「球体や半球のモデリング方法がわからない」という方も多いでしょう。
製品の設計において球体を作成は頻繁に使用される機能の1つです。スムーズに作成できれば業務を効率化でき、設計の幅は大きく広がるでしょう。
そこで本記事では、球体と半球を作る手順をわかりやすく解説し、球体のモデリングを独学で行う方法も紹介します。球体の作成における基礎を身につけることができますので、ぜひ最後までご覧ください。
Autodesk Fusionで球体は作れる?
Autodesk Fusionで球体の作成が可能です。後ほど詳しく解説しますが、「作成」タブから「球」を選択し、中心点、直径などを設定するだけで、簡単に球体を生成できます。 作成した球体は、サイズや形状の変更、他の形状との結合など、様々な加工が可能です。
球体を使用して作成できるモデルは以下のようなものがあります。
- 照明器具
- ドアノブ
- ボール型玩具
また、半球を作成したい場合は、球体を複製して分割することで可能。また、球体の作成は「球コマンド」だけでなく、押し出しや回転コマンドでも作成ができます。
コマンド一覧
球のコマンドは以下の表になります。
項目 | 概要 |
点 | 球の中心位置を指定する際に使用 |
直径 | 球の大きさを決定するための直径を入力 |
高さ | 高さを設定することで形状を調整 |
操作 | 作成する形状に対して同時に適用する処理を指定
|
切り取るオブジェクト | 「切り取り」または「交差」を選んだ際に適用可能。 また、コマンド実行中には選択できませんが、編集時には設定が可能です。 「自動選択」を使用すると、表示中の形状を対象に再計算します。 「xx個のボディ」を選ぶことで、状態を維持したまま編集が可能です。 必要な形状だけをブラウザで表示させることで、「切り取り」や「交差」の対象を限定できます。 |
以下の記事では、Autodesk Fusionのコマンドや基本操作について解説しています。モデリングの効率化を図りたい方はご覧ください。
【画像付き】Autodesk Fusionで球体を作成する方法
ここからは球体を作成する方法について解説します。手間がかからず操作も簡単ですので、真似をしながら作成してみてください。まずは画面右上にある「作成タブ」から「球」を選択します。
どの面を軸とするか選択し、球の中心となる点を選択すると球が表示されます。あとは直径を選択し、ダイアログボックスのOKを押すと球体の完成です。
ちなみに球体を作成する際にダイアログボックスの中に「操作」というものが表示されますが、考え方はブーリアン演算と同じ考え方になります。例えば、以下の円柱を用意しておきます。
先ほど同様に球体を作り「統合」を選択すると下記のように円柱と球体が合体します。
切り取りであれば交差する部分を切り取る、交差は作成した形状が交差する部分を残す機能です。どんなモデルを作成したいかによって使い分けていきましょう。
ブーリアン演算は別記事で詳しく解説していますので、併せてご覧ください。
Autodesk Fusionで半球を作成する方法
次に半球を作成する方法です。半球を作成する際は事前に球体を作成して、分割するのが一番早いでしょう。まずは球体を用意しておきます。次に画面上部を「サーフェス」に切り替え、「修正」→「ボディを分割」をクリックします。
ダイアログボックスが表示されるため、分割するボディを選択し、分割ツールを選択します。ちなみに、分割ツールとは、どの軸を基準に分割するのかを指します。例えば、Z軸とX軸に接した面を選択する場合は、球体が縦に分割されます。
実際にZ軸とX軸の部分を選択すると、赤い円が表示されます。
ここでOKを押すと、このように球体を切ることが可能になります。(分割されていると分かりやすくするため、半球を移動しています)
最後に残したい半球以外をDeleteで削除すれば、半球の完成です。半球の作成も難しくはないため、挑戦してみてください。
Autodesk Fusionの球体作成を独学で行う方法
Autodesk Fusionの球体作成を独学で行う方法は以下の2通りです。
- 参考書で体系的に学習する
- Yotubeで視覚的に学ぶ
方法①参考書で体系的に学習する
参考書は、手順や専門用語の解説が丁寧に記載されており、自分のペースでじっくり学べる点が大きなメリットです。体系的な知識を得られるため、球体の作成だけでなく、他のモデリング技術やソフト全体の操作を効率的に習得できます。
一方で、情報が最新ではない場合や具体的な操作方法がわかりづらいことがデメリットといえるでしょう。また、実践的な内容よりも理論的な内容が中心になるため、実際の操作に慣れるまでに時間がかかることもあります。
おすすめの参考書は以下の記事で詳しく解説していますので、併せてご覧ください。
方法②Yotubeで視覚的に学ぶ
実際の画面操作を目で見て理解できるため、初心者でも簡単に実践できるのがYoutubeのメリットです。動画は無料で視聴できる上に、操作手順を具体的に示してくれるので、コストを抑えて学習したい方にも最適。
ただし、投稿者によって解説の質や内容に差があり、体系的な知識が身につきにくい点がデメリットです。また、特定の課題に特化した動画が多いため、操作の基本から学びたい場合には向いていません。
Youtubeの操作手順が正しいかは自分で情報を見極める必要があります。
短期間で操作を身につけるならAutodesk Fusionセミナー講習
短期間で効率よくAutodesk Fusionの操作スキルや知識を身につけるのであれば、セミナーの受講がおすすめです。セミナーには様々な種類がありますが、初心者から中・上級者におすすめなのはProskilllが運営する「Autodesk Fusionセミナー講習」です。
Autodesk Fusionセミナー講習はAutodesk社公認のセミナーであり、2日間の短期集中講座。未経験の方が実務レベルまでのスキル習得を目標としています。
受講形式は会場/ライブウェビナー/eラーニングと選択できるため、「会場から遠い場所に住んでいる」「自分のペースで学習したい」という方も問題ありません。セミナー受講者にはオリジナル教材「Autodesk Fusion完全攻略セミナーガイド」も配布されるため、復習も可能です。
受講形式 | 会場/ライブウェビナー/eラーニング |
受講費用 |
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セミナー内容 | 【1日目】
セミナー1日目では、Autodesk Fusionの基本的な操作と設計の基礎を学びます。 また、クラウドデータ管理やDXFデータのインポート方法を習得し、効率的なデータ保存や共有を実践します。高度なサーフェスモデリング技術も取り入れ、複雑な形状の作成方法を理解します。 【2日目】 2日目では、1日目に習得した基礎を応用し、より高度な設計技術を学びます。 部品表や分解図を活用して製品情報を整理し、実務に直結するスキル強化も行います。設計の精度と効率を高める技術に焦点を当てた内容で、実践的な知識を深めることが可能です。 |
持ち物 | 特になし(筆記用具程度) |
会場住所 |
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Autodesk Fusionの球体におけるよくある質問
Autodesk Fusionの球体についてのまとめ
本記事では、Autodesk Fusionの球体作成について詳しく解説しました。球体は難しい機能ではなく、操作に慣れればスムーズに行えるでしょう。また、球体の作成は設計において頻繁に使用される機能の1つです。
本記事を参考にAutodesk Fusionの球体・半球作成に挑戦してみてください。独学で難しいと感じた場合は、Autodesk Fusionセミナー講習の受講も検討してみましょう。
