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BIMソフトの価格を徹底比較!6選からコスパを見極めよう

「BIM」は建築業界を今後大きく変えていく可能性のある概念です。BIMを導入することにより、設計や管理の手間が減り、プレゼンテーションやイメージの共有もしやすくなります。ここではBIM導入を考えている方やBIMソフトの価格を知りたい方に向けて、6つの代表的なBIMソフトの価格と特徴を比較して紹介します。

①Autodesk Revit

Autodesk Revitは建築の情報化・管理が得意なため、BIMの根幹である「建築の維持・管理に必要な情報を管理する」に、もっとも忠実なソフトといえます。対応OSはWindows。Autodesk Revitの特徴は「情報化・管理のための構造が整っている」「テンプレート作成で作業の質を一定に保てる」「単体でデザインだけではなく設備や構造の操作もできる」この3点です。

集計表やパラメトリックモデリングなどの管理や調整に優れた機能を備えているので、スムーズに進めることができます。建物を構成するパーツを壁や柱など、役わりごとに分けて設定できるところがポイント。一度設定してしまえば作業者による内容のバラつきが出にくく、質を均一に保つことができます。Autodesk Revitの導入コストは相場より高いと比較されることが多いですが、導入後の成果は期待できるソフトです。

また、Autodesk Revitは基本的にWindowsでの使用ですが、MacでもBoot Campを使用してWindowsベースのアプリをインストールして実行という方法であれば使用が可能です。

料金はサブスクリプション。以下一覧です。

・1ヶ月/53,900円(税込)
・1年/427,900円(税込)
・3年/1,219,900円(税込)
※30日間の返金保証あり。
※無償体験版あり。(30日間)

②Archicad

ArchicadはBIMをいちはやく取り入れたソフトです。そのため長い年月をかけて蓄積されたノウハウがあります。対応OSはWindowsとMac。特徴は「わかりやすい操作画面とレイヤー機能」「デザイン性の高い設計が得意」「クラウドで場所を選ばず操作できる」この3点。

わかりやすいアイコンなど、直観的に操作しやすい操作画面で人を選ばない操作感が魅力です。レイヤー機能を使って操作・管理するため、レイヤー機能に慣れ親しんだ人であればスムーズに操作を覚えることができるでしょう。また、曲線や複雑な形状のデザインが描きやすく、デザイン重視の設計がしたい場合はとくにおすすめです。

そしてBIMcloudというサービスを使うことで、場所・時間などいった制限を受けず、チームで作業を進めることが可能。複数のメンバーが同時にプロジェクトに参加した場合でも、変更点は即時反映されます。

注意点として、ソフト単体では設備の設計やシュミレーションができないということ。Archicadの販売元であるグラフィティソフト社が開発した「MEP Modeler」を導入すれば、設備の設計・シュミレーションが可能になります。

料金は本体は買い切り型。BIMcloudを利用する場合はサブスクリプションです。以下一覧です。
・Archicad 25本体価格/1,016,400円(税込)
・Archicad 25 Solo本体価格/508,200円(税込)
・BIMcloud User License1年/28,600円(税込)
※BIMcloudを利用する場合は同時に接続される接続数分のBIMcloud User Licenseが必要。
※無料体験版あり。(ビジネス利用であれば30日間)

③GLOOBE Architect

福井コンピュータアーキテクト株式会社が販売する、日本製のBIMソフトです。対応OSはWindows。日本での建築設計に特化していることが最大の魅力。特徴は「建築基準法に対応した機能」「日本の規格にあった図面・モデリングが作成できる」の2点です。

逆日影斜線計算・逆天空アシスト・平均地盤算定・採光・換気・排煙など、建築基準法に応じた企画設計から確認申請図の作成まで対応。法規関連図面をモデルデータから自動作成してくれるため、日本の規格に合う、整合性の高い図面が作成できます。モデリングも日本の規格に沿い、ラフなモデルから仕上げまでスムーズな操作が可能。

