合はパスワードの設定も求められます。 - 登録したアドレスにくるメールを開き、「Verify email address」にアクセス
- 名前・電話番号を入力
- ショートメールが送られてきたら、そこに記載されている認証コードを確認
- 認証コードを登録手続き中のページで入力
これでアカウント登録は終了です。
次回以降は「TRY ChatGPT」をクリックしたら、既にアカウントを取得している人用の「Log in」からログインし、ChatGPTを利用できます。
ChatGPTの使い方
ChatGPTは、画面の中にある入力欄に質問したいことを入力するだけで簡単に使えます。
言語の切り替えなどは行う必要がなく、入力した言語と同じ言語で回答が返ってきます。
日本語で入力すれば、ChatGPTも自動的に日本語で回答するということです。
質問の内容は問いません。
専門的な事柄の質問の他、「今日の朝は何を食べましたか?」などの他愛もないやり取りにも、ChatGPTは答えてくれます。
わからないことを確認したい場面だけでなく、やり取り自体を楽しむ目的で使うのもありです。
なお、ChatGPTを使う際は、ChatGPTが苦手とする部分も把握しておく必要があります。
具体的には、情報の正確性などです。
ChatGPTが話す事柄は、必ずしも正しいとは限りません。
ChatGPTはあくまで学習で得た情報を処理した上で導き出されたものを回答しているだけであり、学習で得た情報の真偽に関しては判断しきれていないからです。
ChatGPTが回答した内容はそのまま正確なものとして扱うのではなく、必要に応じて人間がしっかり内容を精査しなければならないでしょう。
ChatGPTで出来ること
ChatGPTは高度なAI技術により、さまざまなことを可能にします。
例えば具体的に考えられるのは次のようなものです。
ChatGPTで出来ること1.会話
ChatGPTは、日常会話的なやり取りを行うことが可能です。
まるで人を相手にしているかのような会話が成り立ちます。
また、ChatGPTに役柄を与えて、設定に沿った会話を行わせることなどもできます。
例えば、ChatGPTを異性に見立てて会話したり、店員に見立てて店頭でのやり取りをロールプレイすることも可能です。
他にも、ChatGPTに面接官役を与え、面接練習を行うこともできるでしょう。
ChatGPTは非常に人に近い、自然な文章を作成することも特徴の1つ。
その親しみやすさから、質問ツールとしてだけでなく、何気ないシーンでの話し相手のような存在としても使えそうです。
ChatGPTで出来ること2.テキスト翻訳
ChatGPTは、翻訳を行うことも可能です。
例えば「〇〇を日本語に翻訳してください」という聞き方をすれば、その通りに回答してくれます。長文の翻訳でも大丈夫です。自分で翻訳機を使いながら訳すより、ChatGPTに一気に翻訳を指せるほうが効率が上がる場合もあるでしょう。
ChatGPTで出来ること3.メール作成
ChatGPTにメールの作成を任せることもできます。
特に仕事などにおいて、メール作成の労力をもったいなく感じている人は少なくないでしょう。
メールの数が多ければ多いほど、その返答に手間や時間がかかります。
そこでChatGPTを活用すれば、短時間でメール作成が叶います。
ChatGPTで出来ること4.原稿作成
さまざまな種類の原稿作成もChatGPTで可能です。
- スピーチ原稿
- プレゼンテーション原稿
- コラム原稿
など、幅広い場面の原稿に対応できます。
例えば「〇〇の方法について1000文字程度で説明してください」というように求めれば、こちらの要求にかなり近い形で文章を作成してくれます。
ただし、ChatGPTの原稿は文章としては完成度が高めであるものの、表現の仕方・文章構成が微妙な部分があったり、原稿に使用している情報の真偽が定かでなかったり、人のチェックが必要な箇所もあります。
ChatGPTが作成した原稿は、それで完了とするのではなく、たたき台として使用するのが良いでしょう。
ChatGPTで出来ること5.文字起こし
ChatGPTを文字起こしに活用している例もよく見られます。
会議の議事録、インタビューの文字起こしなどは、音声を聞きながらひたすら内容をテキスト化するという、地道で手間も時間もかかる作業です。
しかし、ChatGPTを利用することで、手間のかかる文字起こしもスピーディーに仕上がります。
ChatGPTで出来ること6.文章の要約
ChatGPTは文章の要約も得意です。
「次の文章を200文字程度に要約してください」などと入力すれば、文字数に応じてまとめてくれます。原稿の作成と同じく、生成された文章は100%完成されているというわけではないので、人による内容のチェックや手直しなどはマストです。
ただ、文章の生成が非常にスピーディーなので、作業の効率アップに役立つでしょう。
ChatGPTで出来ること6.プログラミング
ChatGPTは、プログラミングのコードを書くこともできます。
指定する言語で、指定する内容のコードを書くよう求めれば、その通りにコードを生成してくれます。プログラミングにChatGPTを利用すれば、コードを記述する手間と時間が削減され、その分チェックなど別な工程に力を入れられるかもしれません。
有料版のChatGPTで出来ること
有料版ではそれぞれ以下のような機能が追加され、より快適に使用することができます。
ChatGPT Plus
- 共有リンク機能
- Bing連携強化
- チャット履歴オフ
- Webブラウジング
- サードパーティのプラグイン機能
ChatGPT Team
ChatGPT Teamでは、主にチームや企業に向けた機能が追加されます。
-
メッセージ上限の引き上げ
- ワークスペースの管理
- トレーニング対象からの除外
ChatGPTは始め方や使い方が簡単で誰でも利用できる
ChatGPTは多様な可能性を秘めたAIチャットサービスです。
無料のバージョンであればすぐに利用が可能です。
始め方や使い方も簡単で、パソコン・スマートフォンなどの操作環境があれば誰でも使えます。
ぜひこの記事を参考にしながら、実際にChatGPTを体験してみてください。