料金は買い切り型。様々なオプションがあり、購入時は見積もりが必要。以下はあくまで参考です。
・GLOOBE Architect本体価格/650,000円(税別)
・各種オプション/300,000円~100,000円(税別)
※無料体験版あり。(30日間)

④Vectorworks Architect

意匠設計をするユーザーから多くの支持を得ているVectorworksから出ているBIMソフトです。対応OSはWindowsとMac。特徴とおすすめできるポイントは「2Dを描くように3Dオブジェクトが作成できる」「木造系のツールがある」「Vectorworksを使っている場合はBIM移行が楽」この3点。

たとえば壁ツールでは、平面的な線から立体モデリングが終わった状態の壁が作成できます。床や天井も同じく、平面的な形状から立体モデリングが完了。複雑な設定が必要な階段も、長方形やパスを描くだけで階段オブジェクトが配置され、変形ツールでは直観的に階段の辺の長さや幅・全体の高さが設定できます。

そして木造BIMツール、木造建具ツールは日本の木造設計者のためにカスタマイズされたツール。日本仕様の建具のモデリングもでき、リノベーションなどにも役立ちます。また、もともとVectorworksを使っていたという場合はBIM移行がスムーズです。

料金は買い切り型とサブスクリプションの2種類。以下一覧です。
・Vectorworks Architect 永続ライセンス/490,600円(税込)
・Vectorworks Architect 永続ライセンス+年間保守/524,700円(税込)
・Vectorworksサブスクリプション1年間/245,300円(税込)
※評価版といった、動作確認のためのお試しは可能。(30日間)

⑤Tekla Structures

Tekla Structuresはコンクリート専門建設業者や、鉄筋加工業者から多くの支持を得ているソフトです。対応OSはWindows。特徴は「LOD500対応で繊細なモデリングが可能」「構造設計に特化」この2点です。

Tekla structuresであれば建設設計におけるどんなフェーズであっても、その都度求められる様々なLODに対応することができます。たとえば接合部などで繊細な設計が求められていても、LODの高いTekla structuresであればそういった調整も難なくできるところが強いです。もし想定外のコスト発生があっても最小限に抑えることを可能にします。細部までイメージを共有でき、収益性をより高めることができるソフトです。また、さまざまな材質・構造形式に対応しているため、基本設計から建設~管理まで、すべての構造情報をモデルに蓄積して管理することができます。

料金はサブスクリプション。具体的な価格は見積もりが必須のため公開されていません。無料の体験版もないため、気になる場合は問い合わせが必要です。

⑥Rebro

Rebroは建物の空調、衛生、電気などといった建築設備専用のBIM対応3次元CADソフトです。対応OSはWindows。特徴は「高精度な設備モデルと各種図面の生成」「Autdesk Revitなど各種BIMソフトと連携可能」の2点。

設備設計に特化しているため、高精度な設備モデルを作成可能。モデルデータから平面図、断面図、詳細図、衛生図面、空調図面、スリーブ図などの各種図面を生成します。各図面データはCGも併せて常に連動。修正が行われた場合、関連するすべての図面に反映します。

各種BIMソフトと連携も可能です。連携方法や対応範囲も公式HPに動画つきで紹介されています。具体的にはAutdesk Revitとは専用アドインでファイルの受け渡しが可能。動画ではRevit出力とRebro読み込み、機器の配置・ダクト作図などの活用方法が説明されています。

料金は買い切り型。以下一覧です。
・Rebro建築設備ソフト/1,000,000円(税別)
・Rebro電気ソフト/850,000円(税別)
※無料体験版ではありませんが、1ヵ月から使用できるレンタルプラン(月額税込16,500円)もあります。

気になったソフトがあれば問い合わせをしよう

6つのBIMソフトを価格、特徴にわけて比較紹介しました。専門的なソフトのため、特徴もそれぞれ特化していることがわかります。無料体験版がある場合は事前に試すこともおすすめ。価格や作業環境を考えて、目的に最適なソフトを選んでください。

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